幸せになるために   作:MYA

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2話

杏薇島に着くと船から降りた一行は宿泊所に向かった。

 

柚希は荷物を持っておらず誰が持っているかというと山崎だった。 何故なら花宮が命令したから。

 

「征兄 ご飯は自炊?」

 

「もちろんだよ 食堂はあるみたいだけど 柚希 お願いできるか?」

 

「任せて 征兄 部屋割りは?」

 

「どうしようか 柚希は誰がいい?」

 

「テツ兄か征兄かまこ兄かな」

 

黒子と花宮は小さくガッツポーズをした。

 

宿泊所に着くと5階建てのホテルみたいな建物があった。

 

「今日から1週間泊まる宿泊所です 地下2階地上5階部屋は2人部屋と3人部屋があります 自由なのでお好きにどうぞ 徒歩5分内に体育館やプール スポーツジム テニスコートがあります 徒歩10分にスーパーやコンビニ マジバもあるので」

 

「すげぇな ここ」

 

「そうですね」

 

「明日から練習をするので今日は自由に過ごしてください では解散」

 

そう言うと各自散らばった。

 

「征兄 地下には何があるの?」

 

「地下1階には娯楽施設だよ 卓球やゲームとかあるらしい 地下2階は大浴場」

 

「ふぅん……部屋に行こう?」

 

「そうだね」

 

柚希と赤司 黒子は部屋に向かった。

 

もちろん最上階の部屋に。

 

最上階には部屋が3つしかなく3人部屋が1つと2人部屋が2つあった。

 

「ここだね」

 

「そうですね」

 

カードキーを挿しては中にはいると広々としたダイニングがあり隣には和室があった。

 

「広いね〜」

 

「そうだね」

 

荷物を置いてはカーテンを開けた。

 

「僕街散策行ってくる」

 

「一人でかい?」

 

「うん 大丈夫だよ 何かあったら連絡するから」

 

「わかった 気をつけるんだよ?」

 

「うん」

 

アタッシュケースみたいな鞄にいき暗証番号を入れ薬を2つポケットにいれ閉めては部屋を出て街散策を始めた。

 

部屋では……。

 

「赤司くん あれは何でしょう?」

 

「さぁね 後で聞けばいい」

 

「そうですね」

 

柚希は街散策をしていたが山に気づき登っていった。

 

「こんなところに登山できるところあったんだ」

 

登山道を登って行くと途中から登山道は消え生い茂った枯れ草 両端には木々があった。

 

「何があるのかな〜」

 

奥へと進んでいくと見覚えのあるエンブレムと頑丈な扉がある。

 

「えっ?何で……アンブレラのエンブレムが?」

 

携帯を出すと山の中なのに携帯の電波は立っていた。

 

柚希は母親に電話した。

 

「もしもし?母さん?」

 

『どうかしたの?』

 

「杏薇島って知ってる?」

 

『ちょっと待って……アンブレラ社が所有している島よ 今は10000人ほど働いているわ』

 

「そうなんだ ありがとう 母さん」

 

『えぇ 頑張ってね』

 

「うん」

 

電話を切ると携帯を直し薬の時間なため近くに座ると薬であるTウイルスを先に打ちすぐに解毒剤を打った。

 

「ふぅ……この事と薬は誰にも言わないようにしないと 」

 

立ち上がると空になった薬は捨て下山していった。

 

下山するとまた街散策を再開した。

 

「海でも行こ」

 

海岸の方へ行くと人が2人倒れている。

 

「誰だろう?」

 

パタパタと駆け寄るが何か嫌な予感がした。

 

「大丈夫?」

 

しゃがみ込んではツンツンした。

 

反応はなくもう一様ツンツンと突いたらガバッと起き上がってきたそう……2人はTウイルスに感染した人間だった。

 

「はぁ……誰も居なくて良かった」

 

2人は柚希を襲おうとしたが懐から出した銃で脳天を撃つと倒れた。

 

「Tウイルスが蔓延しているのかな この2人何とかしないとね」

 

柚希はズルズルと2人を引きずりながら人が来なさそうな森の中にはいり置いた。

 

「ふぅ……ここまでなら大丈夫そうだね 帰ろ」

 

海岸に戻り時間を見ると17時半なため合宿所に戻った。

 

「ただいまー 大兄 どうかした?」

 

合宿所にはいると青峰がいた。

 

「良かったぜ! さつきを止めてくれ!」

 

「さつき姉がどうかした?」

 

「夕飯を作るって言い出して食堂にいる」

 

「えっ!?1人で?」

 

「いや 誠凛のカントク?も一緒だ」

 

「リコさんもさつき姉と一緒なの?」

 

「テツの話だとな」

 

「わかった 食堂に行ってみるよ」

 

「助かるぜ 柚希」

 

「夕飯何がいい?」

 

「肉!!」

 

「了解」

 

柚希はさっそく食堂に行った。

 

「さつき姉 リコさん 何してるの?」

 

「柚くん 夕飯を作ろうと思って」

「僕が作るから大丈夫だよ さつき姉とリコさんは明日からの練習考えて欲しいな? テツ兄が言ってたドロケイやってみたいな 楽しそうだし」

 

3人のやり取りをみんなが見ていた。

 

「いいわよ」

 

「そのためには誰がドロボウで誰が警察か決めないと」

 

「後からでも大丈夫でしょ?」

 

「ダメだよ リコさん 早めに決めないと大兄とか涼兄がテツ兄と一緒がいいとか文句いいそうだもん」

 

「そうね」

 

「それに罰ゲームも考えて欲しいしさつき姉とリコさんいつも動いてるし忙しそうにしてるからゆっくりしてて?休める時に休まないと」

 

「そうね ありがとう 桜庭くん」

 

「ありがとー 柚くん 後はお願いできる?」

 

「うん 任せて」

 

柚希はニコッと微笑みさつきとリコは食堂を出て部屋に戻った。

 

「ふぅ……さてとちゃっちゃとやりますか」

 

柚希は夕飯の準備を始めた。

 

そこに料理が出来る火神 水戸部 氷室 桜井がやってきた。

 

「手伝うぜ」

 

「ありがとー 大我兄」

 

5人で手分けして夕飯の準備をした。

 

柚希はキセキの好物を作っていた。

 

赤司には湯豆腐を 黄瀬にはオニオングラタンスープを 青峰にはテリヤキバーガーを作りたかったが材料がないためステーキを 紫原にはケーキを 黒子にはバニラシェイクを 桃井にはさくらんぼを使ったデザートを 緑間はおしるこを作った。

 

「完成っと」

 

「すごいね ユズキくん」

 

「そうかな?辰也さん?」

 

「うん いつもやってるのかい?」

 

「やってるよ 征兄たちが中学生の頃合宿の時僕がご飯を作ってたんだ さつき姉に任せられないから」

 

「そうなんだ」

 

「うん」

 

しばらくして19時になり全員分のご飯ができた。

 

「出来た〜 みんな呼ばないと」

 

「そうだな どうやって呼ぶんだ?」

 

「館内放送だよ 食堂には館内放送する機械があるんだって征兄が言ってた」

 

柚希は館内放送の機械を見つけると全ての部屋に聞こえるように設定するとさっそく使った。

 

「みんな ご飯出来たよ〜」

 

そう言うと続々と食堂にやってきた。

 

「バイキング式にしたから好きなもの取ってね 大兄は野菜もちゃんと取ってね 征兄たちは席にいつもの置いているから食べてね テツ兄と真兄 敦兄は後で持ってくるから」

 

全員動き出すと各々取っていき席に着いては食べ始めた。

 

「テツヤと柚希にはこれを食べてもらうよ」

 

茶碗二杯のご飯に多種類のおかずがのった皿が席に置かれた。

 

「これを食べるの?」

 

「もちろんだよ スポーツ人なんだからこれくらいは食べないと 異論は認めないよ?」

 

「「うっ……」」

 

柚希と黒子は渋々食べ始めた。

 

柚希の両隣は紫原と花宮 黒子の両隣は火神と青峰が座った。

 

「……お腹いっぱい」

 

柚希はすぐにお腹いっぱいになった。

 

「減ってねぇぞ!?」

 

「柚希はテツより少食だからな」

 

「黒子より少食な奴がいたんだな」

 

「だろ?テツでも驚くのにな」

 

柚希は箸を置こうとしたが……。

 

「柚希 食べねぇとザキのお菓子食べられないぞ?」

 

「……本当?」

 

「あぁ 何が食べたい?」

 

「クッキーとプリン!!」

 

「だってよ ザキ」

 

「はぁ…わかったよ 少し待ってろよ」

 

「できあがるまで食べるな?」

 

「うん」

 

柚希は少しずつだが食べるのを再開した。

 

3分の1を食べると箸が止まった。

 

「もう無理 いいでしょ?まこ兄?征兄?」

 

「まぁ…いいぞ」

 

「しょうがないね」

 

「やった 大兄 食べて?」

 

「おうっ」

 

柚希は残したものを青峰にあげた。

 

「ほら 柚希」

 

出来上がったクッキーとプリンがやってきた。

 

「いただきまーす」

 

柚希は嬉しそうに食べ始めた。

 

「柚ちん ケーキちょうだい?」

 

「あっ…そうだった ちょっと待ってて〜」

 

柚希はキッチンに行くと冷蔵庫からケーキ1ホールとさくらんぼゼリーを出しおしるこは温めてはお椀に入れて冷凍庫からバニラシェイクを出した。

 

「お待たせ〜」

 

1人では持てないため往復して持ってきた。

 

「わぁ…ショートケーキだ〜 ありがとー 柚ちん」

 

「ありがとうなのだよ 桜庭」

 

「ありがとうございます 柚希くん」

 

「ありがとー 柚くん」

 

「どーいたしまして ケーキはザッハトルテ ミルクレープ チョコマーブルチーズケーキがあるから食べたい時に食べてね 敦兄」

 

「ありがとー」

 

「うん」

 

柚希はニコッと微笑みプリンを食べ始めた。

 

しばらくして食事が終わり片付けを全員でやった。

 

「征兄 明日に誰が来るの?」

 

「明日にはバレーの合宿とテニスの合宿が始まる」

 

「バレーとテニスかぁ 翔兄 研兄 リョーマさん元気かなぁ」

 

「知り合いかい?」

 

「うん 翔兄は烏野でバレーしてて研兄は音駒でバレーしててリョーマさんは青学でテニスをしてるんだ」

 

「へぇ……興味深いね」

 

「やってみたけど楽しかったよ」

 

「テニスはしたことあるよ」

 

「そうなんだぁ」

 

たわいな話をしながら片付けをした。

 

こうして1日が過ぎていった……。

 


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