うちのカルデアに星5の鯖がようやく来たんだけど、全クラス揃えるとか夢物語だよね?   作:四季燦々

15 / 36
今更になってぐだぐだピックアップ。ちゃうねん、ちょっと忙しかっただけやねん。別にサボってたわけやないねん(エセ関西弁)

とにかく、うちのガチャはこんな結果になりました。あえてもう一度言っておきます。
『僕はね、エレナさんが欲しかったんだ……』(切嗣感)


ぐだぐだ明治維新すごく面白かったんだけど、あれってぐだぐだじゃなくてシリアスだよね?

「マスターマスター。本当にやるのかのー?あんな強面で沢庵のことで頭いっぱいの薩長ぶっ殺すマンのことなんかほっといた方がいいと茶々は思うぞ」

 

「いや、そんなこと言われても普通に土方さん召喚したいし沖田さんにもめっちゃ強請られたからな。あと、他にも来てほしい人がいるから」

 

「ぶー。茶々はあいつは苦手じゃー。何かすごい強引だし、アレ絶対人の話し聞かないタイプじゃてー」

 

「バーサーカーは基本話聞かない奴ばっかりだろ。今更だ、今更」

 

ぐだぐだ(ドシリアス)していた特異点から帰還して数日。オレは新しく召喚された茶々と共に歩きながら召喚部屋へと向かっていた。目的の方は会話の内容からお察しであろう。特異点でお世話になり、同時に最後には敵対してしまった新撰組鬼の副長こと土方歳三さんを召喚するためだ。

 

マシュは今頃ダヴィンチちゃんの下でオペレートの勉強中であるため、本来であれば今回は沖田さんが付き添うはずだった。しかし、あいにく最強無敵の天才剣士殿は直前に病弱の発作で吐血したのでドクターストップならぬマスターストップで自室で寝かせている。この前の特異点では人一倍無理をしていたので休息という意味ではちょうど良い機会になるだろ。彼女はどうしても召喚の場に立ち会いたいと譲らなかったが、通りかかった茶々がそれを一喝。代わりに自分が立ち会うからお前は寝ていろと、バブみを感じさせる説得に沖田さんも大人しく布団の中へと戻っていった。

 

ちなみにだが歓迎会は既に行っている。流石に同じ過ちは2度は起こさない。

 

「マスター、いざという時は真っ先に茶々を庇うのじゃぞ。あの鬼のような眼光はちと耐えられん」

 

「なんでだよ、お前何しに来るんだよ。ガンドオンリーじゃバーサーカーになんか勝てるわけねえだろ」

 

オレなんかアレよ?土方さんの刀の一振りで爆発四散するよ?あの人ただでさえバフしまくる人なんだから。

 

護衛を買って出たとは思えない発言にツッコミを入れながら隣を歩く茶々を見る。彼女の身長はオレよりもかなり小柄だ。大体オレの胸元ぐらいまでしかないだろう。俗に言う『ちっちゃくないよっ!』である。だが、それでも彼女も立派なサーヴァント。バーサーカーと言うには速さ――じゃなかった、狂化のランクこそ低いが、その実力はバーサーカーのクラスに恥じない見事なものだ。ぶっちゃけ茶々と喧嘩しようものなら2秒で死ねる。だから、謀反とか本当にやめてね?

 

「――ほら、着いたぞ。頼むからシャキッとしてくれ」

 

「まったくしょうがないなー。今回だけじゃぞマスター。これが終わったら甘味の1つでも寄越すがよい」

 

「はいはい、分かったよ。あとでプリンでも作ってやるから」

 

「なぬっ!本当かっ!?ぷりんとはあのプルプルであまーいあの甘味じゃろ!?よーし!茶々のテンションまっーくす!!やるぞマスター!」

 

「やだ、この淀殿チョロイ」

 

先程までのやる気のなさとは大違い。フンス!と鼻息を荒くしながらはようはようと急かしてくる茶々。ほんと、こういうところは見た目相応に子どもっぽいと思う。基本はいつもこの感じがデフォなんだが……時折彼女の本来の気質が見える時がある。その時の彼女はどこか寂しそうに見えて、オレはあまり好きな顔ではなかった。

 

「んん?マスターどうしたのじゃ、そんなに茶々の顔をじっと見つめて。ハッ!もしかして今頃になって茶々の史上最高豪華絢爛超絶美人ぷりにほれ込んだのかのっ!?」

 

「ハハッ、ぺったんこが言いおる」

 

あっ、つい反射的に本音が。

 

「なっ!なななっ!?ぺ、ぺったんことは何事かっ!ちゃ、茶々だって!成長すればばいんばいんのないすばでーになっておったわ!」

 

「はいはい、ワロスワロス」

 

「むきー!信じておらぬなマスター!こ、このおっぱい星人め!」

 

プンプンと怒る茶々をからかいながら、どうにか誤魔化せたことにホッとする。うん、やはり彼女はこっちのほうが似合っていると思う。天真爛漫に笑い、織田の血筋らしく我が道を行く感じの方が。

 

「――あのマシュとかいう娘に言いつけてやるからなマスター!」

 

「やめてください、死んでしまいます」

 

いや、それだけはマジご勘弁を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっ、ねえねえマスター。そういえばさっきあの怖い奴以外に召喚したい者がおると言っておったの。誰なのー?」

 

「ああー、それな。『エレナ』さんのことだよ」

 

「えれな?誰それ」

 

『エレナ・ブラヴァツキー』。以前はロンドンやら魔法少女の世界やらでお世話になったキャスタークラスのサーヴァントだ。星4のサーヴァントであるのだが、優秀なサポート能力を持っており火力としても申し分ない。非常にバランスの良いサーヴァントなのだ。

 

「ふーん。茶々の方が優れてるとはいえ、そんなサーヴァントもおるのかー」

 

「まあな。今回は土方さん以外にもピックアップされてるサーヴァントがいて、その中にエレナさんが入ってるんだよ」

 

「――で、ぶっちゃけたところ本心は?」

 

「目の前で『第二の光ッ!』って敬礼してほしい。――ハッ!?」

 

「うわっ!変態がいる!茶々ドン引きー」

 

「変態じゃねえよッ!?」

 

待ってくれ。違うんだ。確かにさっき言ったことも考えてたりはしないでもないが、戦力として期待してるのも事実だから。決して生で『良くってよ!』が聞きたいとか、黒髭みたいにバブみを求めているわけでもないんだ。ホントウダヨ?オレウソツカナイ。

 

「で、欲望丸出し犯罪者予備軍の変態マスターは日輪ファイヤーするとして。茶々はもうめんどくさくなってきた。早く終わらせて茶々にぷりんを食べさせるがよい」

 

「おい、オレの呼び方とかオーバーキルとかそもそもの今回の目的違いとか色々酷すぎるぞ」

 

何なのカオスなの?ケイオスなの?うー!にゃー!でバレなきゃ犯罪じゃないの?(ニャルラトホテプ感)

 

「そんな些細な問題などどうでもよいから、さっさと終わらせい」

 

「オレの人としての尊厳を些細と切り捨てるか、この幼女。プリン抜きにすんぞ」

 

「マスター超かっこいいよ!」

 

「なんという手のひらクルー」

 

甘味没収を告げただけでこの変わり身の早さ。オレじゃなきゃ見逃しちゃうね。しかし、彼女の言うことにも一理ある。正直なところ沖田さんの体調のこともあり早く戻ってあげたい。その際に出来れば土方さんを連れていければパーフェクトなんだが、こればかりは時の運なのでどうなるか分からない。

 

とにかく、今回は10連一回のみの挑戦になる。最近ピックアップが多すぎてマスター懐事情ならぬ石事情はカツカツです。とか言ってるうちに新しいピックアップが次々来るんだろうなー(白目)

 

「おーし、そんじゃ回れ回れー」

 

「まわれまわれー!」

 

ポイポイポイッと30個の石を召喚サークルの中へと投げ入れる。茶々も声援のようなものは送ってくれた。

よーし、土方さん来てくれよー。あとできればエレナさんもプリーズ!あのなりで母性の塊というギャップの化身プリーズ!あっ、野心出ちゃった。

 

パアアア!と召喚の光が強くなると共に、召喚部屋の大気が揺れ動く。発生した風に茶々は兜が飛ばされないようにしっかりとそれを押さえ、初めての召喚の儀に興味津々と瞳を輝かせていた。そして、溢れる様な光の中からまずは小柄な影が現れる。体型からして一瞬エレナさんかと思ったがすぐに違うと気づく。だってすでに宝具レベルMAXにしているぐらい知っている相手だったから。

 

半袖でおへそがチラリと見えるピッチリしたシャツに迷彩柄のちょっと丈が長い半ズボン。絹のような柔らかそうな金髪に、幼いながらも非常に整った顔立ち。愛嬌溢れる笑顔を振りまくその少年の名は。

 

「――こんにちは、マスター。ボクのことは……そうですね、気軽にギル君、と呼んでください」

 

()()英雄王ことギルガメッシュ王の幼少時の姿。通称子ギル君であった。

 

「……すっごい今更だけどやっぱりギル様とか言った方がいいじゃないかな。話し方も敬語に直してさ」

 

「あはは!大きい方の僕はどうか知りませんが、僕に対しては敬語なんていりませんよ、マスター。今になって変えられちゃうと寂しくなっちゃいます」

 

「あー、すまん。いらん気遣いだったな」

 

おずおずと尋ねるオレに対して、明朗快活な子ギル君。これがあの英雄王ギルガメッシュの子ども時代の姿とは誰が思おうか。基本的に唯我独尊な大人Verとは違い非常に礼儀正しく、例え小さな子達であっても偉ぶったりは決してしない。

 

「ところで、マスター。そちらの女性はどちら様ですか?」

 

「あっ、そういやギル君は会ったことないんだっけ?最近うちに来た茶々だ」

 

「うむ!わらわこそが日輪の寵姫、茶々であるぞ!」

 

「そうですか。茶々さん、先程も言ったように僕のことはギル君って呼んでください」

 

「ギルくん、だな!なんとも落ち着きのある男子よ。伯母上にも少しぐらい分けてもらいたいぐらいじゃ」

 

いや、ノッブはもう手遅れでしょ(無常)

 

「ふふっ、伊達に人よりも色々と経験しているわけじゃありませんよ。いえ、正確に言うとこれから体験すると言う方が正しいのでしょうか?」

 

「う、うん?そう難しいことを言われると茶々にはわからんぞ」

 

「あっ、ごめんなさい。特に気にしなくて大丈夫ですよ」

 

「む、そうかの?」

 

それにしても、やっぱり子ども同士話の感じが合いそうだ。まあ、どっちとも成人経験済みの偉人だけどな。なんだろう、このショタコンロリコンのお方々が見たら発狂しそうな空間。

 

「さて、子ギル君。来てもらったところ悪いんだけど。ダヴィンチちゃんのところに行ってくれるか?」

 

「はい、分かりましたマスター。すみません、なんか空気読まないタイミングで出てきてしまって」

 

「いやいやそんなことないって。こっちこそ呼び出しちまってすまなかった。……あっ、そうだ」

 

「どうしましたマスター?」

 

「この後茶々にプリン作るからさ、ギル君も一緒にどうだ?ダヴィンチちゃんのところに行くのは別に急じゃないし」

 

1人分作るのも2人分作るのも大して変わらんしな。せっかく来てくれたの子どもをこのまま返すというのも気が引ける。

 

「うーん、そうですね。お誘いは嬉しいんですがそれはすでにここにいる『僕』にご馳走してあげてくれませんか?いくら僕とすでにいる『僕』が同じ人物である程度記憶を共有しているとはいえ、やはりマスターとずっと戦い続けてきたのは前からここにいる『僕』ですから。お詫びではなく、今まで頑張ったご褒美として彼にあげてください」

 

「ああ、うん。君がそう言うならいいけど」

 

「はい、いいんです。じゃあ、お願いしますねマスター」

 

そういって召喚された子ギル君は召喚部屋を後にした。彼のことだ、寄り道などせずダヴィンチちゃんのもとへと真っすぐに行くだろう。

 

「うむ、なんとも立派な子じゃったのー。茶々にも勝るとも劣らぬものだった」

 

「えっ?今なんて?」

 

「なんで今なんちょうけいしゅじんこうみたいな反応したんじゃ!?茶々も立派でしょ!」

 

「立派(笑)」

 

「(笑)をつけるなマスター!」

 

なにこれデジャブ。やはり織田の血か……。ロリがショタ相手に張り合っていたので軽く笑い飛ばしてやる。あいにくだが今のお前さんはギル君には遠く及ばんよ。

と、次に召喚された奴が出てきたな。ええっとこれは――金のキャスターカードだとっ!?

 

「おおっしゃぁぁぁ!エレナさんきたぁぁぁ!」

 

「うわっ!いきなり大声を出すでないマスター!」

 

「だってエレナさんだぞ!あのロリ体型で母性の塊のエレナさんだぞ!抱き枕にもなったエレナさんだぞ!」

 

「マスターが何を言っているのか分からないけどとりあえず気持ち悪い!」

 

気持ち悪い言うな!男なら誰しもあのギャップにはやられるものだぞ!(偏見)

パアァァァ!と光の奔流が強くなり、いよいよサーヴァントがその姿を現す。ようこそエレナさん!うちでも存分にその母性を振りまいてくださいね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――サーヴァント、キャスター。トーマス・アルバ・エジソンである!顔のことは気にするな!これは!アメリカの象徴である!」

 

「ジャパリパークに帰れッ!!」

 

なんということでしょう(絶望)

筋骨隆々の大柄な体、国旗に肖っているのであろう配色のピッチリした服装、何よりも特徴的なライオンのような、というかまんまライオンの顔。

召喚されたのは小柄で神秘を追い求めるお母さん系幼女ではなく、発明王という名のフレンズだった。

 

「待て待てマスター。私はどこぞのけもののフレンズではない。歴代大統領の意思を引き継いだ天才である」

 

「うるせえ知っとるわ!オレが初めて覚えた偉人の名を教えてやろうか!お前だよトーマス・アルバ・エジソン!」

 

「なんと……!それは光栄だマスター!私もマスターが成した偉業、決して忘れはせぬぞ!」

 

「やかましい!ありがとよ!」

 

ビシバシとその筋骨隆々の体を殴りながら発明王の登場を歓迎する。つかかてえ!?なんだこいつ、筋力に関してはエミヤ以下の見せかけEで、耐久EXも睡眠時間的な意味のはずなのにかてえぞ!?やはりサーヴァントのステータスは当てにならない(戒め)

 

「ぷぷっ……!マ、マスターが召喚したかったのがこんな変な顔をした奴だとか、ぷっ、ぶふっ!きゃはははは!」

 

「違うわい!オレが召喚したかったのはエレナさんなの!こんな過労死待ったなしの労働強いてくるライオンじゃねえよ!」

 

「それは違うぞマスター。私はライオンになったのではなく、ちょっとばかり髭が濃くなっただけだ」

 

「ちょっと黙っててくれませんかねぇ……!」

 

笑い転げる茶々、相変わらず空気の読めない発明王。うん、まずはいったん落ち着こう。召喚もまだ続いているんだ。こいつらばかりにかまっていられない。

 

「とりあえずエジソンには後でカルデアのこととか色々説明するからダヴィンチちゃんのところに行っててくれ。部屋に案内してくれると思うから」

 

「うむ、了解したマスター。私もかのレオナルド・ダヴィンチ殿と語り合いたいという興味もある。それではまた後程会おう!」

 

ぬっはっはっは!と豪快に笑いながら召喚部屋を後にするエジソン。うーん、エレナさんが来なかったのは残念だけど全くの爆死ってわけじゃないから良かったかもな。エジソンは珍しく宝具をOCできるスキルも持ってるし、『魔性菩薩』と合わせるとすげえ破壊力生めそうだ。

 

「きゃははは!――って、あれ?さっきのモフモフは?」

 

「お前笑いすぎだろ……。マスター傷つくぞ。エジソンならとっくに出ていったよ」

 

「えー!あのふわふわそうな毛並みをモフモフしたかったのにー!」

 

「あとで本人にでも頼んでみな。ほら、礼装拾うから茶々も手伝え」

 

「はーい」

 

召喚は一応まだ続いているが、流石に星4のエジソンが来たしもう来ねえだろ。沖田さんには申し訳ないけど、これがオレの幸運度なんだから仕方がない。あんまり寂しくさせたりはしたくないんだけどな。

おっ、これは『プリズマコスモス』?すげえ、星5の礼装でも珍しいやつきたぞ。あとでクロエにでも渡してみよう(嫌がらせ)

 

「ねーねー。マスター」

 

「どうした?なんかレアな礼装でも拾ったか?」

 

他にめぼしいやつはねえなーと思っているとそばで一緒に拾っていた茶々が何かに気づいたように話しかけてくる。彼女の方へと視線を向けると、その小柄な手が召喚サークルの方を指さしていた。

 

「あれってさっきと同じやつじゃないのー?」

 

「はっ?どういう――なん、だと……?」

 

茶々が指さす召喚サークル。そこには新たなカードが浮かび上がっていた。しかも彼女の言う通り、先程と同じ金色のキャスターカード。つまり、これは……!

 

「今度こそ本当にエレナさんキタァァァァ!?」

 

マジかよ!一回の10連でエジソンとエレナさん揃っちゃうのかよ!?おっしゃー!マスター大勝利ー!

 

「えー!茶々はさっきのモフモフがいい!今度こそモフモフする!」

 

「おい、洒落にならん事言うな。本当にそうなったらどうする」

 

だから後でエジソン本人に頼めっての。いや、今はそんなことどうでもいい。今度こそエレナさんを歓迎するんだ!生で敬礼してもらうんだ!

そして、再び爆発的に光量が高まり召喚されたついに念願の人物が――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――サーヴァント、キャスター。トーマス・アルバ・エジソンである!顔のことは気にするな!これは!アメリカの象徴である!大事なことなので2回言うぞ!」

 

「なんでさぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「やったー!モフモフだー!」

 

まさかのエジソンリターンズ。おい、マジふざけんな。オレの希望を返せよ。

 

「フハハハハハ!マスター!連続で私を呼び寄せるとはすばらしいぞ!これで生産率が超アップだ!」

 

「呼んでねえから!オレが呼んだのは母性ロリであってけもの顔のマッチョじゃねえから!チェンジだチェンジ!」

 

「ねえねえ、モフモフしていい?」

 

「むっ、私をか?よかろう!子どもに夢を与えるのは発明家として光栄なことだ!存分にモフモフするがよい!」

 

「やったー!モフモフ~」

 

「聞けよお前らっ!?」

 

オレのことをガン無視で戯れ始める幼女とライオン顔のマッチョ。ちなみにエジソンが茶々を肩車している状態である。うん、傍から見たら完全に事案だよねこれ。というか、幸せそうにモフってんな茶々の奴。

 

「モフモフ~」

 

「どうだ私のモフモフは」

 

「すっごいモフモフー!ふあぁ……茶々このまま寝ちゃいそう」

 

「こらこら、危ないぞ」

 

「…………」

 

……何か茶々の様子を見てたらオレもモフりたくなってきた。

 

「な、なあ茶々?茶々ちゃん?ちょっとお兄さんと場所代わってくれないか?」

 

「やだ……むにゃ」

 

「おいこら寝るな。寝るならオレと代われ。そんで部屋で寝ろ」

 

「やだぁ……くー……すぅ……」

 

「マジで寝やがった……」

 

スヤスヤとガチ眠りモードへと突入した茶々。あどけない寝顔を見せるその姿を見せられては流石に引くしかなくなってしまう。

 

「むう、マスター。この娘どうしようか」

 

「しゃーない。しばらくそのままで居てくれるか。流石に体勢的に無理があるから少ししたら起きると思うけど、それまでは寝かせてやってくれ」

 

「了解した」

 

茶々を落としてしまわないようにゆっくりと座り込むエジソン。やはり傍から見たら色々とアレな光景だが眠っている本人も幸せそうだし別にいいか。それに、このほんわかした光景を壊したくないし。

 

「じゃあ改めて。ようこそエジソン。これからよろしく頼む」

 

「うむ、まかされたぞマスター。こちらこそよろしく頼む」

 

「むにゃむにゃ……モフモフゥ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―おまけ―

 

「この野郎、結局起きねえじゃねえか」

 

あれから2時間。いつまでたっても起きない茶々をおんぶしながら彼女の部屋へと向かう。幼女とはいえ流石に2時間も肩車したせいですっかり疲れ切ってしまったエジソン。そこで彼をダヴィンチちゃんの下へと送り出し、オレが代わりにお守り役を引き継いだのだ。といっても部屋まで運ぶだけだけどな。

 

「すやすや……」

 

「それにしてもよく寝てんな。やっぱり子どもだからか?」

 

少しずり落ちそうになってしまった茶々を背負い直す。結構身体を揺らしてしまったが、それでも起きる気配はない。

 

「それにしても、あの淀殿の全盛期がこの姿なんてな」

 

安らかな寝顔を浮かべているであろうその様子を想像しながら1人ポツリと呟く。

正直、彼女の史実はとても幸せなものであったとは言えないだろう。織田家から豊臣家へと嫁ぎ、あの豊臣秀吉の側室となるも、織田信長に実の父と兄の命を奪われ、夫である秀吉には実の母と養父である柴田勝家の命を奪われ、そして徳川家康には自分と息子である秀頼の命を奪われた。

 

日本を代表する戦国武将に翻弄された人生。豊臣を滅ぼした悪女とも呼ばれ、1人の女性が歩むには過酷すぎる生を生きてきた。その彼女の全盛期――いや、もっとも幸福だった時代がこの少女の姿とは。

 

彼女が時折見せる、母親のような温かい眼差し。あれはもしかしたら守れなかった家族のことを思い見せるものなのかもしれない。普段の天真爛漫な姿と武将を支えた側室としての姿。どちらが本当の彼女なのだろうか。

 

「――くっだらねえ。んなもんどっちでもいい」

 

オレは茶々の味方だ。一度彼女のマスターとして名乗った以上、それを覆す気はない。オレに出来ることはこの少女が寂しい思いをしないように助けることだ。まあ、普段は助けられてばかりなんだけどな。

 

「……いざという時は頼ってくれよな」

 

誰かに聞かせるわけでもなくそう呟いたオレは彼女を起こさないようにゆっくりと歩みを進める。さて、とりあえずこの後は――甘味をせがんでくるであろう少女のためにプリンでも作っておきますか。




というわけエジソンさん、まさかの2枚引き。もはや土方さんを目的としていたのか、エレナさんを目的としていたのか分かりません。ごめんよ、沖田さん不甲斐ないマスターを許しておくれ。

さて、今回護衛に添えた茶々ですが、彼女かなり重たい人生を歩んでいるんですよね。その全盛期が少女時代の姿とはなんとも泣けてきます。絆ボイスも同じく。Fateのサーヴァントはその性格に似合わず重い話を抱えているから油断ならない。

さて、話は変わりますがとうとうCCCコラボイベ始まりましたね!BBちゃんが喋るわ、なんか裏がありそうなストーリーだわ、やっぱりメルトちゃん可愛いわですでに超楽しいです。ただ、新しいクラスが増えてしまったため、タイトル回収がさらに遠のいてしまいました。今回のイベでメルトかリップ引かないとほぼ不可能になるでしょう。何それ無理ゲー。
しかし、ムーンキャンサーであるBBを配布にしたことは有能。

さて、次回はCCCガチャのお話にしようかと思いますが、もしかしたら2つのピックアップ(嫁ネロやギル様ピックアップとメルトやリップピックアップ)をまとめてやるかもしれません。理由としてはリアルとCCCコラボイベが忙しくなりそうだからです。なかなか執筆の時間が取れなくて……

では、次回も遅くなってしまうかもしれませんし、どんな形になるのか分かりませんがお楽しみに!皆さん、コラボイベ頑張りましょう!そんで、限定サーヴァント引きましょう!(僕が引けるとは言ってない)

PS
どうでもいい話ですが、僕はCCCのキャラでは男性ではガトーさんが1番好きです。あの人の最後には泣きそうになりました。女性では選べません。皆魅力的でしたからねー。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。