うちのカルデアに星5の鯖がようやく来たんだけど、全クラス揃えるとか夢物語だよね?   作:四季燦々

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遅れました!今回はクラス別ピックアップガチャのお話です。ぐだぐだは次回までお預けですね。

僕はジャックちゃんを狙いました。引ける回数は相変わらず少ないですが、これでも頑張って石と呼符集めました。ということでその結果をどうぞ!



お花見の季節になったんだけど、カルデアのメンツで普通にやるとか無理だよね?

季節も廻り、早いことですでに4月。肌を切るような寒さは徐々に薄れ始め、桃色の花々が鮮やかに街並みを染め上げる季節。そんな始まりの季節を迎えている今日この頃、オレはいつものどおりトレーニングに勤しんだり魔術の講義を受けたりしていた。

 

それにしても4月である。桜の花が満開に咲き開く季節である。そうなるとぜひ行いたくなるのが『花見』だ。暖かくなってきた青空の下で桜を見ながら食事をし、語り合い、日頃の苦労を労う。新宿に引き続き特殊な特異点の探索が続いている時ではあるが、せっかく人理を救ったのだし季節の風物詩を楽しんでも罰は当たらないと思う。

 

「――そんなわけでダヴィえも~ん。花見がしたいよ~」

 

「仕方がないな~――太君は。テレレレッテレ~。『カルデアドキドキお花見計画―ポロリもあったらいいな―』立案書~」

 

早い(驚愕)

いや、これ思いついたの30分ぐらい前なんだけど。それでレイシフトを使って花見できないかなー的な軽いノリで相談したのにすでに準備万端だったでござる。流石稀代の天才は意味が分からない(褒め言葉)

 

ダミ声を作りつつノリノリで乗ってくれたダヴィンチちゃんが渡してくれた立案書を手に取り中身に目を通す。ふむ……レイシフト先は当然ながら日本、それも平安時代の京都らしい。あの、うちのカルデア羅生門イベ未経験なんですがそれは……(メタ)

 

その後、ダヴィンチちゃんと共に誰を連れていくかを選抜することになった。本当なら全員連れていきたいところなんだが、流石に全員行ってカルデア内を空にするわけにはいかない。花見とはいえレイシフトであるためちゃんと存在証明をしなければ英霊でもないオレはすぐに意味消失してしまう。おまけに、カルデア自体の警備という面もおろそかにしてはいけない。ここには特異点を修復するすべてがあるのだからな。

 

まあ、とりあえずはサーヴァントの皆に希望を取ってみるか。こういう宴会じみたものに対しての好みもあるし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……おい、これいくら何でもデカすぎねえか?」

 

「まるでトゥーレの木のようです……。ですが、大きさは置いといて本当に綺麗ですね。私も画像などで知識はありましたが実物を見るとはるかに凌駕しています」

 

訪れるは京都。都からはかなり離れており、かつ現地の人がほとんど立ち寄らないであろう小高い丘。そこに生えている見事な桜の下にオレ達は集まっていた。というか、どう考えてもデカすぎる。一周するのに腕伸ばした大人が何人いるよ。反対側が完全に見えねえよ。

 

『おそらく特異点の影響で巨大化したんだろう。マナの濃度が植物に影響を及ぼすことはたまにあるから、桜の木がここまで肥大化することも十分考えられるね』

 

「人体に影響は?」

 

『大丈夫だ。そもそも仮に悪影響を及ぼすような植物が生息している場所を花見ポイントに指定したりしないさ』

 

「まあ、そうだよね。普通に見ごたえもあるしすげえ綺麗だから有害でしたーなんて残念過ぎるし」

 

ダヴィンチちゃんの解説に耳を傾けた後、逸脱したスケールと美麗に尽きる桜に感動しながら、持参したシートを広げたり食べ物や飲み物を各々に配ったりしながら花見の準備を整える。

 

「先輩、皆さんに行き渡ったようです」

 

「おし、じゃあ始めるか。さて、乾杯の音頭を誰に取ってもらうか……」

 

適当な奴を選んでやらせようとしたが、どう見てもオレへと彼らの視線が集中している。なんだよ、オレがやれってか。言い出しっぺなんだからやれってか。

 

「ほらほら、マスター。別にそう固くなることはねえだろ。気楽にやってこうぜ」

 

「まあ、アーラシュさんがそう言ってくれるなら……」

 

相変わらず爽やかな笑みを浮かべる大英雄。ううっ、いつも種火の度にステラァァァ!してもらってるのにこの器のデカさよ。マジですみません、でもあなたの宝具すごく使いやすいんです……。

 

「じゃ、じゃあ最初がぐだっちまったが始めようと思う」

 

「えっ?ぐだぐだ明治維新?」

 

「ノッブ、そんなこと言ってませんしマスターの話の腰を折らないでください。なんですか、ぐだぐだ欠乏症ですか」

 

「どういう欠乏症じゃ……」

 

ノッブと沖田が全く話を聞いていないが無視だ無視。おーし、んじゃ始めんぞー!

 

「――皆、今日せっかくの花見だ!思いっきり飲んで食べて語り合おうぜ!乾杯ッ!」

 

『かんぱぁぁぁぁぁぁぁい!』

 

キィン!とグラス同士の小気味の良い音を響かせ、ここに第一回カルデアお花見という名の宴会が開催されるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宴会は瞬く間に盛り上がりを見せていた。流石は歴戦の英雄達。こういった場では決して遠慮などせずにガッツリと楽しんでいるようで、このままのペースだとかなり多めに持ってきた食べ物がすぐに無くなってしまいそうである。まあ、その時は藤太さんに宝具使ってもらうからいいけど。

 

「よう!飲んでるかマスター!」

 

「うおっ!?いきなり出てきてビックリさせんなよフェルグス!というか、まだ未成年だから酒なんか飲めねえっつうの」

 

オレも広げられた食べ物に舌鼓を打っていると、突然にニョキっと細目のマッスルケルトがジョッキ片手に顔を覗かせてきた。

 

「はっはっは!それもそうか!だが、マスター。酒も女も早いうちに経験しておいた方がいい!どうだ、この機会に飲んでみんか?」

 

「いやいや、ダメだって。流石にマスターがそこら辺のルール破っちゃダメだろ。もしかしたら酒かなり弱いかもしれねえし」

 

「相変わらず妙なところで固い男よマスターは。まあ、それはそれだ。お前の良いところではあるが、融通が利かないのは損をしてしまうぞ。ということでいっぱいグッと」

 

「――スカサハ師匠に言いつけるよ?」

 

「すまん。今のは忘れてくれ」

 

ダラダラと冷や汗を掻きつつ引きつった笑みを浮かべるフェルグスはそのまま後ずさるようにして、槍ニキやディルムッド、フィンなどがいるケルトグループの下へと避難していった。やべえなスカサハ師匠の存在。うちには星4にレアリティダウンしてしまった水着師匠しかいないんだけど、それでも彼女にケルト組は勝てないらしい。まあ、あの人が負けるイメージが微塵も湧かないんだけどな。ちなみに彼女は夏をこよなく愛しているため今回はカルデアで待機している。

 

改めてケルトにおける師匠のネームバリューに驚いていると今度は女性が近寄ってきた。およそ戦闘向きとは思えないアレンジされた着物。ガチャガチャと4本の刀を携え、大人の女性らしい色香を放つ屈強の武人。うちのカルデアにおける初めての星5、宮本武蔵ちゃんだった。

 

「やっ、マスター。楽しんでる?」

 

「もちろん。武蔵ちゃんはどう?」

 

「私だって存分に楽しませてもらってわよ。本当にここ(カルデア)は面白いことに尽きないわね。特にこういった和風な催しは私も大好きだから」

 

「窮屈な思いをしていないようで何より。武蔵ちゃんも随分うちのカルデアに馴染んでくれたようでよかったよ」

 

今年に入ってようやく来た星5である彼女。早速その実力を存分に発揮し、最優のクラスであるセイバーの名に恥じない活躍を見せてくれている。ほら、バスター系の単発宝具が撃てるサーヴァントって超火力が多いしね。彼女の火力も頭おかしいくらい出るしね。

 

また、彼女本来の接しやすさからか、もしくは血の気の多い英霊達が集うカルデアだからか、とっくに戦闘大好きの戦闘狂(バトルジャンキー)なサーヴァントを筆頭に仲良くなっている。本人は否定していたが、やはり剣豪として戦いに身を置く者としての本能は隠しきれないらしい。今でも時々ほかの連中と手合わせをしているようだった。

 

「そういえば、武蔵ちゃんは沖田さんと手合わせしたの?」

 

「したわよー。あの沖田総司が女の子って知った時は驚いたけどね。っていうか、かの有名な牛若丸も女だったし、やっぱりこの世界の歴史っておかしくない?他にも性別変わっちゃってる英霊いるし」

 

退屈はしないからいいんだけどねー、とカラカラと笑う武蔵さん。すでに何杯か引っ掛けてきていたのかよく見ると頬がほんのりと赤みを帯びていた。ちょっと着崩して着ている着物も合いあまってぶっちゃけエロい。

というか、性別変わってるとかあんたが言うな。小次郎さんがどんだけ驚いたと思ってんだ。あの人正確には佐々木小次郎じゃないけど。

 

「手合わせの決着はどうだったの?」

 

「まあ、無効試合かなー。あの子が言うには私の勝ちらしいんだけど、あの決着は納得いかないし」

 

「……?どういうこと?」

 

「いや、剣術的には私が勝ってたと思うんだけど、スピード的に負けてたのよ。あの子ったらとにかく速いのなんの。確実に獲った!って思っても、実は残像だったり。第一手も正面に対峙してたはずなのに背後取られて斬られかけたから。なんとか防げたけどあれは正直たまげたわ。あの子アサシンのクラスと間違ってない?」

 

「間違いなくセイバーだよ。それで結局どうなったの?」

 

「途中であの子が吐血した」

 

「ああ……」

 

なるほど。それでぶっ倒れて、武蔵さんも試合を続けるわけにもいかず無効試合になったと。

 

「あの子は『スキル(病弱)管理も実力の内です……!』って自分の負けだって言ってたんだけど、流石にあんな決着は私も望まないからね。勝負の行方は次回以降に持ち越しにしてもらったわ」

 

「納得。一応言っておくけどカルデアのトレーニングルームを壊さない程度にお願いね。あっ、ちなみに小次郎さんとはやった?」

 

「いや、流石に他次元から斬撃持ってくる人はちょっと……」

 

軽く引きながら答える武蔵さん。まあ、言いたいことは分かる。あの人魔術とかそういうの一切使わずに技術だけでそれやってるからね。魔術についてそれなりの知識が身についてきたからこそ分かるけど、次元への干渉って超高難易度の魔術だし。やっぱりNOUMINはすげえや(小並感)

 

だけど、武蔵ちゃんや。あんたの宝具も十分おかしいからね。スタンドからのぶっぱなしとか意味不明だからね。まだ牛若ちゃんや沖田さんの宝具の方が普通だからね。

 

じゃあマスターまた後でねー!と他の日本勢が集まっているグループへと去っていく武蔵さん。なんというか、流浪人という言葉が非常に良く似合う女性である。

 

「ふふっ、武蔵さんが皆さんの中に解け込めていて良かったですね」

 

「最初の星5のサーヴァントだしちょっと気にしていたんだけど、いらんお節介だったらしい。まあ、あれは武蔵ちゃんの取っ付きやすい性格によるもんだと思うけど」

 

もしかしたら疎外感を感じてしまうのではないかと危惧していたりしたが、結果的にそんなことも無かったことは素直に嬉しい。そんなオレの様子を見て隣に座るマシュが嬉しそうに笑みを浮かべている。舞い散る桜を背景に浮かべる柔らかな表情はまるで1枚の絵画のようだった。

 

「……?私の顔に何かついてますか?」

 

「いや、そうじゃなくて。やっぱり綺麗だなって」

 

「えっ……」

 

「あ……!ご、ごめん!い、いいいい今のはアレだ!その、アレだよアレ!だから……アレだッ!」

 

「は、ははははい!そ、そうですよね!アレですよね!わ、分かりますよっ!?」

 

互いにテンパって一体何を言っているのかさっぱり分からなくなる。ちょ、ちょっとー!オレの内心ダダ漏れ過ぎてマジ受けるんですけどー!(JK)

 

「うっわ……何ですかこの甘ったるい空気。メシまで甘ったるくなってるんですがね」

 

オレとマシュが互いに気まずくなっていると、同席していた人物が胸焼けしてそうな表情を浮かべる。森に溶け込めるように深緑色のフードから始まり、服装のほぼ全てを自然と一体化できる色へと統一。タレ目で優男な雰囲気とは裏腹に、その実罠をしかけさせたら右に出る者はいないアーチャー。シャーウッドの森に潜む義賊ことロビンフットである。

 

「オタクら。そういうのをやるなとは言わないからさ、せめて別の場所でやってくれませんかね。こう白昼堂々とイチャイチャしてるのを見せられると堪らんですわ」

 

「い、いえ!私と先輩は別にそういうつもりは……」

 

「顔真っ赤にしながら言っても説得力無いぜ嬢ちゃん。ほら、マスターも嬢ちゃん連れてサッサと行った行った」

 

「いや、いきなり行けって言われても……」

 

「ここにいたんじゃ他の連中に絡まれておちおちのんびりもできねえでしょう。こんだけデカい桜の木なら、裏側の方ならほかの連中もやって来ないと思いますよ」

 

ほらほらと手を押し出すようにしてオレ達を促すロビン。どうやら2人でゆっくり話でもして来いということらしい。流石、有能さに定評のあるロビン。せっかくだから気遣いに甘えさせてもらおう。

 

「分かった。ありがとロビン」

 

「へいへい。他の連中は適当にはぐらかしておきますよ。裏工作は得意なんでね」

 

破壊工作Aのスキルを持つロビンがそう言うなら心配ないだろう。進軍してくる兵の6割を罠で壊滅させるレベルだし。

……よくよく考えたら、軍団の戦力の6割を罠で落とすってヤバくね?むしろそれもう宝具じゃね?対軍宝具じゃん。

 

「じゃあ、マシュ行こうか。たまには2人でのんびりと喋ろう」

 

「はい。私も先輩といっぱいお話したいです」

 

こっそりと他のサーヴァント達にバレないように移動し、桜の裏側へと回る。桜の木を挟んで向こう側から聞こえる宴会の騒がしさをBGMにオレとマシュは久しぶりにゆっくりと話し始めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、そんじゃ始めるけどお前らあんまり期待すんなよ?」

 

「とか言って、またあっさり星5引いたりするんじゃろ?知ってる知ってる」

 

「何かノッブが以前のことを根に持ってむくれてますが気にしないでくださいマスター。なんなら三段突き食らわせておきますから」

 

割と物騒なことを言い始める沖田。そんな彼女達を筆頭にオレを中心にグルリと弧を描く様にサーヴァント達が視線を集わせている。

 

何故こんな状況になっているのか。マシュとしばらく話したあと宴会の場に戻ると、サーヴァント達がマスターって召喚に関しては幸運E(+)なんだろ?じゃあ余興がてら召喚をしてみろYo!と言ってきたのだ。いつの間にかカルデアと偶然桜の木の根元にあった霊脈とパスを繋いで疑似召喚空間まで創り出していやがったし、ダヴィンチちゃん仕事し過ぎでしょ。というか、絶対この桜って霊脈が根元にあったからここまで巨大化したんだろ。

 

「じゃあ、ほいっと」

 

今回の召喚では10連を1回と呼符召喚を5枚挑戦。桜の木の根元に召喚陣が浮かび上がるという不思議な光景を目にしながら召喚の行方を追っていく。やがて、いつものように光の中からクラスカードが浮かび上がる。銀色の暗殺者のカード、アサシンのサーヴァントだ。

 

紳士的な服装、戦えるのかと心配になる弱々しい態度。非常に整った容姿をもつカッコいい人物ではあるが、正直頼りがいがあるとは思えず室内で優雅にヴァイオリンでも弾いていそうなタイプ。

 

 

 

 

 

「――僕の名は『ジキル』。ハイドとは……違う」

 

二重人格、そしてクラスチェンジと言う稀有な宝具をもつアサシン(バーサーカー)のサーヴァント、ジキル(ハイド)だった。

 

「あっ、ジキルさん。どうもです」

 

「やあ、マスター。こんにちは」

 

「召喚に応じてくれたのになんか見世物みたいになってしまってすみません」

 

召喚されたのがジキルと分かった瞬間、周りのサーヴァント達はなーんだ的な空気を醸している。まあ、うちのカルデアにはすでに宝具レベルMAXのジキルさんいるからね。つか、見慣れた人物が召喚されて今一盛り上がりには欠けてしまうのは分かるが、流石に失礼ですよあなた達。

 

「ここに僕は……まあ、いないよね。あんまりこういった場は好まないだろうから」

 

「流石ご自分のことは良くお分かりで。はい、すでにうちにいるジキルさんはカルデアで待機しています。たぶん読書でもしているかと」

 

「僕らしい選択だ」

 

クスリとジキルさんが笑う。こうしてみると本当にイケメンな英国紳士なんだけどなー。ハイドさんが出てくるとブレーキが壊れてしまうのが難点。バーサーカーは頼りがいのあるクラスなんだが、御しきるのもまた人一倍大変だ。

 

「じゃあ、僕はカルデアに戻っておくよ。この視線は正直キツイからね」

 

「いや、ホントマジすんません」

 

お前らその残念がる視線やめーや。ジキルさんが可哀想だろ。今ここでハイドさんが出てきたらどうするつもりだ。もし彼の人格が表に出てこようものなら変な視線送っているサーヴァント達に特攻していきそうだし。

 

ジキルさんを一足先にカルデアに帰したあと、再び10連の結果を見守る。が、相変わらず10連はパッとしない結果に終わってしまった。唯一驚いたのはカレスコの礼装が出たことである。あなたの礼装マジで役に立つから助かります魔道元帥さん。

 

そして次はいよいよ呼符による単発引きである。最近単発引きにのみ定評のあるオレ。それを知っているサーヴァント達からは先程よりもさらに期待のかかった視線が集まってくる。

 

早速1枚目。普通の星3礼装。2枚目、またもやただの礼装。3枚目、荊軻さん。ちょっと、あなたさっき10連でも来たじゃないですか。そんなに宴会の席でお酒飲みたいんですか?

 

へべれけにうんざりしながら4枚目を投入。すると――

 

「わあ、またカレイドスコープです。先輩今日の召喚はかなり良い感じではないでしょうか?」

 

「立て続けに星5礼装が来るとか、なにそれ怖い……。うーん、嬉しいんだけどなんだろこの運を使い切ってしまった感」

 

いや、普通に嬉しいよ?カレスコメッチャ高性能だからすげえ嬉しいよ?でもさ、サーヴァントが来てほしいんだ。だってこれアサシンとエクストラの合同ピックアップだよ?ジャックちゃんが欲しくて引いてるんだよ?幼女が欲しいのに爺さんが出て来られても……ね?分かるよね、他のマスター諸君。

 

というか、いい加減他の連中も飽きてきてほとんどがすでにこっちを見ていない。好き勝手に宴会を再開させており、「やっぱマスターの召喚の運気があんなもんだよなー」、「でもその運で自分達召喚されたんだよなー」、「ちげえねえな、あっはっは!」、「プギャーm9(^Д^)」的な感じの会話を交わしている。おい最後にプギャーって言った奴誰だ。ガンド撃ち込むぞ。

 

「はあ、まあいいや。オレもとっとと終わらせて戻ろう」

 

「だ、大丈夫ですよ先輩。私はちゃんと先輩を見届けますから」

 

結婚しよ(巨人感)

ということで、最後の呼符をシュッと投入。パアァと召喚の光が溢れ、光球がダイソンみたいに高速回転を見せる。やがて白い光球は虹色に輝きを変化させた。はいはい、虹色虹色。星5確定演出ねー。じゃあ、とっとと宴会に戻ろ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――えっ?

 

「せ、先輩これは星5確定演出では!?」

 

「お、おおおおお落ち着けマシュ!う…うろたえるんじゃないッ!カルデアマスターはうろたえないッ!」

 

うっそだろおい。まさか本当にジャックちゃん!?オレついにお母さんになっちゃう!?マジで!?解体されちゃう?

オレ達の慌てっぷりと虹色に輝く光に気付いたサーヴァント達が再び周りに集合する。大勢が見守る中、爆発的な輝きと共にその人物は現れた。

 

金色の髪を桜の花びらと共に揺らし、優雅だが強い意志を感じさせる姿。そのクラスに恥じない清楚さと可憐さ。戦場にて仲間を導く旗を大きく靡かせ、凛とした表情でオレ達を見据える。どこか神々しさすら感じさせる彼女は――

 

「――サーヴァント、ルーラー。ジャンヌ・ダルク。お会いできて本当に良かった」

 

まさかの聖処女様であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『まさかのジャ違いっ!?』

 

「きゃっ――!?」

 

オレとマシュの反応にビクッとするジャンヌさん。母性を感じさせてくれるサーヴァントを召喚しようとしたら母性を感じるサーヴァントを召喚してしまった件。ちょっと何言ってるか分かりませんねぇ……。

 

というか、周りのサーヴァント達よ。「おい、マジで引いちゃったじゃねえかよ」とか、「空気が読めませんねー」とか、「聖処女よぉぉぉぉぉぉぉ!!」とかうるさい。あと、サーヴァント全員に令呪を以て命じる。ダブルジルは抑えとけ(無情)

 

「いや、確かにさ。合同ピックアップでジャックちゃん引こうとしたらジャンヌさんが来たなんて話よく聞くけどさ、まさか自分で体験するとは思わなんだ」

 

「お、驚きましたね……。というか、先輩最近本当に単発による召喚成功し過ぎじゃないですか?ま、まさか私の知らないところでダヴィンチちゃんに改造されたりしていませんか!?」

 

「どこの特撮ライダーだよ。ダヴィンチちゃん悪の親玉になっちゃうだろ」

 

「あの……マスター?」

 

ジャンヌさんが困ったような表情で声を掛けてくる。どうやら話の流れにうまくついてくことできず戸惑ってしまっているらしい。

 

「ああ、ジャンヌさん。すみません。開幕失礼なこと言ってしまって」

 

「い、いえ。他のマスターにもよく言われることですから……。ジャ違いは流石に聞き慣れました」

 

ズーンと落ち込みながら話すジャンヌさん。どうしよう、罪悪感がマッハ。恐らく様々なカルデアで同じような反応をされたのだろう。これが運営のすることかよッ!つか、様々なカルデアって何だ。

 

「と、とにかく今ちょうど花見をしているんです。良かったらジャンヌさんも一緒にどうですか?歓迎会というには即興過ぎますが、きっと楽しいですよ」

 

「あっ、はい。それではお言葉に甘えて参加させてもらいますね」

 

「どうぞどうぞ。ぜひ楽しんでいってください。あっ、ジルさんを筆頭にうるさい奴がいたら言ってくださいね。カルデアに強制送還しますから」

 

「大丈夫ですよ。私もジルとお話したいことがたくさんあるので。それに、他にもお話したい方もいますから」

 

チラリと何名かのサーヴァントへと視線を向けるジャンヌさん。たぶん、アタランテさんとかマリーさんとかだろう。

こうして、新たな仲間も増え、急遽歓迎会も兼ねて行うことになった『カルデアドキドキお花見計画―ポロリもあったらいいな―』は一層盛り上がりを見せながら進んでいくのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―花見終了後―

 

大いに盛り上がりを見せたお花見宴会だったが、結局最後までポロリが無かったの少しばかり心残りである。でもまあ、ジャンヌさんが来てくれたから良かった良かった。ピッチリした服装から分かる聖少女マジナイスおっぱい。

――あっ、なんかマシュがメッチャ睨んでる。

 

「ど、どうかしたかマシュ?」

 

「先輩。何か破廉恥な事考えてませんか?」

 

「い、いや。何でもないですことよ?」

 

「知ってますか先輩。先輩って嘘つく時に瞬きしなくなるんですよ?」

 

「えっ、嘘!」

 

とっさに自分の目もとに手をやってしまう。って、しまったぁ!?

 

「ほら!やっぱり嘘ついてるんじゃないですか!」

 

「ご、ごめん!いや違うんだって!その、これは男としての性質というか仕方のない反応で……!」

 

「――先輩、最低です」

 

「ぐはっ!?」

 

マシュの鋭利な言葉がぶっ刺さり撃沈。「マスターが死んだッ!?」、「この人でなし!」とテンプレのようなセリフが聞こえた気がしたが……気のせいだったかもしれない。




そんなこんなでジャンヌさん参戦!やっふー!初めてのルーラーだ!ジャックちゃんが来なかったのは残念だったけど、個人的には満足です。

というか、最近本当に単発引きがやばい。当たり過ぎて怖い。そのうちリアルで事故りそう……(恐怖)

今回は本当はガチャも当たらんだろうし、たまには番外編的な感じで普通にお花見の話を書こうとしたのですが、まさかまさかのジャンヌさん召喚に急遽路線変更。何故番外編を書こうとする時に限って星5が当たるんだ……。少し前の僕なら考えられない結果です。

さて、次回はぐだぐだピックアップです。イベントも楽しかったですし、素材もウマウマでしたね。ポイント、素材共にほぼ回収済みです。ただ、いい加減種火が足りない……!

ぐだぐだのピックアップ、実は意外な結果となりました。先に言っておきます。
僕はね、土方さんも欲しかったけど、同じくらいエレナママも欲しかったんだ……

次回もお楽しみに!

PS
CCCコラボはええよっ!?もうしばらく後じゃなかったのかよっ!おまけにネロ様とギル様ピックアップとか殺す気かッ!もちろん引くわ!(半ギレ)

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