うちのカルデアに星5の鯖がようやく来たんだけど、全クラス揃えるとか夢物語だよね?   作:四季燦々

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お久しぶりです!遅れてしまいすみませんでした。新生活に向けて引っ越しやらなんやらで忙しかったのと、ネット環境が整わなくて更新ができない状態でした、すみません。

今回はぐだぐだピックアップのお話。いやー、あのイベントものすごくぐだぐだしてましたね。だが、それがいい。ただし、交換素材。おめえはダメだ。集めるのちょっときつすぎじゃないですかねー?

では、本編の方をどうぞ!


ぐだぐだイベントで魔神セイバーの噂が出てたけど、いつか実装されるはずだよね?

『織田信長』

 

言わずと知れた日本史を代表する戦国武将。"泣かぬなら 殺してしまえ ホトトギス"で有名なあの織田信長である。若い頃は大うつけ者として好き放題暴れ回り、桶狭間の戦いで今川義元を討ち取ると一気にその勢力を拡大。室町幕府を事実上滅ぼし、織田政権を確立して天下人となる。が、重臣である明智光秀の謀反により1582年6月21日に本能寺で自害した。敵は本能寺に在りっ!とは有名な言葉だ。あと、ものすごくどうでもいいがかなりの美男子だったらしい。

 

まあ、こんな感じでおそらく日本であれば誰もが知っている戦国武将。戦国マニアであれば目の色を輝かせて捲し立てるように語り出すであろう織田信長。鉄砲バンバンで徳川さんと手を組んで武田さんを討ち破った織田さんである。そうなのだが――

 

「なんじゃ、マスター。わしの顔に何かついておるか?」

 

コテリと目の前の少女が首を傾げた。目の前でマイルームに置かれた炬燵へとすっぽりと収まり、モグモグと饅頭とお茶を堪能している長く綺麗な黒髪を持つ残念美少女。何かBusterと書かれたクソダサパーカーを着ているが……そう、実はこれが先程から説明文を列挙している織田信長本人だったりする。

 

「――ノッブ、お前なんで英霊に成れたの?」

 

「いきなり酷くないかお主っ!?」

 

「だってこの前の大騒動はぐっだぐだだったし、なんか悪いノッブとか言う奴に簡単に捕まってたし。というか、お前さんが聖杯を爆弾に変えるとか奇行に走らなければ大騒ぎすることもなかったんだけど。結局はた迷惑なだけじゃねえか」

 

「ぐぬぬぅ!言いたい放題言いおってからに……!今すぐ骸に変えてやろうか!?」

 

「あっ、じゃあこの饅頭とお茶没収な」

 

「ああっ!すまんかった!謝るから返してほしいのじゃ!まだ半分しか食べておらんのじゃ!」

 

ヒョイっと饅頭が乗せられた皿を持ち上げると、泣きながらガシッとオレの服を掴んでくるノッブ。まるでどこぞのダ女神のようだ……。

 

ワンワンと泣きやがるノッブに仕方なく饅頭を返してやると、二度と取られまいとキッと睨まれた。おかしい、歴戦の戦国武将で紛れもないサーヴァントのはずなのに微塵も怖くない。

 

なんというか、色々とダメダメな魔人アーチャーに思わずため息をつく。この前の大騒動、カルデア内がノッブ達の世界と変に繋がってしまい、ちびノッブやら戦国武将にネームチェンジしたサーヴァント達が起こしたこの事件はこの上なく緊張感0で幕を閉じた。というか、終盤はめんどくさ過ぎて早く帰りたかった。

 

その大騒動の間行動を共にしたのがこの目の前のノッブともう1人、桜セイバーこと『沖田総司』である。史実であればどちらとも男性であったはずなのだが何故か女性だった。うん、まあ今更だから別に気にしないけど。ちょっとやり過ぎじゃないですかねぇ菌糸類さん……?

 

「先輩、追加のお饅頭とお茶持ってきましたよ」

 

「ありがとー。マシュも一緒に食べようぜ」

 

「はい。ご一緒させてもらいますね」

 

菌糸類のやりたい放題に思わず頭を押さえていると、部屋の片隅でお饅頭とお茶を準備していたマシュが戻ってきた。オレとノッブが向かい合って座っていたので、マシュはオレから見て炬燵の右隣のスペースへと入ってくる。入ってくる際、コツンと彼女の足がオレの足に当たってしまったのでごめんと謝り少しずらした。

 

「マシュもマスターに言うてくれんかー。確かお主は歴史とか詳しいんじゃろ?わしがいかに偉大な武将じゃったか教授してやってくれ」

 

「えっ?ノッブさんのことをですか?その、日本では戦国武将に関する勉学は義務教育、でしたっけ?それで必須になっていたはずなので先輩もある程度は知っていると思いますよ?」

 

「それは知ってるんじゃが……。こやつ、わしに対して敬意というものが微塵も感じられん」

 

「敬意(笑)」

 

「(笑)を付けるな(笑)をッ!」

 

いや、日頃のお前さんの様子を見てたら敬意なんて沸かんでしょうに。カルデアに来た時はそれなりに風格を感じたりもしたけど、すぐにゴロゴロしたりダラダラしたりしてたじゃん。

 

「もっとわしを崇めんかっ!これでも日本を切り開いた偉人じゃぞ!」

 

「ノッブ!(ステイの意)」

 

「それは回す方のノッブに言う台詞じゃろうが!」

 

おい、回す方とか言うなよ。確かにあの人宝具レベルMAXにするの超早いけども。

 

「大体、お主だって体たらくだと聞いているぞ!」

 

「ったく、うるせえな。何が言いたいんだよ」

 

「召喚の事じゃ。聞くところによるとお主星5のレアサーヴァントを1体しか持っていないそうじゃないか。このガチャ運E!」

 

「なにおうっ!?うるせえよ!好きでガチャ運低いんじゃねえよ!?というか、ガチャとかメタな言い方すんなし!」

 

「やーいやーい!ガチャ運E-!」

 

「やかましい!お前だって同じ配布サーヴァントなのにクロエより使いづらいじゃねえか!何だよ騎乗特攻って!?神性特攻はまだ分かるけど騎乗特攻とか使いづらいわッ!」

 

「おおうっ!地味に人が気にしていることを指摘してくるでないわっ!わしのアイデンティティーなんじゃからいいじゃろうが!騎乗特攻とか超レアではないか!」

 

「じゃあオレもガチャ運Eがアイデンティティーですぅ!これで小説のネタ考えてるんですぅ!むしろ当たった時の方がネタに困るまであるわッ!」

 

「是非もないよね!」

 

「てめえ、それさえ言えば許されるとでも思ってんのか!?」

 

「うるさいわッ!ええい!このままでは埒があかぬ!猿ゥ!鉄砲を持てい!!」

 

「いるかそんな奴!というか、そんな感じに荒使いするから謀反なんか起こされるんだよ!」

 

「いやぁぁぁぁ!古傷を抉るではないわぁぁぁぁ!!」

 

「おうやろうってのか!?上等じゃあぁぁぁ!」

 

「えっ!?あの先輩ッ!?ノッブさんッ!?」

 

そこから始まるマスターとサーヴァントの仁義なき戦い――という名の取っ組み合い。本来であればオレなどサーヴァントには逆立ちしても敵わないが、こちとら伊達に人理を救っちゃいない。身体強化の魔術はすでに発動済みである。

 

「「とりあえず沈めやぁぁぁぁ!!」」

 

それから数分間。マシュが「やめてくださいっ!」とアッツアツのお茶を両者にぶっ掛けるまでこの取っ組み合いは続くのであった。あのマシュさんや。止めるのはいいけど火傷しちゃったらどうする?ん?身体強化してるから大丈夫かと判断した?意外と冷静なのね、君……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まあ自分で自覚してるけど、あそこまで馬鹿にされたら黙っちゃおれん。良く見ておけよノッブ。お前のマスターの運を!」

 

というわけで、ノッブとマシュを連れて召喚部屋へ。確かにオレの召喚に関する運は低い。しかしだ、これでも武蔵さんを召喚できているのだ。最近だと、サーヴァントではないが『2030年の欠片』とかいうレアな礼装も出ているし、新年に入ってから間違いなく運気は上昇しているからいけるはずだ!

 

「先輩の意気込みが空振りするのはいつもの事なので、結果に対しては温かい目で見てあげてくださいねノッブさん」

 

「マシュ、お主まるでダメな夫のフォローをする良妻のような感じになっておるぞ」

 

「そ、そそそんな!私が先輩の妻だなんて……!」

 

「ダメだこの娘、早く何とかしないと……!」

 

背後で一体何をコソコソと話しているんだ?というか、何故マシュは顔を真っ赤にして笑ってんの?なんか幸せな事ことでも想像してんの?

 

「難聴系鈍感主人公か、お主。その設定今のご時世使い古されとるぞ」

 

「意味が分からん。というか、そろそろ召喚始めてもいいか?」

 

「分かっておる。早く始めるがよい」

 

「――ハッ!?私は今何を?」

 

「マシュ大丈夫かー。召喚始めるぞー」

 

「は、ははははい!ど、どうぞ先輩!」

 

ワタワタと慌てながら先を促すマシュ(可愛い)

さて今回の召喚だが、実は一発勝負である。というのも連日のピックアップのせいで石も呼符も尽きているからだ。今からの召喚もぐだぐだ特異点を修正した後にダヴィンチちゃんから『頑張ったで賞』的な感じでもらった呼符1枚のみ。こんな状態でノッブ見返すとか無理だけどしかたないよね!男には負けると分かっていても立ち向かわなきゃならん時があるんだ。

 

「おーし、じゃあ回れー!」

 

呼符を相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!超!エキサイティン!!と言った感じで呼符を突っ込む。グルグルと光の球体が周り始めたそれらは、やがて3つの線を描き出す。3本ライン――サーヴァントが召喚されたという証だ。さらに召喚されたサーヴァントがどのクラスかを示すカードが現れると刻まれていたのは誇り高き騎士の紋章。つまりセイバークラスのサーヴァントが召喚されたということになるのだが、あいにく色は銀色。つまりレアリティは星3以下ということになる。

 

「ほーら、やっぱりガチャ運Eではないか!やーい、バーカバーカ!」

 

「うっせえ!そう簡単にレアサーヴァント引けるかよ!むしろ単発引きでサーヴァントが来てくれただけでもすごいわ!」

 

「プププッ!うちのマスターのガチャ運が低すぎて辛いんじゃけどー!草生えるんじゃけどー!あれだけ大見栄張っといて恥ずかしいー!ねえねえ、今どんな気持ち?見とけとか言っておいてこの体たらくどんな気持ち?」

 

「うぜぇ……!」

 

「はっはっはっ!まあまあ落ち込むでないマスター。ほれ、これを機にわしにもっと敬意を払って接するが良い。それならば今までの不敬は水に流してやるぞ」

 

「死んでもごめんじゃあぁぁぁ!」

 

煽るノッブに煽られるマスター。今ここに第2回マスターVSノッブの仁義なき戦いが勃発しようとしている。一触即発のこの空気を変えたのは鶴の一声ならぬマシュの一声だった。

 

「せ、先輩!見てください!カードが!」

 

「なっ!金色に、変わっただと……!?」

 

「なぬぅ!?何故じゃっ!?」

 

今にもレオニダス直伝スパルタ式組伏せ術を発動しようとしていたオレだったがマシュの声にすぐさま反応。彼女の視線の先ではバチバチと紫電を走らせた銀色のセイバーカードが金色へと変化していた。そうして、一際激しく眩い輝きを放ったカードから人影が現れる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

桜色と朱色の袴を身につけた一見可憐な少女。桃色が混じった髪を黒いリボンでまとめているが、ピョコンと頭頂部あたりからアホ毛が1本立っている。物腰も非常に柔らかく一目見れば茶屋の看板娘のような装いだが、そのイメージ全てを手に持った刀が消し去っている。

 

オレはこの少女を知っている。ついこの間まで行動を共にしていたからだ。ノッブが起こした大騒動を共に解決した、自称幕末最強剣士である彼女の真名は――

 

「――新選組一番隊隊長。沖田総司、推参。あなたが私のマスターですか……え、羽織? それが何処かにいってしまいまして……」

 

「沖田さん大勝利ー!」でおなじみ。()5()セイバー、『沖田総司』であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おいいいいいいいいいっ!?星5来ちゃったじゃねえぇぇぇかぁぁぁぁぁ!?」

 

「詐欺じゃ!こんなの詐欺じゃ!誰がガチャ運Eのマスターじゃよッ!?こいつ単発引きでしかも1発目に引きおったぞ!?」

 

どうする!?どうすんのオレ!?全然予想してなかったよっ!?こんなの絶対おかしいよッ!?(まどマギ)

 

「先輩、とりあえず落ち着いてください!沖田さんがものすごく微妙な顔してます!具体的には"来るんじゃなかった"という感じの顔です!」

 

突然の事態に全然思考が追い付かないオレと騙されたと大声で捲し立てるノッブ。ギャーギャーと騒いでいたが、沖田の様子をしっかりキャッチしたマシュがストップをかけてきた。

 

「お、おお。すまん、沖田さん。まさか来るとは思っていなかったからつい取り乱しちまった」

 

改めて言うが、オレは召喚運がものすごく低い、正月明けて武蔵さんが来るまでうんともすんとも召喚されなかったほど幸運Eのマスターだ。だがこれは本当に運気が上昇してきているのではないか?このままいけば全クラス星5で揃えることも夢ではないのではないかと、わずかではあるが希望の光を見た気がした。

 

「は、はあ……。あの、私帰ってもいいでしょうか?たぶん何かの間違いではないかと」

 

「間違いなんかじゃない……!」

 

「先輩、唐突にアーラシュさんの真似をするのは止めてください」

 

本気で帰りたそうな沖田さんを全力で引き留める。ここ逃がしてなるものかっ!いや、お願いです、本気で帰らないでください。

 

「まったく、マスターがいらんところで幸運発揮したもんじゃから、会いたくもない顔に会ってしまったぞい」

 

「げっ、ノッブ。貴方までいるんですか。マジで帰っちゃダメですか?」

 

「「ダメです」」

 

「げっ、とは何じゃ。失礼な奴じゃな」

 

「貴方と一緒に居ると碌な事無いじゃないですか。また爆弾とか作ってるんじゃないでしょうね?」

 

「作っとらんわ!人をどこぞの頭のおかしいピエロ系キャスターと一緒にするでないわ!」

 

まったく関係ないところでディスられるメフィストフェレスェ……。

 

「――はあ、しょうがないですね。召喚されてしまった以上、この剣は我がマスターに捧げます。この沖田総司、我が主の前に立ちふさがる敵は全て切り伏せてみせましょう」

 

「うん、ありがとう沖田さん。これからよろしく。あっ、あとで九頭龍閃見せてもらっていい?」

 

「いや、私幕末最強を自負していますがあれは無理ですから。縮地ならできますが」

 

左手に刀を持ち、右手を差し出してくる沖田さん。これから共に戦う仲間として、歓迎の意も込めて冗談を交えつつ彼女の手を握る。幕末で名を馳せた剣士とは思えないほどほっそりと柔らかな手だったが、そこには確かな強かさを感じる。やはり、星5のサーヴァントが秘めたる力というものは凄まじいということを改めて実感した。

 

「じゃあ、とりあえずオレの部屋に戻ってゆっくりしようか。夕食の時には沖田さんの歓迎会でもやろう」

 

「えっ、いいんですか?」

 

「もちろん。ここに新しく来てくれたサーヴァント皆に歓迎会はやってるから。沖田さんも楽しんでいってくれ」

 

「ありがとうございます。ではお言葉に甘えて」

 

最初は少しだけ遠慮がちな感じではあったが、すぐに笑顔を見せる沖田さん。うん、良い笑顔だ。さて――

 

「――さっきから睨んできてるけどいったい何だ、ノッブ」

 

「…………」

 

ジッとこっちを睨み付けてきているノッブ。いや、睨み付けてきているというよりこれは拗ねている、と言った方がいいのだろうか?意味が分からずマシュの方にも視線を向けるが、彼女も何故なのか分からないようで首を傾げていた。

 

「本当にどうしたんだ?何か言いたいことでもあるんだろ?」

 

「…………ない」

 

「ん?すまん、聞こえなかった」

 

「…………らってない」

 

「ノッブさん?どうかされましたか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「わし、歓迎会してもらってない……」

 

その瞬間、部屋の空気が凍った。タイムアルターでも使ったじゃないかっていうくらい止まった。いや、あれ正確には動いてるけども。唯一まともに動いているのは目にはうっすらと涙を浮かべ、プルプルと身体を振るわせるノッブのみ。

やがて――

 

「わしッ!歓迎会ッ!してもらってないッ!」

 

――マジ泣きする天下人がそこにはいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――いや、これに関してはマジで悪かった。本当にすまん」

 

「申し訳ありません、ノッブさん。私もすっかり忘れていました」

 

「ふ、ふん!こやつの時はすんなり歓迎会の話が出てきたというのにわしの時だけ出て来ないとは何事か!」

 

「だからごめんって。ほら、泣くなよ」

 

「な、泣いとらんわ!戦国武将が泣くわけなかろう!」

 

「あの、私全然悪くないのに超居心地悪いんですけど……」

 

場所は移ってマイルームにて。プンプンと怒りながら半泣きのノッブを慰めるオレとマシュ。その様子を見て「ええ……」と言った感じのリアクションしかない沖田さん。どうにか拗ねまくるノッブを説得し、忘れていたノッブの歓迎会は沖田さんとの合同という形で落ち着いた。ほ、ほら、同じイベントでのサーヴァントだし(震え声)

 

「大体、マスターはわしに対する扱いが酷いぞ」

 

「いやあ、ノッブって他のサーヴァントの中でも一際付き合いやすいというか、いじりやすいというか。気が楽なんだよなー」

 

「サラッといじりやすいとか、確信犯ではないか……。おのれ、わしは何故このようなマスターの下に来てしまったんじゃ……」

 

「ノッブが好きで着いて行ったんじゃないですかー。面白そうとか何とか言って」

 

「あの頃のわしを全力で蜂の巣にしたい……!」

 

ぐぬぬと過去の自分に対して恨み言を呟くノッブ。まあ、是非もないよね!

 

「まあまあ、いいじゃないですかノッブ。マスター達も歓迎会をちゃんとしてくれるって言うんですから」

 

「うぬぅ……。分かったわい。ただし!2人分を合わせてやるんじゃ。1人のよりもさらに盛大な歓迎会にせんと許さんからなマスターッ!」

 

「分かったよ。オレだってこれでも悪かったって反省してんだ。心を込めて開催させてもらうよ」

 

「うむ!分かればよい!」

 

さっきまでの涙目などどこ吹く風。すっかりいつものノッブに戻った彼女の様子に苦笑するオレ達3人。うん、まあぐだぐだな感じになってしまったが、言ったからにはしっかりとしたものを開こう。

 

「あっ、先輩、お茶が無くなってしまいましたね。私、新しく煎れてきます」

 

「マシュさん、それなら私がいきますよ。新選組では結構やらされていたので。土方さんとかに」

 

「あ、ありがとうございます、沖田さん」

 

入っていたこたつから立ち上がり(ついに四画全部埋まっていた)、お茶を煎れにいく沖田さん、現在の服装が看板娘のような格好だからお茶を煎れている姿がものすごく映えている。いやー、あれだけ見ているとまさか彼女が凄腕の剣豪だとは思わないよなー。

 

「マスター、マシュさん、ノッブ。新しいお茶煎れて――ごふっ!?」

 

「「「吐血したッ!?」」」

 

お盆を持って炬燵に戻ろうとした瞬間、吐血してぶっ倒れる沖田さん。アワアワとカルデアの救護スタッフへと連絡を入れるマシュ。やれやれまたかと頭を振るノッブ。「医者ああああああ!?」と慌てふためくオレ。

なんというか、これもうぐだぐだではなくただのカオスだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~本編とは全く関係ない話~

 

「――君、ちょっといいかい?」

 

「ん?ダヴィンチちゃんどうした――ぶふっ!?」

 

「あはははっ!計算通りのリアクションだ!流石は私!だが、こうも計算通りだと逆に面白味も無くなってしまうね」

 

「ど、どどどどどどうしたんだマシュッ!?その恰好……」

 

「あ、あの。ダヴィンチちゃんがあまりにも勧めてくるので着てみたんですが、どうでしょうか?」

 

「どうだい――君。マシュの私服なんてレア中のレアだぜ?」

 

「ダヴィンチちゃん、貴方が神か」

 

「神ではなく天才と呼びたまえ。何せ、私は神すらも超える万能なのだから!」

 

「貴方が天才か」

 

「言われるまでもなく、無論天才だとも」

 

「あの、先輩……」

 

「お、おう。ごめん、マシュ、あまりにもインパクトが強すぎたんで正気を失ってたわ」

 

「そ、そうですか。それで、あのどうでしょうか私の私服「――最高以外ないな」そ、即答ですかっ!?」

 

「当たり前だろ。似合ってるに決まってる。むしろそれ以外言わせない。――おし、ちょっとオレマイルーム行って着替えてくる!今日はオレも私服で過ごすからマシュも1日その恰好な!」

 

「ええっ!?先輩待って――って、行ってしまいました……」

 

「はっはっはっ!よほど今のマシュが気に入ったらしい。それこそカルデアの制服なんて堅苦しものを脱ぎ捨てて自分も着替えに行くくらいにね。どうだいマシュ。今ならレイシフトでデートのセッティングもしてあげられるよ?流石に時代的に街中は無理だけど、人外れの草原とかなら大丈夫だ」

 

「えええっ!デ、デートですか!?えっと、ですが……」

 

「いいんだよ、マシュ。君は今まで一生懸命頑張って、ようやく普通の女の子として振る舞える時間ができたんだ。少しくらい遊んだって罰は当たらないさ」

 

「ダヴィンチちゃん……」

 

「じゃあ、私はレイシフトの準備と一応護衛のサーヴァントに声を掛けておくよ。もちろん、君達の邪魔をしないサーヴァントに絞ってね。準備ができたら――君と一緒においで」

 

「――はい!ありがとうございます、ダヴィンチちゃん!私、頑張ります!」




はい、ということで何と呼符単発による一発引きで沖田さんが来てくれました!沖田さん可愛いやったー!

これ、そろそろ幸運Eから幸運Dぐらいに格上げしてもいいですよね?年始から運気の上昇が著しくてホクホクです。まあ、爆死ネタがないとこの小説続きづらいのですが(笑)

ちなみにぐだぐだイベントはとりあえずノッブに必要なのは全部揃いました。本文では使いづらいとか言ってますが、実はすごく頼りにしています。騎乗特攻は置いておくにしても神性特攻は美味しい。あと、くぎゅボイスが良い……ッ!これから沖田さん共々よろしくノッブ!

というか、これは七番勝負で小次郎、沖田さん、武蔵さんで組めという天啓ですかね。ぜひやらねばッ!(使命感)

さて、イベントではたくさんの情報が解禁されましたね。VRとか舞台とか、そしてぐだぐだイベントの続編にCCCコラボ。やばい、運営が全国のマスター達(の財布)を殺しに来てる……(ガクブル
まあ、今後もFGOは更なる発展をしていきそうで楽しみです!

そしておまけにちょろっと出ましたがマシュの私服。良かったですねー。ああいう普通の女の子らしいマシュを見るために戦ってきたんだと、そのために頑張ってよかったと改めて感じました。

さて、色々と語りたいことはありますが長くなりそうなのでこの辺で。次回は何を書くのかまだ未定ですが、どうぞお楽しみに!

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