Fate/Grand Mahabharata 幕間   作:ましまし

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兄にそっくりな太陽神でした……。

っていう話ですメリークリスマス。リクエストのパパが召喚されたらです。パパ単体とセットの2つありましたが「お父さん召喚」は共通だったのでセットで召喚させました。


IF ついてきたのは

・お父さん来ちゃいました

 

「ライダー、スーリヤ。娘が心配でな、オレはおまけのようなものだ。気にするな」

「…………なんかすいません」

「あ、はい」

 

 とんでもない魔力反応に駆け付けたマシュやドクターが悲鳴を上げたのは言うまでもない。

 

 

「……つまりスラクシャの座はヴィシュヌの化身、クリシュナによって隔離されていた。しかし、今回の人理焼却の影響で彼……じゃない、彼女は座から脱出することが出来た」

「でも英霊になった瞬間から誰とも会えず、聖杯戦争の知識も何もないスラクシャは分霊ではなく本体で召喚に応じた。それに慌てたスーリヤ殿は咄嗟に分霊を滑り込ませた。その結果がこれか」

 

 全員の視線がスーリヤ(様はいらないらしい)の膝の上――スラクシャへ集中する。

 ちょこん、と座る姿はとても可愛らしい。が、その可愛らしさに反比例するように目が死んでいた。

 スーリヤといえば、んな娘の様子に気づいているのかいないのか、落ちないように腰に手を回して空いた手で頭をずーっと撫でている。

 

「それにしても、何故子供の姿なのでしょう」

「そうだなあ。例えるなら、スラクシャがサーヴァントとして現界するためのソース容量の大半をスーリヤ神が使ってしまったんだ」

 

 しかし、スーリヤはスラクシャの召喚についてきただけ。あくまで召喚されたのは彼女だから、残り少ない容量に合わせた結果、子供になったと。

 

「…………す」

「え?」

 

 

「あのクソ外道……殺す……次会ったら問答無用であの胡散臭い笑顔ごと全身焼き払って殺す……!」

 

 

「「「「……………」」」」

 

 こわっ!! かなりご立腹らしい。そりゃまあ、マハーバーラタの顛末(隔離されていた彼女は兄弟の結末も今まで知らなかったらしい)を聞いたらこうなるか。ちょっとスーリヤさん、「相変わらずお転婆だな」じゃないから。少しは止め…………この人も立場で言えば拉致監禁被害者の親か。

 

「うう……子供になるにしてもなんで幼年期……。せめて十代の頃ならまだ役に立てるのに……」

「安心しろ。お前の代わりにオレがそこのマスターに協力してやる。ここには複数のサーヴァントが召喚されるのだろう? オレで足りないのならば息子にも協力させる」

「!」

 

 あ、これ何が何でもカルナを召喚しないといけないパターンだ。

 

 

 

・お父さんと

 

「果実だ、食べるといい」

「あの色はお前に似合いそうだな。マスター」

「疲れたか? 運んでやる」

 

「スラク……」

「過保護か!!!」

 

 ナイスツッコミ。でも今の彼女は中身は大人でも見た目が子供だから、つい子供扱いしてしまう。

 それに、生前の事を考えると、スーリヤが彼女を甘やかす理由もわかる。

 

「……すまん、気に障ったか」

「ぐっ」

 

 当たり前だけどスーリヤに悪意は無い。しかもスラクシャが拒否すると、すっごく悲しそうな顔をする。それを見たスラクシャは罪悪感で結局果物を貰うし、運んでもらう。

 

「片方が神様でも、親子っていうか父娘は人間と変わんないね」

「そうですね」

 

 そんな二人を見るのがカルデアでは癒しの一つとなっている。

 

 

 

 

・兄と弟が来ました

 

「カルナ……!」

「……貴様か」

 

 

「お願いだからここで暴れないで」

 

 

 今ならカルナが召喚しやすいとダ・ヴィンチちゃんに聞いて、やるっきゃないと頑張って貯めた聖晶石。召喚サークルが金色に輝きだし、現れた施しの英雄に来た! と喜ぶ前に同じく召喚されやすくなっていた授かりの英雄まで召喚された。

 

 お互いの姿を認識するなり臨戦態勢に入った二人……ていうか主にアルジュナ。カルナはそこまででもないけど、空気がピリピリしていることに変わりはない。

 

「(あー、もう! あの二人が来る前に心の準備させたいのに!)」

 

 あの二人とは勿論、太陽父娘のこと。スラクシャは色んな意味で地雷原だし、スーリヤも色んな意味で心臓に悪い。自分の所の神様(一人にとっては父親)が先にいたらびっくり、なんてものじゃないだろうし。

 

 まずはどうやってこの二人を落ち着かせるか――。

 

 

「マスターあの人何とかしてください!」

「うわあっ!?」

 

 地雷(スラクシャ)がずざーっ、と音を立てながら一触即発状態だった召喚の部屋に滑り込んできた。

 

 おそるおそるインドに大英霊の様子をうかがうと……見事に固まっていた。うん、そうだよね、そんな反応になるよね。

 

「え、カルナとアルジュナ!? ……お邪魔でした?」

「いや、そんなことは」

「……………………………スラクシャ、か?」

 

 信じられない、といった様子でカルナが彼女の名前を呼ぶ。弟の方は、ダメだ、処理落ちしている。

 

「見てわからな……あ、そういえば今子供でした」

「こども? 無事で、いや…………は?」

 

 アルジュナよりはマシだけどカルナも処理落ち寸前だった。安堵と驚きと疑問がごちゃ混ぜになっている。

 

 混沌とした召喚の部屋。そこに更なる起爆剤が入ってきた。

 

「スラクシャ、何故逃げ……。む、カルナか。遅かったな」

「…………? …………?? ………!? !?」

 

 ドサッ

 

「アルジュナ!?」

「現実を受け止められなくなったアルジュナが気絶した!」

 

 (マハーバーラタ情報)いろいろやらかして最終的に殺してしまった異父姉(何故か子供)、なんやかんやで自殺に追い込んでしまった異父兄、そしてその父親(神様)

 情けなくなんかない。特異点を修正しているうちに「鋼鉄のメンタル」「SAN値100越え」「むしろ神話生物」「いあ! いあ!」 ……話がずれた。とにかくスタッフさんたちにいろいろ言われる俺にも無理。こんな状況気絶一択だ。

 

「はやくはこ……べない! カルナ……ダメだ、父上!」

「インドラの息子は体調でも悪いのか?」

「トドメ刺したのは貴方です!」

 

 前々から思ってたけどスーリヤ実は天然だな!?




型月スーリヤさんとインドラさんの仲はどんな感じなんですかね。もしインド兄弟二人みたいな感じだったら95%くらいの確率でスーリヤさんが一言足りずに誤解を招いてそう。

兄と弟と絡めてないので今度続き書きます。
本編の方にも投稿しているのでよろしければ見てください。

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