アラガミ転生記〜ザイゴートからの成り上がり〜   作:トイレの紙が無い時の絶望を司る神

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そういえば、私の目標を言ってませんでしたね....。

とりあえず、日間ランキング1位!!
その後に、週間、月間、年間、果てには総合の1位独占を目標にしています。

作者の、儚くも馬鹿でかい夢です。


第16話 VS感応種

その日、俺は特に何もするわけでも無く3体でのんびりしていた。

 

穏やかに、そして緩やかに過ぎていく時間。それがどこまでも心地いい。

 

時々そよ風が吹き、俺達の身体を柔らかに包み、撫でながら去っていく。

 

そんな、優雅な時間。

 

これがいつまで続くんだろうなぁ.......そう思っていた矢先。

 

ズズーン......。音が響く。

 

.......もう慣れて驚きもしない。

 

俺も成長したなとしみじみする。

 

複数の足音で微睡んで居た意識が覚醒し、2体も威嚇する。

 

視線の先に居たのは......。

 

白と赤を基調とした、大型のアラガミ。

 

どこか犬の様な顔つき。だがそんな可愛げはどこにも無い。

 

あるのは、ただただ飢えるギラついた視線と......。

 

その後に付き従う様に居座る2体のガルムだけだ。

 

マルドゥーク、その名は咄嗟に思い浮かんだ。

 

ゲームでは何度も狩って素材にしたな。

 

そう思っていると、マルドゥークが咆哮を上げる。

 

それと同時に、2体のガルムが襲いかかってくる!!

 

黒テイルと黒ゴートはそれを避けて、完全に戦闘態勢に入った。

 

マルドゥークは、何か品定めする様にじっとりとこちらを見つめる。

 

ったく、よくもまぁ俺達の怠惰な時間を邪魔したな!!

 

よし、今日の晩御飯はお前だ!!

 

......感応種の相手なんかしたこと無いけどな!!

 

黒テイルと黒ゴートは好き勝手暴れている。

 

だが、流石にそれは危ない。

 

なので下がらせた。

 

『お前ら、下がってろ。こいつらは俺がやる』

 

そう頭の中で声を出す。

 

2体は、渋々と言った感じで下がる。

 

ここ最近で、こいつらの制御には慣れた。

 

朝起きたら居なくなっているので、来いと思ったら戻ってくる。

 

そして、できるかわからないが命令をしてみた。

 

『俺が狩りに行ってきてくれ、と言ったら行ってくれ』

 

そう念じると、2体はこくりと頷いた。

 

複雑でも、命令には従うようだ。

 

.......まぁその日はもう狩り終わっていたので、持って帰ってきていたアラガミは食べた。

 

グボロは普通に美味かったです。

 

まだ冴えていない頭をどうにか覚醒させ、3体に構える。

 

構えは、最近思い出した某東方不敗の構えだ。

 

凄いな、これだけで自信が湧き上がる。

 

やっぱり東方不敗は偉大だ。

 

気合いを入れた所で、俺も宣戦布告する。

 

「キエァァァァァア!!!」(かかって来いやぁぁぁあ!!!)

 

それで火蓋が切られ、ガルムが飛び込んでくる。

 

2体の顎に掌底をかまして、ぐらついた片方に3段蹴りをかます。

 

 

※本人から見たら普通ですが、人類から見たら目に見えない速度です。

 

 

 

更に身体が浮く。

 

そこでもう片方が体勢を立て直し、炎の突進をしてきた。

 

俺は少し横にズレた。

 

そして、ガルム同士がぶつかり合う。

 

そして2匹同時に蹴り飛ばす。

 

.......ガルム2体を軽く流せる自分が化け物に思えて仕方ない。

 

すると、マルドゥークが再び咆哮を上げた。

 

すると......。

 

どこからかガルムが更に2体ずつ追加で来ましたとさ。

 

.......嘘だろ!?

 

こうして5対1のリンチが出来上がった。

 

.......もう嫌だぁぁぁぁぁ!!!!

 

さっきまでの俺はどこへやら。完全に絶望しました。

 

だが絶望できているのも今の内。

 

4体が全て襲いかかり、マルドゥークは見物モードに入る。

 

......奥の手を使うしかないか!!

 

俺は4体に触れて、力を発動させる。

 

自身のオラクル細胞を送り込み、一時的に俺の完全なる支配下にする。

 

その名を.....。

 

『眷属化』

 

今付けた名前だ。

 

黒テイルと黒ゴートにできて他にできないことは無いと思い、以前シユウでやってみた所、アッサリできたが時間が過ぎると元に戻った。

 

この2体とは別に、一時的な物らしい。

 

4体が悶え苦しみ、身体が徐々に黒く染まる。

 

やがて真っ黒になる、立ち上がってマルドゥークを睨む。

 

.......マルドゥークは静かに戦闘態勢に入った。

 

『行け!!』

 

4体に信号を送り飛びかからせる。

 

だが、マルドゥークは圧倒的だった。

 

ゲームでこそ弱いが、現実ともなればデータにない行動もできる。

 

ガルムAに突進し、そのままの勢いでガルムBに激突。

 

地面を爆発させて葬る。

 

残った2体は、近距離で圧倒的力でねじ伏せた。

 

.......予想外です。

 

ここまで強いなんて思ってませんでした。

 

行動こそガルムと一緒だが、洗練されている。

 

やってやろう、戦争だ。

 

俺も注意しなきゃ追えなかったスピードだ。

 

こちらも全力だ。

 

 

 

 

 

 

三人称視点

 

 

 

両者にらみ合う。

 

張り詰めた空気の中、2体の眷属は大人しく見守っている。

 

一瞬、両者が消える。

 

これまた一瞬で移動してお互い拳と脚をぶつけ合う。

 

ガキン!!ジャキン!!と生き物が出してはいけない音を出し合いながらまるでDBの様に暴れ回る。

 

だが、カーリーは焦っていた。

 

カーリー自身、技術と手数で相手を倒して来た。

 

だが、目の前のマルドゥークは本能のままに力で勝ってきた。

 

カーリーの脚が押し返され、振るった拳に弾き飛ばされる。

 

それでも踏ん張り、光弾をぶつける。

 

見た目以上の密度と威力を持つ光弾がマルドゥークの胴体や顔に刺さる。

 

その威力に、一瞬脚がぐらつく。

 

その一瞬をカーリーは見逃さずに、トップスピードでマルドゥークの懐に入り込んで、真下から腹を蹴りあげる。

 

浮かんだ身体をまた二度三度と蹴りあげ、完全に宙に浮かせる。

 

そして、一気にたたき落とす!!!

 

ズガン!!と音がする。

 

カーリーのかかと落としによってマルドゥークが下に加速しながら落ちる。

 

しかし、カーリーがそれより速く下に回り込み構える。

 

脚に全力の力と酸を出して、待機する。

 

落ちてきたマルドゥークを、思いっきり蹴り飛ばす。

 

これには流石のマルドゥークも、綺麗に吹き飛ぶ。

 

そして、カーリーは脚を上げたまま、片足だけで猛スピードを出し、マルドゥークに追いつく。

 

そのまま回し蹴りを顔面に食らわせる。

 

ジュージューと煙を出しながら顔も溶ける。

 

横に飛んだマルドゥークは受身を取って体制を立て直す......。

 

だが、目の前には光弾を両手に構えているカーリーが居た。

 

光弾を二つとも顔にねじ込み、破壊する。

 

「ギェァァァァァァアア!!!!」

 

悶絶するマルドゥーク。

 

だが、残った片方の目でカーリーを睨むと.....。

 

「グォァァァァアアアア!!!!」

 

咆哮し、さっきより更にスピードが上がる。

 

活性化だ。部位破壊による活性化が起きたのだ。

 

だがそれは同時に、攻撃が単調になるということでもあった。

 

がむしゃらにカーリーに突撃したら、避けられ、横腹を蹴りあげられる。

 

回転しながら飛ぶマルドゥーク。

 

なんとか起き上がると.....。

 

目の前には、カーリーの脚の先が迫っていた。

 

ライダーキックの様に放たれたカーリーの飛び蹴りは、そのスピードと、威力の一点集中が合わさり.....。

 

マルドゥークの身体を、文字通り貫いた。

 

頭から下半身を貫通して、着地する。

 

マルドゥークは、もはや頭は弾け飛び、大きな風穴を空けられて絶命した。

 

2体の眷属は、勝利の雄叫びを上げた。




はい、その場のテンションで書いたのでおかしな所が多々ある回でした。

まぁ、マルドゥーク相手だとこうなる的な目安を書きたかっただけなんです。

カーリーさんはマルドゥークぐらいなら全力出せば、一撃貰ったもののフルボッコにできました。

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