奇跡のなく頃に   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
今回はサブタイ通りの
内容になっています。
視点は、穹になります。

それではどうぞ。



第5話 穹と羅奈

羅奈が僕達の前に現れて

からの翌日の朝……

 

「予想はしてたけど……」

 

正直に言うと、

こうなる予感はしてた。

確信って訳じゃないけど……

 

「……釣りでもしようかな」

 

何故、釣りをしたくなったかと

言うと状況整理や、

これから起こる惨劇の回避に

ついて考えたいから……

僕は小さい頃から行ってる場所に

向かう事にした。

 

 

 

 

 

 

ーー近くの川辺ーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「最後に来たのは……」

 

現実世界の雛見沢で、

この場所に来たのは

運命の袋小路に辿る前に

梨花ちゃんと羽入ちゃんの3人で

訪れた時以来になる……

 

「母さん達なら何て言うかな……」

 

僕の両親は、

小さい頃に病で死んでいる為、

この世界(カケラ)には存在しない。

ただし存在しないのは、

あくまで()()()()世界(カケラ)

僕が目覚めるまで滞在と言うより、

閉じ込められてた()()()()世界(カケラ)

では存在している……

 

「全然釣れないな。当たり前だけど…」

 

そんな簡単に釣れるなら

苦労はしないものね。

実際、夕方まで粘っても釣れなかったって

人もいるしね……

焦らず、過度な期待はせず、尚且つ時の流れを

待つのも重要な事だと僕は思う……

 

()()()()は必要になるかも……」

 

()()()()

僕は護身用として使っているけど、

今回の昭和58年の最後の戦いは

下手をすれば護身用じゃ済まなくなる

確率が高い……

僕が持つ隠し武器は、

近接用、中距離、遠距離の3つ……

 

「隠れてないで出てきたら…?」

 

傍から見れば、

誰に向かって言っているのかと

思うかもしれないが、

()にしか察知できない

気配の正体は姿を現さない。

なので僕は…

 

「別に怒ってないし出てきなよ。羅奈……」

「だって穹、不機嫌なんだもん……」

 

何もない筈の空間から

ドアが出現し、羅奈が頬を膨らませながら

僕に軽く文句を言いながら

出てきた……

 

「隣、座ってもいい…?」

「うん……」

「ありがと……///」

 

顔が赤いけど

どうしたんだろう?

聞いたら嫌がると思うから

僕は聞かないけどね……

 

「聞かないの?」

「何を…?」

「私がこの世界(カケラ)に来た理由…」

「昨日、梨花ちゃん達に言ってたのが理由じゃないの?」

 

僕が何気なく言ってみると

羅奈は首を横に振りながら

違うと言った。

そもそも羅奈が言う事は9割は本当で、

残りの1割は羅奈が普段言わない自身の本音…

 

「桜花に頼まれたの。穹の様子を見てあげてって…」

「なんで桜花ちゃんが?」

「穹が無茶するからでしょ…」

「僕そんなに無茶したかな?」

「したわよ。私、()()()()()()()もいいわ」

「だったら僕、()()()()けど?」

「はぁ。不毛な争いになるからやめましょ……」

「それには同意見……」

 

つまり羅奈が、この世界(カケラ)

来た理由は桜花ちゃんに頼まれたから

との事……

でも僕は、それだけじゃない気がするよ…

 

「穹、あなたもしかして……」

「今はまだ…分からないよ…」

「そう……」

「そう言う羅奈は……?」

「…えっ?」

「聞いてほしいって顔してる……」

「私は……」

 

羅奈の表情は、

いつもと変わらないように見えるけど

僕には寂しそうに見えた。

こういう時の羅奈は何でも1人で

背負い込むのを僕は知ってる……

 

「私も穹と同じかな…今は…」

「この最後の戦いが終わったら分かるよ…」

「そう…ね」

 

…そう。

この最後の戦いに勝ってからが

僕にとって、いや違う……

きっと羅奈も同じだろう……

それは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

惨劇を乗り越えた後に

やって来る選択……

 

 

 

 

 




『…』を今回、初めて使用してみました。
今まで『・・・』を使用していたので
ちょっと違和感がありましたが
これからは『…』を使用できる所は
積極的に使ってみようと思います。
もし、読みにくいと感じましたら
訂正いたします。
感想、ご意見お待ちしています。
次回は、第16話の『終末への誘い』の回になります。
視点は今のところ未定です。
難しい構成になりそうですが、
頑張って執筆しますので
よろしくお願いします。

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