ストライクウィッチーズ-1ッ目巨人の優しい嘘吐き- 作:Thunder2Eila
時間通り、日付通り、雨も雪も曇りも晴れも。
朝になるのも時間通り、夜になるのも時間通り。
ここは違う。
朝の6時にはとっくに太陽は水平線を越える。
消灯時間から特に何もせず寝ていたから日が昇り始めると自然と目覚める。
ここでは飯の心配をしなくていいし、もしかすると天国なのかもしれない。
いや、アルより少し大きいだけの女の子たちが戦っている天国なんてあるわけない。
皆、自分の為じゃないのに戦っている。
中には自分の生まれ故郷でない子もいる、ここでは殆どの子がそうだけど。
俺はまだ怪異ネウロイを見たことが無い。
アイツみたいに強いのだろうか、それは現在の情勢でわかる話か。
さて、朝からネガティブなのは良くない。
地球人アースノイドの食事、楽しみだな。
-バーニィとストライクウィッチーズ邂逅の翌日 ストライクウィッチーズ基地・-
ミーナ「皆さん、静粛に。本日より新型武器開発テストチームよりこちらにテストパイロットの方が来られました。また、その方が来られるのはもうひとつ理由があります。それは、いずれストライクウィッチーズを含めた
バーニィ「し、失礼します!」
ミーナ「そう堅くならなくていいわ。ここはそう堅苦しいのはあまり無いですから。それでは自己紹介を」
バーニィ「は、はい。えっと、俺はバーナード・ワイズマン、階級は伍長です。歳は18、バーニィって呼んでくれ...ください」
「所属していた国家と軍は?」
バーニィ「それは...少し事情があって公表出来ない取り決めなんです、すみません」
「...。ミーナ、いきなりどこの馬の骨とも分からん男を迎え入れるなんて何か脅されでもしたのか?」
「カタブツ大尉殿は黙ってろって。所属なんてどうでも良いんだよ、今からここの所属になるんだからさ〜。それよりあのデッカイロボみたいなのはなんなんだ?教えてくれよ!」
「年上なのに階級が下なんてなんか調子くるうナー..」
「エイラ、そんなこと言わないの..」
「ちょっと皆さん!まだ質問していいともバーナードさんが質問に答えてもいませんのよ!なんでこう落ち着きの無い方ばかりなのかしら...!」
ミーナ「はぁ...。皆さん、静粛に。そして、もう一人こちらは上層部からの推薦で入隊する宮藤芳佳さんです。それぞれの自己紹介や質問については後で各自して構いません。それでは、これから昨日隠蔽工作をしてもらった試作兵器について説明してもらう為現場へ向かいます。強制はしませんので付いてくる人は続いてください。それでは朝礼はこれまで」
ひとまず顔合わせが済んだことに胸を撫で下ろす。
横で隊長が同じように溜め息をついているのを見て心配なってしまった。
が、そんなのはほんのひとときだった。
隊長と坂本さんに続いていると、オレンジがかった茶髪の子と褐色の小さな子から質問が川のように流れてくる。
シャーリー「なあなあ、私はリベリオン陸軍所属のシャーロット・E・イェーガー、階級は大尉。階級なんて気にしないからさ気軽にシャーリーって呼んでくれよな!」
バーニィ「よ、よろしく」
ルッキーニ「でねでね、私はねフランチェスカ・ルッキーニ!階級はね少尉だけどお兄さんの方がおっきいしルッキーニでいいよ〜!」
バーニィ「よろしくな、ルッキーニ」
シャーリー「でさでさ、あれは一体なんなんだよ?教えてくれよ!」
バーニィ「これから隊長達に説明しなきゃならないからその説明の時に一緒に説明するよ、悪く思わないでくれよな」
シャーリー「くぅー!バーニィも中々焦らすのが上手いなぁ!」
ルッキーニ「ウキャー!楽しみだね、シャーリー!」
バーニィ「アハハ...にしてもみんな、尉官ばっかりかよ、肩身が狭いな...」
「18にもなってまだ伍長、それは肩身が狭いだろうな、この軟弱者が」
和気あいあいの雰囲気をものともせずぶち壊してくる堅い声。
後ろから話を聞いていたらしいふたつおさげのその少女はまるでナチスドイツを思わせる制服と相まっていかにも堅物の上官だった。
形式上仕方ない、とだけ断り自己紹介はしてくれた。
バルクホルン「ゲルトルート・バルクホルン大尉だ。所属はカールスラント空軍第52戦闘航空団第2飛行隊。私はこのリベリオン達の様に甘くはない、分かったか伍長?」
バーニィ「りょ、了解であります、バルクホルン大尉!」
バルクホルン「いい敬礼だ、とも言えんな。で、貴様は所属は言えんのか」
バーニィ「悪いがこれだけは無理なんだ。今の情勢でどこかの国だけが抜け駆けするのがいけないって言うのは知ってるけど、俺はそういうんじゃ無いんだ。信じてはもらえないだろうけど...」
ふん、と顔を背け先を行く大尉。
だがこれをばらすって事はまたあの世界の話をしなくちゃならない。
そんな事を知るのは腐った大人だけで充分なんだ、わざわざこんないい子達が辛い思いをする必要は無いんだ。
次に来たのは同じ国の制服の様には見えるけど雰囲気は正反対な子だった。
「あー、トゥルーデの言う事はほっといて良いよ、カタブツ過ぎるんだよ」
バーニィ「でも間違ってもいないからね..で、君は?」
ハルトマン「私はエーリカ・ハルトマン。階級は中尉だけどあんまり気にしたことないしハルトマンでいいよ」
バーニィ「あぁ、よろしく。もしかしてだけど、200機越えの撃墜王って君のこと?」
ハルトマン「そだよ、なんで知ってんの?」
バーニィ「えっと...事前予習ってやつさ」
ハルトマン「...嘘だね」
バーニィ「えっ..」
ハルトマン「ま、いっかー。これから長いんだし、この先どうなるかな〜?」
ブービーなんてよく言うよ、とんだ悪魔じゃないか。
そして、ハルトマンは大尉についていった。
するとさっきまでこそこそと後ろにいた3人が恐る恐るこえをかけてくる。
「あの〜..」
バーニィ「ん、どうしたんだい?」
リーネ「私はリネット・ビショップと言います。階級は軍曹ですけど私も特にそういうのは気にしないので..。で、こっちが宮藤芳佳ちゃん。扶桑の子で軍隊経験は無いそうです。最後にこちらが..」
ペリーヌ「私が
リーネ「ペリーヌさん、少し緊張されてたみたいですから..」
バーニィ「あ。あぁ...とりあえずよろしく..」
宮藤さんにも自己紹介を済ませた人はもう先に行っている。
自分が行かない限り説明は始まらないが待たせるのはなんだか嫌だ。
ここであと2人ほど自己紹介していないことに気付いたが、彼女らは夜間哨戒の為に仮眠に入ったらしい。
名前は聞いたからまたいずれ自己紹介すればいいか。
そして、カバーに覆われたザクの前に着く。
まるであの時みたいだな...。
俺がまだまだだったからジムの攻撃を受けて被弾して、あれがあったからアルにも出会えたけど。
おっと、隊長が呼んでいる。
これの説明して驚くだろうか、これが動くのを見て腰を抜かすだろうか。
勝手に皆のリアクションを想像して少しだけ顔がほころんでしまった。
第3話です
学生やってて初めて予定がスッカスカの夏休みなので頑張れば毎日更新出来そうですね(多分しない
アニメ1話分の話を複数に分けてあげると言いましたがタイトルは前後編とかにする方がいいですかね?
もし良ければコメントにでも
あ、お気に入りが15件ほどになっていました
感謝の限りです
コメントも頂き励みになっています
これからもよろしくお願いします