俺の一族がレアモンスターなんだが。   作:鰹ふりかけ

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毎日暑いですね主人公は魔術師いっぱいの冷や汗が出まくるカルデアにいますが
皆様も健康にはお気をつけください


輝石の旅路

夢を……見ている……………何度も見たことがある夢だ

一族の者が希にみることができる祖先の記憶を……

 

 

 

青銅と語り合い、石の声を聞く祖先が見える……祖先は錫と銅に形を与え用途の概念を刻み込む名人だった……

 

首に縄をかけられながらもルーン文字や銀細工の職人としてケルトの社会で大切にされる祖先がいた……

 

長く続くポリス同士の戦争で自分達の造った武器で人が傷つくのを見て悲しみ悩む祖先がいた………

 

ローマ帝国で石工として石像を制作する祖先がいる……彼の造り出した石像は大衆を魅了した…………

 

祖先の結晶(誇り)をもって魔術師と戦う若い一族の戦士達がいた……その力はまさに魔法だった………

 

一族を守るために自作の弩で魔術師に立ち向かう祖先がいた………彼は敗れたが一族は難を逃れた……

 

砂漠を旅する一族が……海を……………

段々と記憶は自分の時代へと近づいてくる。

いつもこうだ、夢では祖先と目線があい何かを呟かれる

 

しかし、今回は長い、長すぎる………

まるで何かを伝えようとしているかのようだ。

 

なんだ?自分に何を求めているんだ?

 

待ってくれ!何を伝えたいんだ?

 

 

 

「は!」

「気が付きましたか?先輩」

ぼやけた目で声の主を探す、そこには薄い桃色の髪の触れれば砕けてしまいそうな少女がいた。

 

マシュ・キリエライト……それがこの少女の名前

主人公のパートナーであり初めてのサーヴァントそれが彼女だ。さらに彼女には秘密があるが現時点では関係ないので伏せておく

 

「君は誰だ?」

ここで自分が彼女の事を知っている素振りを見せれば余計な警戒が生じてしまう

あくまでも知らぬ存ぜぬがいいだろう

 

「…………あまりに名前を言う機会が無かったものでなんて言えばいいのかわからないのですが、そういうわけにはいきませんね」

 

「本日付けで先輩の監視役に抜擢されたマシュ・キリエライトと言います。これからよろしくお願いします、先輩」

「………監視役?」

「はい、今日いきなり所長に呼び出されて〈彼を見張っておいて!いいかしら、絶対に逃がさないようにしなさい!〉って言われまして………」

恐らくここカルデアは標高6000メートルにある施設だ。決して一人では逃げ出せない。逃亡の危険は低いし彼女もカルデアからは絶対に出られない。それに自分の事を知って何か企むことのないマシュを選んだのだろう

 

「何で先輩?」

「先輩は先輩ですよ?」

「?」

「………ところで先輩は何故ここに?」

「突然白髪のわがまま女に誘拐されたんだ」

「…………所長がそんな事をするとは驚きです。私の知っている所長はそんな人ではないのですが。先輩は随分と凄い体験をなされたようですね」

いや、馴れてたぞ!絶対に常習犯だよあの人は。というより、それで通じていいのか?オルガマリー

 

そう思っていると自分の足元がモゾモゾと動く

 

「何ん(フォウッフォーーー)うぐ!」

「紹介が遅れました。こちらはカルデアを走り続ける謎生物のフォウさんです」

「フォウ!」

「リスみたいな?ウサギ?マシュなんなんだこの生物」

「フォウさんはフォウさんです」

「そうか」

これ以上言ってもループしそうだ

 

「フォウッ、フォウキュウーー」

「随分とフォウさんになつかれてますね」

「そうなのか?」

「はい、フォウさんが私以外になつくのはのは珍しいですよ。おめでとうございます。先輩はフォウさんお世話係第2号に就任です」

「監禁中じゃなければ喜べたんだけどね」

 

 

 

 

「………それでは何か御用が有れば呼んでください」

「フォウッ」

一人と一匹はそう言って部屋から出ていく

 

 

 

 

 

 

「……………」

さてと、これからの身の振り方を考えよう

 

現在の状況は最悪である

出口のない施設(標高6000メートル)に自分の天敵たる魔術師が大量に配置で自分を加工できる工房完備

青鬼よりひどいよこれ ………製作者にクレームをいれたいぐらいだ

 

しかも、fate/grandorder………

ストーリー上一度は人類世界が消滅してしまう。

しかも下手にまきこまれたら人外や幻獣がうろつく土地に一人でポーイも有り得る

 

え?そうなる前にレフを倒せって?

無理です。ガンド数発の行使にも苦労する一族に魔神の力を持った化物を倒せと?

カレー狂人でも呼んでください

 

 

 

「逃げ場が無い………」

なんと言うことだろう。自分にとって一番危険なところが世界で一番安全だなんて

死ぬのは御免だ。何とかして魔術師が大量にいるカルデアで生き延びなければ………

 

「そうだ、後ろ楯だ!!」

原作でもうっかりトッキーが使っていた方法だ。

権威のある魔術師の比護に入ることで身の安全を保障してもらう。確かに有効だ………しかし誰を相手にするのかと相手への見返りという問題が出てくる。

 

もし、仮にこちらが提示したメリットよりも自分の結晶の方が利益を得られる場合すぐさま加工される未来が待っている。

特に宝石魔術師には出会った時点であらゆる出来事よりも自分達一族は優先されるため加工エンドに直行であるし………

 

「だいたいカルデアにどんな魔術師がいるから知らないしなーー」

情報不足だ

どこかに簡単に恩が売れてなおかつ少しでも良心があって権威のある魔術師がいないものか……………

 

 

 

 

 

 

 

「あ!」

いるじゃないか!条件にピッタリな人物が

オルガマリー・アニムスフィア

自分を拉致った張本人であり時計台を統べる12人のロードのうちの一角アニムスフィア家の現当主

性格はプライドが高くて寂しがり屋

そしてヘタレ(ここ重要)

原作でも主人公を気遣っていたりして良心が見え隠れしていた。

 

さらにオルガマリーは原作でレフが仕掛けた爆弾テロによって死亡する。精神体としてレイシフトするが本体が死亡しているために死は免れないうえにレフによってカルデアスに放り込まれ無念を叫びつつ塵になる。

 

 

それを変える

 

 

「彼女を救う、それしかない!!」

彼女を助けて自分が有益だと証明する。そして、彼女の協力者さらには部下と成れればなおいい

 

幸にしてフォウさんお世話係第2号ということは主人公はまだ来ておらず。テロまでに時間がある。

 

 

 

 

 

何か対策を整えなければ

 




ifもしstaynightだったら

赤い悪魔「結晶♪お金儲け♪」

奥様は魔女「あら、こんな所にいい杖の材料が……」

虫爺「桜よりもこっちの方がよいかのう」

執行者「フラガラック!!」


……………あかん

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