魔法科高校の攘夷志士   作:カイバーマン。

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遅れながらあけましておめでとうございます。年明け一発目の投稿となりました。

良い年を送りましょう



第四十七訓 契約&起立

前回のあらすじ

 

桂小太郎のせいで世界がヤバイ

 

「ううむ非常にマズイ……! まさかこの逃げの小太郎でさえ容易に背を向けられんイベントが最後の最後に待ち構えていたとは非常にマズイ……!!」

 

かつての同志達が戦ってる中で桂は一人顔からダラダラと汗を滴り落としながら焦っている。

彼らが戦ってるのに自分だけが何も出来ない、とかではなくただただ目の前にいる”彼女”への対応に困っていたのだ。

 

「式はどちらで挙げましょうか? やっぱり桂さんのほうの世界かしら? でもそれだと私の家族が来れないから私の方の世界? んーこういう幸せな設計を考えるのってなんか楽しいですねー」

「もう式の段取りを計画している! 何故だ! なんか物凄いデジャヴを感じるぞ!!」

 

頬に指を当てながら楽しげに語りだす真由美に桂の表情にますます焦りの色が見え始めていると

 

この部屋の中央に置かれているモニター画面に、一人の男が映し出される。

 

『いや~良かったじゃねぇか桂、悪名高いテロリストも所帯をもってこれでちっとは大人しくなってくれたら万々歳だぜ』

「き、貴様は鬼の副長!」

 

現れたのは不適に笑みを浮かべながらタバコを吸っている土方であった。

まさかの敵である彼から祝福されて桂は嫌な予感を覚える。

 

『何せ”俺”以外にも俺と同じ境遇を迎える奴が他にもいてくれてたなんて嬉しくて涙が出そうだ……!』

『あなた~ウェディングゲーキは何段重ねがいいかしら~?』

『トシ! 俺花婿の付き添い役に立候補していいかな! やはり真撰組の局長としてここは一肌脱いでやりたくてさ!』

『じゃあ俺は牧師役、土方さんと姐さんの為に俺はいつものドSキャラを捨てて心の底から祝ってやりますぜ、たとえ結婚式から葬式に代わろうが見事にやりきってみせまさぁ』

「もはや地獄絵図!!」

 

目を血走らせた土方の後ろではキャッキャッとはしゃぐリーナと、テンション高めの近藤が叫んでいたり沖田が仏頂面で結婚式の牧師に立候補していたりと自分勝手に物事を着々と進めている真っ最中であった。

 

そう、土方は桂よりも先にこの手の被害者となっていたのだ。その光景に桂も思わずビビる。

 

「近頃のおなごは肉食系が多いとは聞いていたが! これでは血に飢え過ぎであろう! 向こうの世界のおなごがここまで積極的だったとは……!」

『いやその二人がイカれてるだけで私らは違うから』

「摩利殿!?」

 

昨今の結婚願望の強い女性達に桂が心折れそうになっていると、モニターに今度は見知った顔の少女、渡辺摩利がこちらにジト目を向けて映っていた。

 

桂と真由美の両方に長い事振り回されてた実績を持つ彼女の登場に桂は微かな希望の光を感じる。

 

「頼む摩利殿、知恵を貸してくれ! このままでは真由美殿が悪の道に!」

『いや悪の道に進ませたのお前! 私はもう知らん! 勝手に結婚でもなんでもすればいいだろ!』

「だからそれを体よく断る方法を教えて欲しいと言っているのだ! 俺はまだ野望を叶える道半ば! 結婚なんてものをやっている暇などない!」

『元はと言えばお前の自業自得だろ全く……だったら少し時間を置いてから結婚しようとか真由美と口だけの約束をして、上手く引き延ばして有耶無耶にして婚約解消でもするしか無いな』

「上手く引き延ばす……?」

 

最初は関わりたく無さそうだった摩利だったが、どうも彼女は困っている人に泣きつかれるとつい助けたくなってしまう性分なのか、頭を掻きむしりながらちょいとしたアドバイスを桂に贈ってやる。

 

すると桂は何か名案が思い付いたかのように表情をハッとさせ

 

「お手柄だ摩利殿、これならいける……真由美殿!」

「どっちの世界で式をやるか決めて下さいました?」

「まだその事を考えていたのか……いや悪いが式云々の話の前に俺の話を先に聞いて欲しい」

「はいなんでしょう!?」

 

童顔で背丈も小柄な少女が(あずさ程ではないものの)桂のほうへ嬉しそうに振り返る。

こうしてみると確かに一回り年上で長身の桂とセットだと夫婦になるというのは違和感しかない。

 

「結婚という話についてだが実を言うとしばし待ってほしいのだ」

「ホワイ!? 何故ですか!? 私ではまだ桂さんに不釣合いだと!?」

「いや問題は俺のほうにある、俺にはまだやらねばならぬ大義があるのだ、その目的を成す前に結婚などというめでたい舞台に立つ資格はまだ俺にはないということだ」

「その大義とはまさか……!」

「そう、この腐った世を革命し日本の新たなる夜明けに導くという使命だ」

 

腹をくくった様子でそう宣言した後、桂は切羽詰った表情で額から汗を流しつつ、なるべく真由美を刺激させないように注意を払いながらうまく丸め込めるよう話を続ける。

 

「つまりだ、大事を成す前に祝い事など持っての他、ここは俺が見事大きな成果を成し遂げるまでおぬしとの縁談の件は保留という形にさせてもらえないだろうか」

「……確かにこの世の悪の巣窟たる幕府を根絶やしにしない限り、私達の求める本当の平和は永遠に確立されませんものね……」

「国に真の平和を取り戻すまで俺達の戦いは続く。そんな時に婚儀のしきたりについて考えているなど言語道断、そのような体たらくでは真の攘夷志士には程々遠いぞ」

「なんてこと! 私とした事がこんな大事なことを忘れてつい自分の幸せだけを優先して虐げられる民衆の事を失念していたわ! 桂さんに己の左腕と評価されただけで舞い上がってしまっていたのね!」

「フ、やっと気付いてくれたようだな真由美殿」

 

桂の話になれば素直に聞いてくれるし、根は賢く頭の回転も早い。すぐに理解してこの状況下で結婚の話をするなど愚かであったと反省する真由美に桂は満足げに頷く。

 

「という事で結婚の話はまた後日という事で、まあしかし国一つを改革せねばならぬという事は相当の時が必要となるやもしれん、数年か、数十年……」

「フフフ安心してください桂さん、障害の一つや二つあればそれだけ私も燃え上がるというもの、桂さんとの結婚という最高のハッピーエンドを迎えるためであれば、私はより一層攘夷志士として頑張れる気がしました、ですから」

 

ようやく話が上手い具合にまとめられると安堵する桂に対し、真由美は含み笑いを浮かべながら人差し指を立て

 

「桂さんの天下もそんな時間を有する必要もありません、私がこの手で見事幕府を打ち滅ぼし1年も経たぬ内に祝言を挙げさせて頂きますわ」

「い、1年!? それはいささか早過ぎるではないのか!? ガンダムじゃあるまいし!」

「いけます! 桂さんと私達なら絶対にやれます!! という事で正式に結婚の約束をしましょう!」

「く! なんであろうと俺を信じぬくという希望に満ちた純粋無垢な瞳が眩し過ぎる……! そしてその瞳をしながらも結婚の事に関してはひたすら前のめりで攻めて来る姿勢が怖い!」

 

今ここにいる真由美には、軽く受け流してみるとか曖昧に答えてそのままにするとかいうやり方が全く通用しない事がヒシヒシと伝わった。

 

こうなっては仕方ない……桂は言い辛そうにしながらも苦肉の策としてゆっくりと重い口を開き

 

「……そ、それでは将軍の首を取った暁にはお主を迎えに行くという方針で……」

「やったわぁ! ならウェディングケーキの頭頂部に将軍の首を飾り付けしましょう!!」

「発想が猟奇的過ぎて怖い! だ、だがこれならば今すぐにでも結婚するという選択肢は回避できよう……」

『おい、その選択肢で本当にいいのか? 今の真由美はアレだぞ、色々とアレなんだぞ?』

 

嬉しそうにサラリと恐ろし気なアイディアを思いつく真由美に対し軽く引きながらも、納得してくれた彼女を見てようやく安堵する桂

 

だがそれ等をモニター越しで見ていた摩利は冷ややかな視線を桂に向けながら

 

『多分そう遠くない未来でお前は絶対に後悔する事になる、自分の目的を完遂したその時、それは同時に自分の人生に更なる問題が発生するという事なんだからな、果たしてお前はその結末を知ってなお将軍の首を狙う等という馬鹿な目的を今までのモチベーションのまま出来ると本気で思っているのか?』

「えらい俺や真由美殿の事を冷静に分析してくるな摩利殿! いやいや大丈夫だ! 例え俺の未来に何が待ち構えていようと! 俺が目指すべき場所はただ一つのみ!!」

 

意外にも桂小太郎の性格を踏まえて魔利がキチンと分析している事に、当人の桂は驚きつつもすぐに自分を奮い立たせるかのように大きな声を上げながら返事する。

 

すると彼と真由美の身体が青白く発光を始め……

 

「新たなる日本の夜明け、その目的を遂げる為であれば俺はこの身一つを喜んで犠牲にしようではないか!!」

「さすが桂さん! なら私もこの身をあなたに喜んで捧げると誓います! 永遠に!」

「愛が重い!!」

「そうです! 愛とは重ければ重い程強いんです!!」

『なんだろう……ある意味お似合いなのかもしれないお前達』

 

この状況になってなお自分を貫き通せる桂と真由美に呆れつつも少々感心してみせる摩利をよそに

 

二人の身体は一層強く光りそのままゆっくりと重なって一つのシルエットとなる。

 

そしてそこにいた桂と真由美は消えて代わりに現れたのは……

 

 

 

 

 

 

「フハハハハハハ!!! 待たせたな諸君!!主役というのは最後の最後に登場するのがお決まりなのだ!!」

 

青い着物の上に着た白い羽織を颯爽となびかせ

 

腰の下まで伸びたロングストレートにふんわりとした弾力を持たせた黒髪を掻き流しながら

 

一人の少女が狭い部屋でやかましいぐらい大きく吠えながら登場する。

 

「この最後の融合戦士!! 桂 小由美≪かつらこゆみ≫がこの物語に終止符を打ってくれるわ!!」

『常々思ってたんだけど合体する奴はどうしてこうネーミングがアレなんだろうか……』

「フハハハハハハハ!! 細かい事を気にしてるとハゲるぞ摩利殿!! ん?」

 

腰に差してる刀の柄を握りながら堂々と名乗りを上げる融合体、桂小由美に摩利が一人ボソリとツッコミを入れていると、小由美は高笑いを一通り上げた後、不意に真顔になって顎に手を当て

 

「……念願の融合が出来たのは良いが……何するんだっけ?」

『うおい!! こんだけ長々と尺を取っておいて肝心な事をなに忘れてんだお前はぁ!!』

 

どうやら桂と真由美、あれだけ融合出来なかった事に腹を立てていたというのに、いざ融合成功した後は何をするのか覚えていなかったらしい。

 

そんな小由美に摩利がモニターの向こうでガクッとズッコケそうになりながら叫んでいると

 

『ヅラァァァァァァァァァァァァァ!!! テメェいい加減にしねぇとマジぶっ殺すぞぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!』

「おお銀時と深雪殿の融合体! どうやらまだ無事だったみたいだな!」

『うるせぇぇぇぇぇぇぇぇ!! 融合出来たんならとっとと俺達を手伝いやがれぇ!!!!』

 

今度は無線で聞き覚えのある少女の怒鳴り声が、小由美がモニターの方へ振り向くと必死の表情を浮かべる銀雪が凄い剣幕でこちらに血走った目を剥けている。

 

『もう右手一本じゃ防ぎきれねぇんだよ!! つうかもう限界!!』

「ほう、確かに外を見てみるとすっかり背後にあった地球があんなに大きく……フ、どこの世界の地球もやはり青いな」

『お前に対する殺意を抑えるのもそろそろ限界なんだけど!! マジいい加減にしてくんない!?』

 

蓮蓬の星は落下速度はまだ落ちておらず、このままだといずれカイエーンを押しやりながら地球へと落下してしまう。

 

残り時間も少なくそろそろ地球の大気圏に突入してしまう最中の状況でもなお、呑気に地球の青さにどこか懐かしさを覚えている小由美に、右手を掲げながら銀雪が額に青筋を浮かべる。

 

『バカとバカが融合して更なる使えねぇバカになっただけじゃねぇか!! テメェ等マジで覚えてろよ!! コレが終わったら銀さんと深雪さんは全力でテメェ等を八つ裂きにしてやるからな!!』

「まあ落ち着け、なるほどようやく思い出した。つまりはこの状況を打破するために俺達はこうして巨大ロボの操作をしていたのであったな、ならばやる事はただ一つ」

 

怒り狂う銀雪をよそに小由美はスッと左手を掲げると、それに連動してカイエーンもまた巨大な左腕を動かして、銀雪の操る右手と共にその左手でガシッと蓮蓬の星を強く掴んだ。

 

二つの足が支えとなり、二つの手が食い止める。この土壇場でようやくカイエーンの全力で落下を防ぐ陣形が完成したのだ。

 

「行くぞ貴様等ぁ!! 今こそ俺達攘夷志士と女子高生の力でこの戦いに終止符を打つぞ!!」

『一番出遅れたお前がなに仕切ってんだゴラァ!!』

『全くじゃ、こちとら待ちくたびれてわしの中にいる千葉エリカが怒り狂っちょるぜよ』

『俺はもう限界だ、さっさと終わらせねぇとテメェ等まとめて俺が粛清してやる』

 

団結力など欠片も無い彼女達が各々感想を呟くも、突如カイエーンの目が強く光り、急にググっと蓮蓬の星を押し上げていく。

 

『カイエェェェェェェェェェェン!!!』

『よし! 俺達の力で徐々にだが押し上げる事に成功しているぞ!! もっと全力を振り絞れぇぇぇぇぇ!!!』

『フンゴォォォォォォォォ!!! 自他共に認める超絶美少女の銀雪さんにこんな真似させやがって!! タダで済むと思うなよ鉄くず!!』

『とうに限界はきちょる、わしの足はいつ千切れてもおかしくなか……! じゃがここでやらねば世界は救われん……!』

『散々人様の領地で好き勝手やってくれた礼だ、その滑稽な星事この場で打ち砕いてやらぁ』

 

四人(正確には八人だが)の力が一つとなり、それに応えるかのようにカイエーンが吠える。

 

そして一気にそのまま星を上へ上へと上昇させていき

 

『おのれぇ! どうしてそう何度も我の邪魔をする! 侍!!』

 

遂には星の内部からSAGI本体の憎しみの込められた叫び声が木霊した。

 

自らの命を捨ててまで復讐をしようと腹をくくったにも関わらず、またしても侍、そして魔法師の力が再び立ちはだかる。その事に対してSAGIは冷静さを失い怒りを露にしながら叫んでいた。

 

『大人しく死んでいればいいものを!! 我の力に怯えて絶望に打ちしがれればいいものを!!』

『フ、悪いがそれはこっちの台詞だ』

『なに!?』

 

狂気とかした超高性能コンピューターに対し嘲笑を浮かべながら返事をする者が一人。

 

SAGIがそれに気付くと、カイエーンの股間部分にある操縦室で何者かが立ち上がり、目の前にある巨大な星を見上げる。

 

「惨めに生にしがみ付き、更には世界を道連れに心中を試みようとするなら、その腐った性根を将軍であるこの俺が粉微塵に打ち砕いてやろう」

『き、貴様はちょっと前に勝手に暴発して自滅した!!』

『お兄様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』

 

そこにいたのは将軍の衣に身を包ませし一人の青年の姿が

 

名は徳川達茂、司波達也と徳川茂茂が融合した事によって生まれた融合体である。

 

ここでまさかの、そしていつの間にか融合して復活していた彼の登場に思わず銀雪が驚き叫ぶ。

 

『流石はお兄様だよ!! 一発撃ってすぐにガス欠でぶっ倒れた時は思わず心の中で「何してんだこの童貞野郎!!」と罵ってたけど! やっぱシメる時はちゃんとシメに来てくれるんですね!!』

「皆が戦ってる中でいつまでも寝ている訳にはいかないんでな、ところでその心の中で俺を罵ったのは坂田銀時の方で良いんだよな? 深雪の方はそんな事思ってないよな?」

『両方です!!』

「そうか両方か、それを聞いて無性に死にたくなってきた」

『いやいや大丈夫! 自分お兄様が童貞だろうが別に気にしちゃいませんから! そもそもお兄様が誰かに汚されるとかイヤだし! むしろ一生童貞であり続けて欲しいと思ってるぐらいだから!!』

「なんのフォローにもなってない、むしろ泣きたい』

 

大事な妹にサラリと童貞野郎と内心思われていた事に結構傷付きながらも、達茂はなんとか踏み止まって頭上にある蓮蓬の星を見上げる。

 

「何はともあれ俺に名誉挽回の機会が残っているのはこれ幸いだな、さて、最後の一撃の準備を始めようか」

『馬鹿め! 貴様は先程己の経験の無さが仇となり! 出会って四秒で即フィニッシュしたばかりではないか!!』

「馬鹿はお前だSAGI、その高性能な頭の中のデータに加えておけ、将軍家と司波家は代々アッチの方は先走りし過ぎて早くなりがちだが……」

 

こちらに向かってわざわざ通信を送りながら嘲り笑うSAGIに達茂は一歩前に出るとカッと目を強く見開き

 

「その分、”復活”するのは早いんだ……!」

『な! 巨大ロボの股間が突如光出した……!』

『おいィィィィィィィィ!! お兄様の股間の部分が急に光ってんだけど!! どゆことぉ!?』

 

達茂の袴の奥で眩く光る股間の部分と同調するか様に、カイエーンの股間もまた力強く輝き始める。

 

その光景にSAGIだけではなくモニターで達茂の様子を見ていた銀雪もまた驚いていると……

 

『カイエェェェェェェェェェェェン!!! バトルモォォォォォォォォォォド(夜の)!!!!』

「カ、カイエーンの股間が!!」

 

突如カイエーンの股間からムクムクと大きな棒状の様なモノが膨らみ始め、それは星そのものを両断しかねない程どんどん大きくなっていき、最終的にはカイエーン自身をも超える程大きく立派にそびえ立ち、そして……

 

 

 

 

 

 

 

「ご立派な将軍サイズに進化しやがったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

『な、なにぃぃぃぃぃぃぃ!!! 復活どころか以前より更にパワーアップしただとぉぉぉぉ!! 地球人のアッチの方は化け物か!!』

「ま、まさかアレは……!! なんてこったお兄様の野郎、まさかあんなデカ物を隠し持ってやがっていたとは……」

 

カイエーンの股間の先には巨大なモザイクで隠されたこれまたご立派な男性のシンボルが。

 

その衝撃的な光景にSAGIが思わずショックを受けている中で、銀雪は唖然としながらもある事に気付く。

 

その巨大なモザイクの正体は……

 

「ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲!!!!」

『ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲だと! 完成度高ぇーなオイ!!』

 

かつて宇宙にその名を轟かせた大砲を前にして思わずSAGIも面食らったかの様に叫ぶ中で

 

腕を組みながらただ達茂は、股間を光らせ静かに目の前にある星を見上げる。

 

長きに渡るこの戦いに終止符を打つ武器は出揃った

 

ラピュタと合体し超強化されたカイエーン

 

それを操りし4組の融合体

 

彼等をここまで支えて来た仲間達

 

そして長い時を超えて現れし巨大な砲台。

 

 

 

 

 

 

 

「終わりにするぞ、この戦いを」

 

 

 

 

 

次回、完全決着

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

ようやく攘夷志士がまとめて融合出来たので、彼女達の細かな描写をここで書いておきます。

 

まず全員が共通している事は

 

見た目は劣等生世界の住人、性格は銀魂世界の住人。

 

声は劣等生世界の住人、口調は銀魂世界の住人。

 

です

 

『坂波銀雪』

 

服装は魔法科高校の制服の上に空色の着流しを羽織ってる、履いてるのはブーツで腰には木刀が二本差し。

 

銀髪のストレートだけど所々がハネッ毛になっている。目は基本死んでるけどいざという時はキラめく。

 

性格も口調も銀さん寄りだけど達也に対してはブラコン気味なのは深雪の成分、ただし銀さんの性格も入ってるのでややダルデレ&ツンデレ気味。

 

 

『桂 小由美』

 

制服の上に白色の羽織を背にかけている、履いてるのは草鞋、腰には一本の刀

 

黒髪のストレートだけど少々ふんわりとした弾力があり、基本は真顔、いざという時は豹変して表情を大きく変える。

 

口調の方は桂、性格は真由美と噛み合ってより自分勝手で電波でアレな感じになっている。つまりあまり絡みたくないタイプ。

 

『坂葉 辰香』

 

制服は着ておらずまるっきり坂本の服装、腰には光線銃と刀の二つが両端に差している。

 

赤髪のポニーテールだがちょっとボサボサしている、黒丸のサングラスを掛けてるがサイズ小さめで目はハッキリと出ている。 基本はヘラヘラ笑っているけどいざという時はゲラゲラと笑い出す。

 

性格も口調も坂本寄り、ただしテンパるとエリカっぽくなる。船酔い体質の二人が融合した事によって更に悪酔いする体質になってしまった。

 

『高条 しずさ』

 

まるっきり高杉の恰好、その為胸元はややはだけ気味なので色々な意味で危険。履いてるのは草履、腰には一本の刀とキセル。

 

髪型も髪色もあずさ寄り、ただし左眼には包帯が巻かれている、目つきは高杉と全く同じ、いざという時もそのまま

 

性格も口調も高杉、しかし融合しているあずさの影響なのか、ほんの少しだけ協力的にはなった。あくまでほんの少しなので本人に乗り気がなければ即座に帰る。

 

以上です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




遂に最後の最後のイベントも終焉間近です。

年が明けて早々完結間近ですが、最後の最後まで読んで下さったら幸いです。

それでは

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