おっぱいドラゴンに柱間ァ……!大好きクレイジーサイコホモがinしました(休載中) 作:ふくちか
「………やはり、こんな程度か」
まぁ、そこまで期待していたわけではなかったが……所詮は雑魚に産毛が生えた程度か。
俺は須佐能乎を解除して地に降り立った。
「お前ら、無事だったか」
そして後から現れた……アンドレとティア、そして龍王タンニーン。
「えぇ、と言っても殆どイッセーが片付けたのだけど……」
「何を言っている。よく粘っていた方だ」
俺がそう言うと、全員が驚いた顔を見せた。
「…何だ」
「イッセー、お前何処か体調が悪いのか?」
「至って健康体なのだが」
まったく失礼な奴だ。
と、何やら複数の気配を感じたのでそちらを振り向く。
「やぁ、兵藤一誠」
そう俺に語り掛けてきたのは――――何処かで見た覚えのある男だった。
「……誰だ」
「おいおいおーい!流石にそれは酷いんじゃねぇのか?!」
「黙れ猿。さっさと野生に帰れ」
「ひでぇ!!」
「ヴァーリ・ルシファー。以前君に負けた、弱っちい白龍皇だよ」
「悪いが記憶にないな。取るに足らない雑魚など、どれも顔が同じだからな。……で、何をしに来た」
「あるものを見に来たのさ……君も見たらどうだ?損にはならないと約束しよう」
興味はなかったが、一応は空を仰ぐ。
すると、虚空に穴が開いた。
他の奴等は全員仰天している。
それもそうか。
今、俺達の目の前にいるのは、空をも覆いかねないほどの巨躯を誇る、赤い龍。
「『赤い龍』と呼ばれるドラゴンは二体いる。一体は君に宿るヴェールズの古のドラゴン。そしてもう一体は――――」
「黙示録に記されし、終末の獣と並ぶ赤い龍……『
この世界の伝承は暗記出来る程度には覚えているが、実際には見たのは初めてだ。
「――――そう、通称『D×D』と呼ばれる、この世で最も偉大なドラゴン。そして奴はあの次元の狭間に住み着き、永遠にそこを飛んでいる」
「御大層な肩書の割に、引き籠りか。なら、たかが知れてると言うものだな」
「流石だね。そんな事を言えるのは君だけだろう。グレートレッドは、オーフィスの目標でもあり、俺が倒したい相手でもある」
「お前程度、奴にとっては蠅以下だろう」
「あぁ、分かっているとも。だからこそ、俺は今以上に強くなる。そして――――真なる白龍神皇になる。赤だけ上位が存在しているのに、白だけ存在しないのは、解せないからね」
…本気か。
「随分と青臭い夢だな――――だが、悪くはない」
「!」
「それは兎も角、そこにいるのは誰だ」
『!!』
全員が驚いた様子で俺が見ている方を振り返ると、そこには全身黒ずくめの少女がいた。
「彼女がオーフィス。『禍の団』のトップだよ」
「…我、必ず静寂を手に入れる」
そう呟くと、オーフィスは指鉄砲でグレートレッドを撃ち抜いた。
そして何を思ったか、俺の方へと振り向いた。
「その為には赤龍帝。お前の力が必要」
「何が言いたい?」
「我の仲間になってほしい」
『――――!』
思いがけない発言に全員が驚いた顔を見せる。
「……何を言い出すかと思えば。下らん戯言だな」
「何故?」
「俺は誰の足に就くつもりもない。ましてや……ホームシックを患った奴の言うことなど、誰が聞くか。さっさと失せろ」
俺が周囲に魔力を展開すると、オーフィスは僅かに後退った。
「…その状態でも、我に少し劣る程度。でも全力出せば、どうなるか分からない。……グレートレッドを倒す為には、なんっ……!」
ぼそぼそと喋る奴の首めがけてアスカロンを振るうが、寸での所で躱された。
「三度目は言わん。――――疾くと、失せろ。孤独な龍神」
「………我は、帰る」
何処か寂しそうに呟くと、オーフィスは消えていった。
「――――哀れだな」
俺は奴の姿を見て、そう呟いた。
本当に――――哀れな子供だ。
ーーーー
さて、時は流れて体育祭当日。
俺は騎馬戦に参加する直前、アーシアに呼ばれてグラウンドの端へと来ていた。
「あ、イッセーさん」
「何か用か」
「……先日は、本当にありがとうございました!」
……まだ言っているのか。
俺は溜め息を吐いて、アーシアの頭に手を置いた。
「何度も言わせるな。俺はお前を助けたつもりはない、ただ自然の成り行きでそうなっただけだ」
「それでも、何度だって言いますから!――――イッセーさん」
「なん――――」
気付けば、俺の口は塞がれていた。
アーシアの、唇で。
「大好きです、イッセーさん。ずっと、ずっと傍にいますから!」
そう顔を赤らめて告げるアーシア。
「…………そうか。なら、勝手にしろ」
「へ?え…?」
俺が一切動じてない姿を見てか、アーシアは羞恥で顔を震わせていた。
なけなしの勇気を振り絞ったは覚悟はいいが――――
「まだまだ、小娘だな」
「っ!!///」
そう耳元で囁いてやると、蒸気機関車のように顔中から湯気を出して固まるアーシア。
俺はその様に笑うと、アーシアを放ってグラウンドへと戻った。
リアス達と言い、アーシアと言い―――――本当に、飽きない小娘共だ。
なお、騎馬戦はイッセー君の圧勝だった模様。
そして次章では、遂に――――
ロキ「貴殿は……貴様はっ!下等な人間の分際で、侵されざる神々の領域をも侵し!!尚且つ神をも滅ぼそうと言うのか!!?」
イッセー「神の領域……悪いが一度は踏み荒らした場所だ。何ら問題はあるまい」
「お前が滅びるべき理由は――――俺の仲間に、家族に手を上げんとした。それだけで充分だ」
兵藤一誠の、真なる力が明かされる―――――かもしれない