おっぱいドラゴンに柱間ァ……!大好きクレイジーサイコホモがinしました(休載中)   作:ふくちか

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日曜朝8時で流血とか勘弁してくれよ…………


第三十話「修羅は黒猫と語らう」

 

「…………」

「…………」

 

現在、俺と黒歌は二人でレーティングゲームのVIPの観戦席にいた。

理由は、ここでリアスとソーナ・シトリーの試合があるのだ。

 

何でもこの間、色々な事があって試合をする事になったらしい。

俺はその場にはいなかったが、その次の日に聞かされた。

 

「………………ねぇ」

「……む?」

 

どの様な成長を見せてくれるのか、僅かに期待を膨らませていると、隣にいる黒歌が話し掛けてきた。

 

「……どうして、私が嘘を付いてるって、分かったの?」

「…………」

 

 

 

――――何だ、そんな事か。

 

 

 

 

「……俺にもお前同様、妹がいる」

「!」

「もし仮に俺がお前と同じ立場なら、恐らく…いや、必ず同じ事をした。……でなければ、好き好んで妹を傷付ける姉や兄がいる筈もない。そうだろう?」

 

いるのなら、そいつは…………もはや心が怪物の人間と呼ぶに、相応しいだろうな。

 

「……不思議ね。私より年下の筈なのに、何だか年上を相手にしてる気分にゃ」

「…そうか」

「…………ね、この試合――――」

「心配なら無用だろう」

「え?」

 

俺は黒歌の瞳を覗きながら、

 

 

 

 

 

 

「奴はもう、過去を乗り越えた。――――それだけでもう、充分な要因だ。それに……」

 

 

 

 

お前の妹なんだからな。

 

 

 

 

 

そう呟くと、黒歌は何処か振り切れた様に笑った。

 

 

「……そうね。あの子はもう、私に守られてるだけの弱かった白音じゃないもんね」

「そう言うことだ」

「にゃふふ!ありがとねっ、ご主人様♪」

 

 

 

…………お前もか。

 

 

 

 

 

 

ーーーー

 

 

 

さて、試合が始まった。

今現在、塔城が向こうの兵士を戦闘不能にし、残った匙は、ミナトが相手をしている。

 

『ミナト君……例え、後輩が相手でも、負けるつもりはねぇ!!』

 

と、大見得を切るのは別に構わんのだが…………今のアイツではミナトに勝つことは無理だろう。

と言うか、奴等はもう新人の悪魔にしては実力が大きく変わりすぎている。

 

 

対抗できるのは…………恐らくあのサイラオーグ・バアルか。

リアスの従兄弟で、バアルの滅びの魔力を持たない男。

 

 

だが、奴はそんなものがなくとも充分と言わんばかりの闘気を滲ませていた。

パーティー会場でチラリと見ただけだが……奴なら俺を楽しませてくれそうだ。

 

 

『飛雷神・二ノ段』

『えっ――――がぁっ!?』

 

匙が上に弾いたクナイのマーキング目掛けて転移し、そのままがら空きの背に螺旋丸を叩き込む。

だが―――匙は立ち上がった。

 

『まだ……まだだっ…………!』

『……これで終わらせます』

 

そう呟くと――――奴の身体が真紅に輝いた。

 

 

 

 

『――――九喇嘛モード!』

 

そう、前世にて発動した奴等親子の尾獣形態。

とは言え、奴の肉体に九尾は宿っていない。

 

だが奴は自分の魔力とチャクラ、そして己の才でそれを見事に再現して見せた。

俺の須佐能乎と同じ要領と言うわけだ。

 

まぁ本人の魔力量は普通だから、持続時間は短いが。

 

 

『―――――ッ!!!』

 

 

と、解説している間に、奴の体に施されたマーキング目掛けて転移したミナトが、無数に攻撃を仕掛けた。

そして匙は、脱落した。

 

 

まぁ、ミナト相手に良く持った方だな。

 

 

「でも、よくリアスちゃんはあの子を眷属に出来たわね」

「それは俺の拷問のお陰だろう」

 

でなければミナトは今頃人間のままだ。

 

 

そして木場、ゼノヴィアの騎士コンビが向こうの女王と

騎士を打ち倒した。

間髪入れずに、無数の蝙蝠に変化したギャスパーが、逐一敵の居場所を味方に伝える。

 

例え幻術だとしても、それは塔城の仙術で看破され、ギャスパーの魔術で無効にされる。

 

 

……フン、少しはやるようになったな。

 

 

 

 

「ひゅー、怖いにゃん」

 

あれぐらい強くなって貰わねば困るさ。

でないと楽しみがない。

 

「――――ほぉ、人間の小僧がこんな所にいようとはのぉ」

「…………何の様だ。ジジイ」

 

黒歌が慌てて背後を振り向けば、そこには小柄な老人がいた。

隣にはスーツ姿の銀髪女。

 

「……って、イッセー!!このお爺ちゃんっ」

「分かっている。態々こんな人間の所に来ようとは、随分暇な神なのだな」

「ほっほっほ。気付いておったか」

 

当たり前だ。

態とらしく力を垂れ流しておいてよく言う。

 

「ワシの名はオーディン。北欧の神じゃよ――――神クラスに近い力を持つお前さんの顔を見たくてのぉ」

「……」

「……ふむ。己の力に驕らん、良い瞳をしとる。だが、何処か飢えておる様じゃのぉ」

 

 

 

 

…………伊達に年は食っていない様だな。

 

「まぁ良い。それと……こんなところでヤるより、もうちっとマシな場所でヤった方が良いぞよ?」

 

そう目の前のジジイが笑うと、黒歌は顔を真っ赤にする。

……何を想像したのかは、大体見当がつく。

 

「お、オーディン様!神なのですから、もう少し慎みを持ってください!」

 

まるでボケ老人の介護だな。

 

「アンタ、あまり運が良い方ではないな」

「……放っておいて下さい!!!」

 

そう言うと、ジジイとヘルパーは出ていった。

 

「……ね、ご主人様」

「……何だ」

「…………私は、ご主人様のモノだから、どんなプレイだって喜んで受けるにゃん♪何ならここで――――」

 

 

黒歌は着物の帯を緩めると、此方に抱きついてきた。

 

 

 

 

 

 

「…………私を躾て?」

 

 

 

 

…………………………

 

 

「……少しは慎みを持て」

「にゃん!?」

 

俺はチョップを浴びせて奴を引き剥がす。

 

 

 

気づけば、リアス達の勝ちだった。

 

 

 

 

 




イズナちゃんのイメージですが、HUNTER×HUNTERのアルカ=ゾルディックをイメージして頂けると、大体合ってます

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