いやー、今期の新作は良作ですなぁ。
作画が良過ぎて、何度も見返してます。
2020/10/25:文章を修正しました。
アイネブリーゼで談笑している中、コーヒーを飲み干したエリカが立ち上がった。
「エリカちゃん?」
「お花摘みに行ってくる」
首を傾げる美月に、エリカはそう言って店の奥へと向かった。
「悪い、電話だわ」
その直後、レオが端末を持って店の外に出た。
「……幹比古、何をやっているんだ?」
二人が席を離れた後、幹比古はノートを広げて筆ペンで何かを書き始めていた。
「ちょっと忘れないうちにメモを取っておこうと思って……」
「程々にしておけよ」
そう言うと達也は再びカップに口をつけた。
一方、その隣では禅十郎が端末を弄っていた。
「禅、何を見てるの?」
禅十郎が人前で携帯端末を操作するのが珍しい為、雫は興味を抱いた。
「知り合いからのメッセージとついでに頼み事。滅多に手に入らない食材を見つけたって言ったから、せっかくだから入手しておいてくれって」
「ふーん。どんな食材?」
「ジビエ。熊肉とか鴨肉とか鴉とか」
普段食べられない食材が手に入ると想像しているのか、禅十郎はとてもイキイキとしていた。
「……本当に食べることが好きだね」
「むしろ食べることこそが人間の生き甲斐だろ?」
「そういうのは禅らしいね」
食べることになると目が年頃の少年の様に輝く禅十郎を見て雫はクスリと笑みを浮かべて、カップに口をつけた。
「オージサン、あたしとイイコトして遊ばない?」
人通りの少ない脇道でドリンクカップを飲んでいた男は突然話しかけられて、持っていたドリンクカップを落としそうになった。
声のする方へ振り向くと、間違いなく美少女と呼べる赤毛のポニーテールの少女がそこにいた。
「何を言っているんだ。もっと自分を大切にしなさい」
「アレー? あたしはイイコトって言っただけなのに、一体どういう意味に取ったんだろう?」
少々いやらしい笑みを浮かべる少女、エリカを見て、男は困ったような顔をする。
「大人を揶揄うんじゃない。もう日も暮れる。こんな人通りの少ない所にいたら、通り魔に襲われないとも限らないぞ」
男は年頃の少女に悪戯されている大人を演じているが、内心冷汗が止まらなかった。目の前にいる少女は自分が尾行していた男の連れだったからだ。
男はここから立ち去ろうとしたが、背後に現れた存在によって足を止めざるを得なかった。
「通り魔ってのは、例えばこんなヤツのことか?」
男の背後に立っていたのは、体格が良く、黒い手袋をはめた拳を片方の掌に打ち付けている笑みを浮かべた少年、レオだった。
「知らないの? 通り魔っていうのは通りすがりの魔法使いのことなのよ」
エリカは懐から伸縮警棒を取り出して、男にその先を向けた。
(闘気……)
相手を殺す結果を望む殺気ではなく、相手を戦って倒す意志の波動が少女から発していた。彼女から発している圧力に男は内心圧倒されていた。
「怖いねぇ……。こういうトコだけは大した女だぜ」
『だけ』という言葉を少々強調して、楽しそうなレオの笑い声が背後から聞こえる。
ここで事を荒立てたくない男は、直ぐに行動に移した。
「助けてくれー! 強盗だー!!」
男は大声で叫んだ。
しかし、その叫び声は虚しく、何の反応もなかった。
「言い忘れてたけどよ、助けを呼んでも無駄だぜ? 今は誰もここには近づかない」
「っていうか、近づけないんだけどね。あたし達の認識を要にして作り上げた結界だから、あたし達の意識を奪わない限り抜け出すことも出来ないよ?」
エリカの言葉に、男は人通りの少ない道であるのに通行人が全くいないことを今になって気が付いた。
それによって、男が取るべき行動はすでに一つしか残されていなかった。
レオとエリカが視界に入るように立ち、ドリンクカップをエリカに向けて投げ捨てた。
直ぐにエリカは警棒で横に払いのけると、男は彼女に急迫し、裾から取り出したスローイングダガーを突き刺そうとする。咄嗟の所でエリカは避け、その後も男の連続突きを躱し続けるが、予想以上に男の動きが速く、衣服を斬った直後、その刃が自身の顔の横をかすめた。
すると、男とエリカが戦闘を始めてやや遅れて駆けだしたレオの拳が男に迫るが、すぐさま男がカウンターでダガーを突き刺す。ギリギリの所で躱し、その後も男の攻撃を避けるが反撃の隙が無く、レオの僅かな隙に男の蹴りが腹部に直撃する。
重い一撃を喰らいよろけるレオに男は更に回し蹴りで脇腹を蹴って吹き飛ばした。
「はぁぁぁっ!」
その直後、エリカは自己加速術式を用いて男に迫って警棒を振り切る。
だが男は魔法を一切使っていないにもかかわらず、全てを避けた後、驚異的な身体能力で一気に後方へ移動してダガーをエリカに投げつける。
それは有効打になることは無く、エリカの警棒で全て撃ち落とされる。
「ちっ」
少々忌々しく舌打ちをして、男は再度袖からダガーを取り出す。
「がっ!」
その直後、背後からの復帰したレオのショルダータックルを喰らい、地面にうつぶせになった。レオはその隙を逃さず、男の後頭部を押さえて逃げないようにする。
「おー、イテー。こいつただの人間じゃないな。機械仕掛け……いやケミカル強化か?」
「そう言うあんたも普通じゃないわね。今の、まともに喰らってたでしょ」
顎をさすりながらそう呟くレオにエリカは彼の感情差に内心呆れていた。
「そりゃ、少なくとも四分の一は研究所がルーツの魔法師だからな。自分の遺伝子が百パーセント天然ものだって強弁するつもりはねぇ、よっ!」
「んぐっ!」
男が無理矢理起き上がろうとするところをレオは更に強い力で男の頭を地面に叩きつけた。
「大人しくしてなよ。別に命まで取ろうってんじゃないんだ。俺達はただ尾行の理由を聞きたいだけなんだ」
「……ま、待て、分かった、降参だ。元々私は君達の敵じゃない」
「よく言うぜ。あんたの攻撃、俺とコイツじゃなかったら死んでるぜ」
相手が敵対する意思がないと判断したレオは男を取り押さえるのを止めた。
「それは君も同じだろう」
起き上がった男は地面に座り込んだ。
「それより、敵じゃないってんなら手短に頼むぜ。何時までも結界を張らせておくわけにはいかねぇからな」
「良いだろう。人目を引くのは私の本意ではない」
それから男はエリカとレオに自身が何者か、その目的を説明し始めた。
達也達を尾行していた男はジロー・マーシャルと名乗り、非合法工作員であることを示唆するようなことを口にする。
ジローと名乗った男は魔法科高校の生徒を利用して戦端魔法技術が東側に盗み出されないように監視し、軍事的な脅威となりえる技術が漏洩した場合はその対処をすることを目的として動いていた。ジローが口にする『東側』とはUSNAの諜報関係者と軍事関係者が今でも好んで使用している用語ではあるが、それでも彼がUSNAの関係者である証拠はない為に、二人は追及しなかった。
「成程な。でもなんで態々そんな手間を掛けるんだよ?」
レオの問いかけに男はやれやれと言うように首を横に振ってゆっくりと立ち上がった。
この時、エリカもレオもジローが二人に見えない側の手で何かを取り出そうとしているのに気付けなかった。
「この国の平和ボケは治ったと思っていたが……。ティーンエイジャーにまでそれを求めるのは酷か……」
そしてジローはエリカとレオに拳銃を向けた。
「動くなっ!」
「っ!」
「てめぇっ!」
銃を取り出したことにエリカとレオは揃って動きを封じられた。いくら現代魔法が銃器と渡り合えるほどの速さを手に入れたとしてもこの状況下で逆転するのは不可能に近いのである。
「世界の軍事バランスは一国の問題ではない。USNAでも西ヨーロッパ諸国でも魔法工学技術を狙ったスパイが急増している。君達の学校も東側のターゲットになっているんだぞ!」
ジローは最後の忠告とばかりに強い口調でそう言った。
「さて、必要なことは話したと思うが。そろそろ退散させていただきたいので、結界を解くよう、お仲間に言ってもらえないか?」
その状況を店の中で二人の様子を見ていた幹比古が結界を解除しようとした。
「あー、待った待った。解除する必要はないよ」
ガチャリという金属音が男の背後から聞こえた。
銃口を向けられているにも拘らず、エリカとレオは揃って彼の背後にいる人物を見て目を丸くする。それはここに人が訪れるはずがないと確信があったにも拘らず、目の前で覆されたからだった。
「いくら喧嘩っ早い学生が相手だとしても銃を向けちゃいけないんじゃないかな? 良い大人がすることじゃあないね」
背後から聞こえる若い男の声にジローはゆっくりと首を動かして視界の端でその人物の顔を目にして息を呑む。
音もなく彼の背後に立っていたのは黒のロングコートを纏い、優しい笑みを浮かべている青年、
「まさか……貴様は」
「おっと動かない。沈黙は金雄弁は銀って言葉を知ってるかい?」
基哉は銃口を更に押し付け、口元にもう片方の腕の人差し指を立てつつ笑みを浮かべるとジローは口をつぐんだ。
「うん、理解が早くて助かるよ。ここで派手にやったら結構面倒になるからねぇ。まぁ、君のこれまでの行動も到底看過できるものではないんだけど……」
僅か一瞬で基哉の優しい笑みが、ジローが冷汗をかくほどに冷笑に変わる。
「さてさて自称ジロー・マーシャル君、君にはいくつか質問があってね。それを答えてくれたら君を解放してあげよう」
それを保証できるものはあるかとジローは問いたかったが、背後にいる人物の危険性を嫌というほどに知っており、彼に従わざるを得なかった。
「わ、分かった」
「では最初に、君がこの国の技術が東側に漏洩しないと言っていたけど、その中でここ数年で対処出来なかった案件はあるかい?」
基哉の問いに男はゆっくりと頷いた。
「それは何時だい?」
「……五年前だ」
「ふむふむ成程」
手を顎に当てて少々考え込む基哉だったが、ジローはまったく気を緩ませることが出来なかった。
「子供の前で良い大人が嘘をつくのはいけないな」
基哉はジローに向けていた銃口を横にずらして、エリカとレオの間に照準を定める。その直後、発砲音がこの場に鳴り響いた。
唐突のことに男だけでなく、その場に取り残されていたエリカとレオも唖然とした。
いくら幹比古の張った結界が続いているとしても、この場で銃を使うことに一切の躊躇いが無かった彼に対して二人は揃って戦慄した。
そんな二人の反応を気にせずに基哉は再び銃口を男の後頭部につきつける。
「教えておいてあげるよ、ジロー君。今、そこにあるカメラに僕は映っていない」
今の彼の行動を見て「そんな馬鹿な」と思えなかった。
彼がカメラがそこにあるというのに堂々と銃を使えたのは捕まる心配がないからと考えれば納得がいく。あまりにも大胆な行動であるがゆえに信憑性が高いのだ。
「そして僕が撃ったんじゃなく、あのカメラには君が二人に向けて撃ったという記録になっている」
「そんなバカな! 有り得ない!」
基哉の言葉に男は狼狽すると、彼は首を傾げた。
「へぇ、有り得ない? 君、ここが何処だかもう忘れたのかい? ここは日本だよ。そして僕らはこの国に住まう者だ。君達のような国外のならず者の相手をするのにこの程度のことぐらい出来ないとでも思ったかい?」
当たり前のことだと言いたげな口調だった。
たかが一人の工作員の為にそれほどの手間を掛けるのかとジローは思ったが、基哉の所属している組織、いや彼が誰の下についているのかを知っているが為に先程の発言が妄言ではないことを確信させる。
「ま、待て、待ってくれ! まだある、二年前だ!」
命乞いをするかのようにジローは必死に答えた。
エリカ達に見せた余裕のある態度は欠片も見えず、この場をどうにかしてやり過ごしたいという必死さが嫌でも伝わってきた。
それを面白がっているのか、それとも満足のいく返事を聞けたのかは定かではないが、基哉は満面の笑みを浮かべた。
「うんうん、最初からそう言ってくれればこんな手段を取らなくて良かったんだよ」
基哉の態度が一瞬で穏やかになり、この場に漂っていた緊張感が一気に緩まった。ジローは緊張の糸が切れたのか一気に息を吐きだした。
「さてさて最後の質問だ。その技術開発者はこの人かな?」
エリカとレオに見えないように男に写真を見せると、彼はゆっくりと頷き、基哉は満足げな顔で頷いた。
「ご協力に感謝するよ。お礼に今の偽装工作は無かったことにしようじゃないか。じゃあ、もう帰って良いよ」
基哉が銃を降ろして、ジローにエリカ達と反対方向の道を譲るように横にずれて、先に進むよう手でジェスチャーをする。
それからジローは基哉と顔を合わせることなく、そのまま背を向けて去っていった。ゆっくりと歩いているようだったが、その背中には基哉が何かしてくるのではないかという不安を抱いているとエリカとレオにも分かるほどだった
ジローが見えなくなると基哉はエリカ達に目を向けると笑みを浮かべた。
「おー怖い怖い。そこのお嬢さんは臨戦態勢のままかい」
基哉の言う通り、エリカは警棒を降ろしてはいるが、何時でも戦闘に入れるようにしていた。だが、彼には筒抜けである為に奇襲は不可能であった。
それでも警戒し続けるエリカに基哉は不敵に笑った。
「気にしなくても僕は君達に危害を加える気はないよ。そもそも僕の仕事は国内で活動している国外の工作員の動向や目的を調査することだからね。この銃だって良く出来た偽物だし、撃ったのは空砲だ。君達と戦っても百害あって一利なしなんだよね」
「胡散臭い格好してる奴の言う事なんて信用できると思ってるの? そもそも何で結界があったのにあんたがここにいるのよ」
高圧的な態度を取るエリカにレオは内心焦っていた。目の前にいる人物は間違いなく先程の男より普通じゃないと彼の本能が警告しているからだ。絶対にこの男と戦っても勝てない、そう本能が訴えかけてくるのだ。
これ以上相手を刺激しない方が良いと思っていると、基哉が唐突に吹き出した。
「良いね。君みたいな勇敢な子は嫌いじゃない。少年の本能か、それとも経験則かは知らないが、君の危機管理能力も良いセンスしてるじゃないか」
流石は彼の友人だ、と小さく呟いたが二人の耳には届かなかった。
「でもね、お嬢さん、君ほどの実力なら僕に敵意が無いことぐらい分かるんじゃないかな?」
お嬢さん呼ばわりされることに内心イラっと来たが、エリカはその表情を顔に出さなかった。
「さぁね。気配はそうでも腹の中がどうなってるのかも分からない奴を信用できる程、あたしはお気楽じゃないの。そこのバカは知らないけど」
「おい、誰がバカだ、テメェ」
そんな二人のやり取りに基哉はクスクスと笑う。
「そりゃ手厳しい。だったら、あのジロー君の尾行を感知した君達にとっておきの情報を与えよう。そもそも僕がここにいるのは君達が結界を張る前からこの付近にいたからだ。いくら人除けの魔法でも始めからそこにいる人物までは退かすことが出来ないだろう?」
唐突に基哉は自分が二人の前に現れることが出来た種を語りだした。
確かにそれならば結界を張っても意味が無いのは分かる。しかし何故そんな話をし始めた理由がエリカ達には分からなかった。
そんな二人の心を読んだかのように基哉は微笑んだ。
「情報は数ある力の一つだ。信頼できる情報の量が多ければ多いほど選択肢が増え、対処がしやすくなる。だから君達の信頼を得るためにも、僕は君達にとって有益な情報を与えればいい。そうは思わないかい?」
「そうは言っても、それが本当だって証拠はあるの? デマを掴まされる可能性だってあるじゃない」
「うん、確かにその通りだ。でも、君達は今の自分達が置かれている状況が分かっていない。その取っ掛かりを得るにはその手のプロから得るしかない。そんな伝手を君達は持っているのかな?」
基哉の言う通りだとエリカは内心舌打ちした。身内に警察官はいるが、残念ながら自分に簡単に情報を教えてくれるはずがない。
「確かにな。俺達はただの学生だ。じゃあ、あんたは一体どんな情報を俺達にくれるってんだ?」
一方で乗り気なレオに基哉は「まぁまぁ焦らない」と笑みを浮かべる。
「まずは一つ目、ジロー・マーシャル君は君達と敵対する気はなかったと言っていたが、彼の仕事はあくまでも監視と連絡役さ。君達が気付けたのも彼が尾行していた者達以外にも注意をしていたからさ。本気になれば君達でも気付けないと思うよ。今回はたまたま運が良かっただけなのさ」
確かにジローの腕前はプロであり、エリカとレオが二人掛かりで圧倒できたとなれば、一対一であればどうなっていたか分からない。そんな彼の尾行を気付けた理由が彼の言う通りだとしたら納得できなくもなかった。
「そして二つ目、敵は必ずしも外部の者とは限らない。テリトリーの外で動く時は現地の協力者を得るのが効果的だ。いくら凄腕でも知らない場所で充分な力を発揮できるわけではないからね。しかも協力者がギブアンドテイクというドライな関係を築けるなら尚のこと良いだろうね」
敵が外部だけとは限らない。そのことを二人は四月の事があったにも拘らず失念していた。このことに気付いているかいないかではこの先、何が起こるのか対処がしやすくなる。彼の言う通り、エリカ達にとってとても有益な情報を事が起こる前に提供してくれた。
おかげで、不必要な情報を掴まされたという腹癒せに、隙を見せたら奇襲するというエリカの目論見が崩れてしまった。
言いたいことを言い切った基哉は踵を返して去っていった男と同じ方向へと足を踏み出した。
そのまま立ち去ろうとするかと思いきや、何かを思い出したように基哉は立ち止まった。
「言い忘れていたけど、あんまり外で無断に魔法を使わない方が良いよ。監視システムに魔法を使った形跡は残るからね。僕はあくまでも映像を書き換えただけで魔法は使っていないからお咎めはないはずだけど……。まぁ、今日の所は気にしなくていいと思うよ」
それを聞いたエリカとレオは揃って内心焦った。
「僕から教えられるのはこれくらいだよ。では、諸君、短い学生生活を謳歌してくれたまえ!」
先程まで殺伐としたやり取りをしていた者とは思えない程の清々しい笑顔を浮かべて基哉は二人の前から去っていった。
その後、幹比古は結界を解いて、二人はアイネブリーゼに戻っていった。
なお、ほぼ同時刻、エリカ達の起こした騒ぎで予想以上に揉み消すことが多いことに少々ぼやく軍関係者の美人なお姉さんがいたのだが、そんなことを二人は知る由もなかった。
如何でしたか?
今回は本章登場のオリキャラに出てきてもらいました。
初ヶ谷基哉はこの先もちょくちょく出てもらう予定です。
来訪者編が始まる前にはこの章が後半に差し掛かれるようにしたいなぁと思っています。
では、今回はこれにて!