俺の青春がスポコンになるなんて間違っている。   作:nowson

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プロローグです

申し訳ありませんがまだスポーツ要素が絡まないっす。


第1章 きっかけ
プロローグ


壁(かべ、wall)とは、家の四方を囲うもの、または室と室の隔てとなるもの。建物の仕切りとなる平板状の部分。

 

 

 

 

壁、人間が生活する上で日常的に存在するである壁。

 

それは部屋と部屋の隔たりであったり、雨風から家を守る壁であったり、家と家をを遮る壁でもある。

衣食住の住において壁は無くてはならないものであり、人は壁によって守られてきたと言っても良い。

 

 

だが、壁は守ると同時に大きな障害となる。

 

歴史で見ても、万里の長城など攻める相手からみた場合はその壮大さに攻めあぐね。

ベルリンの壁による格差は崩壊した今もなお、根強く残る。

 

またある者は人生をかけて己の肉体を鍛え抜き、戦いの場に挑み……そそりたつ壁によって阻まれ涙した。

 

 

このように壁は守ると同時に人を遮る障害となる。

 

それは人間社会においても例外ではない。

資本主義である以上勝ち組負け組は存在し、そこには見えない差別の壁が存在する。

 

ボッチとリア充

 

イケメンとブサメン

 

結婚できる者できない者

 

 

 

人間は産まれ出たその時、既に壁によって囲われていると言ってもいい。

 

持たざる者はその壁を壊すことさえままならずただ壁の向こう側を眺めることしか出来ない。

 

 

結論

世の中のリア充死ねばいいのに。

 

 

2年F組 比企谷 八幡

 

 

 

 

 

 

 

 

「……比企谷、このレポートはなんだ?」

 

「み、身近にあるのもを題材に…との事でしたので壁をテーマにしました」

 

「そう言う事ではない!お前は私にケンカを売ってるのか!?そうなんだな比企谷!?この文章だと結婚できないのは生まれつきと解釈するぞ!!」

ワナワナと体を震わせる。

 

 

「えっ?だって先生美人で仕事出来るのに結婚出来ないからてっきり……」

 

「衝撃のファーストブリット!!」

 

「グハァ!!」

言い終わる前に繰り出される正拳突き。

 

 

捻りを加えた拳が的確に鳩尾をえぐる。

鍛えている人でもかなり痛いのに、内臓の締め方や力の逃がし方の分からない八幡にとってその威力は万聖竜王拳(鉄拳のポールの技)を喰らったようなもの,当然吹っ飛ばされHPゲージを減らされる。

 

これでダッシュされて体当たりや踏みつけ食らったらKOである。

 

 

 

「誰が私の話だと言ったぁぁぁぁ!!!断定するんじゃない!!」

静の目にはうっすらと涙

 

 

「す、すみません……まさかそこまで気にしているとは先生に対して不謹慎でした」

 

 

 

「そんな風にあやまるな、余計惨めになる……」

 

(……どうしろと?)

 

 

 

「前半部分を見た限りようやくまともになったと思ったらこれだ……書き直せ!」

 

某ストリートファイターのようにピヨりながら起き上がり原稿を受けとる。

 

 

「とりあえず最後の部分は認められん、まともに書け」

 

 

「はい」

ミスターサ○ケの部分は書き直さなくて良いのだろうか……。

 

 

 

「と言うか比企谷、奉仕部での活動はお前に何ももたらしてないのか?」

 

 

「自分みたいな奴と女子じゃ壁がありますので……」

事実、修学旅行の件以来奉仕部内の空気はかなり悪く見えない壁があるとも言える。

 

 

「……分かった、とりあえず来週までに書き直して来い。」

うっすら目を閉じ何かを察したように息を少し吐いた

 

 

「うす、失礼します。」

出入口の前で一礼をし後にする。

 

 

 

 

 

 

 

生徒が出ていった事を確認しタバコに口に加え息を吸いながら火をつけ一息。

続けて肺に煙を入れ少し溜めてから吐き出す。

 

 

「さて、どうしたものかな……。」

 

課題のレポートを出汁に八幡を呼び出してみたものの状態はよろしくない。

 

八幡が壁と比喩したように、修学旅行以来、奉仕部内の空気は恐ろしく悪い。

矛盾とも言える2つの依頼、八幡は自己犠牲により解決ではなく解消させた。

 

結果、依頼は解消されたものの人間関係にしこりが残った。

 

第三者が介入し場を取りなそうとしても色恋沙汰が入ってくるとそれも出来ない。

何故なら人が動く上で一番重要な感情が強く出てくるからだ。

 

ましてや雪乃と結衣は感情のコントロールが得意な方ではなく、八幡もコントロールというより諦めから感情を抑える癖がある。

 

そんな状態で話し合いさせても、雪乃が一方的に否定し、結衣が両者に挟まれオロオロし、八幡が感情を圧し殺すだけなのが目に見えている。

 

なにより直接手出しするのは静の方針に反する。

 

人は自分で考え学び、覚え経験するもの。その考える段階を放棄させるやり方はよろしくない。

 

あくまで主役は生徒であり、先生の役目は手助けであり道をそれないように補助し必要とあらば責任を追う事なのだ。

 

 

とは言え現状は手出し以外の手札が無い。

 

 

「せめて距離をとって見つめ直せればいいが……今はそれすらも危うい」

何せ元ボッチが二人だ、距離をとったらそのままサヨウナラと成りかねない。

 

 

 

「何か良い手、せめてキッカケがあれば……」

 

放課後の生徒指導室で一人、静は悩んでいた。




初めて書きましたが、文章考えるって難しい……

作家さん達並びに材木座、素直に尊敬します。

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