今回はちょっと急ぎ足で詰め込んじゃった感が否めないのでご容赦ください。
束メインのはずなのにいつの間にか……
これも全部ヒロインたちが可愛いのがいけないんだぁ!!
次から原作に入りますがアニメぐらいしか知らないのでブレイクします。
だって知らないんだもの。
え?御手洗?誰ですかそれ?
僕らが高校三年生になってから半年、ようやくあのスーツを完成させることができた。
エネルギーの補給源となる核と生命維持のための機構を束が、搭乗員を守るための装甲や搭載させる武器、空に飛ばすための機構は僕が作った。そしてこれを『インフィニット・ストラトス』と名付けた。資金や材料は僕が株の儲けから出し、組み立てはいつの間にか束が作った研究所で行った。
また、初号機の白いISと二号機の緑のISのテストパイロットを千冬と真耶がすることになった。
千冬に勘づかれていたことはわかっていたけど、まさか真耶まで連れてくるとは思ってもみなかったよ……。
ISの完成後に取り組んだのは論文の作成だったんだが………
「え………束、英語できないの?」
「う、うるさいうるさい!!そういう空だって生物できなかったじゃん!」
「いやまぁそうなんだけど………」
「第一、なんで英語で論文なんて書かなきゃいけないのさ!!くぅ~……もう日本語で書くもん!翻訳は全部任せたよ!!」
「……………はぁ!?」
「ほらほら、これは私と空の共同作業でしょ?だ・か・らぁ~…適材適所ってことでよっろしくぅ~!!」
結局、全部押し付けられた。
そして論文ができてから束がその発表に行ったが、非常にイライラした様子で帰ってきた。まだ18の小娘の戯言だと一蹴されたらしい。機嫌をとるために色々としなければならなかったけど、楽しかったから良しとしよう。
そして迎えた卒業の日、束の提案である事件を起こした。束が全世界の軍事システムに侵入してミサイルを日本に向けて発射し、ISを纏った千冬と真耶の二人がそれを迎撃、そして僕は二人のサポートと情報操作をした。
白い騎士と緑の姫から準えて、後に『姫騎士事件』と呼ばれる出来事である。
「どうして私が騎士なんだ!?」
「姫…私がお姫様………もちろん白馬の王子様は…………えへへ……」
…………二人が何か言っているが、関わらないほうが吉な気がする。
***
「はい、今日から君たち五年一組の担任になる星野 空です。よろしくお願いします。」
「「………えぇ!!?なんで空兄(さん)がここに!!」」
僕だって知りたいよ。
帰りの会が終わり児童たちがランドセルを背負って次々と教室から出ていく中、箒ちゃんと一夏くんは残っていた。………まぁ、掃除当番だから当たり前なんだけど。
「「で、なんで空兄(さん)がここにいるんだ?」」
「いや、それが僕もわからないんだよね。ちょっと束に電話してみるよ。」
懐から無駄にハイスペックなスマホ(束製)を取り出し、束にコール。いつも通りすぐに繋がる。あの事件から妙に飄々とした態度になっちゃったんだけどどうしたのかな?
「やぁやぁやぁひっさしぶりだね~空ぁ~。愛してるぜこの野郎~。」
「………うん、ありがとう。で、なんで僕は二人の学校の教師をさせられているのか教えてほしいんだけど。」
「あぁん、愛の囁きをスルーだなんて、そんなところも大好きだじぇー!!」
「……………」
「わぁ!!待って!!言うから!!言うから切ろうとしないで!!」
「……で、なんで?」
「いやぁ、ほら、束さんってば今じゃ指名手配犯じゃない?だから箒ちゃんたちの護衛とかを任せたくて……だめぇ?」
「はぁ……そういうことなら早めに言って欲しかったな。突然姿をくらませるなんて誰が推測できるっていうんだよ。」
「でも空は分かってたでしょ?」
「まぁ……」
「ふふふ……ついに空と以心伝心の仲にまで到達してしまったか…これはまさか、ゴールイン目前!!?」
「あー……うん、そうだね。僕も嬉しいよー(棒)」
「くぅ…適当に流されるのが悲しい……!!」
「……そろそろ切るよ?」
「おっけ~い!てことでよろしくね!!!たまには箒ちゃんたちに会いに戻るから~!!」
「はいはい、そっちも元気でね。それじゃ。」
電話を切って二人の方を向くとじとーっとした目で見つめられる。
「え……何…?」
「はぁ………姉さんも前途多難だな。」
「そうだな……千冬姉も…」
待て、なんだその「やれやれ、これだから空は…」みたいな反応は。
始業式から一ヶ月、一組に中国からの転校生がやってきた。名前を凰 鈴音と言う可愛らしい女の子だ。
女子とはそこそこ仲良くなれたようだが、まだ拙い日本語とパンダっぽい名前のせいか、男子に苛められているらしい。彼女と仲が良い女子からの情報だ。これを聞きつけた僕はビデオカメラを片手に、放課後の教室に向かった。じゃないと苛めている側の親が面倒だからね。証拠があれば黙ってくれる。
そして無事現場を抑えることに成功。苛めっ子の親とちゃんとお話をしたし、彼らも彼女にきちんと謝り一件落着。他の先生たちからの僕の評価も上がったらしく、以前より先生との交流が増えた。もちろん二人の護衛に支障がでない範囲でね。それに、鈴ちゃんは箒ちゃんや一夏くんとも仲良くなれたようで、彼女との接点も増えた。
そうそう。鈴ちゃんはあの一件からよく僕に着いてきたり、簡単な仕事を手伝ってくれるようになったんだけど、なんでだろう?
***
***
もう中学卒業モードに染まっているクラスでは最後に会える機会だから、と皆が写真を撮るなどして必死に思い出を残そうとしている。そんな中、一夏たちはというと……
「そういえば鈴はどこに行ったんだ?」
「また先生のところじゃねぇの?ほら、もう卒業しちゃうし。」
「あぁなるほど。にしてもどうして空兄さんはあんなに鈍感なのだろうか。鈴もそうだが、姉さんたちも大変だな。」
「ホントそうだよな。」
「「お前が言うな!」」
「なんで!?」
中学で新しくできた友達の五反田 弾と、いつものように駄弁っていた。
「でも箒、お前はいいのか?」
「何がだ?」
「IS学園に行くんだろ?全生徒寮暮らしって聞いてるが……」
「そのことならば問題はない。既に姉さんに連絡用のすまほとやらを作って貰ったからな。」
「………わぁお。どんな機能があるか聞きたくないな。」
「いやいや、そこまでおかしいあぷりは入っていないぞ。」
「本当か?」
「本当だ。例えばこの『
「アウト!それはアウトだ!!いやお前どこのヤンデレちゃんだよ!!こえぇよ!!」
「むぅ……これが普通だと姉さんに聞いたのだが……」
「お前の姉は例外だ!」
…………いつも……通り……?
「おーい君たち~そろそろ卒業式だから廊下に並んで~」
「わかったぜ、空に………鈴、お前何してんだ?」
空が生徒を呼びに来たのだが……何故か鈴を肩車している。
「何って肩車よ、肩車。見てわからないの?もう卒業ってことでと・く・べ・つ・に乗せて貰えたのよ!どう?羨ましいでしょう?」
「いや、そんなわけ……」
『鈴さん!今すぐそこを代わりなさい!!』
「嫌よ。せいぜい親指をくわえて眺めてるといいわ。」
『くっそぉぉぉぉぉ!!』
「……………うわぁ。」
いつもツッコミ役であるあの弾ですらあからさまに引く有り様である。良くも悪くも、印象に残る思い出になったようだ。
卒業式は
「……鈴、どうしてそわそわしているんだ?」
「いやほら……卒業式の後に体育館裏ってさ……なんだか告はk「おー、二人ともいるね。」ひゃい!!!」
「鈴ちゃんどうかした?」
「い、いや!何でもないわよ!!」
「そう、ならいいけど。それでここに呼び出した目的はね、これだよ。」
そう言って空はポケットからブレスレットと鈴を取り出した。
「これは僕からの卒業プレゼントだよ。鈴ちゃんにブレスレット、箒ちゃんに鈴だね。」
「おお……金と銀の鈴とは凝っているな。」
「こっちのブレスレットも透き通った紫色でとても綺麗……」
「ちなみにそれは君たちだけのISだよ。」
「「………え?」」
「だから、君たちだけの専用機なんだよ。どっちも僕がコアから作り上げたものでね。大切にしてくれると嬉しいよ。……全く、ISコアを一つ作るのに一年もかかるなんて………」
「一年か……わざわざありがとう。大切にするに決まっているだろう。」
「もちろんよ。肌身離さず着けるようにするわ。」
「ふふ……気に入ってくれたみたいで何よりだよ。くれぐれも悪いことには使わないでね。ISは、僕の両親の夢だったから………あ、あと、これだけは覚えておいて。ISは翼だ。兵器じゃなくて
ほくほく顔で家に帰る二人とは対照的に、勝手に専用機作っちゃったけど千冬に怒られないかなぁ、と内心怯えている空であった。
「鈴ちゃんって可愛いよね、妹みたいで。」
「空兄さん………それ、鈴の前では言うなよ?」
「へ……なんで?」
「はぁ…………」
「あぁ……空がまた女の子堕としてる………くぅ…ここは素直キャラでいくしかないのか……!!」
もう一度言おう。
どんなに空のヒロインが増えてもメインは束だ。異論は認める。