天災?いいえ、間に合ってます。   作:104度

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初めての投稿、初めての作品ですがどうか生暖かい目で……

ちなみに原作はアニメぐらいしかわかりません
……二次創作だからブレイクしてもいいよね?

口調が………難しい…


二人が交わった日(意味深とか言わない)

 星野 空(ほしの そら)

 

 それが僕の名前だ。

 ごく一般の日本男児……と言いたいところだけど僕は異常だった。

 二歳の頃から既に精神年齢は十歳になっていたらしい。らしい、というか全部覚えているからはっきりわかるんだけど。

 あ、ちなみに年は15だ。学校には行っていない。というか行っても意味がない。理由は後で話そうか。

 

 次に僕の親についてだけど……三年前に亡くなった。

 両親は同い年でどっちも研究者だった。実に仲睦まじい夫婦だったさ。

 ………ブラックコーヒーが欲しいくらいには。まだ幼児の息子を抱きながらイチャイチャしないでというか乳を飲ませながらキスとかしないで……見てるこっちが恥ずかしいよ。

 あと、二人とも研究者で忙しかったせいか、僕のこの異常さを見ても…

 

 

「あら、手がかからなくて楽ね。」

「いやいや、どう見てもおかしいだろこれは!?さっき検証してみたが明らかに自分の意志を持って行動してるぞ。……なんだ?身体の異常発達の例なら見たことあるが精神の異常発達は…」

「な~に真剣になっちゃってるのよ。この子は私たちの子供。たとえ精神が異常に発達していても、その事実は覆らないわ。それに、だからといって何かするわけでもないでしょう?…………ま、まさかあなた、この子を実験に!?」

「馬鹿野郎!そんなことするわけないだろうが!」

「ならいいじゃない。だからほら、そんな怖い顔しないで、ね?」

「……うん、そうだな。よーし!ならさっさと勉強させて天才、いや天災にまで育て上げるぞ!」

 

 

 …という訳で、父さんに一歳あたりから数学とか物理とか化学とか電子工学とか色々詰めこまれた。これが終わったのが六歳になった頃だった。

 この時点で恐らく高校の履修範囲まで終わっていたんじゃないかな。だから今更学校に行ってもやることがない。

 いやー…長かったね……。その分達成感は凄かった…けど………今考えてみれば、友達欲しかったな………

 それと、脳がスポンジみたいにどんどん知識を吸収していくからよく褒められたんだけど、その度に……顎髭を…僕に……頼むから剃ってくr……あぁっ…やめっ……痛い!痛いからぁっ!

 

 

 ………こほん。

 

 

 そしてそこからは母さんから外国語をたくさん教わった。

 なんでも、「論文とかを書くときに必要になるのよ。まず、英語は必須として……フランス語、ドイツ語、中国語あたりは余裕があればやりましょうか。………いや、貴方ならそれも簡単にこなしちゃいそうね。なら、もう三ヶ国語と細かいニュアンスの違いや正確な発音も教えましょうか。」…なのだとか。

 ちなみに母さんは英語・フランス語・ドイツ語・中国語・イタリア語・ロシア語が話せるみたい。…僕が異常どうこう言ってたけど母さんも負けず劣らず異常だって。

 父さんは日本語のみで論文は全て母さん頼み…………って父さん……もっと頑張ろうよ…………

 外国語を教えてもらっている傍ら、僕も好奇心旺盛な子供だったわけで…父さんの工具とか使ってある道具を作った。

 何を作ったかというと………当時、僕はドラえもんが好きだったんだ。それで、映画とかにもよく出てくるタケコプターを作った。

 ………今「嘘だろ」とか思ったでしょ?「どうせ馬鹿でかいタケコプターもどきだろ」とか思ったでしょ?

 ちゃんとあのサイズの黄色いものを作ったよ。父さん(75kg)を持ち上げることもできたんだから。………ただ、制御が難しくてね…そのあと父さんは病院に行ったよ。母さんが付き添いで。

 

 

 ……病院の人たち砂糖吐かなかったのかな?

 

 

 

 そういうこともあって天災として育てられた。いや、まだその時は天才だったかな。自分で言うのもおかしいけど。

 そして迎えた12歳の誕生日。

 いつも通り楽しく祝ってくれた両親が、寝る前にこんなことを言ってきた。

 

 

「俺たちは今度、危険な実験をやらないといけないんだ。それも、命に関わるほどのものをな。」

「私たちも貴方がいるから断りたかったのだけど、生憎上からの命令に逆らえなくてね。」

「だから、もし、俺たちが戻って来なくても力強く生きるんだぞ。」

「そうよ。それにね、悪い女には引っかからないでね。あと、健康に気を付けて…それと………」

「おいおい、そんなこと今更言わなくとも空は理解しているだろう。」

「……ふふっ。それもそうね。」

「あぁ。……そうそう。お前の才能があれば一人で生きることなど簡単だろうが………その技術力を世間に見せるなよ?いいか?絶対にだぞ?…さもなくば色んな国から追手がわんさかやってくることになるからな。」

「あら…確かにそうね。………でもこの子なら大丈夫でしょう。私は信じるわよ、空を。」

「なら、俺も信じよう。何にも縛られず、自由に生きるんだ。」

 

 

 …この三日後、二人が死んだという知らせが来た。

 どうやら二人は新しくできた空を飛べるスーツの試運転をしていたみたいで、空高く飛んだあとエネルギー切れで墜落死したらしい。

 二人と同じ研究グループで仲が良かったという人から聞いた。

 それと、実験前には明らかに少ないエネルギーしか充填されていなかったということも聞いた。

 

 

 ………僕の両親は…あの愛情にあふれた二人は…………まさか、殺された……?

 

 

 

その考えに至ることはもはや必然だった。

 理由はわからないけど、想像はつく。上の奴らが目障りだと切り捨てたのか、はたまた自分たちの地位を守るためにやったのか。どうであれ、許せないことだった。

 そしてすぐに、行動に移した。

 まず父さんたちの研究内容をハッキングして調べた。この技術も父さんに教わったものだ。

 その内容は良かった。人間一人で空を飛べるようになるスーツの発明・研究だった。僕もものすごく興味を持ったし、二人と一緒にやりたいと思った。

 けど父さんたちが死んでから、そのことは全部揉み消されたらしい。作られたスーツもすべて廃棄。二人の努力の結晶があっけなくなくなった。

………いや、消された。

二人の夢をそのまま表したのが僕の名前だっていうこともわかった。

だから余計に

 

 

 

————————————————二人を殺した輩を、許せなかった

 

 

 

きっと二人なら止めるだろうけど、僕は彼らの、いや、あいつらの人生を終わらせた。

やることは簡単だった。あいつらの不正その他諸々をハッキングで調べ上げてネット上に晒すだけ。

勿論追跡されないようにしてあるし追跡すればするほど向こうの情報がネットにあがるよう細工も施した。

 

これで最も疑われるのは僕であることは想像に難くない。

だから身にまとえるホログラムを作って姿かたち、年齢を偽り、飲むボイスチェンジャーを使って声も偽った。戸籍も新しく作り替えた。

おかげで今でも自由に発明ができるし、材料の購入も年齢を偽ってるから容易にできる。

 

 

 

 

これが僕の過去。どう?あまり面白くはないでしょう?

もうドラえもんの道具を作り切っちゃったから、今は僕がゼロから考え出したオリジナルな道具を作ってる。

先々月は物体を量子化して保存する道具を作った。というかでかすぎて実用的ではなかった。

先月はこの道具を小型化することに成功した。やったね。これでいくらものを買っても持ち運べるよ。

そして今月…半年ぐらい前に作ったタイムマシンとどこでもドアを応用して、時間・空間ともに任意の場所へ飛べるものを作ろうとしている。

しているんだけど…………できない。

ドアをベースにしているんだけど、二つの機能が相互に干渉して上手くできない。それぞれの機能が作用する限界までプログラムを削ったけどそれでもできない。

これに三週間悩んで……やけになって無理矢理繋ぎ合わせた。

………ところどころバチバチ鳴っているけど気にしないでおこう。

見たところ以前と違ってちゃんと動きそうだ。どこに飛ばされるかは全くわからないけど、ドアから離れなければ大丈夫だろう。

そう踏んで僕は扉を開けた。

こういうときくらい、テンションを上げてみようかな。

 

 

 

 

「いざ、未知の世界へしゅっぱーつ!!」

 

 

 

 

————ガチャ

 

 

 

 

 

 

そこで目にしたものは……………

 

 

 

 

 

 

「ふぇ?」

 

 

 

 

 

 

シャワーを浴びてる、赤に近い紫の髪を持つ女の子だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あまりに予想外な出来事に僕も彼女もしっかり五秒ほど固まっていたが、僕の方が早く平常心に戻った。

 

 

 

「……ごめんなさい。そして、失礼しました。」

 

 

「ぇ……な…な……」

 

 

 

————バタン

 

 

 

 

……………………ふう。

 

 

 

 

 

僕は黙ってドアに蹴りを入れた。……………痛かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

落ち着くためにお菓子を貪ること30分。

どうやらさっきの蹴りで行き先が変わったようで、もう一回チャレンジしてみる。

 

 

 

 

 

「いざ、未知の世界へしゅっぱーつ!!」

 

 

 

 

 

 

 

————ガチャ

 

 

 

 

 

 

 

 

さっきと同じ女の子が下着姿で着替えていた。

 

 

 

 

 

 

………………………………。

 

 

 

 

————バタn

 

 

————ガシッ

 

 

 

ドアを掴まれた。

 

 

 

 

 

「ちょーっと待とうか君!!二回も束さんのあられもない姿をみて逃げようとするとか許さないぞっ!!っていうかどうやってここに来たのさ!誰も入れないように厳重に作ってあるのにどうしてさっ!!あっ、ちょっ、閉める力強くしないで!待って!!ねぇ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕…どうすればいいの………?

 




PCに向かっているときの思いつき+妄想でやっている上、色々と忙しいのでかなり不安定な更新になります。

少なくとも月一ぐらいは出したいなぁ……できれば。

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