そのガチャ運をどうして前世で発揮出来なかったのかと(泣) 作:ふれんちとーすと
悪魔になってみない?
突然のお誘いに要一は・・・
「・・・・・・・もしもし、警察ですか?」
通報を速攻した。
「わぁー!?やめてー!?本当にやめてー!?」
「いやいや・・・発言が完全に不審者でしたし・・・それとも110番じゃなくて119番が良いですか?」
「そうじゃないのー!?」
とりあえず、彼女が混乱してるうちに・・・
「・・・・全速前進です!」
「ふぇ?」
公園の外に向かって全力で駆け出した。
途中で何かを突き破ったような気がしたが、気にしてる暇なんてないので無視して全力でその場を後にした。
セラフォルー視点
「・・・・・・・・あの子一体」
彼は私が張った結界を物ともせず突き抜けて逃げていった。
「・・・・・・・さらに気になっちゃった☆」
簡単には諦めれない、そう思った。
視点終了
その後は駄菓子屋に行き、ガチャを回して帰宅した。
あの可哀想な人は、もう追ってきてはいなかった。
その夜、
「ここは・・・」
夢の中・・・なんだと思う。
見たことのない丘の上に、私は立っていた。
時間帯は昼で、日は燦々と輝いていて、どこか幻想的だった。
草原は何処までも青々と広がっていて、何処までもいけそうな気がした。
「・・・・・・心象風景・・・って奴なのかな」
僕自身の心の中・・・なんだか自由で何処までも羽ばたいていく白い鳥達がいた。
そして・・・
「・・・・・明らかに場の雰囲気に合ってないよな、これ」
そこには、ガチャポンではなく10連(聖晶石40)と単発(聖晶石4)と書かれたスイッチらしきものが浮かんでいた。
そしてその下には、聖晶石20とだけ書かれていた。
「・・・・・10連回せない・・・でもこの20個の石・・・」
多分、僕が現実で何かをクリアした分・・・なんだろうね。
もしくは、ログボ(ログインボーナス)かな・・・。
「・・・・・・僕は10連貯めて回す派だからまた今度ね」
誰に言うでもなく僕はそう呟いた。
気がつけば目が覚めていた。
妙に気分がすっきりしている。
そして、ふと気がついた。
「・・・・・・僕、あそこに普段から行けないんじゃ」
初めて行ったし・・・
僕は深く考えるのをやめた。
それから1年、イッセーと遊んだり、悪魔にならない?とまた可哀想な人に勧誘されたり、料理が普通に作れるようになり父が泣いて喜んだり、色々あった。
だけど・・・その日は・・・まさに悪夢だった。
紙芝居のおじさんが公園に来た。
そこまでは良かったんだ。懐かしくて僕もつい見ちゃったしね。
だけどね・・・
「川上の方からどんぶらこ〜どんぶらこ〜大きなおっぱ「もしもし、警察ですか?」え?ちょ!?」
イッセーの目を隠して問答無用で通報した。
すると、おじさんは
「君!?分からないのかこのおっぱいの素晴らしさが!?」
イッセーがよく分かってない様で首を傾げている。
でも、この人の喋り方・・・なんか選挙とかで公約を掲げる人みたいで下手をすれば悪影響がイッセーにあるかもしれない。
というか、友人が洗脳されるとかは嫌だ。
だから、こうした。
「ヨーイチ?どーして耳をふさぐんだ?」
僕はイッセーを抑えたまんま、
「助けてー!おーまーわーりーさーん!!!!」
すると、先程通報したおかげかパトカーとか駐在さんが走ってきた。
おじさんは問答無用で連れて行かれた。
「ヨーイチ・・・・なんだったんだ?」
「なんでもないよ、イッセー」
僕はホッと安心した。
しかし、もうやら見ていた同い年の子達がいた。
手遅れだったようで
「あー・・・おっぱい」
と、二人揃って言っていた。
下手すりゃイッセーもあんな風になってたのか、と思うとゾッとする。
まあ、助かったよね・・・
「ところでヨーイチ」
「ん?どーしたのイッセー?」
「・・・・・おっぱいって良いよな」
・・・・・・・・・・
僕は軽く叫びながら家に逃げた。
次の日、イッセーにそういう事ばかり言ってるとおっぱいに触れなくなったり、女の子に嫌われる、と必死で説得して精神を削ったのは別のお話。
要一の精神は大丈夫なのか!?(フラグ)