そのガチャ運をどうして前世で発揮出来なかったのかと(泣) 作:ふれんちとーすと
一方その頃イッセーは、
俺は兵藤一誠。
趣味は・・・色々ある。
とりあえず、何処にでもいる普通の男子高校生だった。
あの日、要一と堕天使やら悪魔やらに巻き込まれるまでは。
仮部員となってある日の帰り道だった。
「きゃあ!?」
「ん?」
女の子が転んで倒れていた。
「$6×=°×$==♪=××€=」
・・・・・俺、英語出来ないんだよ。
『やれやれ・・・仕方のない相棒だ』
「ん!?・・・あれ今のは・・・」
耳に一瞬違和感が
「うぅ・・・これも主の試練なのでしょうか・・・」
「日本語!?・・・大丈夫ですか?」
「ふぇ?」
俺はその子の手を引っ張りあげたたせるとハンカチを手渡した。
「はい、これで拭いて」
「え?でも・・・」
「良いから良いから・・・ね?」
女の子はその後、嬉しそうに笑ってハンカチを受け取ってくれた。
「へぇ・・・教会に赴任してきたんだ」
「はい!・・・でも道に迷ってしまって」
「初めての場所なんだからそういう事もあるさ」
彼女はアーシア・アルジェントさん。
この先の教会に赴任してくるシスターさんだった。
そして、道迷ってしまったそうだ。
困ってるみたいだし教会まで案内する事になったんだけど、途中で男の子が転んで倒れていた。
それを見た彼女は男の子の傷を治した。
そして、彼女の今までを聞いた。
悪魔を助けて教会を追放された事、今も神を信じてる事、友達が欲しかった事、たくさん聞いた。
「なら、俺がアーシアの友達になるよ」
「え?」
「ほら、これでもう一人じゃないだろ?」
「イッセーさん・・・」
彼女は泣きそうな顔をしていた。
そんな彼女を見て、俺は要一を思い出した。
俺がイリナと要一と遊んでいる時、時たま寂しそうにしているあいつがいた。
理由を尋ねた時、あいつはこう答えた。
「なんだか分からないけれど・・・寂しかったんだ・・・いくら進んでも・・・ダメだったから(ガチャをどんなに回しても出なかったんだ、星5鯖)」
あいつの表情はすごく寂しそうだった。
この子も、きっと寂しかったんだ。
「アーシア・・・」
「イッセーさん・・・良いんですか?私が友達になっても」
「あぁ!もちろ「それは出来ないわね」!?」
黒い翼のあいつらがその場に舞い降りた。
槍をこちらに向けて。
「レイナーレ様!?何をなさるんですか!?」
「そいつには借りがあるのよ・・・返さないと気が済まない借りが!!!」
ヒステリックな声をわめき散らし、奴は槍を投げつけてきた。
ギリギリその場で飛んだが右腕に擦り、激痛がはしる。
「ぐぅ!?」
「イッセーさん!?レイナーレ様お願いします!やめて下さい!」
「・・・・まあ良いわ、アーシア、こっちに来なさい」
アーシアは其方へと歩いていく。
「・・・・さよならですイッセーさん」
彼奴らがアーシアさんを連れ去った時、彼女の顔が見えてしまった。
泣きそうなのを堪える彼女の笑顔を。
「・・・・・・・」
気が付けば、俺の左腕には籠手が来ていた。
『ほう・・・何かと共鳴して同調が速まった所為か・・・魔力炉心が出来ているとは』
「誰だお前・・・?」
籠手から聞こえる声に耳を傾ける。
『俺か?俺は赤龍帝ドライグ、お前の神器に宿っているドラゴンだ。よろしくな相棒』
「なぁ・・・ドライグ」
『なんだ相棒?」
「彼女を、助けたい」
俺は"願い"を口にした。
今のままではダメなんだ。
このままじゃ、あの子守れないんだ。
俺の直感が言ってるんだ・・・このままじゃ彼女が危ない。
自分から危険に飛び込むのは馬鹿なんだと思う。
でも・・・・あの笑顔が頭から離れないんだ
・・・!!!
『・・・・・良いだろう ならば使い方を直接頭に叩き込む・・・・行け相棒!」
頭に強い痛みと振動を感じる。
解る・・・籠手の使い方が・・・
解る・・・これが・・・神をも殺す力・・・
「・・・・
『Boosted gear!alternative Revelation!!!」
『ほう・・・面白い、面白いぞ相棒!この力!"彼女"と同質の魔力炉心か!』
「・・・・・絶対に助ける!」
『やれるさ!相棒ならば!』
俺は教会に向けて全力で走って行った。
次回、裏2!まあ、楽しみにどうぞ!