二日ぶり、ですかね?
では更新します。
サブタイトルと内容は合致していません。これから先もこういうことが多々ありますがご容赦を。
そんなことがあったのが一週間前。
あのライブの日以来イマジンの騒動はなく、俺とデネブは速攻であの場からゼロノスライナーで後にした。直感で面倒なことになると考えたためである。まぁそのあと間違えてデネブを伴ったまま家に帰ってしまい、良太郎と母親、妹のハナに対する説明が面倒臭かったが。
というか警察にイマジンが暴れていたといっても信じてもらえない。頭が逝っちゃってる人と判断されるのが関の山だろう。だから俺はあの場から去ることを選んだ。あの場にいた三人、特に銀髪の少女が何か言っていたが、生憎俺は英語以外の外国語は分からん。
さて、そろそろ現実逃避はやめるか。
「おー?
「ん? おう、プリンは大好物だ。それと俺は鬼じゃねぇ!! 俺はモモタロスだ」
「モモタロスさん、ですね」
俺のキャラではないかもしれないが、敢えて言わせてもらう。
どうしてこうなった。
◆
事の発端は今朝だ。
家が経営している喫茶店の食材が切れてしまい、急遽買い出しに行くことになった。それに関しては別に構わない。俺もこの家に生まれて以来店の手伝いはするし、むしろこの世界に生まれ変わってからは料理も趣味の一つだ。椎茸を使わないな。
まぁそれは置いといてだ。問題はそのあとだ。
近くのスーパーに行った時にそれは目に入った。ものすごく怪しい格好をした、ものすごく見覚えのある真っ赤な奴がプリン売り場の前に佇んでいた。
「…どう見てもモモタロスだよなぁ」
あの特徴的な二本の真っ赤な角は見間違えようがない。だがここは一つ、他人のふりをして…
「侑斗~、忘れ物だぁ~。買い物袋忘れてるぞ~」
あ、あの馬鹿デネブゥーー!? なんでこんな時に限って出でくるかなお前はぁー!!
と、そんなことを思っていると、後ろから肩をたたかれた。叩かれてしまった。恐る恐る振り返ると、そこにはいい表情をしたモモタロスがいた。
「よう、久しぶりになるのか?」
「……はぁ」
俺は知らないふりをあきらめた。
あれから買うものを買った俺たち、俺とデネブとモモタロスは場所を移し、公園のベンチでモモタロスの話を聞くことになった。
こいつによると、俺が死んでからしばらくは時の運行も問題なかったらしい。だが最近何やら怪しい動きがあるらしく、オーナーは会議に出ているそうだ。
幸い今はイマジンが湧くだけに生じており、それも俺が今いる世界・時間軸なため、早めに原因を突き止め、解決すれば問題ないらしい。
「悪いが俺は今回ばかりは手伝えない。亀や熊、小僧はそれぞれの場所にいるし、
「そうか」
「だからこの世界のイマジンは、基本お前とおデブが対処することになる」
「うむ、わかった。モモちゃんわざわざありがとう」
「気にするな。まぁオーナーの許可が出れば、俺も手伝いに行くからよ。安心しろ」
「半端にウロウロするなよ?」
「うるせぇ」
その後、しばらく家路につきながら互いの今までを話した。というかデネブがうちの店に誘ったため、そのまま三人で向かっているのだが。
「おー? あなたはこの前の…」
「え? あ……」
だが俺の運はないのか、一週間前に助けたアイドルと出会ってしまった。
「えー、あー。じゃあ俺はこれd「待って、ください!!」うん?」
この場を後にしようとしたら呼び止められてしまい、思わず止まってしまった。向こうも向こうでとても真剣な表情をしているから引くに引けない。
「…なんだ?」
「その…この前は助けてくださって、その…
助けたお礼、ということはやはりこの間のライブか。
「…別に、気にしなくていい。たまたまだ」
「それでも、です。私アナスタシア、言います。アーニャと呼んでください」
「そうか、覚えとく。じゃあな」
「あ、あの…」
後ろから呼び止められる声がしたが、一応無視して家に向かった。ここまでは良かった、良かったんだ。モモタロスがついてくる分には問題ない、デネブもいることだしな。
だがいつの間にかアナスタシアも「アーニャです」…俺についてきていた。しかもその手にはものすごく見覚えのある棒付きキャンディーが握られている。で、だ。そのままなし崩し的にアナスタシアも「アーニャです」…店に来た。
◆
そんなこんなで開店前の店には二人のイマジン、そして一人のアイドルが母と談笑している場面が出来上がっている。まったく、デネブはともかく、モモタロスは帰らなくても大丈夫なのか? オーナーに怒られても知らないぞ?
……ん?
「星……好きなのか?」
「え? あ、はい。趣味がАстрономические наблюдения。あっ、天体観測なんです」
「そうか…」
アナスタシアが見ていた先、そこには俺が使わなくなった天体分野の教科書やそれに関した書物が置いてある棚だった。
「いつか…」
「うん?」
「いつか新しい星を見つけて、自分の名前をつけたいです」
「……」
この子の夢を語る目。それは本当に澄んでおり、純粋なものだった。
きれいな目だ。無意識にそう感じた。
「そういえば、忘れてました。お名前は、なんですか?」
「…侑斗。桜井侑斗だ」
「ユウト、さんですか。今度からユウトさんと呼んでも、いいですか?」
「……好きにしろ」
「да!! ユウトさん、
……この子とは長い付き合いになりそうだ。
はい、以上になります。
侑斗ですが、愛理はあくまで前世の妻であり、この世界の侑斗として過ごした期間が長いので、そこは割り切っていることにしています。
サブタイトルですが、察する人は察するんではないでしょうか?
次はハリポタの方を更新します。
ではまた。