リ・バース!再誕したけど目標ないよ!   作:閃駆

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第4話【これまでとこれからと】

「終わったっー!」

 

寝具の練成も終了し適当に見繕った居住区の一室に設置も終えた。

 

「あとは、なぁアーカーシャこのべた付いた体何とかしたいんだけど」

 

『【クリーン】』

 

アーカーシャの一言で術式が足元に展開する、発動したらあら不思議今までの不快感が一発でなくなった。

 

便利すぎる!こんなのあったのかい、正直インストールされた知識も上手く引き出せてないこればっかりは引き出す訓練が必要だった。

本当につくづく一人じゃなくてよかったと思えた。

 

「すごいなぁ、あとお腹減ったわぁメシあるっていったよな?だしてくれ」

 

『イエス、マスター』

 

アーカーシャからでたのは10cmほどのスティック状のなにかだった。

 

いやぶっちゃけ、カロ○ーメ○トにそっくりななにかだ。

 

「これは?」

 

『軍用レーションですね。戦争用ですし、効率良い栄養補充用品です。1つ800キロカロリー栄養満点ですよ!』

 

なんとも微妙な気持ちになる。昨日までは三食普通に食べてたわけで途端にこれだ今後の食生活が不安に思う。

 

齧ってみるとやはりカロ○ーメ○トだった。しかもチョコ味っぽいわけで、とりあえず全部そのまま食べた。

 

「これだけで腹ふくれない・・・ってオオゥ」

 

いや、満腹感をしっかり感じるしすげぇファンタジー舐めてた。意外と日本より進んでる。こんなの普通なんかね。

 

『満腹感もでるレーションですよ。これがあれば1年は篭城できます!ただし味はこれだけ』

 

「え?これだけ?」

 

『これだけです』

 

「サポートをよべぇ!!」

 

『はい、なんでしょう』

 

「これだけ?」

 

『しつこいです』

 

 

 

 

 

 

 

ひとまず後は寝るだけ。やっぱ今日一日色々あり疲れたのか横になると意識が飛びそうになる。

 

振り返ると本当やってられない。気づかず死んで転生して体が縮んで、魔法のある異世界にひとりぼっち。こんなことマジであるのかと夢じゃないかと今だに思う。

だけど感じる風景は現実感しかなく否応にもここにいるのだと分かってしまう。

 

『起きてらっしゃいますか?』

 

アーカーシャの声が暗い部屋に響いた。

 

「ああ」

 

『つらいですか?』

 

「どーだろわかんねぇなぁ」

 

『私は、私はマスターに出会えて嬉しかったです』

 

「そう…か」

 

『私は造られて存在意義もなくただ1000年あの台座の上で私をを運用する方を待ち続けてました研究所を管理し、いつか自分が使われるようにと』

 

「・・・・・・・・・・」

 

『100年200年と待ちました。状態保存の魔法を全体にかけるのもそろそろ限界点に来てました。

このままでは結局なにもできずに終わるとも思ってました。ですがそんな日々も終わる。一年前です。

マスターの魂が召喚され転生の術式が発動したときは歓喜いたしました。』

 

『今日この日こそが私の希望でした』

 

「そうか、えっとまぁオメデト?」

 

正直どう反応すればいいか分からなかった。余計なことしやがってとも思わないでもない。つまりすべてを放棄していれば俺は死んだまま、こんな風はならなかったわけで。だけどアーカーシャの声が辛そうでまるで懺悔するかのごとく思いを吐露していった。

 

『申し訳ありません、勝手だとも思います。施設管理など研究者がここを放棄した段階でしなければマスターは眠っていられた。

ですが、私は耐えられなかった。存在意義をなしたかった。ただ造られて放棄されてなにも知らずここで終わりたくなかった。結局我侭です。私は・・・・・』

 

「ストップ」

 

『マスター?』

 

「やっちまったもんは、まぁしかたがない。それに逆に言えば施設を破棄してれば俺は死んだままだった

確かに変な知識はあるは、魔法なんてもんもあるはとわけわからない。だけど少なくとも俺は俺のままだ。だからまぁいいさ」

 

『マスター』

 

「それよりもさ、今後もよろしく頼むよ。1人じゃこの世界は厳しいからな!」

 

『イエス!イエス、マスター!』

 

「つか、お前名前長いし言いづらいな、今後はアーシャって呼ぶわ。だから、うん。これからも俺を助けてくれよアーシャ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新しい朝が来た!

 

『おはようございますマスター』

 

「んー、はよぅアーシャ」

 

寝起きの頭で働かないまま周りを見渡す、真っ暗でよくわからない。即座に【ライト】で明るくした。

 

ボロボロの内装で昨日と変わらない8畳ほどの生活感のない一室、やっぱり夢じゃないね現実だった。

 

「現実だねぇ、さて今日はどうしよっかなっと」

 

寝巻きの白いジャージ?から着替える。寝巻きは実はアーシャに保存してあったものだ。まだ同じのが10着あるらしい。

 

「アーシャ頼む」

 

『【ドレスアップ】』

 

一瞬で昨日と同じ格好になった、どうやら拡張空間から直接脱着できるらしい。これも戦場の心得だとか。

 

装備が不十分で奇襲されたらどうするのかだとか。まぁ便利だしどんな理由でもいいと思う。

 

とりあえず談話室で朝食をとる、夜と同じだ。これからこれが続くと思うと朝からゲンナリするが切り替えよう。

 

今は嗜好品はあきらめる!ただ誓ういつかいっぱい美味いもの食うぞっと!

 

「今日もいくかっぁ!」


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