今日も貪食   作:4256巻き

11 / 13
書いてる内にデルフリンガーはまだ先になってしまった
久しぶりに書いたから違和感あったら申し訳ない

そして貪食ドラゴンは普通の体勢で飛べば
結構早いのではと思ったこの頃


11話 それも同じく

人と竜の決闘が終わり、貪食ドラゴンはギーシュとルイズを掴み上げ

厨房の入り口近くまで移動すると前回の言葉通り食事が始められた・・・・が

 

10分後~

 

ギーシュは口から溢れんばかりの果物とパンを突っ込まれ

白目で地面に横たわっていた

 

突っ込んだ張本人である貪食ドラゴンは

むしゃりむしゃりと長大なパン貪りつつ光る文字を書く

 

『満足して寝てしまったか』

 

「苦しくて気絶してるのよ!」

 

ルイズはギーシュの口に突っ込まれたものを取り出し

呼吸の有無を確認するとそっと仰向けに寝かせて

厨房の使用人達を呼び、ギーシュを休める場所に運ばせた

 

「で、なんで私が追加のクックベリ-パイを頼んでる間に

ギーシュの口にあれだけ食べ物突っ込んだの?」

 

この問いに貪食ドラゴンは順を追って説明していく

 

ルイズは不満げな顔で黙々とクックベリーパイを食べ続け

貪食ドラゴンはなんでも食べ続ける

対してギーシュは緊張した面持ちで少しづつワインを飲むだけ

 

『故に食べさせた』

 

「なんでそうなるのよ!?」

 

『遠慮はいらないとすすめた』

 

「いらないって言ってるんだから

そっとしておいてあげなさいよ・・・・」

 

それを聞くと貪食ドラゴンしばし間を空けてから文字を書き

ルイズに言葉を伝える

 

『なぜ腹も満たさず譲るのでもなく遠慮するのか』

 

「なぜって・・・・緊張して喉が通らないからじゃないの?」

 

それを聞くと貪食ドラゴンは納得した様子で

光る文字を書いて伝える

 

『そうか、喉が通らなくなるのか』

 

そう貪食ドラゴンが文字を書く一連の動きを見て

ルイズはふとした疑問が浮かんだ

 

「(あの文字を書いてる道具っていつのまにか持ってるけど

どこから取り出してるのかしら?)」

 

物を入れる場所はあの裂けた体の部分しか考えられないが

手を裂け目まで動かし、物を取り出した様子は見た事がない

特殊な魔法だろうか・・・・

 

と考える内にルイズは気になっていき、貪食ドラゴンに問う

 

「ねぇ、その文字を書いてるのっていつの間にか

持ってたり消えたりしてるけど、どこから出してるの?」

 

『ソウルから取り出している』

 

「ソウル?魔法とかじゃなくて?」

 

『魔法ではない、ソウルとは魂の業だ』

 

「魂って・・・・命とかの!?」

 

『だいたい合っている』

 

「そんな御伽話しみたいな事もできたのね・・・・」

 

語られたのは魂から物を取り出すと言う信じ難い話しだが

ルイズはこの話しをあっさりと信じた

 

なにせ、それを語る竜の方が色々と信じ難い姿をしており

その姿以上に信じ難くなければ大抵の事は信じる気にはなれた

 

『うむ、喰らい続ける内に使えるようになった』

 

「・・・・・・・・そ、そうなの」

 

会話の各所に浮かぶこの物々しさが真実味を帯びさせる

一因ともなっている

 

「とにかく魂の業って言うくらいなんだから出し入れ以外に

もっとこう・・・・あれよ、神秘的なのとかはないの?」

 

『あるが』

 

「どんな事ができるの!」

 

ルイズはワクワクしていた、この物騒の塊が話す物騒でない要素

魂と言う高次元かつ神秘的な響きにワクワクしていた

 

召喚してからと言う物、あまりに物騒で自慢しづらかったが

これならあの憎っくきツェルプトーの前で堂々と自慢もできると――

 

 

 

 

『魂を喰らう事ができる』

 

「なんでそこまで物騒なのよ!?」

 

魂に対してもやはり貪食だった




次回、街に入れない

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。