ハイスクールD×D 『本物』を求めた赤龍帝 作:silver time
今回から話が一気に飛んで飛んで回りませんが、原作突入前まで飛んでおります
そして今回から多重クロスが加速します
さらにあのキャラも……
それではお楽しみください
――とある一室、カーテンの隙間から光が漏れ暗い部屋に光が戻り始めた頃
その一室の隅に置かれたベッドから部屋の主が目を覚ます
勿論、その人物は今代の赤龍帝でありこの物語の主人公こと比企谷八幡である
知らない天井……でもなく、もうかれこれ一年以上この場所を拠点として活動して来た、その天井を視界に映しベッドから上半身だけ体を起こす
「…………」
軽く伸びをすると、首をコキコキと小気味良い音を鳴らしながらすぐ横に存在している不自然な膨らみに目をやり
「……またか」
短くそう呟き、面倒そうに自分とその膨らみを覆うシーツを勢いよく剥ぎ取ると
綺麗な銀色の髪を持つ少女が黒ウサギをイメージしたフード付きの着ぐるみのようなパジャマを着て規則正しい寝息を立てながら眠りについていた
「……」
世の一般男性や思春期の男子ならば、まずこの状況に混乱したりするのだろう。
しかし八幡は、既に何回もベッドに潜り込まれており、毎回反応するのもアホらしく思えてきたのだ
「……んっ…」
ようやくこの眠り姫が目を覚まし、完全に開かれていない目が八幡を捉える
「おはよう……嫁よ…」
「あぁおはよう。これで何度目だろうな?俺のベッドに潜り込むのも、嫁と呼ぶのも」
小一時間説教してやろうとも思っている八幡だが、言うだけ無駄なのでさっさとベッドから降り、クローゼットにしまってある行方をくらました時に着ていた懐かしい服を取り出し、着替え始める
その後ろでも例の銀髪の少女がどこから出したのか、パジャマから軍服をイメージした白い服へと着替えていく
三分もかからず二人共着替えを終え、部屋(八幡の寝室)から出るとまるで城のように長い廊下を歩いていく
「確か、嫁は今日からフランスに戻るのだったな」
「辻褄合わせるためにな。あと嫁と言うな」
「その後はクオウという場所に行くんだったか?」
「そ、あのシスコン魔王共の依頼でな」
彼らは長い廊下の一番端にある階段を降りながら、これからの予定の確認をするように話していた
「少しとはいえ、嫁と会えなくなるのは寂しいものだな……」
「……なあラウラ。いい加減嫁と言うのは止めないか?」
八幡はうんざりとした様子で銀髪の少女、
ラウラにそう言い放つ
ラウラ・ボーデヴィッヒ
かつて八幡が人間界に戻り色々な国を回っていた時期、ドイツに訪れた際に出会った少女である。
先ほど表記したとおり、銀髪の小柄な少女であり、赤と金色の目を持った所謂オッドアイの少女だ
元々、ドイツに存在していたある魔術結社によって産み出された人造人間で、小柄な割に身体能力は常人の上を行くほどであったが、結社が創り出した人口神器、
主神の隻眼が取り除かれる直前に、偶然その場を訪れていた八幡達によって救出され
今では、ご覧の有様。
間違った知識をどんどん吸収していき、ちょっと残念なことになってしまった
また、現在は常時発動している主神の隻眼による脳への負担を減らすため刻印が付与された眼帯を着用している
そんなこんなで話をしつつ地下一階へと降り、目的の部屋へとたどり着く
両開きの扉を開けると、そこは食堂だった。食堂の中にはざっと見積もっても50人以上は人が居り、皆が話に花を咲かせながら食事を摂っていた
八幡とラウラはそのまま受付まで行くと、見知った男、八幡からすれば自分のサーヴァントである男に声をかけた
「エミヤ、豚骨ラーメン頼む、麺とチャーシューましましで」
「なら私は……醤油味だ、エミヤ」
「相変わらずだな……了解した、マスター。ラウラ」
エミヤと呼ばれた浅黒い肌に逆立つ白い髪の男(八幡のサーヴァント兼料理長)は二人の
「マスター、いつものだ。いい加減飽きないか?栄養面でもそろそろ別のものを口にした方がいいと思うのだが……ラウラのはこっちだ。君は猫舌なのだから口にする時は気をつけたまえよ?」
「うぐっ…………わかっているさ……」
「その割には毎度同じ事してないか?またお冷の中に舌を突っ込むはめになっても知らんぞ」
「そ、そこには触れてくれるな……」
熱いものを口にする度にコップの水の中に舌を突っ込んで緊急冷却している様を幻視しつつ注意するエミヤと指摘する八幡。
それぞれ朝食を受け取ると、空いている席を探す二人を呼ぶ声が聞こえた
「八幡、ラウラ、こっち空いてるよー」
二人は声のした方へと向かい、声の主が指した席へと座る。
その声の主は男装すればギリギリ気付かれないような中性的な顔立ちをした金髪の少女だった
さらにその隣には如何にもお嬢様!といったオーラを醸し出す金髪ロールの少女が居た
「おはよう八幡!ラウラ!」
「ラウラさんが一緒と言うことは、今日も八幡さんのベッドに入って居たんですのね……」
シャルロット・デュノア
セシリア・オルコット
それぞれ八幡がフランス、イギリスに訪れた際に出会った少女達である
ここでは両者がどうやって八幡と出会い、 今に至ったのかという話は割愛させてもらうが
簡単に言ってしまえば"いつもの"であり、トラブルに巻き込まれ、それを解決し、助けた。と言えば想像力の豊かな皆様方なら容易に察せるだろう
そんな彼女達と合流し、八幡達は朝食を食べ始める。
約一名程は念入りにフーフーと麺を冷ましながら
「今日からだよね、一度フランスに行くの」
「ああ、辻褄合わせるためにな。というかまあ、よく協力してくれたよな」
「みんな八幡の事をわかってくれてるから。現に僕を助けてくれたしね」
「……そうかね」
そんな大層なものではないと思いながらも麺を啜っていき、適当に言葉を返す
「ですが、何かしらの事態に備えて準備はしておきますわ。いくら八幡さんといえど、対処出来ない場合もありますし……」
「その時は素直に頼ませて貰うさ。俺一人で何でもできるとは思っていない」
『それでも大抵何とかしちまうのが相棒だけどな』
「唐突に話に入って来るな」
ドライグの言葉にツッコミつつ残ったスープを一気に飲み干し、朝食を済ます
「ごちそうさま。んじゃ行くわ」
「いってらっしゃい。八幡」
「お気を付けて」
「……ひおふへふほはほ」
三人からの見送りの言葉(約一名言語解読不可能)を背に受けつつ、食器を返却すると八幡は食堂を後にした
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周りが木々に囲まれ、緑が侵食しているかのように見える古びた古城。その城の中に存在する一室に、八幡の姿があった。
その傍らにはフランスまでの長距離を移動するために使用すると思われる武骨な機械があった
それは傍から見れば人が四、五人は立つ場所がある台座のような機械だ
その機械の中心に立ち、丁度腰の高さにあるコンソールパネルに手を触れ、操作していく
「座標設定……っと、これでいい、のか?」
機械の操作に四苦八苦しながらも必要な情報をなんとか入力し終え、機械を起動させる
「もう行くのか」
「どうせなら行く前にもう一度だけ戦りあっておきたかったけどね」
「……相変わらずだな、お前の戦闘狂も」
機械が起動し、エネルギーを充填するような音が聞こえはじめ、八幡を呼び止める声が同時に聞こえた
「一度フランスまで戻り日本へ帰国、その後は駒王へとまた戻る……か」
「故郷に戻るだけでどれだけ面倒臭い手順踏まなきゃならないんだ……」
「元々、姿を眩ましていたんだ、まあ自業自得だ。諦めろ」
「……まあいいか。ようやく小町に会えるわけだし」
「なるほど……これが噂に聞くシスコンか……」
「おいちょっと待て。一体誰から聞いた?」
「誰から聞いたっていうよりは……」
「既に周知の事実だろう?」
「お前らな……」
八幡は軽くため息をつき、会話を区切る。
それと同時に機械のエネルギーの充填が完了し、八幡を囲うように緑色のサークルが展開され、サークルの上を走る光の速度が段々と上がっていく
「それじゃあ、ちょっと行ってくる
曹操、留守の間は頼んだ。馬鹿共が暴走しないように見ててくれ、特にヴァーリ。
それとだ、ヴァーリ、頼むから余計なことはするなよ?
「ああ、任せておけ。しっかりと手綱は握っておくさ」
「何を言ってるんだ、俺はやり過ぎていないさ。相手が弱すぎてつまらないんだ」
「それで毎回地形破壊したりしてるけどな。毎回後始末する此方の身にもなってくれ……」
そんな愚痴を最後に、八幡の体が緑色の光に包まれ、二人の視界一面覆う。
光が消えた時、そこにはもう八幡の姿は無かった
三月の始めの頃、比企谷八幡は己が生まれ育った故郷へと舞い戻る
という訳で、ヴァーリ&曹操でした。
そしてIS組が三人登場、勿論他の子もいるよ
この時点で既に異質というのは重々承知之助です
それでも、書ききってみせる!
そして、話が進む事にクロスオーバーは加速する。
もしかしたら皆さんの知っているキャラもいるかも……
まあ結構認知度高めなものから出しますから殆ど分かるでしょうが
どうぞ、これからも御付き合い下さいませ
それと活動報告にアンケートを載せておきますのでどうぞそちらも
今日の茶番
silver「抱きしめたいな、小猫ちゃん!」
友人「捕まるぞ、お前。ロリコンか?」
silver「私は一向に構わんッッッ!!」
友人「おまわりさんこいつです」↑
友人B「変態は豚箱よー」
silver「(´・ω・`)そんなー」
友人C「変態じゃないよ!仮に変態だとしても、変態という名の紳士だよ!」
SAB「「「お前どっから湧いて出た!?」」」
お疲れ様でした