私たちの「舞台」は始まったばかり。   作:かもにゃんこ

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なんと一緒に・・・さあ!誰が誰と一緒にいたのか、気になる人は本編を読んで下さい!

前回の続きとなります(#^.^#)


「私見ちゃったのよ~!なんと一緒に・・・」

林崎くんとちょっといい感じに楽しく話していたら、後ろから声をかけられた。

 

振り向くと亜由美と麻由美ちゃんがいてちょっとびっくり。

 

「やっほ~!2人とも!明けましておめでとう!」

 

「明けましておめでとう。一応今年もよろしくね」

 

「こちらこそよろしく。明けましておめでとう」

 

林崎くんに続き、私も返事をする。

 

「おめでとうっ!今年もよろしくねっ!というか2人とも偶然だねっ!」

 

私は何気なくそう言ったが、その言葉を聞いた2人は・・・。

 

「偶然って!私たちは中学の頃から初詣って言ったらここだし、去年優美も一緒に3人で来たじゃ~ん!覚えてないの~?」

 

「そうよ。むしろ私はあなたたちがいることに驚いているわ」

 

えぇっ!?・・・っと、よく思い返してみれば確かに来たかも・・・それになんか成り行きでここに来ようってなったけど、よくよく考えたら林崎くんに「去年行って良かったから」と言った気がする・・・。

 

「あ~・・・!そかも。あははっ」

 

「林崎くんとイチャイチャし過ぎて記憶喪失になっちゃうとは・・・可哀想な優美。グスン」

 

「そっか・・・それは不味いな・・・もうイチャイチャするのはやめた方がいいかな?」

 

そんなやり取りをする麻由美ちゃんと林崎くん。冗談で言い合ってるのはわかるんだけど、ちょっと心にきたり。

 

「もうっ!そんなこと言わないでよおっ!新年そうそう私をおもちゃにしないでっ!」

 

そう2人に訴えたが、そんな反応をしたこと自体が彼女らの思惑通りだったみたいで。

 

「相変わらずいい反応するね、優美は~!」

 

「予想通りである意味つまらないと言えなくもないがな」

 

・・・まあ、からかわれるのはいつものことだし、私も私で楽しいんだけどねっ!

 

そんなふざけている(?)2人を横目に亜由美は話を切り替える。

 

「それはそうと初詣はもう終わったの?」

 

「ああ、うん」

 

「あなたたち2人が良かったからなんだけど、少し話さないかしら?」

 

「あ、私もそれ言おうと思った~!せっかくだしね~!」

 

そんな2人に対し、私は林崎くんと見合わせた後、満面の笑みで頷いた。

 

きっとみんな思っている。言葉にしなくたって。

 

もう卒業が近い。みんな別々の道を歩む。だからこうやって4人で話す機会はほぼない。

 

だからきっと、時間が許す限りは4人で話したいと、みんな思っていることを。

 

 

× × ×

 

 

午前中から初詣に行ってのもあって、時間も時間だったので適当なチェーン店に入りお昼を取ることに。

 

食べながらも話は盛り上がる。

 

「優美はやっぱり誘わない方が良かったね~!」

 

「そうね。最初は今年も誘おうかと思ったけれど、きっとこうなると思ったから」

 

嬉しいような嬉しくないような。まあ結局はこうやっと一緒になっちゃったけど。

 

「あはは。一応ありがとうって言った方がいいのかな?」

 

「そういう梅田さんはどうなんだ?」

 

「え?何が~?」

 

「俺らにそんなこと言ってけど、柳さんはどうしたのかなって」

 

あ、確かにそれはそうかも。言われてみれば気になる。

 

「えーとねぇ、たかくんお正月からアルバイトなんだよねぇ・・・」

 

麻由美ちゃんはあまり見せない渋い顔で答える。

 

「なんかこの時期って時給高いとかなんとか言ってて、あ~、まあ、それなら仕方ないかなあって」

 

そうは言っても残念そうな麻由美ちゃん。私も林崎くんを誘って断られちゃったらって考えると確かに同じような気持ちになるかも・・・。

 

「可哀想な麻由美・・・愛想つかされちゃったのね・・・」

 

泣き真似をする亜由美。いや、それはいくらなんでもないでしょ!

 

「ちょっとあゆちゃんひど~!優美~!林崎く~ん!あゆちゃんがいじめるよ~!」

 

助けを求められた私と林崎くんは顔を見合せ苦笑い・・・。

 

「「あはは・・・」」

 

「ちょっと2人も~!?いいも~ん!幸せオーラわけて欲しいなんて思わないも~ん!はいはいナカイイデスネ~!」

 

あ、拗ねちゃった。麻由美ちゃんが拗ねるなんて珍しい。なんかちょっと可愛い。

 

そんな麻由美ちゃんに林崎くんはフォローをいれてくれた。

 

「まあアレだ。普通に考えてあの感じなら愛想尽かされて、ってのはマジでないと思う」

 

「林崎くん・・・!・・・私林崎くんも貰うよ、優美・・・」

 

おいおい泣き真似をしながら話す麻由美ちゃん。・・・って!

 

「ちょっと麻由美ちゃん!それはダメっ!」

 

冗談でもそういうこと言っちゃダメっ!

 

「え~!じゃあ優美にもたかくん分けてあげるよ~?」

 

「あ、それなら・・・うん、いいかも?」

 

「よし!交渉成立だね!」

 

「だねっ!」

 

ガシッと握手する私と麻由美ちゃん。

 

「もうわかったから。はいはい」

 

「ナカイイッスネー」

 

そんな私たちを見て呆れ顔の2人。突っ込んでくれて逆に嬉しいかも。

 

「ってかそれはそうとさ、最近は柳さんとは何もないんか?」

 

それは私も気になる。進展あったのかな?

 

「うん、そんな感じだねぇ~。まあ私が受験で忙しいってのもあるから一緒に出掛けたりとかしてないし・・・あ、でもね、最近はお菓子作ってあげたりとかして私なりには頑張ってる感じだよ~!」

 

麻由美ちゃんそんなことしてるんだ・・・!なんか女子力(?)で負けた感じ・・・。

 

「だからね~、受験終わったらスッゴく楽しみ~!私の頑張りが届いてくれたら絶対うまくいくって気がするし~!」

 

そう話す麻由美ちゃんは少し照れながらも凄く充実した、嬉しそうな表情だった。

 

「・・・ってのが理想なんだけどね~!まあ相手がたかくんだからね~!」

 

「そうね、今まで今までだったし、あんまり期待するのは酷かもしれないわね」

 

と亜由美。やっぱり同じ中学だから亜由美も柳さんのことは知ってるんだね。

 

「あゆちゃんに言われるとなんか説得力・・・あっ!そうだ!」

 

「えっ?」「どうしたの?」「いきなりなんだ?」

 

何かを思い出したかのような麻由美ちゃん。なんかニヤニヤした表情。これは・・・。

 

「そうそう!2人に言わなきゃってことがあってね~!」

 

私と林崎くんに対しそう話す麻由美ちゃん。

 

「冬休みに入ってすぐなんだけどね~、駅の近くであゆちゃん見つけたから話しかけようと思ったんだけどね?」

 

そう麻由美ちゃんは話したとき、亜由美がピクッと動いた気がした。

 

「私見ちゃったのよ~!なんと一緒に・・・」

 

そこまで言った麻由美ちゃんに対して亜由美は口を塞ぐ。

 

「ダメよ!それ以上は!」

 

焦る亜由美。麻由美ちゃんは口を塞がれ「ん~ん~」とうなっている。

 

ヤバい、凄く気になるんだけどっ!一緒って言ったら亜由美が焦ったからこれはもしかして・・・。

 

「ふ、2人とも今の麻由美の話は気にしないで!」

 

とは言ってるものの、どう見ても焦ってるから余計気になる。

 

と、何やら机の上にある携帯鳴る。チラっと液晶を見ると麻由美ちゃんからメール。「?」と思いつつも私は隣の林崎くんと一緒にメールを見ると。

 

『あゆちゃんと一緒にいたのはB高校の村崎くんでした(≧ω≦)b』

 

「「ええ!?村崎くんと!?健太と!?」

 

2人で驚く。そんな私たちを見た麻由美ちゃんは口を塞がれながらもガッツポーズ。亜由美は固まってしまっていた。

 

その後の麻由美ちゃんの話をまとめると、駅の近くで亜由美と村崎くんが一緒にいて、なんか結構仲良さそうだったらしい。まあ、見ただけなのでなんとも言えないところはもちろんあるけど。

 

「・・・という感じ~!で、詳しく聞きたいな~!」

 

「い、言うわけないじゃない!」

 

何やら凄く恥ずかしそうな亜由美。そんな姿を見ると余計に気になっちゃう!

 

「亜由美、私もすっごく気になるっ!教えて欲しいなあ・・・!」

 

「俺も。俺らの話とか、梅田さんと柳さんの話も良くしてるし、してくれてもいいじゃん?」

 

私に続き林崎くんも。そしてみんなで亜由美を見る。

 

「・・・わかったわ。そんなに面白くないし、内容もないけど話すわ」

 

おぉっ!あの難攻不落の亜由美が陥落した!

 

「・・・大会の練習中によく連絡をとっていたの。裏方で同じ担当だったから。だから最初は事務的な内容だったのだけど、だんだん普通の話とかもするようになって」

 

「で、終わってからもそんなに多くはないけど、連絡をくれて。演劇とか舞台の話とかもよくしてたら、気がついたら一緒にあの日に舞台見に行きましょうって感じで」

 

「私も見たかったし、勉強の合間の息抜きって感じで行っただけだわ。だからあなたたちが期待してるようなことは何もなかったけれど」

 

そうは言うものの、私としては絶対に村崎くんは亜由美が気になってて、亜由美もそんな姿を見て、気になって来てる感じ。

 

きっとみんな同じことを思ったのだろう。私たち3人は顔を見合せニヤっと笑い亜由美に声をかけた。

 

「受験終わったら楽しみだね~!」

 

「頑張ってねっ!」

 

「また話聞かせてくれな」

 

それを聞いた亜由美はさっきよりも更に恥ずかしそうな感じになった。

 

「そんなんじゃないわよっ!もうこの話は終わりよ!」

 

結局亜由美はそれ以降、この話に触れても無言になってしまったので、これ以上のことはわからなかった。まあ、多分そもそも亜由美も自分がどんな気持ちになってるかわからない、って言うのはあるよね。




健太がそもそも大会編以降出てなかったりで、健太が亜由美に対し興味があることは皆様すっかり忘れちゃってかと思います((+_+))

ほんのちょっとだけの話でしたが、せっかくですしこの話もどうなったのか書きたいなあ、と思った感じです。

次の次の回でまた、この話の続きはやる予定です。

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