今回のタイトル、果たして誰のセリフでしょう?本文を読めばわかりますよ~(誘導)!
では、どうぞbb
「なかなか連絡が来ないなあ…。」
あれから2週間ほど経っているが、優美たちからの回答はまだ来ていない。やはりいざ部活を抜けるとなると難しくなるんだろうか。
クラスは違うといえ同じ学校、それに隣のクラスであるため、一応ほぼ毎日2人とは顔を合わせる。雑談とか少ししたりするが、なんとなくあの話題には触れにくいものである。そんな感じで2週間過ぎてしまった。
「明日ハッキリと聞いてみようかな…」
そんなことをつぶやいていたらどうも後ろに聞こえてたらしく肩を叩かれた。
「どうしたどうした?お悩みかい?」
「いや、まあ、話すことでもないけど」
今話しかけて来たのは…名前なんだっけ?とりあえず友人Aとしよう。ほ、本当に名前忘れたわけじゃないよ?悩んでいたから忘れてただけだから!
「さてはこの前ウチのクラス来てた可愛い子についてかね?」
「間違いではないが君が思ってるような恋愛相談ではない」
「え!?違うの?」
「恋の悩みのがまだ楽だったかも知れん」
割とマジでそんなことを思っていたものでついつい口に出してしまった。恋だったらきっともっと楽しいよね!
「恋の悩み以上…つまり愛か!?愛なんだな!?いつの間にか付き合っていたのか!悪いその悩みだったら相談には乗れねぇ!経験ないからな!ってかリア充爆発しろ!」
この人勝手に自分が未経験ってのバラしましたよ(笑)まあ人のことは言えませんがね!
「付き合ってないから、ってかそもそもそういうんじゃないから」
「でもさあ、結構最近仲良く話したりしてないかい…?自分では否定してるけど好きになっちゃってるかもよん?」
それは言われるとちょっと困る。確かに彼女と話すのは楽しい。恋愛感情とかそういうの関係なく、ただ一人の人間として好きなのは間違いない。ただ、彼女はあくまで依頼人。自分としては変な感情は持たないようにしてはいる。
「あれ…?静かになったけど図星でしたかね…?」
ぐいぐい来ますねこの人…。ここは逃げるか…。
「じゃあ俺帰るわ。部活頑張ってなー!」
「あ、待て!まだ話しは終わってないぞ!」
声はかけられたが追っては来ないですね。
うまく逃げ切れた!
× × ×
帰り道の電車の中でももやもやは続いていた。むしろあんなこと言われてしまったから余計なことまで考えてしまうハメに…。
と、携帯が鳴った。電話だった。それも優美から。たまたま途中の駅で止まっていたため電車を一旦降りて電話に出た。
「もしもし?」
『あ、林崎くん?ごめんごめん、教室とか生徒会行ってもいなかったから電話しちゃった!今帰り道かな?大丈夫?』
わざわざ生徒会室にも探しに行ってたんだ…。なんか悪いね。
「大丈夫だけど、電話なんてどうしたの?」
『いやね、決まったことどうしてもすぐに伝えたくて!ほら、なんかずっと何か聞きたそうにしてたでしょ?遅くなってごめんね!』
自分ではあまりそういう素振りは見せてなかったつもりだったが気が着かないうちに態度に出てたみたい。
「やっぱりバレちゃってたんだね。なんか余計な気を使わせちゃったみたいで」
『ううん!それになかなか言わなかったのは諸事情がありまして…』
「それはなんとなくわかってるつもりだよ?部活辞めにくかったと思うし」そう告げた圭であったが優美はう~んと何か微妙な反応をしてた。
「…もしかしてやっぱり辞められなかった?」
『いや、違うの!辞めるって話は先輩にはすぐオーケーしてもらったし、亜由美のあの件もあっさり了解してくれて』
それだけ聞いた圭は「じゃあなんで気まずそうなんだろう?」と思ったが無理に追求するのも何か悪いと思い黙ってしまった。沈黙耐えられなくなったのか優美が言葉を続ける。
『なんていうか…うまく説明出来ないっていうか…。え?なに?代わりたいって?』
「どうしたの?」
『いやね、隣に亜由美がいるんだけど話ししたいって。大丈夫かな?』
「え、うん、大丈夫だけど」
なぜか緊張してしまった!いったい何を言われるのかと考えたからかな?
『もしもし?私だけど』
「あ、どうも、こんにちはです」
『なぜ敬語…まあいいわ。あなたが知っての通り、演技指導については私が引き受けるってことになったわ。それでせっかくだからどんな脚本で劇をやるかも決めてしまったの』
「え!」
『まずかったかしら…?』
マズいなんてとんでもない!むしろもうそこまでやってくれたの!?って感じで驚いただけだから!
「いや、その、なんていうか…ただただ凄いって思った」
『ふふふ、ありがとうね。優美から色々あなたの熱意とかを聞いてね、私もちょっと本気を出してみてしまっただけよ』
ちょっとじゃないでしょ!無理なお願い引き受けてくれただけでも助かったのにまさかそこまでしてくれるなんて!…って元を辿れば無理なお願いはされた方か(笑)
『え?代わってって?構わないわよ、言いたいことは言ったから』
どうやらあの話は本当らしい。マジで凄いわあの人。
『あ、優美です。そういうことなんでよろしく!さっきの話に補足っていうかなんだけど、今の今まで色々言えなかったのは亜由美に止められてたからなの!』
こそこそって感じでそんなことを伝えてきた。
「え?どうして?」
『なんかねー、驚かせたかったみたいなの!亜由美もああ見えて可愛いところあるでしょ!』
まあ、うん、確かにそれは可愛いかも。…それはいいとしていくらひそひそ話しても内容丸聞こえなのでは…。そんなことを考えていたら受話器の向こうが騒がしくなった。ほら、やっぱり。
『もしもし!?今の話は記憶から抹消してくれると助かるのだけれど!!』
めっちゃ焦ってるよ!なんか面白いからちょっとからかってみよう。
「もしかして恥ずかしいの?そういうの俺は女の子らしくて可愛いと思うぜ!(キリッ!)」
何カッコつけてんだとか思ったが気にしない(笑)
『べ、別に!?恥ずかしいとかそういうんじゃないわよ!?可愛いって言われても嬉しいとか思ってないからっ!』
これは世間でいう所のツンデレってやつッスね!
『と・に・か・く!さっき言った通りよ!詳しくは明日話すからお昼休みに私のクラスに来なさい!』
「お、おけー…。」
返事を言う前に切られた。ってかその携帯自分のじゃないですよねー!
その日の夜、優美からお詫びのメールが来てました。