恋路関係の話はないのでごめんなさい!・・・ってまあ、今さらですけど演劇のお話なんですよね(笑)
それは本編をどうぞ!
大会が終わってから1週間が経過した月曜日。ついに今日から4月のある意味「本番」の活動が始まった。
「優美おはよ~!」
「あ、麻由美ちゃんおはよ」
「今日から頑張ろうね~!」
「え!?」
頑張るって?私と麻由美ちゃんだけのってなんかあったっけ?
私が頭に?を浮かべていると麻由美ちゃんが「あれ?」っとなる。
「あれ?あゆちゃんから聞いてない?私も優美に協力するって」
「え、聞いてないけど・・・ホント!?」
「うん」
「ホント!」
「ホントホント~!」
「うわぁ、ありがとう!」
そう言いながらついつい私は麻由美ちゃんの両手をとって喜ぶ。
「いや~まあ、そこまで期待されるとなあ~!」
「ううん、気持ちだけでも嬉しいよっ!」
「もうっ!優美ったら相変わらず可愛いわね~!」
麻由美ちゃんは私の頭を撫でてくれた。これちょっと好きなんだよね!
「えへへ~!」
そんな感じで2人でじゃれていたら・・・。
「何?2人、デキたの?」
「「あ・・・」」
登校してきた亜由美に見られた・・・。
× × ×
と、言うわけで放課後、私たち演劇部員2人と生徒会役員2人を交え、改めて活動がスタートした。
「まずは2人ともありがとう。本当に助かるわ」
「いえいえ~!」
「気にしないで」
私も軽く会釈をした。親しき仲にも礼儀ありって言うしね。こういう細かなところって本当に大事だと思う。
「まず確認なのだけど、2人はどこまで参加出来そう?」
2人は顔を見合わせる。
「どうなん林崎くん?」
「例年通りなら4月まではそこまで仕事はあるってわけではない感じかなあ。抜けるにしても放課後全部ってわけじゃないしほぼ参加出来ると思う」
「ただ、会長となると俺よりは仕事多そうだったかな。それでもそこまでじゃないけど」
「なるほどね。一応聞いておくけれども、2人は役者として出るのは問題ないわよね?」
亜由美は確認をとる。私的にも2人で舞台をやるのは寂しいし、出てくれるなら凄く嬉しいって感じかな。
「俺はもうそのつもりで参加してるから大丈夫」
と林崎くん。
「私も~!みんなを見てたら演劇ってやってみたくなったし、時間あるなら大丈夫かな~!」
麻由美ちゃんも続く。私は2人も一緒に舞台に出てくれると聞いて自然と口元が緩む。
「じゃあ2人ともお手伝いというわけだけれども、役者として出てもらう形でお願い」
「了解。頑張るわ」
「うん!オッケー!むふふふ!やったー!」
嬉しそうな麻由美ちゃん。なんか手伝うのが目的じゃなくて役者で出るのが目的だったり・・・考え過ぎかなー?
「役者の人数が決まったところで台本なんだけれど、こっちでいくつか選ぶからまた後日決めましょう」
と、トントン拍子で進んでいく。
「あれ?じゃあ今回は亜由美は書かないの?」
そう、「選ぶ」と言ってるから、そうなんだけども。
「ええ、そうよ」
亜由美曰く、狙いは新入生獲得。公演を見に来てくれるならある程度は演劇に興味がある。ならオリジナルでなく、それなりに名のある台本を使って「演技力」で勝負するのがいいと。
去年は実力不足で逃げられた新入生も多いはずだから、いかにしっかりとした活動をしてるか見せるのが大事ということ。
「おお~、なるほど~」
「凄いな」
「さすが亜由美!」
パチパチと軽く拍手まで起きる。
と、亜由美を見ると何なら少し顔が赤くなってる?照れちゃってるみたい!
「と、とにかく!そういう感じよ!それと優美!!」
「え?はいぃっ!!」
いきなり名前を呼ばれてびっくりする私。
「私を見てニヤニヤしてるけどね」
「え!してな・・・くはないけどっ!」
「あなたも演劇部員なのだから台本、しっかり探して来なさい!」
あ、私の返事はスルーされちゃ・・・って!
「ええ~!!」
私が!?台本を!?
「えっと、その・・・」
「言い訳はなしよ?いつまでもおんぶだっこはダメよ」
亜由美にキッとにらみつけられ素直に従うしかない・・・。
「はい・・・が、頑張ります・・・!」
これからのことが凄く心配になったけど、でも私も頑張らないとダメだよね・・・!
「台本はどうする?私と優美で持ち寄ったものから私たちで2つくらいに絞った方がいいかしら?それともみんなで決めるのでもいいし、あるいは完全に1つに絞ってしまってもいいのだけれど」
亜由美はそう2人に聞く。それに対し、林崎くんがすぐに返答。
「俺としては1つに決めてくれた方がいいかな。素人だし、選ぶとなっても俺と梅田さんが加わったところで結局2人に決めてもらいそう」
麻由美も続く。
「確かにそれはあるかも~!2人で決めちゃっていいよ~!」
ということで台本は私と亜由美で決めることが確定。
「じゃあ公演の方はこういう方向で決まりね。細かいことは台本が決まり次第追って連絡するわ」
「おけ」
「うん、りょーかい!」
亜由美は確認を取り、もう1つの件を話始める。
「後は新入生全員を対象にした部活紹介で何をするか、ね」
前にも少し話したかもだけど、こっちの方は演劇に興味を持ってもらうためのに何をするかって感じ。
時間は1つの部活につきたった3分。そのなかで活動内容とかの説明もしなきゃいけないし、かなりカツカツな感じ。
しかもこっちに関しては大事な問題があって・・・。
「私たち2人でなんとかしなきゃならないのよね」
というのも。
「手伝いたいのはやまやまなんだけどね~、このイベント自体の運営が生徒会なんだよね~」
ということ。なかなか難しくよね。
しばし4人とも各自で考える。うーん、どうしよう。私としてはね・・・。言いにくいけど言わないわけにはいかないし、手を上げて発言する。
「やっぱり、何か演技はするしかないよね・・・?」
私がそう発言すると、麻由美も続く。
「私が出るわけじゃないからあれこれいうのもアレだけど、私が見る側だったら短くてもなんか面白い劇がいいかな~?」
「俺も。やっぱりみんなが明るくなる方がいいと思う。前みたいにうちの学校ネタじゃ新入生はわからないから、時事ネタとかタイムリーなネタを題材にするのがいいと思う」
林崎くんも自分の意見を言ってくれる。なるほど・・・。
亜由美は少し自分の中で意見をまとめ考えを整理すること約30秒。笑顔になり、結論を述べた。
「その方向でいきましょう。私自身もやっぱり笑えるものをやるべきかなって思っていたのよ。観客が本気で笑える演技って本気で真面目にやらないと無理なものだと思っているわ」
「演劇って楽しいとアピールも出来るし、私たちを単純に凄いなと思って貰えやすいと思うわ」
それを聞いた私を含めた3人はうんうんと頷く。
「2人とも意見ありがとう。不安だったけど、2人のおかげで大丈夫だと思えたわ」
「少しでも力になれて嬉しいよ~!」
「こちらこそな」
というわけでこちらもだいたいは決まった。私は話を聞いてるだけだったけど・・・と、そんなことを考えながら油断してたら・・・。
「優美、ボーッとしてるけども後は私たち次第よ?わかってる?」
「え!!」
突然話を振られてまたびっくりしちゃった・・ ・!
「見てる方が楽しいのも大事だけど、やってる方も楽しいと思われるような演技を出来るようにならなきゃダメよ!」
そう、だよね。「やる側」にもならなきゃね。やりたいと思われなきゃダメなんだから!
「うん!私、頑張る!」
私は笑顔かつ、本気の表情で決意を示した。
内容については亜由美が台本を書くとのこと。時事ネタを入れることになりそうだから、作るのは後になる。
方向性が決まり、今日の活動は終了。
決まったのは嬉しいんだけど・・・私は亜由美からの宿題があって・・・。
『週末までに台本見つけてきなさい。少なくてもいいから』
・・・どうしよう。
× × ×
1日挟んで水曜日、私は放課後ある人と台本を探すことになった。
その子に「台本ってどう探せばいいの?」って聞いた「じゃあ私の家に来て」とのこと。私はイマイチどういうことかわからなかったけど、学校が終わりその子の言う通り、その子の家へと向かった。
私はインターホンを押す。少しの時間の後、ドアが開きその子が出てきた。
「優美ちゃんこんにちは。あがってあがって」
「こんにちは美結ちゃん!」
というわけで 美結ちゃんが宿題のお手伝いをしてくれることになりました!
まさかの美結がもう再登場!作者的にもこんなに早く出せるとはって感じです(*^_^*)
優美×美結は個人的には大好きなコンビです(笑)
では、またノシ