タイトルみたいなセリフって言われる人、実際にはいるんですかね?(笑)
また、活動報告にて、今回で登場する大会用台本のストーリーを書いたものを投稿しております(^^♪
読んでいただかなくても、本編がわからなくなるわけではありませんが、読んだ方が今後のストーリーがより楽しめると思います!
生徒会選挙は特に波乱もなく無事に終わった。予定通り麻由美が生徒会長へと立候補、優美の熱い応援演説もあり95%以上の信任を得て生徒会長へとなった。
その後行われた新生徒会役員同士のあいさつでは会長もなぜか出席し、麻由美のことを絶賛しつつ、逃げた(?)俺に対しかなり色々と弄られた。
まあ、何はともあれ色々あった生徒会選挙は一番イイ形になったと思う。
そしてその翌日、俺は亜由美に放課後練習に来てくれと呼び出された。そして今はB高校の演劇部部室にいる。
「みんな、ずいぶん長い間待たせたわ」
亜由美は長い間とは言っているが大会への出場が決まってから10日も経っていない。
「台本、仮だけど完成したの」
亜由美が練習に来るという時点で台本が完成しただろうとはみんなある程度は予想出来ていたとは思うけど、やっぱりいざそう言われるとみんなは感情が爆発する。
「おお~!!さすが亜由美!!」
「センパイ凄いっ!!」
「もう完成したんだ。相変わらず早いわね」
「完全オリジナルだよね?凄すぎ・・・」
優美と健太は素直に喜び、美結と圭は驚く。
「あくまでも仮よ。これからみんなの意見も聞いたりして修正はしっかりしないと」
勝って兜の緒を締める、というわけではないが、亜由美はそう話す。でもまあ、みんなから褒められて顔がほころんでるため、内心めちゃくちゃ喜んでるのはわかる。亜由美も大人じゃなくて女子高生だものね。
亜由美がおのおのに台本のコピーを配り終えたところで優美がある提案をする。
「ねえねえ、せっかくだし最初もみんなで台本読まない?黙読だとちょっと寂しいし」
その提案に健太も乗る。
「いいですね!せっかくだしそうしましょう!」
「それはいいんだけど、誰がどこ読むとかはどうするの?」
ノリノリな2人とは別に美結は冷静に状況を分析。それに今度は亜由美が答える。
「実はね、私と林崎くん、それと村崎くんの役はもう決まっているの」
「そうなの!?」
「ええ、男役は2人いるのだけど、林崎くんはそんなに時間割けないし、必然的にセリフが多い役が村崎くんになるわ。それにね、演じる人も考えて台本は書いたから」
なるほど、確かにその通りだ。
「私も台本作った以上、演出もやらなきゃいけないし、私の役も出番は少な目に考えてるわ。まあ、優美か美結のどちらか2人がどうしても演出やりたい!っていうのなら話は変わるけどね」
亜由美は2人を挑発(?)するようにそう言う。
「わ、私には演出なんて無理だよっ!」
「あゆちゃんが書いた台本だから下手に手は出せないよ」
2人は遠慮する。まあ、実際やりたいって言って演出になっても、亜由美が横から口を出さないわけないよね(笑)
「そう?遠慮することないわよ?ふふふ・・・。じゃあ3人の役は決まったってことでいいわね」
亜由美は圭と健太に了解を求め、2人は首を縦に振る。
「えっとじゃあ私たちはどうなるの?役はどうやって決めるの?」
優美はそう疑問を口にする。と亜由美ではなく美結が答えた。
「私たちどっちをやりたいか決めて、被っちゃったらオーディション、ってことだよね?」
「ええ、その通りよ。本当はね、全ての役をそうしたかったのだけれど。そうした方が競争意識も生まれてより良いものが出来ると私は思うわ」
それは俺も思う。競争しない方がいいという人もいるが、やっぱり質を上げるには競争意識を持たせるのは大事。
「なるほどなるほど!オーディションか~!なんかいい響きだね!」
優美はわかったのかわからないのか、そんな感じの答えをする。まあ今はただ読むだけだし、わからなくても大丈夫か。
結局、とりあえずという感じで2人は役を決め、読み合わせを始めた。
× × ×
読み合わせは40分くらいで終わった。演じることも考えるともう少し長くなるため、丁度いい時間だろう。
ざっくりであるが内容はと言うと、
主人公はひょんなことから交通事故で死んでしまう。
死んではしまったが、やり残したことがある主人公は死語の世界へ行く前に、この世とあの世の境目にいる人から生きてる人に憑依出来ることを聞く。
それからある人に憑依し、好きだった人に告白し付き合うも憑依された人 の友人にばれ、葛藤の末、元に戻り物語は終了すると言うもの。
ファンタジーな要素を含んだ、現代劇、という感じか。
ちなみに俺の役はこの世とあの世の境目にいる人(役名は案内人、以下カッコ内は役名)である。確かに出番もセリフも少なく、これなら問題なく出来そうな感じ。
亜由美は友人役(ショウコ)、健太が主人公の思い人(ショウゴ)、主人公(サトコ)と憑依される女の子(リサコ)が優美か美結のどちらかという感じ。
読み終わりおのおの感想を言い合い、演じる上で基本的な部分に問題があるシーンも多少あるが、大筋は大丈夫と確認し合い台本はこれで進めることが決まった。
「では、今日出た問題を修正してくるわね。それと優美と美結」
「え?」「うん」
「今日は金曜日・・・そうね、土日の練習はまだやる必要もない、2人は土日挟んだ来週の月曜日までに私にどちらの役をやりたいか連絡を頂戴。メールでも構わないわ」
「被った場合は予定通りオーディション、決まり次第稽古を始めます」
亜由美は簡潔にそう2人に伝える。2人は特に異論もなく、彼女の言葉に対し首を縦に振る。
「美結ちゃん、私負けないからね!」
「うん。でもまだオーディションやるって決まったわけじゃないけどね」
元気にそう言った優美に対し、美結は相変わらず冷静に対応する。なんとなくこのやりとりが面白くなってしまった圭はついつい笑ってしまう。
「あ、今笑ってた?」
美結から突っ込まれた。
「うん、まあ。なんか2人のやりとりって面白いなあって思って」
「そうなんだ。ちょっと嬉しいかな。仲いいって言ってくれてるようなものだもんね」
美結は嬉しそうにそう答える。彼女の気持ちまではわからないが、もしかしたら部内に同級生がいないから、同級生の仲間が出来て嬉しいのかも知れない。
「私たちもう仲良しだもんねっ!」
「ありがとう優美ちゃん」
お互いを手をとって仲良くしてるのを見て、優美×美結も悪くな・・・いや、なんでもない。
と、話が一旦切れたところで亜由美が口を開く。
「美結と優美のやりとりも面白いけど、私としてはやっぱり林崎くんと優美のやりとりのが面白いと思うわ」
亜由美は爆弾を投下した。まだ火は着いていない爆弾ではあるが。
それに健太が突っ込んで来た。
「そう言えば2人って仲良いですよね!僕と3人で帰ってるときもよく2人の世界になってますもん!」
爆弾に火がついた(笑)
そしてそれに続けと言わんばかりに美結が。
「私もちょっと思ってたよ。もしかしたら付き合ってるかなって」
はい、爆発しました!
・・・。静寂が訪れる。美結と健太は圭と優美を見て答えを待っているようだが・・・。
「あ、あれ・・・?なんか私言っちゃいけないこと言っちゃった・・・?」
そう言うわけではないが、こういう人へはどう答えればいいのかわからないんですよ!そもそも自分たちもどういう関係なのかイマイチわからないのだから・・・。
静けさに耐えきれなくなった亜由美が口を開いてしまった!
「実はね・・・」
『生徒のみなさん、下校の時間になりました。まだ校内へ残っている生徒は速やかに下校の準備をして下さい』
夕焼け小焼けのメロディーと共に下校時間を知らせる校内放送が流れた。ナイスタイミング!
「・・・また今度にしましょうか」
と思ったが今度があるのかよ!
「そこまで聞いたら最後まで聞きたかったですねぇ」
「うん、私も」
2人は残念そうにそう話す。
と、亜由美がこっちに来て俺と優美に耳打ちもする。
「あなたたち2人がいい関係になるまではこの話題は黙って置くから。少なからずこれについては私のせいもあるしね」
何を言われるかと思ったら・・・って感じだった。
「3人でこそこそ何を話してるんですか~?」
健太がそう言ったが、亜由美はさらりと返す。
「え?何かしら?もう下校時刻だし帰るわよ?」
健太は不満そうな顔をしていたが、隣にいた美結に「まあまあ」という感じでうまく丸められてた。
台本も決まり、俺たちの新しい「舞台」が始まりを告げた。
大会用台本の女の子3人の名前は、実は作者の歴代片思いしてた人の名前です(笑)
その後どうなったかって?そんなのフラれたに決まってるじゃないですか・・・(´・ω・`)