私たちの「舞台」は始まったばかり。   作:かもにゃんこ

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こんばんは、疲れ気味のかもにゃんこです(-.-)zzZ

書いてるうちにメインヒロインよりも亜由美が好きになってきたり(笑)

では、本文をどうぞ!


「いつもこんな感じだし」

俺たち3人は予定通り近くにある喫茶店にやったきていた。

俺の向かいに優美が座りその横に亜由美が座る席になった。

 

3人席に座ったはいいが、なぜか全員息を切らしてハアハアしていて、メニューを注文したりこれから話合いをする状況ではない。なぜこうなってしまったかというと時間は「あの出来事」があった直後へと遡る。

 

 

× × ×

 

 

おかしなセリフ(?)を亜由美から言わされた俺は恥ずかしさのあまりその場にうずくまった。

言わされたとはいえさすがに途中で気がつけよ!何言ってしまったんだ俺は…。

 

そう思いながらも周りを見ると優美も亜由美も相変わらずあの状況だし、冷静になって考えるととりあえずこの状況をなんとかしなくてはなあ・・・。

 

・・・しかし、亜由美はただ笑い転げてるだけだし、まあほっとけばなんとかなりそうだが、問題は優美の方。言わされたとはいえ「あんなセリフ」を言ってしまったからにはどうも話しかけにくい。

 

そう思いながらチラリと優美を見るとたまたま少し顔をあげており目が合ってしまった・・・。

 

「あぅ・・・////」

 

とか可愛い反応させたものだからついつい萌えてしまった。普通に可愛いなこの子。告白が成功するならさっきの言わされたのも悪くな・・・って!違うだろ!

 

圭は下心を排除し、意を決してもう一度優美を見て素直に真実を伝えようと思った。

 

「あ、あの・・・」

 

そう言っただけだったが優美はいきなりキリッ!となり何故かめちゃくちゃ緊張してる感じ。

 

「な、なんでしょうっ!」

 

変な反応されて言いにくいがそういうわけにもいかないので・・・。

 

「さっき言ったことなんだけど」

 

「あっ!はい!」

 

調子狂うなあ。

 

「実はあれ、小松さんに言わされて言ったことで・・・」

 

「・・・え!?」

 

驚くのは予想済みだったが、次に取った言動が予想外であった。

 

優美は一緒驚いたが、「あー、うんうん」と独り言をつぶやき、一度深呼吸して冷静になった。

 

「まあ普通に考えたら会って2日目であんなこと言う人なんていないよね。うん。むしろ言える人はどうかしちゃってるかな~」

 

これには圭は驚いた。優美は結構おっちょこちょいで常にバタバタしてて騙されやすそう・・・は失礼だけどとにかくそんな感じの女の子だと認識してしまっていた。だから今のような冷静になって物事を考えている姿は意外だと。

 

だからついつい固まってしまい、優美に「どうしたの?なんか変なこと言ったかな?」なんて聞かれてしまった。

 

「いやあ、別に。ただなんとなく、キミの印象が少し変わったかなって思っただけ」

 

「なにそれ~?なんかよくわかんないけど」

 

とか笑われてしまった。

それから優美はというと相変わらず笑いが止まらない亜由美の元へと行き、

 

「あ~ゆ~み~!」

 

と普段の感じとは違った口調で友達の名前を呼んでいた。

その瞬間、亜由美は笑いが止まり、

 

「な、何かしら!?」

 

かなり焦った感じだった。圭は亜由美は常に冷静な姿しか見せていなかったので、これにもまた驚いた。

 

「林崎くんに何言わせたのっ!!」

 

怖い!怖いよ!可愛い竹下さんはどこへ…(笑)

 

「あ・・・、まあ、その・・・」

 

とブツブツとなんか独り言を言ってる思ったら、突然逃げ出した!

 

「あっ!まだ話は終わってないっ!」

 

と後から優美も走って追っかけに行ってしまった。

 

1人残された圭であったが、よくよく考えるとあの2人の連絡先は知らない。連絡をして後から合流、というのは不可能。つまり今、選択肢は一つしかない。

圭は走った。走って追いかけるしかなかった・・・。

 

 

× × ×

 

 

・・・そして時間は戻る。読者の皆様よ、お分かりいただけただろうか?

 

圭はあの後、見逃しそうになりながらも2人を追いかけ、2人がこの喫茶店に入るのを遠目でなんとか確認、合流出来た。

 

2人は、というと追いかけてる途中から今まで仲直り(そもそも喧嘩とは違うが)した様子ではないが特に仲が悪そうな感じには見えず、お互いをお互いが見てなんか笑ってた。もちろん、息はまだ切らしているが。

 

「あのー、2人はもう大丈夫なんでしょうか・・・?」

 

気になって聞いてみたが、恐る恐るということもあり、ついつい敬語になってしまう。

 

「うん、大丈夫、だよ!いつも、こんな感じだし!ふぅー。」

 

こんな感じっていつもからかわれたら逃げられて追っかけてるってことなの…!?そう思っていると心が見透かされたように、

 

「いつもこんな感じって言うのは、追っかけてるって意味じゃなくてからかわれてる、みたいな?」

 

「私は全然イヤじゃないし、むしろ楽しんでるよ~!」

 

まあ、なんとなくわからんでもないがやっぱり少し変わってるのだろうか。

 

そう圭が思ってると「それに」と優美が言ったあと、

 

「ああいうのが亜由美の愛情・・・じゃなくて友情表現、みたいな?」

 

そういうと優美はいつもみたいにあははっ!って笑っていた。それを横で聞いていた亜由美が黙ってるわけもなく、

 

「優美、やっぱりドMなのね・・・。それに愛情って?もしかしてそっちの人なの?私は間に合ってるわ」

 

といつもの感じで返していた。それからはちょこちょこお互いなんか言い合っていたり、じゃれ合っていた。圭はその光景が微笑ましく思いじっと見つめてしまっていた。

それに気がついた亜由美が、

 

「何?混ざりたいの?」

 

優美は、

 

「ここは乙女の花園よっ!」

 

圭は2人の関係が本当にいいものだなあと思い、さらに顔が緩んだ。

 

そんなゆるゆり・・・じゃなくてゆるゆるな雰囲気だったが、優美が視線正し、改まって今日の本題を告げた。

 

「色々バタバタしてしまってゴメン。林崎君もわざわざ来てくれたのにね。というわけで、どうすれば部員を増やせるか話し合おっか!」

 

 

そう、色々あって忘れていたが、今日3人集まったわけはこれである。


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