私たちの「舞台」は始まったばかり。   作:かもにゃんこ

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もう明日から7月ですね(^o^)/

今回は舞台終了後にての圭たちの文化祭をお届けします。一応2話の予定(あくまでも予定)です('◇')ゞ


「あははっ、やっと気がついたっ」

舞台終了後、俺たちはステージからフロアーに降り、見てくれた方に挨拶をした。

 

まだ時間があるということもあり、誰か興味ある人が声かけてくれたらいいなあと。さっき優美が最後の挨拶でああ言ってしまった手前、すぐに撤収は出来ないしね!

 

でもフロアーに降りた俺たちは、それぞれのクラスメイトたちに囲まれてしまった。まあそれはそれで悪くはないけれども、これじゃあ興味ある人も近よりにくいよね(笑)

 

「優美ちゃ~ん!良かったよ~!」

 

「ありがとっ!」

 

「亜由美~!凄かったよ!」

 

「どうもありがとう」

 

2人はクラスメイトに囲まれ、そんな話をしていた。

 

一方、俺はと言うと・・・。

 

「林崎~!さっきこけたのはわざとかあ~?」

 

なんで俺だけ!扱い違い過ぎじゃないですかね・・・?

 

面倒くさいから聞こえなかったフリをして辺りをキョロキョロした。

が、その声に一番反応して欲しくない人が反応してしまった。

 

「え~?やっぱりさっきのわざとなの~?あゆちゃんと公演中にそんな話をしてたんだけど~?」

 

よりにもよって麻由美とは・・・。さすがに近くにいたため聞こえないフリは出来ないし。

 

と、俺が真実を言おうとしたら今度は麻由美の言葉に優美が反応してしまった!

 

「え!わざとだったの!?いや、その、別に私は大丈夫っていうかわざとでもああいうシチュエーションは嬉しいっていうか・・・ってそうじゃないっ!」

 

あらら、でかい声でそういうものだから、こりゃ収集つかなくなりそうですね・・・。

 

「なにそれなにそれ~?」

 

「え~優美ちゃんそれどういうこと~?」

 

「わあ~!2人ってもしかして付き合ってるの~?」

 

予想通りの総攻撃を食らった。どうしようかと考えていたら、

 

「優美、私たちこれからクラスの方の手伝いで準備しないとだから、行くわよ?」

 

「え!う、うん!」

 

亜由美がそんなことを言いながらさっさと体育館から優美を連れて出ていく。

 

「・・・あ、優美ちゃんたちいなくなっちゃった」

 

「そういえば14時半からだったよね、あの2人のシフト」

 

さて、残された俺は小道具とか片付けないとなあ、とその場を去ろうとしたとき、

 

「林崎くん、だよね?」

 

優美の友達かと思われる2、3人に捕まった。

 

「あ、まあ」

 

「ぶっちゃけ優美とどういう関係~?」

 

「いや、その・・・」

 

ここはどう逃げればいいのか・・・誰か教えて!

 

「優美が興味持つだけあってなかなかイイ男かも?」

 

「え!もしかして興味あるの!?それは優美ちゃんが可哀想だよ~!」

 

なんか他の人から見たら絶対羨ましい光景なんだろうけど・・・実際はツラいものなんですよ!

 

「おーい!演劇の人ー!次始まるから片付けてー」

 

文実の人だ。思わぬとこから助け船が入った!

 

「じゃあそういうことなんで、また」

 

俺はそそくさとその場を立ち去った。

 

なんか色々聞こえた気がしたが、スルーで。

 

 

ステージ裏に行き、俺は小道具を片付けていた。

 

ちなみに何故か麻由美も一緒に。今は暇だから手伝ってくれるとのこと。2人に逃げられたから助かる。

 

「ねぇねぇ、林崎くんはクラスのシフト何時からなの?」

 

「えっと確か15時から」

 

「じゃあまだ時間あるじゃ~ん!せっかくだし優美のとこに行ってみよう~?あの子絶対喜ぶから~!」

 

断る理由もないし。ってかぶっちゃけ行きたいと言えば行きたい。

 

「時間あるし行くよ」

 

「りょうか~い!じゃあさっさと片付けよう!」

 

それから小道具を片付けたあと衣装を着替え優美の教室であるE組へと麻由美と一緒に行った。あ、一応だけど麻由美もE組ですからね。

 

今回は麻由美が一緒なことは救い。1人だとまた絡まれそうな気がしますからね!

 

教室へ入ると男装した亜由美がいた。あれ?そういうお店なの?

 

「いらっしゃい」

 

「どうも」

 

「ご注文は?」

 

「お腹減ってないし適当に飲み物を」

 

「ではコーヒーで」

 

「じゃあそれで」

 

隣に座っていた麻由美が今のやり取りを見て、お~、常連っぽい、とか言ってた。文化祭の出し物なので常連とかないが。ってかアナタ自分のクラスで座ってていいのかい!

 

「ねぇねぇ~!」

 

「ん?」

 

「私たちさ~、知らない人から見たらカップルに見えるかな~!」

 

・・・何言い出すの、この人。ついつい変な顔になってしまった!

 

「いや~、わかっていたけどそこまで嫌な顔されたらお姉さん傷つくなあ~!」

 

口ではそんなこと言ってるけど、ケラケラ笑っていた。からかってるだけか・・・。

 

そんな話をしていると、黒い長い髪に、可愛いエプロンを着けた女の子がコーヒーを持ってやってきた。

 

あれ?こういうときのお決まりは優美が持ってくるのでは?と思っていたため、ほかの人が来たのがちょっと意外だった。

 

「お待たせしました」

 

優美はどこだろうと思いながらも、その子からコーヒーを受け取った。・・・あれ?どこかで聞いたことある声だなと思いその子を顔みたら・・・。

 

「・・・竹下さん!?」

 

「あははっ、やっと気がついたっ」

 

さっきは少し横顔を見ただけだったので気がつかなかった。女の子って髪型変えるだけで変わるとは言うが・・・。

 

そのやりとりを見ていた麻由美が、すかさずちょっかいを出す

 

「ねえ優美~?ちょっとショックだったんじゃない~?」

 

「うーん、まあちょっと?気がついてくれたら嬉しかったかなーって。でも逆にドッキリみたいで楽しかったかも!」

 

いつもの笑顔。この笑顔は間違いなく優美。

 

「でもなんでまた下ろしたの?」

 

「いやね、さっき着替えたときにほどけちゃって。そしたらみんながそのままがいいよー!って言うから」

 

ちょっとでも自分のために、と思った俺がバカでした!

 

「優美優美~!せっかく下ろしたんだから記念に写真取ったげるよ~!」

 

「え!別にいいよ~?いつも家では見てるし」

 

そんな返しをした優美に麻由美が何か耳打ちする。

 

「え!それなら、撮って欲しい、かなあ?」

 

「りょーかい!」

 

この人何を言ったの!そんなことを思っていたら優美が隣に来て少しかがんだ。

 

え・・・?ツーショット?

 

「撮るよ~!はい笑って~!はい、チーズ!」

 

いきなりでびっくりしてちょっと変な顔になったが、まあ仕方ない。

 

と、今度は麻由美がこちらへ来て耳打ちをする。

 

「ねぇねぇ、髪下ろした優美の写真欲しいでしょ!あとで送っとくね~!」

 

「え!あ、まあ、ええ」

 

なんかよくわからないけど、流れでそうなった。普通に嬉しくて顔がニヤついたのはバレてるかな?

 

そんなことしてるうちに俺も時間になったため、コーヒーを飲み、教室を後にした。教室を出るときに優美を2回ほどチラ見したのは秘密だ!

 




今回、麻由美が圭に対して意味深な発言をしましたが、これについては読者の想像にお任せします。

作者としては一応こういう感情で言った、というのは考えてありますが、下手に言うよりも楽しめるかな、と思った限りです。

では、またノシノシ

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