ソードアートオンライン ater & violaceus(一時休載中) 作:Nyan0726
001《はじまり》
"Welcome to Sword Art Online !"
「戻って来た、この世界に!」
クローズドβテストが終わってからどれほどこの日を待ちわびたことか…
そう考えつつも俺、桐ヶ谷和人ことキリトはβテスト時代に使っていた武器屋へと走り始めた。
「おーい、そこの兄ちゃん!」
「ん?」
声が聞こえた方向へ振り向いてみると、そこには趣味の悪いバンダナをした長髪の男が立っていた。
「あんた、その迷いの無い動き、もしかしてβテスト経験者か?」
「あぁ、そうだけど……」
「やっぱりそうか!ちょいと頼みたいことがあんだけどよ…」
「なんだ?」
…って、初心者が元テスターに聞きたいことなんて決まってるよな
「ちょいと序盤のコツをレクチャーしてくれねぇか?恥ずかしいが、俺フルダイブはこれが初めてでよ…」
やっぱりか…
「あぁ、いいぞ」
「ありがとよ、俺の名前は「ねぇねぇ、そこのお兄さん達!」…………」
バンダナの奴可哀想……顔が(´・ω・`)ってなってるよ…
「どうしたの?この人?」
紫色の髪の少女が男を見ながら言った。
「ソイツが名前言おうとしたところで丁度君に呼ばれたんだ。」
「そうだったんだ。ごめんね。」
「まぁ、いいってことよ!それより、どうしたんだ?」
「いやー、何の話をしてるのかなーと思って…」
「コイツに序盤のコツをレクチャーしてくれないかって頼んでたんだよ。」
男は俺を指差しながら言った。
「いいなぁ、ボクにもレクチャーしてよ!お願い!」
「おう、いいぞ」
「ホント!?やったぁ!ボクはユウキ。よろしくね!」
「俺はクラインってんだ。よろしくなユウキちゃん。」
「俺はキリトだ。よろしく、二人共。」
「…………のわっ!」
クラインは
「おいおい大袈裟だな、クライン。
「あ…そか。」
「ただ剣を振り回すだけじゃ駄目なんだ。大事なのはスキルを発動させるモーションだって言ったろ?」
「んなこと言ってもよ……あいつ動くしよ…」
「んー、何ていうのかな、技を発動させる前に少しタメて、それをズバーン!って放つ感じ。スキルが発動すれば後は、システムが命中させてくれる。」
そう言いつつ、俺は下に落ちていた石を拾い投剣スキル〈シングルシュート〉を発動させた。
投げた石は見事フレンジーボアに当たり、少しながらもHPを減少させた。
「ズバーン!って…………………あ。」
そう言ってクラインは曲刀を右肩のから相手を刺すように構え、曲刀スキル〈フェル・クレセント〉を発動させた。
すると、システムアシストにより突進しながら曲刀を突き出し、フレンジーボアを攻撃した。
フレンジーボアはHPが0になり、ポリゴンの欠片となって消滅した。
「よっしゃあっっっ!」
「おめでとう、クライン。まぁ、そのイノシシ、スライム相当だけどな。」
おぉ、今度は( ゚д゚)って顔になったよ…
「おいおい、まじかよ……俺ァてっきり中ボスか何かだと…」
「お前の言う通りなら、ここら周辺は中ボスだらけ、って事になるんだが?」
「ぐっ…それもそうか。そんな事よりユウキちゃんはどうしたんだ?」
「あぁ、ユウキならそこで『中ボス』を狩ってるよ。」
「もうよしてくれよ…にしてもユウキちゃん、すげーな。」
「そうだな、少し説明しただけでソードスキルも使いこなしてたし。」
「まじかよ…俺も負けてらんねーな。」
そう言ってると狩りを終えたユウキがこちらへ歩いてきた。
「ユウキ、お疲れ。どうだ?ソードアート・オンラインの世界は。」
「自分で体を動かして戦うのって楽しいね!」
「そうだな、それこそ画面越しのゲームの100倍位楽しいぜ!」
「だな。そういえば二人共レベルはどれくらい上がったんだ?」
「俺は今2だ。」
「ボクは3まで上がったよ。」
一日でレベルを2も上げるなんて
「って事はユウキがクラインより一歩リードしてるんだな。」
「そう言うお前ェはどうなんだよ。」
「俺か?俺はユウキと同じでLv.3だ。」
「まじかよ!クッソー、負けてばっかだな…」
「まぁ、こればっかりはセンスの問題だから仕方無いよ。で?どうする?狩りを続けるか?」
「「もちろん!」」
「って言いてーとこだが、腹減っちまってよ…」
「こっちの飯は空腹感が紛れるだけだもんな。」
「17:30に、熱々のピザを予約済みよ!」
「準備万端だね、クライン。」
「ユウキはどうする?」
「ボクもちょっと休憩したいかな…」
「そうか、じゃあここで一旦解散だな」
「だね。そうだ!フレンド登録しておこうよ!」
「おぉ、そういやそうだったな。キリト、いいよな?」
「あぁ、勿論だ。」
そう言って俺達三人はフレンド登録した。
「そろそろ時間だな。またな、キリト、ユウキちゃん。」
「「またな(ね)、クライン。」」
「……あれ?おっかしーな。」
「どうしたの?」
「いや、ログアウトボタンが無ぇんだよ。」
そんな馬鹿な……そう思いつつも俺とユウキはメニュー画面を確認した。
「そんなわけ無いだろ……ログアウトボタンならメインメニューの一番下に……」
無い!ログアウトボタンが!
「な?無ぇだろ?」
「あぁ……無い。」
「ボクのも無いよ……」
「ま、今日は正式サービス初日だもんな。こんなバグもしょうがねぇか。今頃、運営は半泣きだろうな。」
「クラインもね。」
「え?」
「時間、見てみなよ。」
ユウキの指示に従ってみると時計は17:25を指していた。つまり、クラインのピザが届く5分前。
「あ……俺のテリマヨピザとジンジャーエールがぁぁぁぁぁぁ!」
「いいから、さっさとGMコールしろよ……」
「いや…それがよ、さっきから試してるんだが反応が無ぇんだよ……キリト、他にログアウトする方法は無いのか?」
「いや、ない。」
「プレイヤーが自発的にログアウトする方法はメニューを操作する以外に無い。マニュアルにも緊急切断方法は書いてなかった。」
「なら、ナーブギアを引っペがしちまえば…」
クラインは現実世界の頭に被っているナーブギアを引き剥がそうとしている。
「無理だよ。今、ボク達は現実世界の体を動かせないんだ。ナーブギアが脳から流れる命令を全部ここで遮断してるんだよ。」
そう言って、ユウキは自分の首筋を指差す。
「だから後は、バクが直るか、現実世界で誰かがボク達の頭からナーブギアを引き剥がしてくれるのを待つかだけど……」
「そんな事言っても、俺、一人暮らしだぜ?お前らは?」
「ボクはお父さん、お母さん、姉ちゃんがいるよ。」
「俺には母親と、妹がいるから夕飯には気づいてもらえると思うけど…」
すると、クラインが俺の肩を掴んできた。
「キ、キリトの妹さんっていくつ?」
「お前、余裕だな。
クライン、そろそろユウキが少しお前から離れたのに気づいた方がいいと思うぞ。
「そんな事より、なんか変だと思わないか?」
「そりゃ、変だろうさ。バグなんだしよ。」
「でもログアウトできないなんて今後の運営に関わる大事件だよ?」
「その通り。こんなのプレイヤー全員を一旦強制ログアウトさせればいいのに……」
その時、アインクラッド第1層にリンゴーン、リンゴーンという、鐘の音が鳴り響いた。
「「「!!」」」
すると、俺達の体は青い光に包まれていた。それは、βテスト時代からお馴染みだった《
「どうなってんだ?」
「早くしてくれよ…」
「これでログアウトできるのか?」
様々な方向から声が聞こえた。既に何人かはログアウト出来ない事に気が付いているようだ。
「おい!上を見てみろ!」
どこからともなく聞こえた言葉に従ってみるとそこには『Warning』『System Announcement』と赤字で記されていた。
どうでしたかね?
個人的にはある程度うまく書けたと思いますが…
あ、ちなみに被りすぎるのはあまり良くないと思ったので殆ど原作は読み直していません。
感想・評価待ってます!
それでは!
To be continued…