HP15300 ATK12000
SKILL1 無辜の怪人EX
自身のバスターカードの性能を3ターンアップ&スター集中アップ、スター 獲得。
SKILL2 極東のやべー奴A+++
解放条件:
霊基再臨を1段階突破する。
SKILL3 s■ew■EX
解放条件:
霊基再臨を3段階突破する。絆レベルを5にする。
クラススキル
SKILL1 キチガイ(他)A
自身のバスターカードの性能を少しアップ。
SKILL2 単独■■EX
毎ターン自身のNPを少しアップする。
SKILL3 神喰らいA+++
自身の攻撃に神性特攻付与。デメリット:神性から受けるダメージアップ。
カード構成
バスター×3 アーツ×1 クイック×1
宝具 ■■■ 種別:バスター
真名が解放されていない為、閲覧出来ません。
「オレの真名?あぁ、そういえば言ってなかったっけ……」
「うん。何だかんだであの時は聞いている余裕がなかったから」
唐突に藤丸立香こと人類最後のにしてオレのマスターである彼が部屋に突撃し、そのようなことを言ってきた。あの状況はかなり余裕がなかったから身命とか後にしたんだっけと言われて気付く。
ま、別に隠すようなものでもないし普通に言ってもいいか。尤も、ここはオレの居た世界の過去……どころか別世界の可能性もあるから知ってるとは思えないけどね。
「なら改めて、サーヴァント・バーサーカー。真名は■■■■。英霊というより社畜よりのピーキー性能だけど、マスターのことは全力で守るから」
「――――――えっ」
「ん?」
こちらの言葉に首を傾げたマスター。もしかして俺は胡散臭いのだろうか。えっ?というような反応をされるくらいに信用がないのだとしたら流石に凹むわ。
「ごめん。僕は普通の高校生だったからアメリカ語はちょっと……」
「落ち着けマスター。日本語だから。むしろアメリカ語って何?」
「日本語?……取り合えずもう一回言ってくれない?」
「■■■■」
「……聞き取れない」
反応を見るにオレをからかっているわけではないようだ。本気で困惑している様子が見て取れる。一瞬だけ世界が違うから通じないのではと思ったが、今現在会話が成立していることからその可能性はないと言っていいだろう。
「……まさか、自分の名前が放送禁止用語になっているとは思わなんだ……」
この扱いには流石のオレも切れそうだ。何が悲しくて自身の名前を放送禁止用語にされなくちゃいけなんだ。名前を呼んではいけないあの人ってか。アレと同じ扱いとか起訴案件なんだけど?
「き、気持は分かるけど元気出して……」
「うん。ありがとう」
マスターの優しさが五臓六腑に染み渡る。
もしこの場にキチガイバナナや気狂いスク水が居たら、指を向けられながら思いっきり笑われることになるだろうから。あいつらオレの仕事を増やすばかりか、ストレスまで与えてくるからな。仕返ししたけどさ。
「真名、言えないの?」
「言えない……というよりは発音できない。むしろ聞き取れないって表現する方が近いかも。別にオレの真名なんて隠すレベルのものでもないし」
「聞いておいてなんだけど真名ってそんな軽い感じで教えようとしていいの?自分の弱点とかばれる可能性あるって聞いたけど」
「むしろオレの名前を聞いて弱点分かるくらいの人がいたら知り合いに成りたいレベル。知る人ぞ知るって領域も超越したどマイナー英霊だから大丈夫大丈夫。それよりも呼び名がないと不便……だよねぇ」
「うん。流石にずっとバーサーカーと言うわけにはいかないからね。多分これから先、同じクラスの人を呼び出すかもしれないし。そもそも一人だけクラス呼びは……」
傍から見たらいじめっぽいもんな意地でも名前で呼ばないなんて。オレは気にしないけど、人畜無害。善良市民を地で行くマスターの精神的によろしくないとだろう。
「ならいっそ仮名でも付けようか。マスター、何かいい名前ない?」
「犬猫ならともかく英霊に名前を付けるなんて色々間違っている気がする……所長あたりが聞いたら卒倒しそう」
マスターが提案を受け入れることはなかった。英霊に呼び名を付けるなんて恐れ多いとのこと。別にそこまで大した英霊じゃないんだから気軽にしてほしいんだけどね。とにかくここは自分で考えることにしよう。
ということで、自分の頭と聖杯からの知識でいい感じの名前を考えてみる。すると聖杯からの知識がこれがいいよと一つの名前をピックアップしてくれた。お前、そんな機能あるんか。とりあえず聖杯の知識がとてつもなく押してくるこの名前にしようじゃないか。
「名前、決まりました」
「今更だけどこの会話取ってもおかしいよね」
人類史に刻まれた名前を自ら改変していくスタイル。こんなことしてるからきっとキチガイなんて言われたんだな()
「何はともあれ。三度改めて……仮名はメアリー。メアリー・スー。スーって短い呼び方が個人的にはお勧め」
「………ペット感凄いなぁ」
おっと、それは言ってはいけないお約束だぞ。マスター。
――――――
「と、いうことでこれからバーサーカーはスーさんと呼ぶことになりました」
「いきなりとんでもないこと言って来たわよコイツ!?レフ!私を助けて!」
「所長。彼は自分から裏切り者ってことを白状した後にバーサーカーによってカルデアスへと旅立ちましたよ」
「分かってるわよ!」
所変わってここはカルデアの管制室。
カルデアの存在意義である人類の決定的な滅亡以下略を実行するにあたって尤も重要な役割を担うものが数多く存在する心臓部。
現在、裏切り者の教授レフ・ライノールが行った爆破で壊れてしまった機械類の修理と、これから行うことになるレイシフトに支障が出ないよう慎重なチェックが行われている。
そこにやって来たのは藤丸立香。彼は元々オルガマリーとロマニから召喚したバーサーカーが余りにも不透明すぎて色々聞いてくれと言われてたため、先程の名前の件を含めて報告しに来たのだ。
「まぁ、騒いでいる彼女は置いておくとしてだ。どうだった立香君。君が呼び出した初めてのサーヴァントは」
言い合いをしているオルガマリーとロマニを無視して、カルデアに置いて三人目のサーヴァントとして呼び出されたレオナルド・ダ・ヴィンチだ。彼女だけはサーヴァントとして呼び出されたにも関わらず、歴史に一切その名前が載っていない彼に不安ではなく興味を抱いていた。
「話していた感じ、何というかとても僕達に近い感だったよ。価値観がずれた感じもしなかったので、ダ・ヴィンチちゃんが言う通り現代のサーヴァントの可能性は高いと思う」
「だろうねぇ。彼の言語には聖杯の知識だけではカバーできないズレを全く感じなかったからね」
「それだけでよく分かったわね……」
「天才っていうのは1を知ると10発展させるものさ。この程度のこと朝飯前だとも」
ドヤ顔で言う自他共に認める天才。ロマニはこの時、何時かこいつもこのうざさを思い知ればいいのにと考えていた。
「しかしわからないことがある。彼のあの武器だ。どうやらただの武器ではないらしいよ。傍から見ただけだが、機械というよりも生体兵器っぽかったね。実に興味深い!……まぁ、触らしてくれなかったんだけど」
「レオナルドの興味は置いておいて……そこまでわかっているなら彼がどんな英霊かもわかるかい?確か、マスターの立香君ですら詳しいステータスを読み取ることができないって話だけど」
「読み取れるのはパラメーターだけなのよね」
「はい。彼のことについてはステータスが辛うじて分かるくらいです」
立香の言葉でダ・ヴィンチへ注目が集まる。彼の武器の本質を一瞬で見抜いた天才の観察眼に誰もが期待していた。しかし、彼女の口から出てきた言葉は彼らが望んでいるものではなかった。
「残念ながら、流石の私もあの短期間で彼の全てを察することはできない。できないが……唯一言えることがある。彼はこちらが不信感を持っていることに気づいている。その上であの対応をとっている」
恐らく本人も分かっているのだと彼女は語った。自身の性能は自分がよくわかっている。それはダ・ヴィンチ本人にも言えることだ。自分がどう思われているのか、実際に自分がどこまでできるのか。それすらも把握できないようでは英霊に慣れない。
「……そうですか」
「間違いないよ。だからね立香君。君だけは彼を信じて居なくてはいけない。召喚した者として、マスターとして……自身が召喚した英霊は信じて居なくてはいけないよ。そうしなければ人類が今まで積み上げて来たものに押しつぶされてしまうからね」
「―――はい」
立香はダ・ヴィンチの言葉を深く胸に刻み込んだ。その心構えはこれから自分を支えてくれると思わせるものが合ったからである。ちなみにその話をすぐ隣で聞いていたオルガマリーとロマニは気まずそうに目線を逸らしていた。
ちなみに、疑いの目で見られていることに気づいているバーサーカー改め、メアリー・スーは……自分が最初に所属した場所でもこんな扱いだったなぁと懐かしみを感じていた。
「それにしてもメアリー・スーと来たか。”こんなこともあろうかと”の代名詞こと、
このダ・ヴィンチちゃんに喧嘩を撃っていると見た。いいでしょう!どちらが真のご都合キャラか決着を付けよう!」
「ダ・ヴィンチちゃんのテンションがおかしなことに……」
「彼も大概だからなぁ……」
「張り合わないで仕事してくれないかしら……」