…はい。今回のギミック解除が濃密過ぎて色々と頭が吹き上がりそうな陣龍です。
流石史実で完敗した戦闘モチーフなだけある、死ぬる(精神資源の消費的に)
深海棲艦が出現してからのアメリカ合衆国は、一言で言って散々だった。映画の様な存在である深海棲艦と言うファンタジックな化物に、世界最強最大のアメリカ海軍ですら御多分に漏れずに他国海軍と同じく戦う度に手酷い打撃を受け続け、挙句の果てには太平洋最大の拠点であるハワイ諸島全てを放棄せざる負えないまでに追い詰められた。合衆国始まって以来前代未聞の惨事である。
だが、それでもアメリカは未だ最低限のツキにだけは見放されてはいなかった。衰えつつあると言われていた合衆国の国力と軍事力は、深海棲艦との戦争と言う劇薬によって全盛期の反則染みた膨大過ぎる姿へと舞い戻りつつあった。加えて日本に『始まりの艦娘』が現れた日からやや遅れて、同じくアメリカにも第二次世界大戦中に活躍した合衆国海軍艦艇であった艦娘達が多数現れ、防戦一方だった深海棲艦との戦争にも如何にか一息つく事が出来た。
「その矢先にコレだよ……今世紀のステイツ、アンラッキーなのにも程があるだろ」
「五月蠅いレスター。今更分かり切った事言うんじゃねぇ」
「ヘーイ」
無論一息吐いた所で、状況が改善した訳では無い。太平洋側は本土防衛以外はほぼ同盟国の日本に事実上丸投げとなった上で、米国財務省が頭を掻き毟る程度に多大な出費と労力をかけて欧州諸国への援助と支援を行っていた最中、何の前触れも無く未知の巨大高速艦に西海岸を艦砲射撃され、情報収集の最中日本の奇妙な動きを悟って南太平洋に視線を向けたら意味不明な激闘を目撃し、挙句の果てには英仏に大打撃を与えた巨大強襲揚陸艦がアメリカの心臓部兼脳髄部へと迫っている。
ホワイトハウス、並びにペンタゴンの主達は、わざわざ二式大艇によってアンカレッジ経由で運んできた
「因みに、日本以外から応援が来る予定って有るか、アンディー?」
「ねぇな」
「……一言で切って捨てるなよ」
「仕方が無いだろ。イギリスとフランスはあのバケモノのせいで大被害、ロシアは沿岸防衛以外の戦力は無い、ドイツは政治的事情で艦娘系の戦力を持とうとしない、日本は広大過ぎる担当領域で処理能力が飽和寸前。7隻派遣してくれてだけ感謝するよりない」
そう言って、自販機で買ったばかりの缶コーヒーを飲む米国国防省職員と、渋い顔で同じく缶コーヒーをチビチビ飲む同僚の男。ただでさえ戦時中で忙しいと言うのに、この所過労死が頭を過り掛ける程働き詰めの中の久し振りの休憩時間が訪れた為に、偶然居合わせた同僚と屋上へ風に当たりながらの休憩へと繰り出していた。もう何週間職場に泊まり込みなのか、思い出すのも億劫だった。
「戦前に太平洋を分割するとか言ってたトコの海軍は?」
「核攻撃による自業自得の大敗が響いて未だに再建途上で政府宣伝は勇ましいが、現実的な再構築の目途は一切立っていない。この事はレスターも知ってるだろうに」
「会話するネタが思い付かねーんだよ……テレビや私的にインターネット見ようにも、やってもやっても仕事、全然減らねーから時間取れないし」
柵に寄りかかって愚痴る青年に対して、何も言わずに缶コーヒーを呷る同輩。イギリスとフランスに惨劇を刻み込んだモンスターが出現してから東海岸側への大規模な戦力移動によって加速度的に増した仕事量の為に精神が摩耗している二人に取って見れば、世界の眼を気にする事も無く唐突に深海棲艦へ核攻撃を実行し、東シナ海航路を地獄へと変貌させた
「ふぅー……そろそろ、戻るか」
「だな。あーあ、早く家帰って寝たいぜ……」
しばしの休憩を終えた両名。これからも民間との折衝や軍との調整作業が目白押しである為に、仕事は先ず減る事は無い事と、家に帰る日が何時になるかは全く分からない事は確定していた。仕方が無いと納得しているとは言え、理性と感情は別物である。
「……おい、二人此処に居たのか!?」
「んあ?」
「どうした、そんなに慌てて」
そうして二人が踵を返した矢先、屋上に繋がる扉を体当たりする勢いで開放した、二人の同僚が出て来た。荒い息を吐き続ける彼の姿に、また追加の捻じ込まれた仕事か何かと二人が思ってしまったのは、まあ仕方が無いかも知れないが……。
「緊急連絡だ……。奴が、来る!」
その一言を聞いた途端、一瞬だけ目を合わせたかと思えば、弾かれたかの如く走り出し、屋上からの階段を滑り落ちるかのように駆け降りる若者二人と、その後ろを慌てて追いかけるもう一人の若者。疾走する二人の若者からは先程までのだらけ、愚痴を言い合っていた雰囲気など完全に消え失せていた。
「少なくとも
「
「言われなくとも分かってるさ!」
彼等に銃を扱う事は出来ない。戦車や航空機だって勿論触った事も無い。運動能力も極々普通の一般人と大差ない。……だが、書類とメール、文章・音声データが無数に乱舞する後方の戦場にて、ペンとキーボード、そして自分の手足と頭脳を用いて決死の戦いを挑む、気高い騎士たちが、確かに其処には存在した。
「他国の反応はどうだ?」
「相も変わらず、大筋では以前と同じです。アメリカからは広報官がリップサービスにしては過剰なまでの発言が連発していたり、イギリスやフランスは敵討ちを期待する声明が出され、
「……大陸は」
「表も裏も沈黙しています。ネット検閲も強化して共産党批判に加えて過激な言論も封殺にかかっています」
「……少なくとも、此方に対して何かしらを仕掛けてくる可能性はほぼ無い。そう言う事だな」
「東シナ海の通商護衛作戦を完全に放棄でもしない限りは」
処変わっては日本国首都東京の国会議事堂。
「あちらさんも、少しは思う所が有るんでしょうかねぇ?」
「そうであって欲しい物だが……現在の深海棲艦の状況は?」
「沖ノ鳥島を拠点にしていると思わしき深海棲艦の大軍は、継続されている間引きを経ても今なお健在です。あのフィリピン海での核兵器使用以降、質の強大化こそ止まりましたが、数は一向に減る気配は見られません」
「……少なくとも、あの国の核攻撃で増大した深海棲艦のが陥落させたのは、我が国が領土でも最南端で孤立した無人の小島だったのは、不幸中の幸いか」
深海棲艦の全世界同時多発的出現と交戦した各国海軍の大打撃、そして
勿論当時命令を受けた当の中国海軍は、今以上に生態が不明な深海棲艦との戦闘には大反対だったが、威光を知らしめて東南アジア諸国に対する存在感と影響力を更に強める好機だとか言う戦前からの御題目を唱える以前に、海上交通網が途絶したら自国内の膨大な人民を食べさせる事が出来ず、極めて短期間に暴動からの全土での武力蜂起と叛乱が勃発すると言う確信染みた予想に怯えた共産党政府の強い意向の前には、選択の余地は無かった。
「東シナ海での一件から三年が過ぎたが、中国海軍の再建はどうなっている?」
「公表されている情報並びに株価からの推測ですが、やはり全く進んでいない様です。特に、本来は練習空母になる予定だった寧稟が爆沈した事と、多数の兵員が戦死した事は致命的だったようで」
「艦以上に、人を育てるのは一朝一夕で出来る物では有りませんからね、本当に……」
三年以上経過してかなりのデータは揃ってはいる物の、相変わらず法則性が全く分からない提督になれる素養持ちの人材のバラつき具合の育成に四苦八苦している山本蒼一海軍庁長官が、複雑な感慨を込めてそう答え、それに対して順調とは言えそれでも
三年前、港では人民達の壮大な見送りを受けながらも当事者の大半は渋々と言った面持ちで出撃したと伝え聞く中国海軍だが、衛星や電波傍受等からの情報によれば出撃して早々に深海棲艦の襲撃を複数回受け、ただでさえ数が少ない駆逐艦が損傷や沈没で消えて行き、挙句の果てには後にタ級と識別される戦艦主軸の打撃艦隊に襲撃されたのが確認された。
現代艦は装甲が薄い為に戦艦の主砲弾は貫通して被害は抑えられると言う説があるが、それはあくまですぐさまダメージコントロール対応可能な熟練兵が多く搭乗している事が前提であり、それ以前に複数もの16inch砲弾が命中すれば損害対応も何も有った物では無い。そして最後に、中国海軍は建軍から小規模な海戦は数回経験しているが、太平洋戦争での血で血を洗う日米海軍が積み重ねた戦訓は習得出来る程では無かった。有体に言えば、大規模艦隊決戦の知識と経験は教科書上の物でしか無かった。
「それで、情報流出元は分かったのか?」
「公安の総力を挙げた捜査にて現親民党の党本部であると推定し捜査も行いましたが、既に多数の資料等が廃棄されていた事も有って、確定には至って居りません」
「それについてですが、総理。先方が『これは国策捜査である』と抗議をして来まして、これを国会追及の議題にするつもりの様ですが」
「……放って置け、財務大臣。初めから難癖付ける事しか考えていない輩に付ける薬は無い」
余談ではあるが、当時の政府与党はこの事を始め無視しようとして出来ないと分かったら『
「そんな事よりも、今は米国の方が重大事項だ。東海岸が破壊されたら世界が終わってしまうぞ」
「はっ。スケジュール上では、現在米国本土東海岸上空へと差し掛かる状況です。今のところ、件の超兵器も動きを見せておりませんので……」
防衛省大臣が語り出した直後、扉を叩き破らんとばかりに繰り返される激しいノックが言葉を遮る。
「入ってくれ」
そう言う総理の言葉と共に、極めて荒い息をしながら入るスーツ姿の若い男。彼から伝えられた言葉は、この会議室に居る政府要人が半分は予想し、半分は予想外にも程がある奇天烈な事実だった。
「……あ……アメリカからの、連絡です……。超兵器『デュアルクレイター』が侵攻を開始し、米軍と交戦。深山提督率いる米国派遣艦隊は……」
―――この人達、こんな顔もするんだな……出来る物なら撮影したかった
後に、連絡役として全力疾走させられたこの男性が証言するには、この一報を聞いた面々は悉く伝言を直ぐには噛み砕けずに、口を開けて異口同音に単音だけの疑問の声を上げるだけだったと言う。
「……
……日本国政府首脳陣に想定外にも程がある、奇天烈極まりない一報が飛び込んだあの時より少々時は遡る。
「……ハックシュン!」
「……Hey、テートクー。出発前にちゃんと休んでましたカー?」
「……ちゃんと休んでいたわよ。私も何時も仕事ばかりしてる訳じゃ無いわよ?」
「そう言ってSleep Timeを毎日3、4 Hour Underに止めていたのは何処のテートクですかー?」
「……『桜風』はぐっすり寝てるわね。金剛、静かにお願い」
「露骨に目と話を逸らさないで下サーイ」
東京が横田基地発ニューヨーク行きの米軍輸送機・KC-46内部。通常の旅客機であれば地球を半周する移動距離と時差の関係上、人よりも丈夫である事に定評のある艦娘と言えども体内時計や身体の状態に少々支障が出るのだが、流石は米国肝いりで派遣してきた新型輸送機である。機内設備には身体を横にして休められる寝台等の整えられた白物揃いであった。それだけ、
「すー……すー……」
「……相変わらず、肝が据わっているのか、それとも図太いだけか……」
「平和な寝顔ですね。……『桜風』ちゃん、きっと初めての飛行機で興奮して神経が疲れちゃったんじゃ無いですか?離陸してから空を、じっと窓にくっついて見ていましたから」
「……そう言う物なのだろうか?」
「きっと、そう言う物です」
そしてその特設寝台にて可愛らしい寝息を立てて休んでいるのは、超兵器『デュアルクレイター』戦における最大最強かつ全ての要である駆逐艦娘の『桜風』。そしてその姿を見守るは戦前日本の誇りと謳われたビッグセブンの一角、戦艦長門。そして世界最大のかつ僅か二隻の46cm砲搭載戦艦として生まれ落ちた、戦艦大和。
寝台のへりに腰掛けた大和撫子が、微笑みながら穏やかに寝入る少女の頭を撫で、少々呆れた表情で片手を頭に当てながらも、何処かしら優し気な雰囲気と共に見守っている。この光景を絵画にして飾れば、入館者数の減少に喘ぐ美術館の財政再建に一役買えるであろう。元来の目的とは明後日の方向へとズレてしまうだろうが。
「……で、青葉さん」
「どうしましたか、陽炎さん」
「……わざわざ機内にまでカメラ持って来てたんですか」
「戦闘時以外でカメラを持たない青葉は青葉じゃ有りませんから」
「へい
「ふふっ……お断りします」
「オウ、シット!然らば代わりに
「好い加減にしろこの馬鹿、彼女達の好意に甘え過ぎだ」
「お気になさらず。私達はそう言った事にまで目くじらは立てませんから」
そして宗教家にでも見せたら何かケミストリー起こしそうな『桜風』達の神々しい光景を何時もの記者根性でフィルムに収めるマスメディアクルーザーこと重巡洋艦娘の青葉と、『桜風』の直近保護者役に何時の間にか収まっていた陽炎型駆逐艦の長女と次女、陽炎と不知火姉妹。おまけでラテン系の血を沸き立たせて全力ナンパをやらかすアメリカ人護衛兵その一とそのラテン系の相方の行動で頭痛が止まらないゲルマン系アメリカ人護衛兵その二。外交問題等はこの際考えない事にしても、冗談を言い合える程度に仲が良いのは良い事である。
「……瑞鶴。この状況ではこう動かすのが適切ですが、あえてこういう選択も有ります」
「うん……確かに、あえて敵手に一手譲ると言う考えもあるか……私、どうしても前のめりになるなぁ……」
「悪い事では有りません。寧ろ、主導権を握り続けて敵に行動の自由を与えない事は戦術の王道です。ですが、こう言った戦い方がある事も頭の片隅に置いて置くのも、損では無いでしょう」
離陸して安定した飛行状態になってようやく正気に戻った、二代目一航戦の一角である加賀。そしてそんな先輩を優しく見守って居たり居なかったりした、真珠湾からレイテまで生き抜いた歴戦艦の瑞鶴。そんな見た目高校生から大学生の少女たちは離陸時と変わらず隣同士の席で、『桜風』から貰ったタブレット端末を使って戦術教習を行っていた。因みに教材ソフトは暇していた『桜風』の副長妖精さん制作の、実写の様に精密なCGと地形や艦艇、武装その他諸々の各種データを盛り込まれた一品である。
「でも、こんな凄いのを気軽にポンと渡すって、しかも台数は乗員分くらいは有るってどういう事何だろうね…。『桜風』の居た時代は、1930年代って聞いてるのに」
「彼女の副長が言うには、コレも必要に駆られての事だそうです」
「……勉強の為?」
「ええ。こうやって遊興感覚で新しい技術や知識を獲得させないと色々と追い付かない、と」
「……たった一年だもんね、あのミサイルやジェット機だけでなく、防御重力場とかが投入されたのって」
因みに彼女達が使用しているタブレット端末だが、日本にサンプルとして残してあった一つを解析
既に米国人技術者や科学者が来日する以前より『桜風』の開発した兵装等の研究と解析を始めていた日本人チームも、日本企業の最高の工作機械のみならず様々な種類の熟練職人も招聘して部品の複製や解析等に挑んだりしているが、成果は全く芳しくない。今では挙句の果てに何をトチ狂ったか、素材解析の為に刀鍛冶や機織り職人すらも無差別に呼んでいる事を見ると、此方も中々に理性のネジが吹き飛びかけている様だが。
「……こうしてみると、一体どうやってこれらを量産していたのかが気になります」
「詳細な数字までは聞いていないけど……ウラジオストック……
「沿海地方からカムチャッカ半島に至るまでの海岸線近くが領土です。そしてクーデターから大して間を置かずに同盟国の日本にクーデターを引き起こさせて傘下に置き、日本の生産力を取り込んだ」
「でも、超兵器により技術開発の加速が有ったとしても、あれだけの未来技術を詰め込んだ大艦隊や航空戦力を一年未満……実戦投入の時間も考えると、それこそ数か月以下で改造、建造、製造し、最前線に配備したって言うのは……」
「一般常識に照らし合わせて考えると、通常有り得ません……ですが、その有り得ない事は、
「……考えてみると、不自然と言うか何と言うか……超兵器って、そんなに万能な物なのかな……?」
尚、『桜風』に駄目元でこれ等の機械製品の製造法等を聞き取り調査は行いはしたが、所詮『桜風』は
「……今まで一度も踏み込んだことのない海で戦うと言うのに、皆リラックスしてるわね」
「テートクがいるからデース」
「……私が?」
「……何デスカー、そのquestion Faceハー?」
色々とフリーダムに過ごす自身の艦娘達の様子をこっそり覗きながら零した言葉に耳ざとく反応した金剛の言葉に、それこそ
「私達艦娘にとって、一番の不安材料はテートクデース。Bad、一番の安心材料もテートクデース」
「……まあ、
「そうじゃないデース。真面目にボケるのはお腹一杯デース」
自身の黒髪を弄りながら微妙にズレた事を言い出す深山提督に対して、呆れた軽いため息一つと共ににじり寄る高速戦艦娘の金剛。深山提督が男性であったならば昨今の恋愛小説や漫画等の様に
「テートクが居てくれるから安心するのは本当デース。……But、
「それは皆が奮戦してくれたからで、私は特に大したことはして無いわよ。それこそ事前に資材集めたりくらいしかしていないしね」
「アイアンボトムサウンドでの
「そんなのはただの偶然よ、偶然。皆の奮闘が、戦争の女神に気に入られたのよ」
----このテートクが何時も自己へは妙に低評価は一体なんでデスカー?!
どう見ても心底そう言っているとしか思えない表情で言い出す自身の提督に、目頭を押さえて蹲ざる負えない金剛。確かに三年前のアイアンボトムサウンド戦では、金剛自身も含めて奮戦した事は間違いでは無い。だが、周囲の艦娘が戦訓不足により提督ごと轟沈していくのが珍しくない戦況の中、
当時海上自衛官がそのまま提督へとスライドした艦隊も居たが、
「……他所のMilitaryからも、色々賞賛されてますガ」
「過大評価も良い所よね。それにあの評価は一部貶してる部分もある。言われても当然と言えば当然なのが少し悲しい所だけど」
「違う、ソッチじゃないデース……」
後に、このアイアンボトムサウンド戦での戦果に見合うとは思えない犠牲者の多さの前に余計に
「それよりも金剛。そろそろじゃ無い?」
「それよりもって……」
相変わらず自身の事には無頓着な深山提督の言葉にモノ申したくなる金剛であったが、残念な事に時間切れであった。
「ん……」
「あ、お早う御座います、『桜風』。よく眠れましたか?」
「……大和さん、長門さん」
「……どうした?」
時を同じくして、今まで眠りこけていた『桜風』が、まるで冬眠明けの熊の様にむっくりと身を起こす。そしてゆっくりと身体を動かし、視野に
「……パラシュートを準備しましょう。飛び降ります」
「…………え?」
後に『
次回、ニューヨーク沖にてアメリカ陸海空軍と超兵器『デュアルクレイター』の殴り合いに『桜風』達が乱入します。
物理的に海が艦船と航空機で埋まりますな、この状況。エースコンバット04のコンセプトである『IT'S CHANGING EVERYTHING AGAIN』と言う言葉が似あうでしょうか
追記:ぬいぬいの登場シーンを完全にすっぽかしてたで御座る(白目)
スマヌ…ぬいぬい……(割腹)