ちょっと今日の昼食時間を丸々墓地に送って今話を召喚した感じになるので、誤字脱字有りましたら御免なさい。
…昼ごはん抜いたから大分お腹が空きました(赤城並感)
「・・・赤城さん」
「加賀さん?どうしましたか?」
「・・・今回の演習、本当に意味が有るのかしら」
「・・・まあ、ちょっと大きいとはいえ、駆逐艦一隻を袋叩きにするのは、少々気が引けますが・・・」
「命令だからやるけど・・・これであっさり終わったら、提督はどうするのかしら・・・」
そんな事を言うのは、大石艦隊の前衛支援任務を遂行中の、第三艦艇所属の正規空母の元祖一航戦コンビである。彼女たちは既に『桜風』の性能などのレクチャーを受けていたが、殆ど眉唾程度にしか聞いていなかった。午前の部で深山艦隊対超兵器部隊が見せた醜態がそれに拍車をかけていた。『異世界出身』だの『常時単艦戦闘だった』だのと言った情報をマトモに取りあえと言うのが普通は無理なのだろうが。
「加賀さん、今回の演習、やる気ないっぽい?」
「ヘーイ夕立。今は演習中だから、私語はノーダヨー」
「そうですよ夕立ちゃん。ちゃんとしないと、提督に言われますよ?」
「・・・やる気が無い訳では有りません、夕立・・・」
そんな加賀の意識が伝播したのか、大石提督に通称『ぽ犬』と渾名を付けられた『ソロモンの悪夢』こと夕立が反応し、金剛型姉妹に窘められる。この白露型駆逐艦4番艦は、やはりよっぽど逝かれた艦隊でもない限り大体こんな感じに成長するようだ。
「ふふっ・・・、!加賀さん、金剛さん・・・発見しました。駆逐艦『桜風』です!」
「そうですか。・・・では、早く終わらせないといけませんね」
「早くこの演習をエンドさせてテートクとティータイムデース!」
「あー!金剛さんずるいっぽい!提督とは夕立と一緒に過ごすっぽい!」
「あ・・・綾波も頑張って、司令官に褒めて貰います!」
・・・本当に、提督は皆に好かれているわね。まあ、深山提督に慢心を徹底的に折られる前とは大違いだもの、当然ね
そんな事を思う『あの時』の当事者だった加賀が軽くそう回想する中、戦友にして親友である赤城の『え?』と言う声が聞こえた。
「赤城さん?どうしましたか?」
「・・・は、発見した彗星が、『桜風』の居場所を報告した直後に音信不通に・・・」
「フーム・・・では『桜風』に落とされたのかもしれませんネー」
「金剛?まさか・・・」
「これだけのメニーメニーなフリートを動かしている以上、相手がそんなに弱いハズが有りまセーン。ミス加賀、ミス赤城。全力出撃をお願いシマース」
「・・・旗艦の命令ならば」
「分かりました。第一次攻撃隊、発艦始め!!」
二隻の号令と共に、それぞれの飛行甲板には流星と彗星がエレベーターによって上げられ、艦艇が風上に向かうと同時に発艦を開始する。その動きは熟練技としか良いようが無いほどに見事に進められており、午前中に深山艦隊の艦娘が見せた醜態とは比べ物にならない程に手早く効率的に発艦作業が済まされていった。
「・・・鎧袖一触よ。心配要らないわ」
『敵機撃墜を確認』
「敵機からの通信傍受と解析の上で、敵艦隊の予測位置を確認」
『・・・出ました。関係部署に送信します』
「よし。じゃあこのまま突入します。艦載機は時間を見て発艦準備」
『マム!イエスマム!』
『桜風』の号令に意気揚々と元気に返礼する妖精さんズ。赤城の放っていた彗星に対して『敢えて自身を発見させて位置情報を送信させ、飛来方向と通信傍受で逆算して敵艦隊の居場所を特定する』と言う『桜風』の思い付きが思いの外上手く行った為、艦艇の士気は上々だった。何せ演習とは言え『ヴィルベルヴィント』戦から久方ぶりの戦闘なのである。早く敵艦隊と交戦したいと言う物騒な妖精さんの意向が早くも叶えられそうなのだから、この士気高揚は当然なのだろうが、この様子を見ていると『攻勢に出る』と言う事は軍人の血を湧き立てる物なのかと思わせてしまうものだ。彼らは『人』では無く『妖精さん』であるが。
「・・・えっと・・・『桜風』?」
「なんですか?」
「・・・ごめん、さっき、一体何をしたの?」
駆逐艦『桜風』全体がこれまで以上に活気に満ち溢れる中、艦橋にて『お客さん』として乗り込んでいた鈴谷が『桜風』に対して不明瞭な質問を飛ばす。彼女と摩耶は艦橋後方に設置された特別席に座って『桜風』の戦い方を余す事無く観察出来る様にしていたのだが、初っ端から『艦橋のガラスが唐突にブラックアウト後、砲撃音と何かの爆散音が響き渡った一瞬後にガラスが元に戻る』と言う事態に目を白黒させていた。
「
「主砲の一斉射で出来るものなの?て言うか、普通に一発で当てられるものなの?それとなんか窓ガラスが一瞬真っ黒になったのってどうして?」
「あの程度、目測射撃なら兎も角精密射撃でなら一撃で命中させられなければ話になりませんよ。後艦橋のガラスは情報表示の為にディスプレイが取り付けられていているので、自動迎撃兵装以外の全能力を使用する
その一言で顔を見合わせる摩耶と鈴谷。アイコンタクトにて『防空巡洋艦の経歴持ちな摩耶っちって、アレ出来る?後言ってる意味分かる?』『一発狙撃の撃墜何て絶対無理。そして言ってる意味は良く分かんねぇ。後摩耶っち言うな』との思いを交わす。言っている言葉は分かる。だがその言っている意味は全く分からない二隻であった。
「・・・ごめん『桜風』。鈴谷、『桜風』が何言ってるのか良く分かんない」
「艦橋のガラス部分にディスプレイ取り付けたって、それもし壊れたりしたら視界が塞がれないのか?それと『自動迎撃兵装以外の全能力を使用する
そして分からない事をそのままにする事は出来ず、摩耶が纏めて『桜風』に対して質問をぶつける。分からない事はその場で聞き出す。社会人としての基礎基本である。彼女たちは厳密に言えば法律上『人』ではないが。
「仮にディスプレイが使用不可能になったら普通に破棄するので大丈夫です。それで『
そう言った『桜風』の言葉と共に、艦橋の窓ガラス・・・否、ディスプレイの表示がそれまでの青空と大海原を映す物から再度一変し、正面の中央下部には駆逐艦『桜風』の船体と兵装の状況を表す詳細な船体図面が映され、左右端には現在整備中の艦載機『AH-64D
「・・・えっと、なに、これ?」
「私が戦闘中に常に把握している情報を画面に表示しました。このままだと戦闘中視界が塞がれて邪魔なので何時もは出してはいませんが」
「『常に把握』・・・って、まさか『桜風』、これだけの情報を全部把握しているのか?!この映像を見ないで!?」
「え・・・何言ってるんですか摩耶さん?そんなの当たり前じゃないですか。それに元々これ以上に多量の情報を把握し、操作してきていましたし、今は結構楽な方ですよ?」
「わー、『桜風』凄ーい」
最後の言葉は鈴谷であるが、その口調や表情は何時もの様な軽い物では無くとても棒読み口調で張り付けた様な笑顔であった。艦橋の画面一杯に映る情報は、それこそ各兵装に装填されている弾数や兵装の稼働状況、射角、艦艇の進行方向や速度、更には補助兵装によって判明している索敵範囲内の敵勢力の情報やら防御重力場の稼働状況等も映っていた。目を回しかねない程に大量に画面に流れる数字や英語、そして絵図が視界一杯に踊っているのを見れば、こうなるのは自然だろう。因みにもし漣辺りがこの光景を見れば『リアルヴァーチャル海戦ゲー=キタコレ!』とでも言うだろうと推測される。
「それで『
「・・・いや、普通に撃ったら駄目なのか?」
「可能な限り弾薬は節約したいんですよ。無駄弾をばら撒いていざと言う時に弾薬欠乏とか言う事態になったら洒落になりませんから」
「あー確かにねー。『昔』とかは良く油節約する様な話してたし、きっとそう言う感じなんだねー」
鈴谷の言う『昔』とは『第二次世界大戦中』の事である。若干鈴谷の認識と『桜風』の言いたい事とはズレが生じている気がしないでもないが、大まかには間違っていないので問題は無いであろう。
『はーいお待たせしましたぁ!本場ヨーロッパ仕込みの最高級品質のショートケーキでーす!』
「あ?・・・ケーキ?」
「ああ、私が頼みました。暫くの間交戦するまで時間が有りますので、その間暇でしょうし。駆逐艦『桜風』主計科の腕を振るった逸品です」
「おー!『桜風』あざーっすー!んじゃ早速・・・んー!マジおいひー!役得役得!」
「・・・し、しゃーねーな。出されたモンはちゃんと食べないとな・・・甘いのは苦手なんだけどな・・・」
日本海軍の艦艇である日本の艦娘にとって、艦艇搭乗中の休息時に出てくる甘味系統のおやつは基本的に最中や羊羹等の和菓子が主体であり、又冷蔵設備や調理装備関係の限界から大半の艦娘にとって洋菓子は陸地に上がってから食べるものである。何時も出撃中や演習中に暇を見て食べている甘味とはまた違った甘さと美味しさに食感、そして『桜風』の主計科妖精の技量によって生みだされた日本人向けの本場の味は、甘い物が好きな鈴谷にとって至福のひと時を過ごさせるには十分すぎた。
『艦長』
「あ、副長。もしかしてもう?」
『はい。艦載機が多数此方に向けて殺到中です。奴さんかなり手際が良いみたいですね』
「まあ演習だからある程度海域も限定されているしね。でも確かにこれだけの速さで戦闘状態に移行できるのは間違い無く手練れ確定、っと」
摩耶は兎も角鈴谷が半分自分の仕事を忘れて『桜風』の主計科妖精の生み出す甘味に夢中で没頭するのを、頬を綻ばせて嬉しそうに眺める『桜風』に、副長妖精が声をかける。『桜風』の装備する『電波探信儀Ⅴ』が、敵艦隊の予測存在位置の方向から多数の航空機が飛来するのを確認したのだ。その数200機弱。
「鈴谷さん、摩耶さん。もうそろそろ戦闘状態に入りますので・・・」
「ん!分かったよ『桜風』。さてさて、じゃあきっちりしっかり調べましょー!」
「おぅ、いよいよか!・・・って、200機?!」
「全力出撃させたと仮定すれば、今こっちに向かって来ている艦載機部隊の所属は、第三艦隊の赤城と加賀見たいですね。初手様子見無しの全力出撃とは思い切りの良い事です。あ、流石にもう情報表示は止めますね」
艦橋のディスプレイが映し出す捕捉した敵機の総数を見て、史実では防空巡洋艦となった経験を持つ摩耶が驚愕するも、『桜風』の反応は至ってのほほんとした、全く危機感を感じていない様子であった。
「それではこれから戦闘に入りますので、鈴谷さん、摩耶さん。これから宜しくお願いします。・・・総員に通達、今回の演習では大勢の観客が駆逐艦『桜風』の戦闘を見ています。『前』の世界で受けた評価を穢さぬように、其々が力戦奮闘する事を期待します」
『ウォォォオオオ―――!!!』『マム!イエスマム!』『言われずもがなですぜ艦長!』『各兵装に異常なし!何時も通り、いやそれ以上に大暴れしましょう!』『駆逐艦『桜風』此処に有り!死にたくなけりゃかかってこいやワレェ!』『いや殺しちゃアカンからね!?単に殲滅判定出すだけだからね?!』『命だけは保証されるけど精神に関しては責任取れそうにないけどね』『そればっかりはどうしようもない』
『桜風』の呼びかけに艦艇の彼方此方で妖精さんの雄叫びが上がり、鈴谷と摩耶はこの異様な情景に驚き、思わずビクついて座っていた椅子の肘掛を強く握ってしまう。普通の一般的艦娘の妖精さんは仮に士気が最高潮にまで上っていても此処まで攻撃的に感情を発露させる事は余り無いのだ。因みに駆逐艦『桜風』の艦橋内の様子は演習海域外の深山提督や大石提督、青葉たちの元にも届いているが、この雄叫びに潮や暁が過敏に反応して可愛らしい悲鳴を上げたりしていた。
「・・・敵機捕捉。編成は流星と彗星一二型、ジェット機、超音速機、対艦ミサイル無し」
『突っ切りますか?』
「そうね」
『了解しました!総員喜べ!好きなだけ撃ちまくれるぞ!』
「・・・『突っ切る』って・・・まさか・・・」
「・・・摩耶っち。覚悟決めた方が良いよ」
『桜風』の言葉に自身の本能が何かヤバい位に警告を出していて引き攣った表情の摩耶に対して、『桜風』の先行映像を見て何となく予想出来ていたので既に覚悟完了済みの鈴谷がそう呼びかける。そしてその鈴谷の言葉に、摩耶は素直に椅子に座りなおす事で答えた。
「『40㎜4連装機銃』の奇数番は雷撃、偶数番は急降下爆撃機の処理を。『RAM』は射程に入り次第無差別に迎撃。『61㎝7連装酸素魚雷』と『15.5㎝75口径4連装砲』は私が操作します」
『イエスマム!』
そう妖精さんに呼びかける『桜風』の表情は、陸地に居た時や先程とは比べ物にならない程に一切の温かみを感じさせない、冷たい無表情であった。
初手の攻撃は駆逐艦『桜風』から始まった。眉唾程度に感じていたとは言え、それでも全力で『桜風』の撃沈判定を得る為に赤城と加賀の流星部隊は初めから捕捉されにくいはずの低空を飛行し、彗星はその高速性を活かして航空からの一撃離脱を狙うと言う手堅い布陣であった。彗星は兎も角何気に流星は全機が高度10メートル以下を編隊飛行しているので、大石艦隊でも古参級のこの二隻の連度の高さが窺い知れる。深山艦隊の加賀と瑞鶴の航空隊は高度5メートル以下で同様の事が可能だが。
そんな熟練の妖精さん達だったが、今回ばかりは相手が悪かった。『15.5㎝75口径4連装砲』の最大射程は『4080m』、『RAM』は『3000m』、『40㎜4連装機銃』は『1500m』の能力を持つ。数字だけを見れば一般的艦娘の装備する10㎝連装高角砲等よりも最大射程距離は劣るが、そもそもそちらの数字は『届くだけ』で命中率は極めて低いのが普通である。だが『桜風』の居た世界ではこの射程は『命中させられる』と言う意味での射程であり、実際は『桜風』の火器の方が優位な部分が多い。しかも『桜風』の使用する弾頭は例外無く『近接炸裂弾』『新型徹甲弾』『新型弾頭装甲』を搭載して居る。見た目のスペック以上の破壊力はそれなりに有った。
『敵機、射程内に入ります』
「・・・主砲、撃ち方始め」
『桜風』の号令一下、先ずは先行して突入してきた彗星爆撃隊に対して、
『機銃、迎撃入ります!』
「そう。何か変化が有ったら追加報告お願い」
『了解しました』
付け加えれば、この世界の流星や彗星は『桜風』の居た世界と比べるとかなり防弾能力が低い。『15.5㎝75口径4連装砲』や『RAM』は勿論の事、実質魚雷処理位にしか使えない筈だった『40㎜4連装機銃』ですら、この世界の彗星や流星相手だと極普通に一撃、もし奇跡的に耐えられても二撃目には防弾を撃ち抜かれ、例外無く爆散した。
駆逐艦『桜風』を中心として描かれた半径『4000m』の壁を突破した機体に例外無く襲い掛かる鋼鉄と爆炎の暴風雨。『桜風』の生み出す赤と黒で描き出された殺し間の前に、大石艦隊の精鋭艦娘の赤城、加賀の妖精さんから無線を通じて雪崩れ込む困惑と悲鳴、そして恐怖と絶望の絶叫が、この硫黄島沖だけでなく演習を視聴している各地の鎮守府にすら届いていた。本来妖精さんはこれほどまでに感情をあらわにする事は無いが、何事にも例外は存在する。
「・・・大丈夫・・・大丈夫だから・・・『桜風』は味方・・・味方だから・・・。敵じゃないから・・・。マリアナ見たいな事は起こらないから・・・」
「・・・瑞鶴?ちょ、一体どうしたんや瑞鶴?!もの凄い震えとるで大丈夫か!?」
「・・・過去のトラウマを抉られた見たいね、瑞鶴は。龍驤、瑞鶴を・・・」
「だ・・・大丈夫です提督さん!瑞鶴は・・・大丈夫だから」
「・・・そう、分かったわ。でも駄目そうだったら無理やりにでも医務室に叩きこむからね」
深山艦隊の瑞鶴が『桜風』の対空射撃を見て、自身の最大のトラウマである『
「嘘・・・どんどん落とされていく・・・。あの赤城さんと加賀さんの航空隊が・・・何も出来ないまま・・・」
「・・・これは、ちょっと青葉にも予想外です・・・」
「・・・深山提督。航空母艦娘を中心とした見学中の艦娘への二次被害が割と洒落にならなくなって来ているみたいですが」
「一応今回は臨時に大和艦内の医務室を拡張しているわ。もし不足しても他の艦も動員すれば大丈夫よ」
「・・・こうなる事、予測出来ていたのですか?」
「
そんな事が演習海域外で発生している中、次々と弾幕で形成された死の回廊を、数えられない程に幾多の僚機が撃墜されながらも極一部・・・数にして20機程度が突破に成功するが、その中で駆逐艦『桜風』を攻撃可能な射点に辿りつけたのはわずか4機しかおらず、しかもその4機の雷爆撃も『桜風』の回避運動によって全弾回避された。50ノットを超える上に雷爆撃された直後に即応で柔軟に回頭可能な艦艇に対する攻撃訓練など一度も受けていないのだから、これは仕方が無いのかもしれないが。
『敵攻撃隊の撃滅に成功!』
「数機は遁走したけど、殆ど意味はなさそうだね。うーん・・・派手なのは良いんだけど、実際の効力は極めて微少。感覚的には『前』に近かったのは初めだけだったね」
『しかしこれで敵前衛艦隊の航空戦力は枯渇したと推測されます。艦長、この好機を逃さずに『AH-64D
「許可します。目標は・・・今回は無理せずに駆逐艦を狙う様に。戦艦相手では対艦ミサイルは威力不足ですしね」
『了解しました!オラ出番だぞ艦載機部隊!』
『出撃命令キタコレ!』『いよ!待ってました!』『いよいよ、俺たちの出番か!』『アパッチ隊、出撃します!』
その声と共に、艦尾の艦載機発着場にローター音が響き渡り、暫くすると艦橋からは水平線に向かって低空飛行しながら向かう『AH-64D
「・・・えっと、鈴谷さん、摩耶さん。大丈夫ですか・・・?」
「・・・う、うん。鈴谷は、大丈夫だよ・・・」
「・・・『桜風』って、こんな風に戦っていたのか・・・」
今の『桜風』にとって、『AH-64D
因みに『桜風』の極めて膨大な戦闘ログは後に全部纏めて海軍庁や鎮守府等の関係各所に提出されます。紙で無くてPCのデータでの提供で良かったですね(棒)