渓流暮らしの泡狐竜   作:狐火(宇迦之御魂)

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遅えって?
ごもっともです。
罵倒に批判....当然の報いです。しっかりと受け止めましょう。
しかし!私は所詮駄狐!
遅れぬ方が無理というはなs(殴

はい、コラボです。
紅卵 由己様の作品【モンスターハンター 〜強食輪廻の異説〜】とのコラボ。
遅れましたが、どうぞお楽しみください。


閑話.異界の戦士達。

「嗚呼、平和だねぇ.....」

 

そんな呟きが聞こえた場所では縁側で爺さん婆さんがお茶啜ってくつろいでいる時の様な空気が流れていた。

まあその元凶は別に爺さんでも婆さんでもなく、うら若き乙m.....男、男せ.....

 

男の娘なのだが。

 

「そこまでいったら普通に男でよくないかなぁ!?」

 

「ニャッ!?」

 

「あ、ごめんね。今何か声みたいなのが頭に....」

 

近くに居たアイルーが唐突に声を荒げた人物、泡狐竜のミツに驚き跳ね上がる。

一先ず、どうしてこんな状況になっているか簡潔に纏めると。

アホ2人(祖龍と嵐龍)によって現代にシューッ!され。

迷惑をかけたという事でなんやかんやし続け、超人の類でも疲労は溜まると。

強制的に休まされたという訳だ。

 

現代にシューッ!された際の通り道となった物は処理されておらず。

未だに、このゆけむり村の広場に残されている。

主犯曰く『なんというかバグみたいなのが起きて消せないんですよねーw』らしい。

主犯は吊るされました。

 

また誰かが通れば何が起きるか解らないと、今は簡易的にでは有るが。

ゲルの様な小屋を作り、封鎖している。

だが.....あくまで簡易的であり。

 

「ミツさんミツさん、小屋がまた壊れたニャ。」

 

「またかい?やっぱりちゃんとした建物で囲った方がいいかな。」

 

そして、バグというのは人々の悩みの種になる事も多々有ると言う事だ。

 

「それと前ミツさんが帰ってきた時みたいに人が出てきたニャ。」

 

「んー、あのゲートの処理早くしないとねぇ。あ、その人今は如何してる?」

 

「もう一人の番が今相手してるニャ。奴さん相当気が動転してるからミツさんお願いするニャ。」

 

こいつらが一切慌てずにサクサクと処理を始めているのを気にした人は明日から水を飲む時に咽せます。

トラブルに慣れ過ぎて最早非日常が日常になるのがこの村。

それでも流石に処理を急いだ方が良いと思ったのか、駆け足で広場へと向かう。

 

その最中、彼らの行き先である広場ではこれまた面倒な事が起きていた。

 

「.........」もっしゃもっしゃ

 

「.........」だばー

 

前者は以前の元凶の一人の晴嵐。

後者は件の人物の内の一人。

 

「....これはやらんぞ.....」

 

「一つでいいんです......一つだけ......」

 

「...貰ったとしても、食えんがな.....」

 

「希望をくださいよぉ!」

 

ねえねえ、シリアスだと思った?

残念、コメディーでした。

まあこんな状況になったのはやっぱり晴嵐が原因である。

 

先程までは番が相手をしていたのだが、そんな中に晴嵐がまたもやマカロンを食べながらやって来たのだ。

番が相手をしていた男と、一緒にいた幼子。というか幼女。

案の定幼女がマカロンに釣られ今に至る。

 

さて、先に彼等の正体を明かせば至って単純。

異世界の住民である、といっても魂だけで言うなれば幽霊だろう。

故に食べ物も摂取出来ない。

 

幼女がエサに釣られている内にミツさん達が到着し、茶番劇のお陰で最初は警戒心MAXだった男もすんなり事情を話しだした。

 

「うん、じゃあ一応聞くけど名前は?」

 

「......リオレウス、そう呼んでもらって構わん。」

 

「リオレウス.....ね。そっちの子は?」

 

「えっと.....名前はその....わからないですけど、よろしくお願いします.....」

 

「名前が無い、かぁ。んー困ったね〜」

 

そう言い、数秒熟考。

 

「それじゃあさ、仮名としてディーアっていうのはどうかな?

せめてここにいる間だけでもさ、君達の世界がどうだったかは知らないけど、名前が無いと不便だろう?」

 

「ディーア.....ッ!じゃあ、改めて、ディーアって言います。よろしくお願いします!」

 

オドオドと、不安気に話していた様子から一変、笑顔でその名を口にした。

ちなみに晴嵐はマカロンを食べ終わり、厨房へおかわりに行った。

 

「ところで、君達はこれからどうするんだい?」

 

「無論、元の場所に戻る。ここは明らかに世界からして違う、龍脈に違和感も感じるしな。」

 

「まあ、当たり前か。でも多分....今は帰れないかなぁ?」

 

そう言いながらゲートを示すと、先程までまた出現した紫の靄が消えていた。

いや、正確には靄が薄くなり色が混沌とでも言うであろう、悍ましい物へ変化していた。

少なくともこれに飛び込もうという物は居ないだろう。

 

「.....多分、全く違う。検討もつかない場所に行く羽目になるよ。」

 

「....困った、現世....だろうが、現世でこの姿だと何が起こるかわからんしな。」

 

「まあ、一応誰が来ても良いように部屋は多めに設計してあるから、ここにいると良いよ。」

 

「......何を言っているんだ?」

 

それは、言葉が解らないというニュアンスではなく。

その言葉の本意、目的を問い質そうというものだった。

 

「言葉通りさ、行く当ても無いだろう?まあ最終的な判断は任せるよ。」

 

「断る、お前に敵意は無いように思えるが。そこらの、敵意を持つような奴らと行動を共にする気は無い。」

 

断言、キッパリと言い放ち。

広場の近くから様子を伺い、直ぐに動けるように体制を整えたアイルー達を一瞥する。

 

「あ、あの.....そうだとしても、いきなり知らない人が来たら警戒するし、落ち着ける場所が無いと困ると思うんです.....」

 

すぐ様立ち去ろうとしているリオレウスに幼子が声を上げる。

 

「そ、それに私達がここに来た要因がある此処に居た方が帰りやすい....と、思いますし....わからないですけど.....」

 

「母上ー何かありましたかー?」

 

そんな時、商隊の護衛でユクモまで付いていた陽炎が広場にやってきた。

さて、今更なのだが本来此処にいる奴ら、普通に喰うか喰われるかが当たり前の関係なのだ。

レイスは既にこのミツさんわーるどに侵されてるので論外。

 

何時の頃か、龍歴院の人間の様にこの関係に驚愕するのは当然なのだ。

そして今回は大型モンスターが異種を母と呼ぶのだ。

更にこのリオレウス......

 

「お前......何を言っている.....?」

 

デジャヴとか言ってはならない。

 

「ん?貴様、何者だ。」

 

「リオレウスと呼べ.....」

 

「ふむ、同族か。この村に危害を加えないなら歓迎しよう、まあ....母上に傷一つでも付けた時は......覚悟しておけ。」

 

「まあまあ、落ち着いて。」

 

早々に険悪な空気である。

まあ同種のオスが巡り合って険悪にならない動物も多いわけではないので仕方ないだろうが。

なんらかの感情を抱く者が近くに居れば確実に。

 

「....もう1度言う、敵意を見せる奴と共に居るつもりは無い。」

 

「ホレ!」

 

ヒュッ!と、風切り音を鳴らしリオレウスに水が襲い掛かった。

目に直撃してだが。

 

「ァアアアア!?目がぁ!目がぁ!」

 

ラピ○タのぷらずまを見よ!の人みたいに転がるリオレウス。

犯人は馬鹿(晴嵐)、威力が水鉄砲(強)ぐらいの水ブレスを発射した。

 

「ブフッw見ろ!火竜がゴミのようじゃ!」

 

完全にぷらずまの人。

バ○スの一言で多分コイツも同じ事になる。

馬鹿(晴嵐)が爆笑していると、肩をトントンと叩かれた。

 

「ちょっと......こっち来ようね?」

 

優しい人って怒ると怖いよね。

 

「ミッちゃん、顔が怖い....ゆ、許してくれ....ちょっとした悪戯心だったんじゃ.....」

 

「こっち...来ようね?」

 

「はいっ!」

 

笑顔は本来、攻撃的な物だと言うが。

実際そうなのだろう、だって古龍がガチ泣きしだしてるから。

オーラが変貌してるから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっぐ、えっぐ.....」

 

「目が痛い.....」

 

「ど、どうしたら.......」

 

結果、ゆけむり村のデフォルト、カオスになった。

そのうち邪神でも来そうである。

 

「目、大丈夫かい?湿布だけど、貼っておくと良いよ。」

 

「す、すまない.....」

 

「晴嵐も二度としない様にね。」

 

「わがった.....妾が悪かったがら.....」

 

馬鹿は多分またやる、馬鹿だから。

リオレウスは撃たれた右目を湿布を貼って呻いていた。

 

「あの.....私達はどうしたら.....」

 

「さっきも言ったけど、ここに居ると良いよ。村の皆にはしっかり、しっかり言っておくから。」

 

「あ、ありがとうございます.....」

 

「おい...俺はまだ認めて....」

 

「そ、そんな目で知らない場所で過ごすより、安全な場所にいた方が良いです!」

 

「......仕方が無い....元の場所に戻れるまで、世話になる。

 

「解ったよ、出来る限りの協力はするから寛いでいってね。」

 

トラブルの産物がまた厄介ごとを持ち込んで、解決するのは何時になるのか。

しかし、そう簡単には解決しそうもなさそうで、はてさてどうなる事やら。




マジで遅れ過ぎた。
例を挙げるとしたら夏休みの宿題を冬休み明けに提出するレベル。
殺されるなんてモンじゃねえ....八つ裂きにされる....

と、とととっ、とりあえず紅卵さん日常編とかなんでも良いので次御任せしますッ!
その次帰って来たら完結させますんでッ!
とにかく!遅れてすいませんしたッァアアアア!
あと待たせた上で短くてすいませんでしたッ!

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