急ぎ書き上げうpしました。その為普段より異常です。
それでも、許してやんよ。という方はどうぞ、楽しんでもらえれば幸いです。
はろはろ、ミツだよ。
何か色々有って異世界に行って追っかけられたり。
強盗を鎮圧したり、変な経験したなぁ.....
少しの間村を空ける事になったお詫びとして、村のみんなのお願いを何でも1つ聞くってしたんだけど。
思った以上に大変だったよ。レイス君も迷惑掛けたみたいだから一緒にお願いを聴いてるけど、返事が無いんだよね。
これは.....アレかな。勝手に消える様な奴は信用出来ないとかそういう類かな。
......可笑しいな、目から水が.....
現時点で頼みを聴いたのはノエルちゃん、ゼロ君、トール君だけだ。
何で.....みんな言ってくれないのかな...信頼も何も無いというのかい.....神は死んだ!
ちなみに、頼みの内容は、ノエルちゃんがお菓子。
ゼロ君は人型でも強力な雷撃が使いたいそうで電気を貯めれる物が欲しいそう。
そして、トール君.....これは早めにしないとね。
内容は身体を持続的に冷やせる物。そりゃそうだよね、トール君暑さに弱いもの。
ちゃんと案は考えて有る、氷結晶は少量の獄炎石を混ぜて加工すると糸の様に加工出来るのを聞いたんだよ。
要するに、それで服を作るだけなんだけどね。
だから、頼まれた次の日にユクモ村で加工の依頼は済ませて、後は受け取って服を織るだけだね。
という訳で今はのんびり、ユクモまで徒歩で移動中だよ。
え?竜車は使わ無いのかって?......散々迷惑掛けて、こんな時に頼めると思うかい?
まあ、でもこうゆっくり歩いて見ると。
ここの紅葉は綺麗だなあ、あのカエデ....今度の料理の飾り付け用に採っておこうかな.....
いや、今は氷結晶の鋼糸だ。でも.....メープルシロップを作るのも......
よしーーーノエルちゃんのお菓子に使おう。
道中、カエデの魅力にホイホイされたりしたが。
ユクモ村に無事到着し、モンスターの筈が異常なまでの懐柔術で子供に囲まれたりやら。
道行く人々に話しかけられたり、歩いている有象無象の野郎共を魅了したりやら。
目的忘れてんじゃね、というレベルの寄り道をしながらも加工屋に着き鋼糸を受け取る。
だがしかし、これで終わるミツさんでは無いのだ。
「ファンゴの大群が村に来てる!」
村の正門に1人の男性が駆け込み、叫ぶ。
人と云うのは、死が近付くと冷静では居られない。
生物なら冷静に対処する物が、人はそんな物だ。
「ハンターさんは!?どうして居ないんだよ!」
「ハンターさんは今砂漠で後2日は帰って来ないって言ってたろうが!」
「じゃあどうすんだよ!」
ファンゴは、危険ではあるが。
一体程度なら常人でも何とか出来るモンスターだ。
しかし大群となれば?
それもボス個体のドスファンゴも居ると来た。
一体に吹き飛ばされれば、別の個体に踏まれて死ぬ可能性もある。
ファンゴの巨大なキバが突き刺さるかもしれない。
そんな死への恐怖が更なるパニックを生み出す。
といっても、無論お人好しのミツさんが何もしない訳もなく。
鋼糸を、持って来ていたカバンに仕舞い、ファンゴの群れが来ているという方角に進む。
....何故か、手にアイルー達のグルーミングの為にミツさんが自作したブラシを持って。
そして、大きな獣道が出来ている林でその群れを発見。
それと同時に群れの中でも特出して巨大なドスファンゴに対して駆け出す。
自分達に近付く者を見つけ、攻撃対象と見なし攻撃態勢を整える。
しかしミツさんは更に接近、その場から真上に飛び近くにあった大木を三角跳びで空を駆け。
ドスファンゴの背中に飛び付く。
自分に取り憑いた攻撃対象を振り下ろそうとドスファンゴは暴れ出す。
ハンターならここからナイフで乗りダウンを狙うが、ミツさんが取り出したるは例のブラシ。
ブラシにはミツさんの回復泡がそれはもう小さな粒として泡立っていた。
そして行われる、乗り攻撃ならぬ乗りブラッシング。
普段から村のアイルーをブラッシングしているミツさんの腕もさる事ながら。
極小の回復泡が毛穴から身体を癒して行き、ドスファンゴの固まっている筋肉などが解れて。
ドスファンゴに、それはもう凄い開放感と快感が襲う。
「うんうん、そのまま大人しくしててくれるかな?」
言葉を理解しているかの様に、ドスファンゴはブラッシングの気持ち良さに身を委ねる。
そんな首領を見た通常のファンゴも大人しくなり、ミツさんのブラッシングの餌食となった。
「お、おいアレ......」
そう指を指した先には、ドスファンゴに乗り。
のんびりと村に向かうミツさんが居た。
「......何やってんのあの人。」
ミツさんを良く知るモブが言う。
まあそんなのは知らぬ存じぬ、と正門までやって来てドスファンゴから降り、村に入ってくる。
「あ、もう大丈夫だよ。大人しい子達みたいだから。」
ツッコミの一つでも入れたいだろう。
しかし、驚愕が上を行ったのだ。
「貴方.....またやったのですね......」
落ち着いた、諦めが含まれる声が民衆から聞こえる。
まあ言っちゃえばユクモ村の村長である。
「群れ単位を静めた事は無いからね?摩湯?」
摩湯と呼ばれた女性、ユクモ村を治める竜人族の女性。
会話から、親しい仲と云うのが解る。
まあ、親しくも無い相手に子供を預けるとは思え無いが。
「はいはい、そうですね。ところで、そのファンゴは如何するつもりで?」
窘めるように問い掛ける。
「んー、村で畑起こしを手伝ってもらうかな?まあ村で飼育しようと思ってるよ。」
危険なモンスターを飼育するという暴挙に出ようとするミツさん。
摩湯は、それに呆れた様に「貴方は本当に変わりませんねえ.....」そう言った。
その後、ファンゴを引き連れミツさんはゆけむり村に無事戻った。
ミツさんの手によって、アイルーに人と、襲わなくなり慣れる様になったファンゴだが。
やはり、ゆけむり村では2Pカラーの巫女の様にミツさんが常識に囚われないと云うのがデフォな所為で驚きもしなかったそうだ。
そして、本来の目的である氷結晶の服作成に取り掛かる。
特注の機織り機で布を織り、服を織っていく。
それは、かの有名な鶴の恩返しの如く、恩を返す為に何かをする。
織られるそれは、丹念に着る者を考えて織られていた。
然し、実際恩を返したいのは彼等なのだ。
命を救われた者、家族を救われた者、境遇から救われた者。
様々な理由から集まったアイルーで出来た村。
そんなゆけむり村の者は、恩を返すという一つの目的が有るのだから。
これ以上何かをしてもらう、だからこそ渋りながらも頼みを言わぬのだから。
そして、数時間を掛け大柄なトールの服を織り上げたミツさん。
日が沈み出し、沈む前にと家を出て満面の笑みでトールにそれを渡そうとする姿を見た村の者。
少しだけ、少しだけ小さなお願いをしようかな。
そんな思考を持ち、救ってくれた者が望む結果に近付く。
情けは人の為ならず、とは言う。
しかし、それは本心から他者を考えれる者にしか訪れぬ物で。
平和なゆけむり村で、新しい住人を迎えたその日は、ちょっとした変化のある日で。
最初から最後まで、恩を返し返されなお話なのだ。
更新頑張りました、まあそれは置いておいて。
熊本、被災者の方々。
犠牲になられた方々、御冥福を御祈りしております。
深夜の震災で、様々な恐怖を感じたと思われます。
今も、自衛隊の方々が現地で捜索、支援を行っていると聞きます。
そしてマスゴミが被災者の方々にズケズケと、お悔やみの言葉を送るでもなく。
たゞたゞ、どんな気持ちでした?などと聞いたり、撮影の為に強いライトを点け起こされたりと。
ご苦労なさっていると聞いています。
震災復興は必ず出来る筈です。
この狐火、微力ながらもこの小説を通して応援しています。