感染して体が化物になっても自我は消えませんでした 作:影絵師
とある女性警察官の日記
8月8日
S.T.A.R.S.のクリスさんとジルさんとバリーさん、そしてレベッカが帰還してきてから2週間が経った。ひどい傷まみれだった彼らはもう回復したけど、多くの仲間を失ったみたいで、それも怪物に襲われたと……ついでにうさぎと吸血鬼に助けられたらしい。
それは真実なのかはわからないけど、はっきり言ってS.T.A.R.S.に入らなくてよかった。そんな死んでもおかしくないところに行かされるのは嫌だったし。
8月16日
ラグーンシティに見たこともない怪物が住み着いたという噂を同僚と話している時、一人のおじいさんが警察署に来た。アンブレラで働いている孫から連絡が来ないらしく、そのアンブレラに訪ねたけどちゃんと説明してくれなかったため、私たち警察に相談しに来たみたい。
話を聞こうとした時、署長がやってきて「その暇はない」とおじいさんを追い払ってしまった。そのことに頭に来て少しは言ってやりたいけど、クリスさんと違って私にそんな勇気はなかった……
8月24日
S.T.A.R.S.の四人組が長期休暇届を出したことにびっくりし、私はレベッカに聞いてみたけど彼女は「他人を巻き込むわけにはいかない」と言って詳しいことはわからなかった。だけど、彼女とクリスさんたちは何かを止めようと動いているのはわかる。まるで、あの事件が四人を強くさせたとしか思えない。
彼らと違って私は怖がりで、怪物の噂を聞いてから夜中にトイレに行けなくなるほど……
9月10日
パトロールをしている途中、署長に追い払われたおじいさんと出会った。私は謝ったけど、おじいさんは気にしてなかったみたい。それでもご馳走してあげたかったので、お昼は一緒に食べた。その時、彼が探している孫はアンブレラで薬を作って成功したらしく、大金が送ってくれたのを聞いたけど、彼自身は自分の孫を会いたいようだ。
彼と別れたあと、見せてくれた薬の一つを忘れてる。おじいさんの家を知らないので、私が持つことにした。またあった時に渡せばいい……HunterD? これほんとに薬?
9月22日
クリスさんたちを信じればよかった。いや、ラグーンシティから逃げ出せばよかった。そこらじゅうにゾンビが現れて民間人を食べ、食べられたのはゾンビになって、傷つけられた人たちもゾンビに……私も死ぬか、奴の仲間になるかも。
もう私は生きていけない。民間人を救うために同僚たちが戦ってるのに、私だけは使われてない部屋に逃げ込み内側から鍵をかけた。卑怯者だ、屑だ、犯罪者だ。
こうして日記を書いても無駄。ゾンビが入ってきて生きながら食べられていく。そうなるんだったら、あのじいさんの薬を飲んで自殺するか。この地獄を生み出したのがアンブレラだったら、どうせこの薬も
なんがつ23にち?
あたまがすごくいたいいたい まるであたまがかわっていくみたい ゆびさきがわれてそこからつめがでた にっきがちまみれ かわのしたからかたいのがはえてくる せなかがやぶれた おしりからなにかがはえた
かってににげてごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんごめんごめんごめんごめん
書く必要がない
もう戻れない
皆さん、お久しぶりです。影絵師です。
pixivで小説を投稿してきた為、こちらでの投稿はあまりしませんでしたが、しばらくこちらで投稿しようと思います。
次回から「バイオハザード2」を元にした物語を始めます。原作主人公はレオンとクレアで、人外主人公は……まだ内緒です。
それでは次回もお楽しみに!