暗黒大陸経由、5大陸行き   作:センチメンタル小室

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優しい世界

―――――、ドーレ港についた。

 やったぜ( ・´ー・`)ドヤァ!

 あの後は特に嵐に会うことは無く、無事平穏に辿りつけた。

 くっそ、もう一回嵐が来たら、TMレボリューションごっこやろうと思ってたのに……

 で、船長から山の上にある一本杉を目指せ、ソレが近道だ、と言われた。

 だが、一本杉のある方向は試験会場のザバン市の正反対なのだ。

 なんで逆の方向?

 普通に一直線にザバン市に向かえばええんとちゃうん?

 でも、あの渋い船長が嘘つくわけなさそうだし……

 と、そこで思い当たることが一つあった。

 それは暗黒大陸のとある遺跡をおっさんと二人で探索していた時のこと。

 その遺跡でとある扉を発見したのだ。

 見た目は禍々しくなんか不気味な光を放っており(なんかおっさんは死者の念だとか言ってた)、おどろおどろしかった。

 多分、幽霊的な何かかな?と思う。

 まあ、俺は幽霊とか信じてないしきっと中に宝があるぜ―と突撃していったわけなのだが、扉を開けると別の風景が見えた。

 遺跡の中なので石でできた部屋みたいなのが見えるはずなのに外の森みたいなところが見えるとかおかしい。

 だが、俺はそんなことも気にせず普通に入っていった。

 おっさんがやめろと止めてたけど好奇心には勝てなかったよ……

 で、入ったんだけど特に何もなく普通の森だった。

 ただ、どっかで見たことのある風景だった。

 あ、ここ遺跡来る前に通った森じゃん。

 へー、どこでもドアみたいにワープ出来るのか!とか思った記憶がある。

 で、おっさんに大丈夫なことを教えようと振り返ると扉が消えていた……

 そこまで再現性あるんですか……

 たしかに、どこでもドアって通って仕舞ったら消えるけどさ……

 まあなんだかんだあって合流出来たからいいけど、おっさんにしばかれた思い出の一つだ。

 つまり、この一本杉の近くには、ワープゾーンが存在する!なんだってー!

 こっちの大陸にもワープゾーンあるとか楽しみだな。

 ということで、俺は一本杉を目指すことにした。

 ゴンも船長の言うことが気になるということで、一緒に来るらしい。

 フフフ、おじさんはネタバレなんてしませんよ。

 初めてワープしたあの感動はやっぱり何も知らない状態で味わうべきだと思うので、特にあそこにワープゾーンがあることは教えない。

 でも、そんな知っているという優越感でニヤニヤしていたらゴンから叩かれた。解せぬ(´・ω・`)

 クラピカもどうやら付いてくるようだ。

 レオリオは俺はバスで向かうぜ!とか言ってたので別れたのだが、バスはトラップだったらしく後から追いかけてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――、一本杉の下の一軒家にたどり着いた。

 え?道中?

 特に何もなかったよ。

 なんか変な婆さんが現れてドキドキ二択クイズ!とかやってたくらい。

 『①息子 ②娘 どちらかしか助けられない。どっちを助ける?』とか言う問題だった。

 俺、子供いないんですが、数百年間童貞なんですがどう答えろと?

 あ、違う?そういうことじゃなくていたらどうする?って話ですよね。ふざけすぎました。

 んー、どうしよっかなーとか考えてたら制限時間が過ぎた。

 え?不正解ですか?

 と思ったけどどうやら正解らしい。

 答えが出ない問題だから答えないことが答えらしい。なんだか言っててよくわかんない。

 男ならどっちも助けろよ!とか思っちゃう自分はきっとひねくれもの。

 で、一軒家に入った訳だがとそこに住んでいるというナビゲーターの夫婦らしき人たちが耳の長い二足歩行っぽい獣に襲われていた。

 ドキドキ二択クイーズ!夫婦が襲われています。どちらを助けますか?①夫、②妻

 心情的には妻を助けたいなと思う。未亡人とかいいですよね(ゲス顔)

 だが、俺も男だし、ここは両方助けるべきだろう。

 と思ったけど、あの野郎、妻だけさらって逃げやがった……

 くそう、さらうなら夫をさらえよ(´;ω;`)

 まあ仕方ないのでみんなで魔獣を追いかけることにする。

 クラピカはレオリオに夫の怪我の手当をするように指示出してた。

 あ、楽そうだし俺もそっち付きたい、と思ったけど流れで外に出ちゃったので今更戻れない。くそう(´;ω;`)

 で、ゴンが超人的な動体視力と暗視能力で森のなかの影を見つけたのでソレについていく。

 そしてそのままゴンはその魔獣?とやらを殴った。

 殴られたことで手が緩んだのか奥さんが落ちるが間一髪でクラピカが助ける。無茶するなあ……

 それでその後も魔獣を追いかけてたんだけどなんか周りに誰もいなくなった。

 え?ゴンどこに行った?さっきまで一緒にいたのに。

 そして相手が一人になったことで油断したのか魔獣は立ち止まりこちらを向く。

 んー、この魔獣あんまり強そうに見えないな。さっさと倒して元のところに戻ろう。

 というわけで睨んだら泡吹いて倒れた。( ・´ー・`)ドヤァ!

 で、この魔獣どうしようかな?って考えてたらなんか向こうの方から呼ぶ声が聞こえたので魔獣を担いで行くことにした。

 大きさの割に案外軽いなコイツ。肉食えよ肉、喰わないと大きくなれんぞ。あ、肉食うの邪魔したの俺でしたねごめんなさい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――、どうやらこれも試験だったらしい。

 この魔獣はいい魔獣だったようだ。

 襲われている人を見てどう対処するかでハンターに適しているかどうかを確認するという試験だったようだ。

 合格したのでザバン市に連れて行ってもらえることになった。飛んで。

 あれ?ワープゾーンないの?ッて聞いたらそんなもの存在するわけ無いだろうとか言ってみんなに笑われた。

 くそう……楽しみにしてたのに……

 まあ、魔獣さんに捕まって空を飛ぶのは楽しかったので気にしないことにする。

 そして連れて行ってもらって試験会場に着いたぜ!

 おー、すげえ!こんなビルでやるのか―と思ったら試験会場はその隣のボロっちい定食屋でした。

 ってなんでやねん!

 聞くとこういうところのほうが誰も試験会場だとは思わないかららしい。

 ほう、カモフラージュってやつか。

 そう、何も知らないくせにわかっているような、そんな訳知り顔をしているとまたゴンに叩かれた。解せぬ(´・ω・`)

 なんだかちょっとずつゴンの遠慮がなくなってる気がする……年上の威厳ありませんか、そうですか。

 そして中に入り魔獣さんはステーキ定食を注文しだした。

 どうやら合言葉らしい。

 すると店員が出てきて奥に案内される。

 奥の部屋に入ると鉄板の上でステーキが焼かれていた。

 どうやらここまで辿りつけたことへのご褒美らしい。無料だそうだ。

 太っ腹だな!こんな簡単な試験受けるだけでステーキ定食無料とか。毎年受けてやろうかな?

 あ、受かったら二度と受けれないのか。そりゃ残念。

 そして俺たちはステーキを食いながら試験会場のある地下100階へと向かうのだった。

 てか、この肉あっちの大陸のトカゲの肉より美味くねえな(´・ω・`)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――、試験会場にたどり着いた!

 あー、長かったよー。

 中には結構な人数がいた。

 何人くらいいるのかな?と考えてたらいきなり変なおっさんが現れて君達で406人だよと教えてくれた。

 ……なんか俺おっさんとの遭遇率高いな。

 なんか呪いでもかかってるんだろうか?

 可愛い女の子と出会いたいです(´;ω;`)

 そのおっさんはトンパというらしい。

 なんでも35回もハンター試験を受けているベテランだそうだ。

 すげえな。そんな回数受けてもハンター試験って受からないものなのか……

 俺はまだ見ぬハンター試験の難易度の高さに震える。

 だが、心配する俺を見て彼は優しくいろんなことを教えてくれた。

 他の受験者の事だったり、今までどんな試験があったかとかそんなんを。

 いい人だ(´;ω;`)

 しかもジュースまでくれた、めっさいい人だ(´;ω;`)

 そして俺たちはハンター試験合格の前祝いみたいな感じでジュースを乾杯した。

 で、飲んでたらいきなりゴンがいきなりジュースを吐き出した。

 変な味がしたらしい。

 それを聞いてクラピカとレオリオもジュースを捨てる。

 え?俺飲んじゃったんだけど……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――、そして一次試験が始まった。

 試験内容は試験官に二次試験の会場までついていくことらしい。

 え?トンパさん?すっごい謝ってたよ。やっぱりいい人だ。

 別になんともないしいいよって言っておいた。

 暗黒大陸でいろんなもん食ってたからな。俺の胃腸は結構丈夫になっているんだろう。

 腐ってるもん飲んだくらいで腹下したりはしない。

 てかあのジュース腐りかけだったせいか妙なクセがあって美味かったしな。

 肉もジュースも腐りかけがうまいということを知れたので満足だ。

 あれから何度もトンパさんはなんともないのか?って心配してくれたけどなんともなかったので大丈夫って答えておいた。

 なんかびっくりした顔で俺のこと見てたけど大丈夫ならいいんだと笑っていた。

 やっぱりいい人だ。

 いい人ランキングの2位に入るだろう。

 え?1位?ミトさんだよ。

 島で暮らしてた時に仕事を斡旋してくれたしな。

 それに女の人だし(ゲス顔)

 まあ、そういう男女の関係にはならなかったんですがね(´;ω;`)

 見ててわかるよ……ゴンの親父のジンにベタぼれだって……

 ジン=フリークス許すまじ。慈悲はない。

 どっかでもし俺もあったらぶん殴っておこう。

 ゴン放ってどっか行ってるしな。

 そしてそんなことを考えながら走っていると、後ろからスケートボードに乗った銀髪の少年が現れた。

 それを見てレオリオは持久力のテストだぞと怒っている。

 レオリオのおっさん短気だな。別に持ち込み自由だしいいんじゃねえの?

 それに同意するようにゴンとクラピカも意見を述べる。

 だがしばらくするとその少年はゴンをみて一緒に走りたくなったのかスケボーから降りる。

 そしてゴンと話しだした。

 名前はキルアというらしい。

 ほー、ゴンと同い年なのか。

 これはあれですな。初めてのお友達ってやつですな。グ腐腐腐……

 あ、自分別に腐ってないよ?ホントだよ?

 でもあるじゃん?なんか微笑ましい物を見ると下衆い笑いが出ることって。え?無い?そうですか……俺だけですか……

 そしてキルアはレオリオにも名前を尋ねる。

 え?レオリオ、お前十代なの?老け顔だなw

 ゴンも驚いている。まあどう見ても三十代のおっさんにしか見えねえよな―

 次いで、俺も名前を尋ねられたので答えておいた。

 歳は200歳位と答えておいたけど嘘だと思われたようだ。

 まあ、結構鯖読んで200だしな。え?そういうことじゃない?

 ……ニトロ米の存在を知らない人は冗談にしか思えないよな。

 あ、そういやまだ3俵くらい残ってた気がするけどあれいくら位で売れるんだろうか。

 まあ数百年くらいは暗黒大陸に帰らない予定なので売る気は無いんだけど、この様子だとすっごい高い金額で売れるような……っていかんいかん。

 俺はまだ世界すべてを見てないし、まだ死にたくないのだ。おっさんにも再開してないし、暗黒大陸を制覇したわけじゃないしな。

 と、そんなこんなで、走っていると、どうやら外に繋がる出口が見えてきた。

 途中、レオリオが半裸になったり(誰もそんなサービス求めてないんだよ!……女の子が脱ぐとかはありませんでした)、それぞれがハンターになりたい理由を語り合ったり(レオリオいいやつやな(´;ω;`)、金はいらねえって言う医者になりたいとかめっさいい人)まあそんなことがあった(レオリオばっかだな、もうちょい華やかなシーンはなかったのだろうか…)

 そしてハンター試験の第一試験は『詐欺師の(ねぐら)』と呼ばれるヌメーレ湿原へと突入した。




トンパさんは良い人。
ジュースおごってくれるしきっと前世は謙虚なナイト

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