暗黒大陸経由、5大陸行き   作:センチメンタル小室

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メビウス湖を泳いで渡る

―――――、難破した。

 死ぬかと思った(´・ω・`)

 船でひたすら東に向かって航海してたんだけど、途中ですさまじい嵐にあったせいで船が沈没した。

 海に投げ出され、うわーやべえ溺れる―と思ったけどなぜかわかんないけど嵐の中を泳げている。

 すっげえ高波だけど泳げている。不思議だ。

 その辺ででっかい魚が波に流されてまともに泳げていないのに泳げている。さすが夢。

 あんまりすごかったのでなんとなくテンションが上って嵐中水泳だーとなんか訳のわかんないこと叫びながら嵐の中を泳ぎ切った。

 これが嵐の航海者EXか。

 ……多分違う。船は沈没してるしな。

 それで嵐を乗り切ったと思ったら目の前になんか陸地が見えてきた。

 おお!あれが大陸か!意外と早かったな。こうなりゃラストスパートだ―と泳ぎ切って陸地に到着した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――、大陸じゃなかった。島だった。

 解せぬ(´・ω・`)

 だが人間はいた。よう!人間!久しぶり!

 そして島で出会った緑がかった黒髪の少年になんだか訳の分からないことを呼びかけている変質者がそこにいた。というか俺だった。

 数百年くらいぼっちだったしな……

 どう話していいかわっかんねえー。

 でもその少年は笑顔でこんにちわ~と返してくれた。

 笑顔が眩しい……おじさんその眩しさで眩んじゃうよ……

 ああ、自分って汚れたおとなになっちゃったんだなと自覚した。

 で、少年に話を聞くと、ここは『くじら島』と言う島で漁師たちが漁に出かけるための中継地として使われている所らしい。

 食料の補給をしたり、休んだりとするため宿があったり、市場が賑わってたりと割りと人がいた。

 ああ、人類の営みってこんなに素晴らしいものなんだね、と再確認できた今日このごろだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――、なんかよくわからんが少年の家に泊めてもらうことになった。

 やったぜ( ・´ー・`)ドヤァ!

 船に乗って大陸から旅してたんだけど途中で難破して泳いでたらこの島にたどり着いたんだよ、って言ったら、少年は大変だったねと言ってうちに泊まっていく?と言ってくれた。

 やべえ……久しぶりに人の温かさに触れて涙が出そうだ(´;ω;`)

 というかみっともなくもボロボロと泣いてしまった。

 だが少年はそんな様子にあたふたすること無くハンカチを貸してくれて、泣きたいなら泣いたほうがいいよと優しく微笑んでいた。

 ……大人だ。この少年、意外と大人だ。

 なんとなく自分より年下の少年が大人な行動を取ったので自分が情けなく見えてきてまた泣いてしまった。

 そうして泣いていたらしばらくして涙が収まったので少年との会話に戻る。

 あ、そういや名前聞いてなかった。

 君、名前なんていうの?と聞く。

 ………いきなり現れたおじさんに名前を聞かれる。ここだけ見たらどう見ても変質者っぽいなこれ。

 しかし少年は普通にそういうことを考えもせずに答えてくれた。眩しすぎるぜ!この子の純粋さ、守りたい。

 って、そんなことはどうでもいい。

 それで少年はこう名乗った。『ゴン=フリークス』と。

 え?あのおっさんの家族?( ゚д゚)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――、島で出会った第一島民がおっさんの一族の人間っぽい件について。

 すげえな。JOJOの一族が石仮面とかDIOと関わってきたように、俺もあのおっさんの一族と関わる運命にでもあるのだろうか?

 だが『ドン=フリークス』の家族?って聞くと知らないって言われた。

 まあそりゃそうだ。

 数百年くらい前の人間だしな。

 それにあのおっさん未開の地をふらふらと歩きまわってるっぽいし家族から忘れられても仕方ない。

 つかあのおっさん子供いたのか、リア充爆発しろ!

 と思ったけど、この子の父親は『ジン=フリークス』というらしい。

 あ、祖父、あるいは、曽祖父、もっと言うとそれ以前の人ですか。そうですよね。数百年くらい前の人の息子とか孫とかありえないよな。

 そして更に話を聞くとゴンの父親もハンターであり、未知を求めて世界各地を飛び回っているらしい。

 つい最近まで、死んでたと思ってたけどその父親の弟子から生きてると聞いたそうな。

 ……ろくでもねえなおっさんの一族。

 お前の一族、未開の地を求めすぎだろ。

 だがそんなほっていかれたことは少年はどうでもよく、少年も将来は世界各地を見てみたいらしい。

 そしてその最初の一歩として親父を探すことを第一目標にしているらしい。

 ……いい子なんだけどやっぱりあのおっさんの一族だな。

 ちょっと自分が旅してきたあの大陸の話したら目を輝かせて、俺も行きたいな!とか言ってるし。

 フリークス一族は名前の通り化け物か……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――、そして月日は流れ。

 ゴンがハンター試験受けに行くことになったぜ!頑張れよ!

 え?俺も行くの?あ、そういや俺も未知を求めてこっちの大陸に来たの忘れてたわ。

 あんまり居心地がいいもんでボーっとしすぎてたわ。

 まあ、確かに身分証ないとこの世界を旅するの面倒そうだなとか思ったけど。

 調べたらハンターじゃないと行けない場所とかもあるみたいだし俺も行くことにしました。

 あ、俺はこの数年、この島で働いてました。ニートじゃないよ!

 それでゴンはまだ若いし、というか子供だし、ゴンの母親のミトさんは最後までゴンがハンターになるの反対してたけどなんだかんだあって認めてくれたようだ。

 まあ、出発前にちょっと揉めたけど舟に乗るときには仲直りできたようだ。

 良かった良かった。

 母親と仲違いして傷つく少年はいなかったよ。なんて優しい世界。

 と思ったけど船に乗り込んだら同じくハンターを目指すおっさん達がたくさんいて、ガキの使いじゃねえんだよ、とゴンを煽ってた。

 ようこそ厳しい世界へ(´;ω;`)

 ムカついたので睨んだらおっさんどもが泡吹いて倒れた。ざまぁ!

 でもそのあとゴンに怒られた。解せぬ(´・ω・`)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――、船が嵐に襲われた。

 でも俺の船みたいに転覆すること無く高波の中を船が飛びながら渡っている。

 すげえな。これが船長の腕前ってやつか。

 沈没させた俺とは大違いだよ。これが本当の嵐の航海者EXなんだろうなと思いました(小並感)。

 それで嵐の中飛び回ってるの見るのが楽しくて、激しく揺れるデッキでずっとはしゃいでたけどなんだかんだあって嵐は過ぎ去ったようだ。

 そして船長は一服しながら、『まあまあの波だったな』とか言ってデッキに出てきた。

 超渋い。やべえかっこ良すぎ。

 あ、そういやゴンはどうしたんだろう。

 客室かなと見に行くと船酔いで倒れてるおっさん達の看病をしていた。

 いい子や(´;ω;`)。煽られたのに世話してあげるなんて。

 ざまぁと思ってた俺の心の狭さが露呈したようで、なんとなくいたたまれなくなったのでおっさんどもの看病を手伝うことにした。

 俺って偉い!

 あ、ゴンから叩かれた。解せぬ(´・ω・`)

 何しやがるって言ったらゴンはなんか手を出さないと行けない気がしたとか言って謝ってた。

 ……これは血なのだろうか?俺はおっさんの一族に叩かれる宿命があるのか?

 血は争えんな……そんな遠い目をしながら吐きそうなおっさんにバケツを差し出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――、しばらくすると看病が終わったのでゴンはちょっと外見てくる、と駆け出していった。

 元気だな。やっぱり、その辺は子供だな。

 それで、看病して疲れたしちょっと寝るか―と吊られているハンモックに横になる。

 そうしてうつらうつらとしていると、船長からまた嵐が来るから命の惜しい奴は救命ボートで引き返せとのお達しが来た。

 ……命が惜しいって、あの嵐で死ぬ奴とかおらんやろ

 俺みたいな一般人ですら泳ぎきれる波だぜ?それにあの船長の腕前で沈没とか無いだろ。そうだよな?って同意を求めたら、近くにいたおっさんは『こんなバケモノでないとハンターにはなれないのか……俺は諦めるよ……』と言って去っていった。

 そのあと船長と一緒にゴンが来たので俺って普通だよな?って聞いたらなんか苦い顔された。

 解せぬ(´・ω・`)

 で、しばらくして乗客はほとんど逃げ出したようで残ったのは俺とゴンを含めて四人だけだった。

 レオリオとか言うおっさんと、クラピカという……女?いや男?どっちかわからん。

 まあその二人だ。

 そして船長は残った四人になぜハンターになりたいのかと質問をしてきた。

 ゴンは素直に答えた。

 親父に憧れてだから隠すことでもないよな。

 俺も特に隠すことではないし、いろんな秘境に行くためにハンターになるのが手っ取り早いからと答えておいた。

 だが残りの二人は気軽に話せるような内容ではないらしく答えを渋る。

 すると船長はこれはハンター試験だといった。

 ……もう始まってんのかよハンター試験。

 なんでも募集者がかなり多いらしく絞るためにこうして会場に向かうまででも厳選が行われているらしい。

 それを聞いて二人はしぶしぶながら答えた。

 クラピカはクルタ族という一族の生き残りらしく、一族を襲った幻影旅団と言う組織を追うためにハンターを目指すらしい。

 そして、レオリオは金のためだそうだ。

 んークラピカはまだしもなんでレオリオは隠したんだろ。

 金がほしいって普通の理由だしなー。

 とかいろいろ考えてたらなんかクラピカとレオリオは喧嘩しだした。

 そして表の方に出て行った。

 船長が試験はいいのか!とか叫んでたけどゴンは放っときなよとか言ってた。

 『その人のことを知りたければ、その人が何に対して怒りを感じるかを知れ』とか言って、喧嘩してる内容を知ればその人のことを知れるよと船長に教えていた。

 ……大人だ。ゴン年齢偽ってないよな?

 なんか俺よりだいぶ大人なんだけど……

 そうして表に出て行った二人を追いかけることにした俺たちだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――、なんだかんだあってクラピカとレオリオは仲直りしました。

 なんて優しい世界、ええ話や(´;ω;`)

 何があったかって言うと、デッキの上で二人が喧嘩してたら、その時マストの帆をたたんでいた船員が足を滑らせて船の外に滑落。

 それでクラピカとレオリオは彼を助けるため手を伸ばすもその船員にあと一歩届かない。

 そしてそれを見越してゴンが船外に飛び出す。

 船員の足をつかむことに成功するが飛び出しているのでそのまま海にドッボーン!

 あ、ヤバイなと思い俺も海に飛び込む。

 で、海の中でゴンと船員を見つけて投げてクラピカとレオリオに渡す。

 後はそのままバタフライで船に帰りました。

 なんかみんな化物を見るような目で俺を見てた。解せぬ(´・ω・`)

 ゴンはクラピカとレオリオにあのまま海に落ちたら死んでいたぞ!と叱られてた。

 で、なんか叱ってたらおかしくなってきたのかいきなり三人で笑い出した。

 あ、あのおじさんも入れてくれないかな?

 さっきから化物見るみたいな目で見られてて、いたたまれないんですが……

 しばらくしてゴンはオロオロしている俺に気がついたのかおいでよとか言って仲間に入れてくれた。

 ええ子や(´;ω;`)

 それで仲良くしてたら船長も笑い出して、お前ら気に入ったぜ!とか言って試験がチャラになった!やったぜ!

 そして一向は試験会場のあるザバン市の最寄りの港であるドーレ港を目指すのであった。




……こっちの方が筆進む
あっちのネギまも、もうちょい適当な文で書いたほうが良いのかね?
しかし今回のサブタイトル、もともと『グランドラインを泳いで渡る』ってタイトルでワンピースの奴書こうと思って取っといたのに使ってしまった……
大西洋って泳いで渡れるんですかね?
ではまた

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