バカと中華小娘とお姉さん   作:村雪

63 / 78
 どうも、村雪です!前回言っておりましたように、今回は先週に続けて連続で投稿をさせていただきますね~!


 さて、今回でようやく本当のプール回と突入することになりました!おバカで愉快なキャラクター達が水と戯れる姿に、少しでも心が和んでもらえればいいのですが…!


――ごゆっくりお読みください。

 




泳力―カナヅチ、なのには理由があるのよ!理由がっ!

 

 

 

「うおおおおおっ!プールがアタイを呼んでるのよさーっ!」

 

「あははは!プールだプールだ~!!」

 

「こ、こらフラン!チルノのマネしてプールにと飛び込んだりしたらダメよ!」

 

「行くぞ明久!あの2人に遅れるな!とうっ!」

 

「もちろん!バカチルノに負けてたまるかあ!そりゃあっ!」

 

「ちょ!年上が教育に良くないことをしないでくださいー!?」

 

「あはは。明久君達、とても楽しそうですね~!」

 

「……雄二も、まだまだ子供」

 

「もう、アキったら子供みたいにはしゃいじゃって。アキらしいわ~」

 

「葉月もフランちゃんみたいに飛び込みたいです~!」

 

「お、おし!じゃあ私たちも飛び込むかアリス!?」

 

「いいえ、悪いけれど私は普通に入らせてもらうわ。ええと、パレオはあっちにかけさせてもらおうかしら…」

 

「さっ、咲夜!私はフランみたいに飛び込まないわ!お姉ちゃんだから、き、きちんとしたところを見せるわよ!」

 

「さすがよレミィ。ご褒美に私がハグしてあげるわ。というよりさせてちょうだい?」

 

「ひっ!?い、今の咲夜は怖いからいや~~っ!ひ、秀吉ぃぃ~!」

 

「おおっ?ま、待つのじゃ十六夜。レミリアは自分からわしの後ろに隠れたのじゃ。じゃからその恨めしい顔はやめてほしいぞい!?」

 

「……あまりないツーショット……当たる…!(ダクダクダク)」

 

 

 

 まったく、飛び込みなんてしたら危ないでしょうに!・・・まあ、私もレミィ達小学生組がいなければジャンプしていたかもしれませんけども!

 

 ともかく、準備運動を各自終えた私たちはそれぞれのタイミングでプールへと入ります。う~ん!少し冷たいですがこの感覚がちょうどいいですね~!やっぱりプールは素晴らしい!

 

 

「あら、ちょうどいい水温ね」

 

「そっ、そうね!ちょうどいい温度だわくちゅんっ!」

 

「あらら、レミィにはちょっと寒かったみたいね」

 

「(カシャッ)おかげで可愛らしい写真が撮れたわ。ふふ♪」

 

「咲夜さん、防水性のカメラなんか持ってたんですね~」

 

 

 咲夜さんの手には皆の写真を撮るためか、土屋君のに似たようなカメラが。しかもあれ、相当良さそうな機種じゃありませんか?思いっきり水にぬれてるのに大丈夫だなんて、すっごいタフですよね?

 

 

「ええ、今日はこれで皆の可愛い写真を撮っていくつもりよ」

 

「土屋君とやってることは同じなのに、人が違うだけでこうも安心出来るものなんですね」

 

「……失礼極まりない」

 

「いや、事実でしょうが土屋君。じゃあその撮った写真を見せてくださいよ」

 

 

 プールサイドから写真を撮っていた土屋君にも聞こえた様で、おなじみのカメラを構えながら私たちの近くにやってきました。プールに入らず撮ってるってことは、彼のカメラは耐水性はないのでしょうか?

 

 

「……企業秘密(ポタポタ)」

 

「あなたのお鼻は本当に正直ですね~・・・」

 

 

 鼻血ばっかり噴いてる土屋君なのですから、耐水性は必須だと思うんです。自分の鼻血でカメラが壊れるなんて、ちょっとした笑い話が出来ます。

 

 

「まあ、私とか普段撮っている方の写真は全然良いんですけど、過激なのとか咲夜さんやレミィ達の写真を撮るのは遠慮してくださいよ?そのカメラが水に沈むことになると思いますから」

 

「……十六夜も撮っている。差別は良くない」

 

「咲夜さんは家族だから良いんです!」

 

「それに私はそんなやましい写真は撮っていないわ」

 

 

 ですよね咲夜さん!困るのはあられもない写真が第三者の手、しかもたくさんの人の手に渡ることなんですよ!間違いなく土屋君はその写真を売るでしょ!私に売るだけならともかゲフン!か、家族のそんな写真を売るなんて絶対許せません!

 

 

「……分かった」

 

「お、分かってくれましたか?」

 

 

 少し肩を落とす土屋君。うんうん、スケベな土屋君もクギをさされたら言うことを聞きますよね!

 

 

「……ならば、バレないように写真を撮れば」

 

「全然聞き入れてねえっ!!」

 

 

 というかそれって悪化してるし!ホントにカメラを水に投げ捨ててやりますよごらああ!!

 

 

「……ならば、どうしろと…!?」

 

「私の方がキレたいところですよ!?写真を撮らなきゃ万事解決じゃないですかっ!」

 

「……おれの存在意義を消す気か…っ!」

 

「女の子のえっちな写真を勝手に撮るのが存在意義なら、もういっそのこと消えてしまいなさい!」

 

「……まあ、可愛い写真を撮りたいというのは分からないでもないけれども…」

 

「ちょ、そこで微妙に同意されたら困りますよ咲夜さん!?」

 

 

 まさかの咲夜さんの裏切り!?まあ…まあ!普通に可愛らしい写真でしたら私もほしいですけれど!悪魔に魂は売りません!

 

 

 

『ぶわっ!や、やったわねはづきぃ!』

 

『あははは~!最強のお姉ちゃんこっちです~!!』

 

『このお!最強のアタイに水をかけたことを後悔させてやるのよさ~!』

 

「…っ!シャッターチャンスの予感…!(シュパッ)」

 

「あ、こ、こらっ!」

 

 

 葉月ちゃんとチルノちゃんの楽しげな声を耳ざとく拾った土屋君は、すぐさまそちらへと駈け出しました。ほ、本当に行動力が凄いですね~。その原動力がエロでなければ私も何も言うことが無かったのに…。

 

 

「メ、美鈴、咲夜、あの人怖いわ!鼻血流してカメラを構えてたもの!」

 

「だっ、大丈夫よレミィ!撮らせないよう私達がきっちりガードして見せるわ!」

 

「その通りよレミィ。あ、ちょっと写真を撮らせてね(パシャ)」

 

「ぴいっ!?」

 

「そう言いながら撮ったら説得力が減りますよ咲夜さん!?」

 

 

 咲夜さん、大丈夫なんですよね!?その中身はレミィにとっていや~な写真とかになってませんよね!?ここは咲夜さんを信じますよ!?

 

 

 

「あ、あの、美鈴さん」

 

「あ、は、はい!なんでしょう瑞希さん?」

 

 

 妹の趣味が少し不安に感じていると、そろそろとゆっくりプールに入った瑞希さんが声をかけてきました。水に浸かったときの反応から見て、水温はちょうど良かった感じです。

 

「美鈴さんは、その、泳ぐのは得意ですか?」

 

「おお、良くぞ聞いてくれました瑞希さん。実はこの紅美鈴、『赤いトビウオ』と呼ばれたことがあるぐらい泳ぐのは得意なのですよっ!」

 

「それって、血まみれのトビウオのことかしら?」

 

「血液の赤じゃなくて私の髪の赤です咲夜さんっ!!」

 

「ぷっ…!そっ、それだと、全く泳げないみたいに聞こえちゃいますね!」

 

「おお泳げますよっ!私は厳しい自然環境の中で負けたトビウオじゃありません!」

 

 

 というか発想が怖すぎです咲夜さん!そしてそれがツボにはまったように笑う瑞希さんも結構怖いっ!?

 

 

「そっ、それでですけれど、実は私、その満身創痍のトビウオなんです」

 

「あら、そうなんですか?」

 

「そういえば前に、あまり泳げないって言ってたかしら?」

 

 

 恥ずかしそうに告げる瑞希さん。ふ~む、瑞希さんには非常に悪いのですが、確かに瑞希さんは泳げる泳げないの二択だと、泳げないのイメージがありますねぇ。

 

 

「へ~、瑞希って泳ぐのが苦手なの?」

 

「ほほう、私としちゃあそっちの方が面白みがあるな~!」

 

「こら魔理沙、人の苦手なことを笑ってはダメよ」

 

 

 そんな瑞希さんの苦手を聞きつけ、美波さん、魔理沙、アリスがちゃぷちゃぷと水をかき分けて寄ってきました。ちなみに魔理沙は結構泳ぐのが得意で、アリスは得意でもなく不得意でもなく、まさに普通といった感じです。美波さんは見ての予想だと得意そうですが、どうでしょう?

 

 

「は、はい。恥ずかしいんですけど、浮くぐらいしかできなくて……」

 

「ぷかぷか浮かぶ瑞希か~。すごい可愛らしいビジョンが浮かんだぜ」

 

「それ、ウチも分かるわ魔理沙」

 

「私もです」

 

「そうね。確かにそう思えるわ」

 

「美鈴が血まみれのトビウオなら、瑞希は一人ラッコってとこかしら」

 

「そ、そんな!か、可愛いラッコだなんて…!」

 

「というか咲夜さん、その言い方は本当に勘弁してください!地味に傷つくきますからっ!」

 

 

 それだと私がもう瀕死状態にしか聞こえないじゃないですか!?ぜんっぜん瑞希さんみたいな可愛らしいイメージがないからそれ!最初に言い出した私が悪いんですけど、それでも私だって可愛らしい方が良いんですよぉ!

 

 

「おし!要は瑞希は泳げるようになりたいってことだな!」

 

「は、はいそうです!」

 

「じゃあ、瑞希が良ければ私が教えてやっても良いぜ!」

 

「え、ほ、本当ですか!?」

 

「だったらウチも手伝うわよ。普段瑞希には勉強でお世話になってるから、そのお礼をしなくちゃね」

 

「あ、ありがとうございます魔理沙ちゃん!美波ちゃん!」

 

 

 笑顔で瑞希さんの水泳の特訓を名乗り出る魔理沙と美波さん。勉強面では瑞希さんに及びませんが(かく言う私もですけれども)、こういう時には立場逆転ですね~!むろん私も参加させていただきますよ!

 

 

「私もよければお手伝いさせていただきますよ瑞希さん!瑞希さんにはいつもお世話になっていますからね!」

 

「メ、美鈴さんもありがとうございます!さ、3人にも教えてもらって、絶対に成果を出さないといけませんっ!」

 

「あはは!まあまあそんな気負わなくても大丈夫ですよ~!」

 

 

 人に教わってもすぐに上達しないことがあっても当然!自分のペースで練習すればいいと私は思いますがね!

 そんな私たちに対して、咲夜さん、アリスは水泳があまり得意ではないので、応援でとどまるみたいです。

 

 

「私たちはあまり得意じゃないから、今回は見学させてもらうわね」

 

「私もだわ。魔理沙、瑞希にちゃんと教えてあげてね」

 

「お、おう!任せとけっ!で、瑞希。浮くぐらいしか出来ないって言ってたけど、本当に泳げないのか?」

 

「は、はい・・・・こういう風に浮くくらいしか…(プカ)」

 

 

 魔理沙の確認に、瑞希さんは水面に浮かんで応えました。ふむふむ、確かに浮くことはきちんと出来ていますね~。

 

 

 瑞希さんの丸くて大きな胸もふよふよと水面に浮かんで

 

 

 

「こはっ…!?」

 

「ひょ、ひょうたん島だと…っ!」

 

「双子島…っ!?」

 

「?どうしたの皆?」

 

 

……いたのが悪かったのか、美波さん、魔理沙、咲夜さんの目つきが一気に変わりました。アリスの言葉にも反応せず、静かに瑞希さんの見事に浮かんだ胸を凝視するのみです。

 

 

「ぷはっ!こ、こういう風に浮くだけならできるんですけど……え、ええと……ど、どうでしたか?」

 

 浮くのをやめた瑞希さんは、3人から思い切り集まる視線を感じながらおそるおそる尋ねました。最初に口を開いたのは魔理沙です。

 

 

「…瑞希、お前が泳げない理由が分かったぜ」

 

「え、本当ですか!?」

 

 

 その言葉にぱっと笑顔を浮かべる瑞希さん。ですが魔理沙の顔は暗いもの。あ、これは絶対ろくな答えじゃないですね。

 

 

 

 

「瑞希が泳げない理由は、そのゴリッパな胸にあるぜ」

 

「……へぇっ!?むむ、胸ですかっ!?」

 

「そうだっ!前にそんなおっきい浮袋を付けてるからいつまでたっても泳げないんだっ!間違いないぜ!」

 

「いや、間違いしかないですよ魔理沙!?」

 

 

 それって完全にひがみじゃありませんか!自分から手伝うと言ったんですからもう少しまともな答えを――!

 

 

「魔理沙の言う通りよ瑞希!ってわけだからはやくその胸を外しなさい!そうすれば早く泳げるわ!」

 

「美波さん、あなたもですかっ!」

 

「わ、私の胸は着脱式じゃありませんよ!?」

 

「だったら移植手術をしましょう瑞希。手術費用は私が出すから、その見事なバストを私に寄越しなさい…!」

 

「ひいっ!?さ、咲夜さん冗談ですよね!?目がすごく怖いですよ!?」

 

「さ、咲夜さん落ち着いてください!そんな胸のことぐらいで必死にならなくても――」

 

 

 

「なにが胸の事ぐらいだっ!?」」

「「何が胸のことぐらいですって!?」」

 

 

「ひい!?わ、私に矛先が変更!?」

 

 

 咲夜さん、魔理沙、美波さんの、胸にコンプレックスを抱く3人は叫んだあと、血の涙が流れても違和感のない形相で自らの胸に手を添えました。

 

 

「くっ……!私が前世に何をしたっていうの・・・!殺傷!?クーデター!?それぐらいひどいことをしたとっ!?」

 

「どんだけ悲観してるんですか咲夜さん!というか仮に前世にそれをして罪が貧乳って!罰が軽すぎじゃありません!?」

 

 

 もはや閻魔様がご乱心を起こして下した判決ですよそれは!まあ咲夜さんがそんな悪いことをするはずないんですけども!

 

 

「ちくしょう!この元気で真面目な私にこんな罰を下すなんて、神様ってやつがいるんならそいつは神の面を被ったアクマだぜ!!」

 

「人のマンガを借りたまま返さなかったり勝手につまみ食いするあなたが言えたことですか魔理沙ぁ!今すぐ神様に謝りなさい!」

 

「憎い!おっきい胸に何の恩を感じないまま生活しているあの子もこの子もウチは憎いわ!」

 

「美波さんは美波さんで友達関係が一気に崩壊しそうなことを言わないでっ!?」

 

 

 こっ、この3人はああ~…!いくらなんでも胸が小さいことを気にしすぎです!胸があっても困ることはあるんですよっ!?

 

 

 

 

「あのですねぇ3人共!胸があるってのも困りものなんですよ!?選べる下着も少ないですし、動き回ると痛いし肩もすっごい凝ったりするんですよ!?」

 

「そっ、そうですよ!だから咲夜さん達も、そ、そんなに胸を欲しがらなくてもいいかと・・・」

 

 

『そういうのを贅沢な悩みって言うんじゃぁああああああっ!!』

 

「あぶっ!あばばばばばばばぁっ!?」

 

「わわぷっ!?み、みじゅをかけないでくだしゃ皆しゃ、ぱわ~っ!?」

 

 

 

 この3人の前ではいかなる反論も油になるみたいです。

 

 いわれのない罪をかぶせられた私と瑞希さんは、しばしの間激しい水しぶきをあびることとなりました。ちょ、息!息が出来がばぼぼ!?

 

 

「あぶぶ、ぶばっ!お、おぼれ~~・・・!!」

 

 

 私は正しいことを言ったというのに、この仕打ちはあんまりすぎますよね!?このままアバブッ!・・・こ、このままやられたままではいませんよおお!!

 

 

 ドプンと、荒ぶる水上とは反対に静かな水面に潜って攻撃をしてくる少女の足元へと接近します!

 

 

 ガシイッ!!

 

 

『ってウオッ!?メ、美鈴か!?』

 

 

 む、この黄色の水着は魔理沙ですね!ならば、最初の餌食はあなたですよおおっ!!

 

 

『う、うわわ!?この!離しやがれだぜメイリ――!』

 

『―――おおりゃあああああっ!!』

 

 

 私は魔理沙を下から思い切りすくい上げ、そのままプールへと頭からダイブさせます!一度頭を冷やしなさ~いっ!!

 

 

バッシャアアアンッ!!

 

 

『あぶぁごぼばあぁっ!?』

 

『!ま魔理沙ぁっ!?』

 

 

 はっはっは~!ざまーみろです!さあ次はあなた達の番ですよ、咲夜さん、美波さんんんん!

 

「お2人も覚悟ですよおおおお!!」

 

「!島田さん撤退よっ!」

 

「了解、十六夜!」

 

 

 む!この25メートルプールから逃げ切れると思わないことです!一種の戯れという事で、今は咲夜さんでも差別しませんよ~!

 

 そういうわけで、私は赤いトビウオとなって残る二人のターゲットを追いました。

 

 

 

 

 

『…ええ、と…私はどちらの味方になればいいのかしら…?』

 

『優しいお姉さん、どうかしましたかですか?』

 

『あ、ううん葉月ちゃん。女子には色々あるんだなと思っただけよ。まあ、かく言う私も女だけれどね』

 

『メイリン達お胸の話をしてたね~。私もおっきくなるかなあ?』

 

『大丈夫よフラン。あなた達はこれからが成長期だもの』

 

『そ、そうよねっ!私はもっともっと成長して、立派なレディーになるわよ!』

 

『ええ。レミリアは可愛いから、きっと綺麗な女性になるわ。将来が楽しみね』

 

『あ、あう…ありがとうアリスっ!』

 

『ん、っと。思ったより力強い抱き着きね、レミリア』

 

『ア、アリスもきっと、もっと胸が大きくなるわ!』

 

『あら、ありがとうレミリア。やっぱり私も小さい方なのかしら?』

 

『う~ん?でも、アリスって結構お胸があると思うんだけどなー。ねえ葉月?』

 

『え?う~ん、確かにお姉ちゃんよりずっと大きいと思うのです!』

 

『だよね!えいっ!』

 

『あっ。こらフラン、あんまり勝手に人の胸を掴んだりしたらダメよ?』

 

『えへへ、ごめんなさい!』

 

『うん。分かってくれたらいいわ、いいこねフラン』

 

『♪じゃあじゃあ!アリスのお胸触らせてね!ていっ!』

 

『ひゃん。もう、言ってからなら触ってもいいってわけではないのに・・・』

 

『こ、こらフラン!アリスが困ってるからやめなさい!』

 

『あの、レミリア?そう言ってくれるのは良いけど、あなたの手もしっかり反対の胸にある気がするのは私だけかしら・・・?あと、あんまり体重をかけられたらちょっと苦しい――』

 

『む~!フランちゃんとレミリアちゃんだけずるいです!私も混ぜてくださいです~!』

 

『ちょ、は、葉月ちゃん待って!?今突進されたらはぶっごぼぼぼぼば――っ!?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『――そういうわけで、アンタも来なさいよ木下』

 

『だ・か・ら!イヤって言ってるでしょ!いきなり来て何がプールに一緒に来いよ!愛子はともかく、何が悲しくてあんたと突然にプールに行かなきゃなんないのよ!?』

 

『相変わらずごちゃごちゃうっさいわねー。叫ぶのは勝手だけどご近所さんのことも考えなさいよ』

 

『うぐ!!あ、ああんたこそアタシのことを考えて行動しなさいよ!いっつもいっつも迷惑かけてるくせに、こういうときだけ常識人ぶるなっ!』

 

『はいはい、分かったからさっさと準備してきなさい。それまでここで待たせてもらうわね』

 

『な、なに勝手に行くことにしてんの、ってこら!人の家に勝手に入って断りなく腰を下ろすな!そもそもなんであんたがアタシの家を知ってるのよ!?』

 

『愛子に聞いたわ』

 

『愛子ぉ!!』

 

『あ、あ、あははは。ごめんね優子?ボクはやめといた方が良いって言ったんだけど、そこは霊夢で止め切れなくって~・・・』

 

『とにかく、わざわざ来てやったんだから一緒に来てやるのが礼儀ってもの。断るんならちゃんと理由を言いなさいよ』

 

『まずは約束をするのが礼儀よ大バカッ!!理由なんていらないわ!あんたと一緒に泳ぎに行くってことだけで十分よ!』

 

『ゆ、優子!それは言い過ぎだよっ!?霊夢だって傷ついちゃ―』

 

『ふ~ん。じゃあ仕方ないわね』

 

『ってない!?むしろ納得しちゃったよ!?』

 

『ちょ、ちょっと!?そ、そこは否定しなさいよ!アタシがすっごい最悪なことを言うきつい女みたいになっちゃうじゃない!?』

 

『優子。それはそれで今更な気がするとボクは思うけど…』

 

 

『泳げない奴を無理やり誘うのは良くないわ。つっても、現地に行かなきゃいつまでたっても克服は出来ないと思うけど――』

 

『って待ちなさい!なんで私がカナヅチ扱いされてるのよっ!?』

 

『あ?だってアンタ、泳げなくて溺れそうになってる恥ずかしい姿を私に見られたくないから来ないんでしょ?』

 

『ものすごい受け取り方をしたね霊夢っ!?』

 

『い、いちいちむかつく言い方を!!なにが恥ずかしい姿よ!?アタシはちゃんと泳げるわバカリボンッ!』

 

『バカリボンって何よ。でもま、その意気込みが大事よ木下。いつかその言葉が現実になる日がきっと来るわ』

 

『勝手に願望の言葉と取んなっ!あのねえ!アタシは水泳がむしろ得意な方よ!?あんたなんかよりもずっと泳げるわよ!』

 

『ふ~ん。あそう・・・』

 

『絶対信じてないでしょアンタ!?ぐうう・・・あああああむかついたっ!!だったら私が泳いで目に物見せてあげるわよっ!それだったらバカなアンタでも理解できるわよね!?』

 

『ん?来んの?』

 

『行くわよ!!なに!?文句あんの!?』

 

『ないわよ。ならさっさと準備しなさい。待つのは嫌いなんだから』

 

『ふん!そこでちょっと待ってなさい!(ドスドス!)』

 

 

『・・・す、凄いね霊夢。あんなに嫌がってた優子を自発的に来るようにするなんて・・・』

 

『まったく、相変わらず短気なやつよねー。私は普通に誘っただけだっていうのに』

 

『あ、あはは・・・普通とは言い難いんじゃないかなあ~?でも霊夢、どうしてそんなに優子を誘おうとしたの?それも代表とかじゃなくて、真っ先に優子を。最初に優子を誘うとき聞いた時からすごく気になってたんだけど・・・』

 

 

 

 

『ん?だって――――

 

  

 ――人数が多い方が、勝手にプールに入ったことがバレた時のリスクが分担できるじゃない。木下だったら別に怒られようが私の良心は痛まないしね』

 

 

『まさかのリスクマネージメントなの!?霊夢って実はすっごく優しいな~って思ったボクの気持ちを返せぇっ!!』

 

『ちょっと愛子!人の家の前で大声出さないでっ!!』

 

『・・・・・・』

 

『だってさ愛子。ちゃんとマナーってやつはわきまえないとダメよ』

 

 

 

『・・・・・・・もおおおおおおおおおおおぉおおおおおおおおおおおおお~~~~っ!!2人にだけにはっ!!ゼッタイに文句を言われたくなぁああああああいいいいいいいいいいいいいっっ!!!』

 

 

 




 お読みいただきありがとうございます!ようやく本当にプール回に入ることが出来て、村雪も一安心であります!

 が、プール回にようやく入って最初に入れたのが胸ネタという、村雪の人間性が変な形で定着しそうですね~。・・・いや、もはや今更の話でしょうか?

 まあともかく!ようやく本格的にプール回に入れましたので、これからにぎやかで楽しめる内容を書いていきたいところでございます!

 そして霊夢、愛子に続いて優子も加わる流れにさせていただきましたが、少しでも次回を楽しみにしていただければ幸いです!

 それではまた次回っ! 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。