エンデュミオンでの彩人の立ち位置に非常に迷う
「はぁ!!食らえ!!!」
池の上に立っていた魔女が水のエレメントを使役し、池の水を弾丸状にして彩人に向けて放つ
着弾地点からは轟音が響き煙がたちこめる
「彩人君!!!」
アリサは最初は何がなんだかよく分かって無かったが彩人が攻撃された事によって、今大変な事に巻き込まれていると自覚した
「ふふ、案外呆気なかったわね……」
水のエレメントを使役していた魔女、メアリエ=スピアヘッドは敵を迅速に殲滅出来たことで少し浮かれていた
「マリーベート!!ジェーン!!終わったわ」
「意外と楽に終わったね」
「うん…師匠が要注意人物だ…って言ってたけどそうでも無かったね」
メアリアに呼ばれた探偵のような格好をした、くせっ毛の少女…土のエレメントを使役するマリーベート=ブラックボールと、完全に痴女な格好をしているロリ妖精…風のエレメントを使役するジェーン=エルブスがぼやく
しかし、彼女達は本物の化け物を目の当たりにした事があるだろうか……いや……もし、目の当たりにした事があるのなら、こんな風に悠長に雑談なんかしないだろう……
「彩人君が!!!」
「大丈夫だよアリサ」
「どうして!!?インデックスちゃんは彩人君が心配じゃないの!!?」
「あやとはこんな事じゃ……」
立ちこめていた煙から何かが出てくる……
「傷一つ付けられないんだよ」
「シャワーにしちゃちょっと威力が弱いな……もっと強くしてくれよ」
インデックスの決め台詞を決めたと同時に全くの無傷の彩人が現れる
「うそ!!?」
「そんな…」
「全くの無傷なんて…」
彩人の規格外っぷりが初見の3人は酷く狼狽する
「さて…手加減はしてやんよ…いくz!!?」
彩人が臨戦態勢に入る瞬間彩人の周りに業火が囲む
「どういうつもりだ……ステイル」
「どういうつもりも何も…僕と君は端から仲間なんかじゃないだろう?」
宵闇の中からステイルが歩いてくる
「「「師匠!!!」」」
「は?…師匠?」
魔女3人組がステイルを師匠と呼びながら駆け寄る
「な…何なんですか!!?あの人!!?」
「そうですよ!!!私の魔術が直撃してもシャワー位しか思ってないし、しかも弱いって……」
「人間じゃない」
「だから忠告しただろ!奴には手を出すなって!!……はっきり言って僕じゃあ天地がひっくり返っても君には勝てないさ……だから忠告に来たんだ」
「あん?忠告だと?」
「そうs!!?そこか!!!!」
ステイルは急に何かに反応してそちらに炎を放つ。そこにはステルス機能で透明になっていた漆黒のメカが現れる
「あやとは気付いてた?」
「ステイルが攻撃してなかったら俺がしていた」
インデックスと無駄口をたたいているとステルス&魔女3人組と漆黒のメカの集団の戦いが始まる
科学と魔術の戦いは神裂火織の介入でステルス達の撤退でケリがついた。ステルスは去り際に
「良いか!!よく聞け柊彩人、その女の存在は科学と魔術の戦争を引き起こす火種になるかもしれないからな!!!」
と言いそのまま去って行った。因みに火織はアリサの方を血走った目で凝視したまま去って行った
「…戦争か…」
「…彩人君…私……」
と、ここでさっきのメカが一台やって来て、中から人が出てきた。
容姿はメカ用の専用スーツを着た黒髪ロングの目付きの鋭い女の子だった
「で?お宅ら何?」
「我々は学園都市の秩序を維持すべく特殊活動に従事している……先程の戦闘は依頼を受けた任務の一環だ」
「ちゃんと聞いてたか?それ答えとちがくね?」
「っ…警告する…その子に関わるな気安く関われば……貴様は死ぬ」
そう言い残し、去って行ってしまった
「とりあえず家に来な…アリサ」
「アリサ…」
一先ずアリサを家につれてきた彩人達。着いたは良いがアリサはずっと下を向いて座ったまま動かない
「アリサ。何か心当たりがあるんじゃ無いのか?」
アリサはやっと顔を上げた
「…彩人君達は……科学じゃよく分からない力って…信じる?」
「信じる信じない以前にあるからね」
「っやっぱりあるんだ…科学じゃ説明出来ない不思議な力は」
「アリサはそういうのが有ってほしいの?」
「……実はね…私がそうなんだ」
「!…」
「ふ~ん」
「歌を歌ったりしている時だけなんだけど……何か計測出来ない力が有るらしくて…今も霧が丘で定期的に検査を受けているんだけど……結局何かは分からなくて…」
「…」
「…」
「もしかしたら…皆が私の歌をきいてくれるのって……その力のせいじゃないかって……」
「……実は俺にも科学じゃ説明出来ない何らかの能力があるんだ」
「え?彩人君も?」
アリサは目を白黒させる
「ああ…でな、その能力の副産物的な物で、俺の体には大抵の不思議な力を無効化するんだ……もし、アリサの歌が不思議な力のせいで皆聞いてくれるって言うなら、俺が感動するわけないぜ」
「そうだよ!!アリサの歌は本物だよ!!」
家の猫もアリサにすり寄り、アリサが抱き上げ、ベランダに出る
「私ね…歌で皆を幸せにしたかった……歌ってれば、私も幸せになれる気がしていた…でも…それで誰かが傷付くなら…もう」
「……いいのか?それで」
「だって……歌いたいって結局は私のわがままじゃない?…またさっきみたいな事があったら……そのせいで……周りの人に何かあったら……」
「……周りの人達を気遣うその心はとても良いことだと思う……っでもね……俺はそれでもアリサに夢を諦めてほしくは無いんだ…アリサはどうなんだ?本当に諦めちゃうのか?」
「本当は歌いたいよ……だって…私には?それしか無いんだもん……」
アリサはずっと堪えてた涙がとうとうこぼれ落ちてしまう
「なら歌おう!…おめぇには夢がある。それを叶える力もある。後はただ全力で走り抜けるだけだぜ……もし、今日みたいな事があってもアリサ一人位なら余裕で守れるぜ!!.な?インデックス」
「もちろんだよ!!!」
「っ!!?…ふふ……ありがとう!二人とも」
「なら、アリサはここに居ると良いんだよ!!」
「はぁ!!?」
何を言いやがりますんですかねこのスカポンタンは!!
「魔術師は人目があれば手出ししてこないんだよ!!それにいざとなったら私もあやともいるし…ね!!そうしよ」
「良いの?」
「…まぁ、アリサが嫌でなかったら…別に構わねぇけど……おめぇはいいのか?年頃の男子の家で寝泊まりする事になるんだぜ」
「気にしないよ」
「アッハイ」
エンデュミオンの近く、明かりの点いていない暗い部屋。そこに、黒髪ロングで鋭い女の子。
シャットアウラ=セクウェンツィアはで依頼人と連絡をとっていた
「はい…敵は分類不能の能力を使っていました……」
『能力ねぇ…でも、今時能力なんてどこでも産み出せるのでしょう?…特にこの街では』
「今回の敵は相当に珍しい種類の力だと思います」
背後に黄金の歯車が幾重にも回っている巨大なオブジェがある高級な部屋。
ここにはシャットアウラが連絡をとっている依頼人の人の部屋である
綺麗なブロンドの髪を後ろに二つ下ろし、目は宝石のブルージルコンの様な透き通る水色。ゴスロリに身を包んだ年齢は10歳の少女が依頼人であった
「レアアースを自在に操るあなたも…十分に珍しいと思うけど?…シャットアウラ」
『単に少ないと言う意味の珍しさではありません…あなたの仰るとおり鳴護アリサは襲われた…いったい何者なんですか?』
「あら…知らないと戦えない?」
『…くっ……ところでこの回線は本当に安全なんですか?ノイズを感じるのですが』
「ノイズ?……ああ、そうだったわね」
少女は側近にレコードを止めさせる
「どぉう?ノイズは無くなった?」
レコードを止めた事でシャットアウラのはノイズを感じる事無くなった
『最後に…鳴護アリサと共に居た男が居たんですが』
「どうでもいいんじゃないの?」
『……その男と例の奴等との戦いを遠くから少し見ていたのですが…正直とんでもない強さでした』
「ふ~ん…怖じ気づいたの?」
『違います…書庫<バンク>で調べてみたら詳細が載っていませんでした』
「…はぁ…名前は?」
『柊彩人です』
「何!!?」
レディリーはさっきまでの余裕な態度が崩れる
『っ!?知っているのですか?』
「…ええ、少しね……その男とは極力戦わない方が無難よ……じゃあ、明日もあの子の警護を宜しくね」
『はい』
二人の通話はそこで終了する
「柊彩人……よくもエンデュミオンの一部を破壊してくれたわね…絶対に許さないわ……」
翌朝、とある高校
朝っぱらから青ピがアリサについて熱く語ってくる
「何朝から語ってんですか?」
当麻が呆れた様子で青ピを見る
「はいはいーい、授業を始めるにです」
そうこうしてる内に小萌先生がはいってきた
(ねむ)
彩人は正常運転であった
夜、インデックスとアリサは一緒にお風呂に入っていた
「だからね…いっつもあやとは私の事を守ろうとするんだよ!!確かに私はあやとみたいに強くないけど、こっちだってプロなんだからもう少し頼ってほしいかも」
髪を洗いながら彩人について愚痴を洩らすインデックス
「それはインデックスちゃんの事が大事だからなんじゃ無いの?」
湯船に入っているアリサは少しジト目になりながら聞き返す
「えー?なんかいったー?」
「むぅ…」
どこか面白く無さそうなアリサ
「ねぇ…この際聞いちゃうけど…彩人君とインデックスちゃんってどういう関係なの?」
すると、急にインデックスの首がグルンとアリサの方に回る
「ひぅ!!」
「そんな事聞くって事は彩人にフラグを建てられたんだね……」
「フ…フラグ?」
「ハァ…嘆かわしい」
ガックリしていたインデックスだが直ぐに顔をあげる
「ん~…彩人は私が助けてって思うと必ず来て助けてくれるんだよ!!!」
「……不思議な二人……でもなんか素敵だな…二人の関係…………!!?」
「アリサ?」
すると急にアリサが何かを思い付いた様で、お風呂場から出ていってしまう
インデックスも後を追う
もちろん裸で
「どうしたの?」
アリサは裸のままで机に向かって何かを書き始める
「待ってて…今歌詞を思い付いたから」
インデックスは初めて作詞作業を見て興奮して、アリサは歌詞を見られるのが恥ずかしくてそれを隠しながらも書き続ける
二人の声は外にまで聞こえていた
ガチャ
玄関のドアが開く音聞こえた
「「っ!!?」」
さっきまでの騒いでた二人は振り返る
「ひっさしぶりにゲーセン行ったけどやっぱおもろかった~」
「くっそ!!!何故俺にはゲームの才能が無いんだ!!!」
「にゃー、何でも出来るあややの唯一出来ない事だぜい」
「うっせー!!」
「俺は当然ゲーセンなんて持ち前の不幸で勝てない…ハァ」
俺達は久しぶりに4人で遊んでいた。今はその帰りである
「ん!!!」
「どしたん?あやや」
「いや、何か素敵イベント逃した気がしたから……」
「?何の事にゃー」
「…何でもねぇよ」
俺達はそのまま帰路についた
感想かもォォォォォォォォォん!!!!!!!