召喚したサーヴァントがカオス過ぎて私はもうダメかもしれない   作:パトラッシュS

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いったい何がはじまるんです?

 

ハローエブリワン。

 

はい、毎度お馴染み私ブエナビスタです。

 

前回、幸運な事に50連ガチャでたくさんサーヴァントを出した私ですが…。

 

今回、そのツケが全てかえってまいりました。なぜかと言いますと状況を見てもらえれば分かると思います。

 

そう、私達は現在。ペルシアとマケドニアの境にあるかないかわかんない、戦地のど真ん中に来ました。やったね!

 

 

「やったねじゃない!死ぬから!ちょっ!矢が飛んできた矢が!!」

 

「(´・ω・`)敵の潜水艦を発見!」

 

「ダメだ!」

 

「ダメだ!」

 

「(´・ω・`)ダメか…」

 

「ちょっと!ダメかじゃない!刺さってるわよ矢が!」

 

 

そう言って、頭に弓矢が突き刺さってる壁殴り代行に突っ込みを入れる私。

 

あのね、お姉ちゃんはね?もう突っ込み切れないわマジで。

 

あ、今回のサーヴァントはちなみにコマンドーと壁殴り代行。そして、ランスロットにマルタちゃん、さっちんです。

 

ランスロットさんは現在霊体化中。なぜならコストが高すぎてオーバーしちゃうからです。

 

ベンチ要員ってやつだね。だけど、今はそんなことよりひとりでも戦力が欲しかった…。なんでレベリング(自分)してなかったんだろ私。

 

そんでもってあそこで素手で敵兵を殴ってる聖女がマルタちゃんですね、ハイ。

 

おい、武器はどうした武器は。

 

 

「で!どうすんの!次に逃げる先は!何処に向かえば……!」

 

「カービー将軍に伝令。こちらコマンドー、繰り返す。こちらコマンドー」

 

「通信機使ってる場合じゃないでしょうが!」

 

 

そう言って、通信機を持つコマンドーに突っ込みを入れる私。

 

どうやら、私達はペルシア兵から攻撃を受けてます。マケドニアの兵隊と勘違いされてるみたいだね。

 

そんな、悠長な事は言ってられないのだけど…。現在、絶賛逃走中です。

 

あ、やばいさっちんがやられそうだ。

 

 

「ひーん!ヒロインバトルからなんで殺伐とした戦場にいるんだろう私!」

 

「敵兵が逃げたぞ!」

 

「追え!」

 

「いや、どう見ても敵兵じゃなくて女子高生だよね!何!この制服あの人達には鎧に見えてるの!?ねぇ!?」

 

 

そう言いながら槍を構えて追い回してくる敵兵に背を向けて逃走を試みるさっちん。

 

いや、すまぬ、本当にすまぬ。

 

幸薄いばかりに不幸な目に…。大丈夫だよさっちん、私も死にかけてるから。

 

そんな時だ。

 

私達にさらなる追い討ちをかける事態が起きる。

 

 

「続け!マケドニアの兵士たちよ!ペルシアの兵どもを蹴散らすぞ!」

 

「「「うぉおおおおおお!」」」

 

「な、何!」

 

「チッ…いえ、マスターどうやら追加みたいですね」

 

「いや、今更取り繕わなくても…って事はあれは…」

 

 

あーあ、なるほどきちゃったよ。

 

アレキサンダー大王ことイスカンダルさんのところの軍隊が…。

 

いや、このタイミングで来なくていいのよ…?救いの兆しは無かった。繰り返す。救いの兆しは無かったです。

 

なぜなら、この先、戦争に巻き込まれて完全に逃げ場を失っているわけですからそうなりますよねー。

 

てか、逃げようとした先にマケドニア軍が出てくるって完全に狙ってたでしょう!ザッケンナオラー!

 

しかし、これで確定的で明らかになった事がある。

 

それは私達の命運だ。

 

 

「これまでか…辞世の句を詠む準備しなきゃ」

 

「いや!マスター待って!諦めるのはやっ!」

 

「みてごらん?さっちん?…これから私達はあそこにいるマケドニア軍と今いるペルシアの大軍からサンドイッチにされてグッバイになるんだよ?」

 

「えー!知りたくなかったです!そんな未来!?」

 

 

マケドニア軍隊を見た途端。ペルシア軍達は武器を構えてマケドニア軍に突っ込んで行く。

 

ちなみに私達はそのちょうど真ん中。なぜなら逃げながら戦っていたからです。

 

容赦ないね?もうだめぽ。

 

先日、路地裏同盟に加入して即昇天だよ。何コレホント。

 

お母さん、お父さん、私は今まで幸せでした。短い間でしたが可愛がってくれてありがとう。

 

心残りといえば、先日残しておいた冷蔵庫のプリンを食べれ無かったことかなぁ(遠い目)。

 

 

「仕方ない、ここは俺の宝具を使うしかなかろうな」

 

「え?コマンドーさん宝具とか持ってたの?」

 

「当たり前だ。今度余計な事抜かすとその口を縫い合わせるぞ」

 

「アッハイ」

 

 

どうやら宝具があるようです。

 

それならなんで今まで使わなかったの!?私の死にかけた状況は何!?。

 

いや、まぁ、それはこの際どうでもいいや!宝具を使ってもらえるなら!私的には命が助かるからオールオッケーよ!。

 

するとコマンドーは呪文を唱えるかのように宝具の詠唱を通信機を通して始める。

 

 

 

「弾ける筋肉、飛び散る汗。CGや3Dなんぞ敵ではない漢なら肉体一つで十分」

 

「……………」

 

 

突っ込みたい、かなりいろいろ突っ込みたいけど詠唱だから今は口は挟まない。どうやらこれがコマンドーの詠唱のようです。

 

本人は至って真面目です。もう一度言います。本人は至って真面目です。

 

大事なことなので二回言いました。

 

コマンドーは続けるように詠唱を唱える。

 

 

「漢達の賛歌。史上最強の漢達が集うアクション核弾頭。」

 

「自らを消耗品軍団と名乗る世界最強傭兵軍団!」

 

 

そう言いながら立ち上がるコマンドー。気がつけば周りの景色が変わっている。これはもしかして…。

 

 

「固有結界!?うそぉ!?」

 

 

まさか、こんなゲテモノが固有結界使えるなんて思っていなかった私は思わず素の声を溢す。

 

先ほどまで草原だったものが辺りは紛争地域をメインとした廃ビルや瓦礫のある地形に変わっている。

 

マケドニアの兵隊達もペルシアの兵隊達もみんな見慣れない景色に変わっていく事に動揺が隠せないのかあちらこちらで声が上がっている。

 

そして、コマンドーは詠唱を終えてその宝具を発動させる。

 

 

地獄の使者達(エクスペンダブルズ)!」

 

 

その瞬間。コマンドーの周りに見知らぬ軍服を着た人達が一斉に出現した。

 

全員が黒い軍服を身に纏い、指には髑髏のリングを嵌めている。そして、極め付けに音楽。ワルキューレの騎行まで流れてくる始末だ。

 

彼らの周りにはロケットランチャーをはじめとしたあらゆる武器弾薬がこれでもかと言わんばかりに並べられている。

 

そして、背後には戦車に対空ミサイルといったもはや、あらゆる近代兵器のお祭りさわぎだった。

 

 

「よぉ、メイトリクス、仕事だって?」

 

「あぁ、奴らのケツにRPGをぶち込もうかと思ってね?ランボー」

 

「よぉ勘弁してくれよぉ、おらぁようやく休暇で娘とのんびり過ごすつもりだったんだぜぇ、この間のクリスマスにまたドンパチやったばっかだってぇのに」

 

「そういうなマクレーン、これが終わればこいつの奢りでパァッとパーティーだ。」

 

「ちげぇねぇ」

 

 

そう言いながらタバコを吹かし、コマンドーの横にズラリと並ぶ傭兵軍団。

 

その中に何やら私が知ってる顔ぶれもあった。そう、みんなどこかで見たことある人たちばかりだ。確か記憶が正しければ娯楽で見たDVDとかで…。

 

確か、みんな一人でたくさんいる悪党たちを全員倒してしまうような人達のような…。

 

 

「やぁ、マスター元気みたいだな」

 

「コ、コックさん!なんでここに!」

 

「なんでって…俺もこいつの宝具の一部だからさ」

 

「え?…そ、そうなの!?」

 

 

その言葉に驚きを隠せずにいる私。

 

どうやら、コックさんはコマンドーの宝具の一部らしいことがこの時ようやく判明した。

 

なんかいろいろ聞きたいことがあるんですが…それは…。

 

 

「ま、そう驚く事はない、俺は今までマスターの前に現界していたのはコックの英霊としてだが。奴が今回宝具を発動した事で俺は元の宝具の一部の位置に戻った事になる」

 

「ほ、宝具としてですか?」

 

「そうだ……」

 

「おぃ、ライバックお前も早く準備しろ」

 

「わかってる、今行くさ、それじゃあとでな?」

 

 

そう言って、ライバックさんは私に軽くウインクをすると黒い傭兵軍団の中へと入ってゆく、髑髏のリングを嵌めて。

 

ま、まさか、ジャンヌちゃんたちに美味しいご飯を提供する為にそんな裏話があったとは…。

 

そして、筋肉モリモリマッチョマンの変態は彼らについて語り始める。

 

 

「ここにいる奴らは一人一人が軍隊一つを丸ごと潰せる奴ら」

 

「己の肉体一つでテロリストでも国の軍隊ともやりあえるスペシャリストだ」

 

 

そう言って、戦場のド真ん中に突如出現した彼らの存在にマケドニア軍もペルシア軍も戸惑いを隠せないのか後ろに僅かに後退する。

 

そして、コマンドーが片手を挙げると全員があらゆる近代武器を手に構えて双方へと銃口を向ける。

 

しかしながら、こんな状況であっても私はコマンドーにこう訪ねたくて仕方なかった。

 

 

「い、一体何がはじまるんです?」

 

「大惨事大戦だ」

 

 

これが開戦の火蓋だった。

 


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