咲-Saki- 神域を継ぐもの   作:スレ主

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大変遅くなりましたッ‼︎


二十話

同日 女子会場

 

「女子個人戦代表は、一位竹井久選手、二位宮永咲選手、3位福路美穂子選手に決まりましたっ‼︎」

 

ーー女子個人戦2日目は意外にも早くも決まった

 

ーー今回長野一位を取った竹井久の打ち筋とても独特だった、多面待ちを取らずに単騎待ちや、三枚切れの牌を平気に待つ悪待ち……が和了って見せる

 

(ありゃ、こりゃ出来すぎわね)

 

 

 

 

 

 

 

合宿中

 

「そういえば、部長と達也の打ち筋って似てません?」

 

合宿中に須賀君が牌譜を取ってるいる時が事の発端だった

 

「そうかしら?」

「達也も部長も平気で三枚切れの牌で待つ時があるから現物が切れると困るじぇ」

「単純なダブロン率なら達也と和なんだけど、同じ単騎待ちをする場合だと部長と同じ待ちが多いんだよな」

 

小高君のパソコンからきめ細かいデータが出てくるが、三枚切れの単騎待ちの所だけ私と小高君のデータが突飛してでている

 

「部長の場合は悪待ちが好きなだけで、俺は理と感覚で打ってるからな」

「まぁ、悪待ちが好きなのは否定できないね、人生悪待ちってやつかしらね」

「全国狙うならもう少し武器が欲しいんですけどね」

「これ以上成長する余地って、私にあるかしら?」

 

私が全国で渡り合える武器は悪待ちだけだとおもうけど

 

「他にもあるじゃないですか」

「他にも?何かあるかしら?」

 

「ハイッ‼︎」

 

優希が勢いよく手を上げる

 

「どうぞ」

「部長の胸はまだ成長すると思うじょ」

「そうね、和までとはまでいかないけど、もう少し成長する余地はありそうね」

「なんで胸の成長になっとるじゃ……」

 

まだ胸は成長してるのは事実だけど、そこは置いといて何かあるのかしら?

 

「染谷先輩、部長を特徴を上げるとどんな感じですか?」

「そうじゃのぉ、部長、生徒議会長、悪待ち、悪女、傍若無人、腹黒、天邪鬼、なぜかストッキング常備、ベットでグータラ、実は可愛い物好き、初めて部活行った時マナーの悪いツモの練習してた、それから」

「ねぇ?途中から完全に関係なくない?しかも私悪口言われてるわよね?」

「ま、要するに天邪鬼で傍若無人な所が成長する余地がありますね」

「これイジメよね?部内でイジメよね?」

 

正直、小高君がこの手の冗談に乗るとは思っていなかったけど、流石に言い過ぎよねこれ?

 

「まぁ、俺の後ろでちょっと見ててくださ

い」

 

言われた通りに小高君の後ろに座る

そしてそのまま半荘が始まった

 

 

東二局が終わって小高君打ち方に物凄く違和感を感じる

さっきから私が切りたいと思った牌と同じ牌を切っている

 

「小高君………これ」

「そうですよ」

 

私の打ち筋をそっくり真似をしている

簡単に言うけど、やってることは神業に近いわよコレ……

 

そして

 

「リーチ」

 

小高君は単騎待ちではなく多面待ちを取った

だけど、私の感覚じゃコレはツモれないし、誰も出さない

 

しかし、咲が多面待ちの牌だした

 

「ロン、リーチ一発断么ドラ2満貫」

「うぅ、多面待ちかぁ……」

 

悔しそうに咲が点棒を渡す

そして、山を崩そうとした時、小高君が待ったをかけた

 

「部長、この待ちツモれると思いました?」

「…………この多面待ちはツモれないと思ったわ」

 

正直に自分の感想を言う

和あたりがジト目でこっちを見るけど、これは私の中の感覚だ

 

「でも宮永さんがだした、なんでか分かります?」

 

咲がだした牌は雀頭の4索

別にこれは現物でもない

咲の手配を見て、現物はなくても不要牌はある、

 

 

「宮永さんに4索を切ったのを説明するにはこの対局が始まることから説明しなきゃいけませんね」

「そこからっ⁉︎」

 

このたった一枚の捨て牌のためにどこまで遡るつもりよ………

 

「この対局が始まる前にまず、部長に俺の後ろにで見てもらいました、もちろん部長に何かを掴むためにここにきてもらいました、だけど部長が俺の後ろにいることであることが起こるんですよ」

「………あること?」

「警戒ですよ」

 

警戒?

 

「部長が俺の後ろにいて他の3人はどうおもった?」

 

卓に座っていたのは須賀君、咲、優希の3人

 

「まぁ、何かしらやると思ったよ」

「部長に何か見せようもしてると思ったけど」

「とりあえず警戒はするじょ」

 

「んで、東二局まで進んで部長が俺に声をかけましたよね?」

「そうね」

 

小高君が私の切りたいと牌を切っている

 

「その時京太郎と宮永さんは気づいたでしょ?「達也は部長の真似をしている」って」

 

まさかこの子は……

 

「………思考を誘導したの?」

 

「気づきましたね、宮永さんと京太郎は「達也は部長の真似をしている」という思い込みをした

だから俺のリーチは部長と同じ悪待ち………そう思い込む

そうなると字牌が切れなくなる、字牌は部長がよく待ちますからね、切れない

最初に切った赤5萬の周りも警戒する萬子は切れない

筒子も駄目だ優希の染め手に当たる、切れない

そうなると索子が切れそう……そんな思考」

 

 

場の流れを読んだ咲の思考

だけどその上をいく小高君

 

「けどそれが部長の成長と何の意味があるんじゃ?」

「部長の悪待ちは印象に残りやすい、つまり上に上がれば上がるほど部長悪待ちの印象は大きくなる………と同時に多面待ちはないと思い込む」

 

なるほどね………私の代名詞は悪待ち、だから多面待ちはない

そこを狙い撃つ

 

「そしてこの多面待ちは相手を惑わす

悪待ちが多い相手が多面待ちをした、その事実はより悪待ちが映えるようになる」

「なるほど、傍若無人、天邪鬼、悪女……ぴったりじゃの」

 

場の流れだけじゃなくて、私の特性をも戦略の一部とする………スタイルが見えてきたわ

でもまこ、それは流石に傷つくわよ

 

 

 

 

 

(小高君は全国出場した後か、もしくは私のスタイルを知っている人にしか使えないんだけどって言ってたけど都合良くいたわよ)

 

ーー久が見たのは風越の福路美穂子、達也曰く、出会った女子高生で達也の領域に一番近い人

 

 

(私のスタイルを知ってると言ってもそれは中学時代の話をなのよねぇ……読みは凄かったけど………あとこの子は真っ直ぐすぎなのよね)

 

ーー試合は久と美穂子の独壇場だった

一進一退の攻防だったが、最後の最後で久の多面待ちに美穂子が振り込んだのだ

 

(あの驚いた顔は中々いい気分ね………だから悪女とか言われるのかしら私……)

 

ーー久、素直に喜んでいいのかよく分からなくなる……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現在の点数差

 

達也 53900

 

秋山 16400

 

京太郎 8600

 

田島 15000

 

 

南一局 親秋山

 

ーーこの南一局は分岐点………流れのまま行けば確実に達也が和了する

 

今の達也は両隣の人間をおさえ、牌の流れをつかみ、運気も絶頂………だけどその圧倒的優位が逆につけ込むスキでもある

 

そして九巡目

 

「リーチ」

 

ーー達也の先制リーチ

 

「ポン」

 

「須賀選手、小高選手の4索ポンをするがこれで多面待ちがなくなりました」

「単に一発消しかそれとも何か別の糸があるか」

 

これが鳴けるってことは俺にもツキはある…この鳴きで俺と達也のツモが入れ替わった、そんで、このツモが本来の達也の一発ツモ

 

ーー引いたのは7萬

 

一見通りそうな牌だが、一発ツモに当たるこの7萬は切れない……仮に和了り牌全て100%自分のツモ山にあると考えると逆をいえば俺がその牌を全て抱えれば達也の和了り目は消えることになる……強運100の裏側はゼロだ‼︎

 

次順 京太郎ツモ

 

ーー引いたのは4索

 

「カン」

 

ーー引いた牌は7索

 

7萬切りテンパイ……ん?ドラが4索?………流石達也の運気が乗った牌だ…訳のわからない展開だな……

 

「須賀選手は7萬は切らず、雀頭を崩して行きましたね」

「だがドラ4は確定している、この暴れ馬を上手く乗りこなせばチャンスは広がるが…一歩間違えば大怪我だな」

 

次順 京太郎ツモ

 

今度はドラの4筒…まったく、達也の流れに乗ってからオイシイところばかりツモる……当然このドラも切れない

 

次順 京太郎ツモ

 

また、7萬、ドラを切ればテンパイだけど、これは切れない…かといって現物の6萬を切ったら、この手は死ぬ………駄目だこのドラは切れない

 

打 中

 

「須賀選手ここで中を打ちます」

「暗刻落とし………キツイ選択だ、これで手が振り出しに戻る」

 

次順 京太郎ツモ

 

また7萬⁈……どうなってんだこれ?これでもし達也が7萬待ちだったらツキが厚いとかそういうレベルじゃねえぞ

 

打 中

 

次順 京太郎ツモ

 

………中を暗刻落としてるうちに、またテンパイに盛り返した、流石にもう笑うしかねぇな6連続有効牌引きかよ………だけどそろそろあぶねぇ、だけど俺がツモれば問題ねぇっ‼︎

 

ーー引いてきたのは達也に通ってない3筒

 

……いやさっき下家がさっき6筒を通したな、ここはスジを追って……

 

牌をそのまま切ろうとしたが止める

 

どうして6筒をとおせたんだ?あれは一応危険牌だと感じる……つまり下家なりに安全理論があったんだ………カベか

 

ーー京太郎すぐさま下家の手を予想し、ドラに手をかける

 

だけど、この牌は達也にも危険なドラ……振り込みも当然あるが……ここは…いけっ‼︎

 

打 4筒

 

「ポン」

 

ーーそして溢れて切った牌……それは

 

「ロン 満貫だ」

 

「うっ……くそっ」

 

 

京太郎の上がり牌だった

 

 

「7萬がそっちに三枚いってたのか」

 

ーー達也は自分の手配を見せ教えてくれる、7萬のカンチャン待ち

 

「須賀選手、小高選手のアタリ牌を抱え込み見事満貫を手に入れましたッ‼︎」

「よくのみこんだよ、いい読みだ、捨て牌も意志ののある捨て牌だ……中連打といいドラ切りといい……流れが変わるかもな」

 

このまま俺の流れに……

 

「……えっ?」

 

風が吹いたと思ったら、急激な殺気を感じた

 

「……ッ⁉︎」

 

思わず立ち上がった

麻雀の試合中に殺気が飛んだんだ

だけど他の2人は気づいてない?

 

「リーチ」

 

たった六巡でリーチ?

くそ流れまだ達也か?

 

ーー京太郎ここは降りる

 

ーーしかし達也は中々ツモらない

 

………おかしいあらかた牌は出たのに中々達也が和了らない?

この流れで?

 

ーーしかしその疑問も解ける

 

「ツモ、リーチ一通ドラ満貫だ」

 

なッ⁉︎このリーチフリテンじゃねぇかよ

くそっやられた

始まる前の殺気で日和ったところにフリテンリーチ

俺が降りるように仕向けたんだ

 

「そんな睨むなよ、降りたのはお前の意思だぜ」

 

ーーそして次の局達也が田島に満貫をぶつけてトビ

終わってみれば達也の圧勝だった………

 

 

 

 

 

 

 

「決勝戦終わりましたが、どうでした藤田さん?」

「言い方は悪いが近年稀に見れない男子戦だったな、どれだけ取り繕っても世間は女子は派手で男子は地味みたいな扱いは消えてない………別にこの試合は女子のような派手な得点移動は無かった、だが女子にはない予測と読みと心理戦がより如実に出てた試合だったな」

 

 

おおぅ、藤田さん辛口トークだねぇ、つかどんだけ男子ヘッポコだったんだよ………

 

女子も終わったし、取材は京太郎に任せたし帰るか

 

「ちょっと待て」

 

「おー京太郎お疲れ、最後は惜しかったなー」

「なにが惜しかっただよ全然余力残しておいて、つか取材を俺に丸投げすんなッ‼︎」

「まぁまぁ、これで京太郎も雑誌とかでるんじゃねぇの?そしたらモテモテじゃねぇか?」

「ぐぅ、だけどな質問も大概お前のことばっかりでこっちは大変だったんだぞ」

「へーへー、以後善処します、それより帰ろうぜ」

 

ーー京太郎をほっといて先に駅に歩を進める

 

「こらっ、最後の局あの殺気飛ばしたのなんだよ」

 

ーー数々の記録を叩き出し、長野代表を決めた

 

「ん?あれ?京太郎日和って面白かったな」

 

ーーだが、まだ底を見せてないのも事実

 

「フリテンリーチとか普通ありえねぇから」

 

ーー彼を本気にさせる相手はまだ会ってない

 

「そういう普通から出るのが面白いだろ」

 

 

 




いろいろ事情があって投稿できませんでした

ってあとがきでよく見るけど絶対ウソだゾ‼︎
単にやる気がなくなっただけだゾ‼︎
モチベーションとかリアルの事情とかそれっぽいこと言って読者に「それじゃあしょうがないよな」って思わせるだけだゾ‼︎

まぁ、作者の本音はともかく久しぶりに投稿しました

いやー、やっと個人戦終わりました
そして皆さんお待ちかねの四校合宿編だね

ぶっちゃけほとんど手付かずで主人公の過去編を書いてたなんて言えない………

咲より俺ガイルの「ヤベェ、この設定だったら確実にランキング取れる」って思ってそっち優先に妄想してたなんて言えない……

暇になると咲よりリリカルなのはの設定を詰め込んだなんて言えない……

そして同時にやってるせいかまったく話が進んでないなんて言えない
……

さぁ、暗い話はやめますかッ‼︎
ちょくちょく主人公のキャラ崩壊はスルーよっ‼︎
そして作者の出来の悪さもスルーよっ‼︎←深夜テンション

ここまで読んでくださってありがとうございます‼︎
感想評価等お待ちしております‼︎

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