咲-Saki- 神域を継ぐもの   作:スレ主

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副将戦ですぞ‼︎




十三話

放送室

 

「もったいないな」

「はい?何がですか?」

「この試合だよ、今年のルールは赤ドラなど運の要素が強すぎる、さらに試合数が少ないのも偶然性を高めている」

「かといってプロのリーグ戦みたいに年二千試合なんて中高生には無理ですよ」

「去年は地味な競技ルールだったが…難しいものだな、今年のインターハイのルールまるで一万人の中から特殊の子供を選り分けるシステムにもみえる、今あそこで戦ってるのは堅実に技術を高めた選手なだけに半荘二回で結果を出すのは惜しいのだ」

 

 

 

 

「確かにそういう風に捉えることもできるんだけどなー」

「あら?納得してないの?」

「まぁ、そうですね」

「じゃあ、達也はこのルールについてどうおもってるんじゃ?」

 

先輩達は藤田プロの考察を聞いて確かにそうだなと感じた、しかし達也はそういう風捉えていないらしい

 

「このルール云々じゃなくて麻雀って正直に言えば糞ゲーじゃないですか」

 

達也のいきなりの発言にみんな黙った

麻雀部なのにいきなり麻雀を糞ゲー扱いしたのだ

 

「確率的には全部天和で試合終了っていう可能性もありますしね」

 

そんな可能性は限りなくゼロに近いがゼロではない、ゼロでない限り起こる可能性もあるのだ

 

「麻雀って、囲碁とか将棋と違って人間には手のつけられない領域が多すぎるんですよ、どんなに理を極めたって和了れない時は和了れないんですから」

 

「だからこのルールは運要素が高くてこういう選手がもったいないって話じゃないのか?」

 

京太郎は思わず尋ねるが

 

「だからズレてんだよ、運がなかったから負けましたなんて、くだらない言い訳なんだよ

運が悪くても勝たなきゃいけない勝負ってのは確かに存在するだろう?

今がまさにそうだ、運が悪くて全国いけませんなんて二流以外の何者でもねぇよ」

 

「でも、運はどうしようもないじょ」

「そこだよ、つまり不確定要素、見えない変数、そこで思考停止しちゃうから駄目なんだよ

運が良かった悪かったで麻雀なんかしちゃいけない」

「あら?それじゃあ私達は麻雀しちゃいけないのかしら?」

「うーん、別にやってもいいですけど……」

 

久は尋ねるが少し後悔した

 

「それじゃあ、一生俺には勝てませんよ」

 

達也はもはやそういう領域の麻雀をやっていない、以前咲が達也が打っても凄みを感じないというのは咲がそういう領域に入っていないからだ

 

二次元が三次元に干渉できないように

 

普通の麻雀では達也には干渉できない

 

(合宿中ついに誰一人達也君をトップから下ろすことはできなかった、明確の差を感じていたけどここまで差かあるとわね……)

 

普通のやつがこんなことを言えば笑われるかもしれないが、ここまで達也は負けていないからこそこの発言

 

負けてないから発言の重みが他とは違う

 

「てゆーかまた原村さんは全力になってないのかよ………」

 

試合を見てみると龍門渕高校が先制リーチをしている

和は既に発を鳴いて、さらにもう一つ副露している

が、ベタオリをしている

 

「あの状態ならもう少し回し打ちなりしてるんだけどなぁ」

「あぁ、アレか」

「あれね」

「あの状態のぅ」

 

皆、言葉には出さずにアレというが伝わる

 

「ポン」

「チー」

「ポン」

 

「ロン、1300は1900」

 

三鳴きからの9萬のアガリ

 

「………そろそろかな」

 

そして次の配牌

 

「対子五つ、トイトイかチートイだけど暗刻がないこの手はチートイか」

「役牌もドラもないからねぇ」

「染めやすそうなら鳴いていくがの」

 

染谷先輩って染め手本当すきだよな………

 

 

「清澄高校・原村和二巡目にして七対子聴牌です……ッ喰い仕掛けた龍門渕は断么ドラ4の二向聴‼︎」

 

 

「おっ、見逃し」

 

和は風越の捨てた6索を見逃しツモってきた西単騎でリーチ

西は既に1枚切れてる残り2枚

そして龍門渕は一発でつかまされた

 

 

「これはオリるしかないな」

「なんでさっきの6索で和了らなかったんだろ?」

「それじゃあたったの1600だじぇ、トップだしそれでもいいかもだけど」

 

そして南2局

 

「ついにお披露目か」

 

つか、龍門渕の人めっちゃアホ毛動いてんな

あの人も察知したな

 

「うわー」

「のどちゃん発熱っ‼︎相手は死ぬ‼︎」

 

「合宿の時でも何度かあったわね、普段からクールな和がペンギン持つとさらに冷静に…まるで機械のように無表情になっていくんだけど

ある点を超えると急に何かにのぼせたような雰囲気になって表情が柔らかくなっていく」

 

「知恵熱ってやつですか?」

「それは赤ちゃんが熱だすやつでしょ?考えすぎると熱が出るっていうのは医学的には証明されてないわ

達也君を除いて、普通の打ち手より遥かに頭を使ってそうだから脳内でドーパミンが出まくっていろいろおきてそうね」

 

「ちゃっかり俺を省くんですか?」

「あなたは別よ」

 

しかし南2局も流局ここまで4回の流局である

 

そして次の局

 

「ツモです」

 

鶴賀と風越をかわしながらの鮮やかの和了り

 

「ここまで和のパーフェクトだな」

「あっ、本当だ」

「前半戦のどちゃん以外全員焼き鳥だじぇ」

「まぁ、まだオーラスがあるからのぉ」

 

前半戦オーラス

 

「ラス親の龍門渕透華テンパイ‼︎リーチせずにダマテンにとりました‼︎

この一撃が原村和のパーフェクトを阻止してしまうのか‼︎」

 

「ずいぶん私たちよりの実況ね」

「パーフェクトゲームが達成したほうが盛り上がりますからね」

 

 

「一方原村和は配牌、ツモともに最悪‼︎まだクズ手の三向聴です‼︎

今の捨て牌的に、ベタオリですか?」

「七対子なら二向聴、龍門渕の捨て牌から聴牌臭を感じて様子見といったところか」

 

 

 

「リーチですわっ‼︎」

 

「あれっ?ヤミで、11600あったらデジタルはリーチしないんじゃ…?」

 

ちらっとこっちを見る京太郎

 

「………たんに目立つためだろ…多分」

 

正直に言うとダマテンのほうがいいんだが、あのアホ毛を見る限り目立ちたいんだろうな………

 

「………達也でも確定できないことがあるんだ」

 

勢いをつけるためのリーチは確かに存在するが、単に目立つためのリーチはやったことないからな……

 

そしてオーラス一本場

 

鶴賀のリーチに対して龍門渕が振り込んだ

 

「ん?リーチしてんのに無警戒で振り込んだ?」

 

相変わらず女子の相手は面白い奴ばかりだな……

 

 

 

 

 

副将戦終了

 

清澄114900

 

鶴賀学園102600

 

龍門渕高校101200

 

風越女子81300

 

 

「副将戦終了ーーーー‼︎

後半は鶴賀の東横と清澄の原村‼︎その二人の一騎打ちのでしたが、終盤近くに龍門渕と風越も応戦、圧倒的な点差がつくまでには至りませんでした‼︎

昨年トップの2校が無名の2校に抑えられるという番狂わせ、勝負はついに大将戦に突入します‼︎」

 

「頑張れよ」

「咲ちゃんファイトー」

「いつも通りにね」

「頑張って来んさい」

「勝ってこい」

 

「大将戦、鶴賀からは3年生の加治木ゆみ

 

現在トップの清澄高校からはバトンを受け止めるのは同じく一年生宮永咲‼︎

 

昨年に続き名門校の大将を務めるのは風越女子2年池田華菜‼︎

 

そして、その池田選手の因縁の相手とも呼べる選手がいます」

 

「………へぇ、なんだ面白そうな奴もいるんじゃん」

「ん?どうした達也?」

 

「龍門渕高校2年、神懸かりな闘牌を見せる前年度MVP‼︎インターハイ最多得点数記録保持者‼︎天江衣‼︎

大将戦の幕が今開こうとしていますッ‼︎」

 




ここからはステルスモモの独壇場っすよ‼︎←マジでステルス

モモファンのみなさん本当申し訳ないっす
自分だってモモ大好きなんです‼︎
なにあのけしからんスタイル‼︎しかも見つけたら簡単に落ちそうなチョロインぷり………だがそれがいい‼︎

みなさんも咲-Saki-を読んでもしくはアニメで見たと思うですけど

基本過去回想なんですよっ‼︎‼︎‼︎

麻雀描写そっちのけで過去回想いくんですよ‼︎
当然主人公視点だから相手校の過去回想は無理じゃないですか‼︎
文字数減るじゃないですか‼︎
作者原作大好きだからあんまり原作改変はしたくないじゃないですか‼︎

つまり、作者の能力にかかってるじゃないですか………

男子の個人戦は面白くしたいと考えているので気長に待ってください

とまぁ、作者の叫びは置いといて、ここまで読んでくださってありがとうございます
感想や評価等お待ちしてます

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