「アッハハハハハ!モンちゃんモンちゃん!コレ凄くない!?ヤバくない!?異世界だよ!草原だよ!夜空キレー!!」「あの、キャンさ「アルちゃん喋ってる可愛い!エンちゃんも可愛い!!コキュートスカッケェ!」」   作:カミカミュ

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キャン「☆1評価の数に思わず笑ったけど読んで評価までしてくれるってツンデレ?」

モモンガ「低評価にそんな感想抱くお前は何なんだ…」


7話 セクハラ キャンちゃん

 

 

 

 

 

「あのーモモンガ様?」

 

 

「あ、あぁ、アウラか根源の火精霊(プライマル・ファイヤーエレメンタル)との戦闘はどうだった?」

 

 

「いやーそれがですね…」

 

 

汗をたらしながら言葉を濁すアウラ。

 

アウラ後ろでマーレも言いにくそうに苦笑いしている。

 

二人は森妖精の近親種、闇妖精と言われる人種だ。

 

見た目は10歳ほどの子供で、耳が鋭く尖っており、薄黒い肌の二人だ。

 

ふと、周りを見渡せば先ほどキャンに放った魔法の余波で至る所が壊れ、地面が捲くれ上がり、キャンがマーレに抱きついている。

 

最後のは見なかったことにし、モモンガはアウラに詫びる。

 

 

「すまんなアウラよ。どうやら先ほどの魔法が根源の火精霊(プライマル・ファイヤーエレメンタル)にも当たってしまったようだな。相手を奪うような真似をしてすまない」

 

 

「いえ、そんな謝っていただかなくても…。それに、モモンガ様の素晴らしい魔法が見れて私たち感動しました。…それを捌くキャン×2様も凄まじかったですけど」

 

 

「ふむ、アレを私達と同じように見てると胃が持たないぞ?おっと、そうだ」

 

 

モモンガは虚空に手を伸ばす。

 

すると、そこに穴が空き手を入れると、魔法のアイテムを取り出した。

 

取り出されたアイテムは【無限の水差し(ピッチャー・オブ・エンドレス・ウォーター)】。

 

食事や喉の渇きというユグドラシルのシステムがあったが、アンデットであるモモンガには関係ないアイテムでゲーム中個人での使用はなく、せいぜい騎乗動物などに対してのみ使われていた。

 

名前の通り、無限に湧き出す新鮮で冷たい水がなみなみと入っており、冷たさで容器の周りには水滴が付いている。

 

次に取り出した綺麗なグラスに水を注ぎ二人に差し出す。

 

 

「アウラ、マーレ。飲みなさい」

 

 

「え?そんな悪いです、モモンガ様に……」

 

 

「そ、そうですよ水ぐらいならボクの魔法でも」

 

 

「そして、全力で走ってきた私には差し出されないって酷いなーwww」

 

 

パタパタと手を顔の前で振るアウラ、プルプルと顔を横に振るマーレ、頬を膨らませながらジト目で睨んでくるキャン。

 

最初の二人には苦笑いを浮かべるが、キャンに対してはいらないだろうと最初から分かっている。

 

キャンは【無限の水差し(ピッチャー・オブ・エンドレス・ウォーター)】をいくつもプレイヤーから奪い取っているのだ、一時期ナザリック内で廊下にズラーーーーーーーーーーーーーーっと並べられた【無限の水差し(ピッチャー・オブ・エンドレス・ウォーター)】を思い出して溜息が出る。

 

もちろん並べたのはキャンだ。本人曰く「奪ったのはいいけど、一つあれば十分だしインベ圧迫でマジやべぇのwwwで、どれだけ集まったかを実際に並べてたのさwww」とのこと。

 

そんな訳でキャンは無視しつつ。

 

 

「この程度気にするな。いつも良く働いてくれることへのささやかな感謝の表れだ」

 

 

「ふわー」

 

 

「ふえー」

 

 

「ぶー」

 

 

照れた顔の二人が恐る恐る手を伸ばして、グラスを受け取る。

 

キャンに至っては、自分で取り出した【無限の水差し(ピッチャー・オブ・エンドレス・ウォーター)】をラッパ飲みしていた。あ、むせてる。

 

 

「あ、ありがとうございます、モモンガ様」

 

 

「モ、モモンガ様に注いでもらえるなんて!」

 

 

「ごほっげふっ!wwww気管に入ったwwwwwwwごほごほっ!www」

 

 

そんなに喜ぶことだろうか。

 

キャンはうるさいので《獄炎(ヘルフレイム)》でも飛ばしておく。

 

 

「もう一杯いるか?」

 

 

無限の水差し(ピッチャー・オブ・エンドレス・ウォーター)】を持ち上げ、飲み干した二人に尋ねる。

 

 

「えっとー。うん!もう満足です!」

 

 

「そうか。ではマーレはどうだ?いらないか?」

 

 

「えっ!え、えっと、ボ、ボクも大丈夫です。も、もう喉が潤いましたから」

 

 

「モンちゃんwwww【無限の水差し(ピッチャー・オブ・エンドレス・ウォーター)】がさっきので壊れたwwww残り10スタックしかないwwwww」

 

無限の水差し(ピッチャー・オブ・エンドレス・ウォーター)】で攻撃を弾いたキチガイ馬鹿はほっときながら、二人からグラスを受け取り、【無限の水差し(ピッチャー・オブ・エンドレス・ウォーター)】のスタック数は15個で1スタックだったな、なら残りは150個かアホだなっと、どうでもいいことを考えながらグラスを空間の中に仕舞い込む。

 

アウラがボソッと呟く。

 

 

「……モモンガ様ってもっと怖いのかと思ってました。キャン様は凄そうですけど、何というか友達のような感覚で接せそうな感じというか…」

 

 

「ふふふ、友達なら年中無休で募集中だぜ☆リアルじゃw友達なんてw……なんて…」

 

 

「キャンさん…」

 

 

「いっぱいいましたぁぁぁぁぁ!!いないと思った?ザンネーン!ぷぷーwww」

 

 

「アウラ、マーレ離せ…あいつはぶっ飛ばす。経験値など知るか超位魔法でぶっ飛ばす…」

 

 

「だ、ダメですモモンガ様!この辺一体吹っ飛びますからぁ!」

 

 

「ももも、モモンガ様!おち、おちけつ、おちゅけいてくだひゃい!!」

 

 

挑発するキャンに静かに怒るモモンガ、それを止める双子といったカオスな空間が形成され始めたところで声が聞こえる。

 

 

「おや、私が一番でありんすか?ってこれはいった何事でありんす?」

 

 

大地から影が膨らみ、吹き上がる。影はそのまままるで扉のような形をとる。

 

そんな影からゆっくりと姿を現した者が、カオス空間に気づき疑問の声を上げている。

 

全身を包んでいるのは柔らかそうな漆黒のボールガウン。スカートの部分は大きく膨らみ、かなりのボリューム感が出ている。フリルとリボンの付いたボレロカーディガンをすっぽり羽織り、レース付きのフィンガーレスグローブを付けていることによって、殆どの肌が隠れている。

 

顔立ちは絶世の美少女で、僅かに晒された肌は病的なほど白さだ。長い銀髪に瞳はキャンと同じ真紅に輝いている。

 

年齢は14ほどの見た目で幼さが残る美しい少女だが、胸が見た目の年齢に不釣り合いな程大きく盛り上がっていた。

 

ナザリック地下大墳墓第一階層から第三階層までの守護者であり、真祖(トウルーヴァンパイア)のシャルティア・ブラッドフォールンだ。

そう考えていると、目の前にいたキャンが消えている。

 

どこへと、シャルティアの方を再度見れば、キャンに後ろから抱きつかれていた。

 

 

「んー?シャルちゃん。十分に可愛いんだからこんなに盛る必要なんて無いんじゃない?自分に自信が持てるように後で部屋に連れて行って可愛がってあげようかぁ?」

 

 

「んっ!あっはぁ、ちょ、どこに手を!?や、やめ!」

 

 

「…………《ソード・オブ・ダモk「モモンガ様!押さえて!押さえてください!!」」

 

 

 

 





話が進まなーい!

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