「アッハハハハハ!モンちゃんモンちゃん!コレ凄くない!?ヤバくない!?異世界だよ!草原だよ!夜空キレー!!」「あの、キャンさ「アルちゃん喋ってる可愛い!エンちゃんも可愛い!!コキュートスカッケェ!」」   作:カミカミュ

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冷静なキャラってのは、書き慣れてるんですけど、騒がしいキャラってこれが初めてなんですよね。頭空っぽにしてキャンのセリフ書いてます。


3話 動き出すNPC

 

00:00:00……1,2,3

 

 

「……ん?」 「あれ?」

 

 

サーバダウンしない。

 

キャンの発言に驚いていたモモンガもキョロキョロと辺りを見回すが、場所は変わらず玉座である。

 

 

「…ブルースクリーンにならない!?」

 

 

「いや、なったらダメでしょう!?え、というか延期ですかね?」

 

 

「お?おぉ?コンソール開かないよモンちゃん!GMコール!GMクォールゥ!じぇいえむぉおあああああああ!!!」

 

 

「ちょ、うるさい。なんですか叫び出して」

 

 

「モンちゃんの口カパカパ動いてるぅぅ!え、え!なにこれぇぇ!!何なに新要素!?パッチ!?まさかの終わる終わる詐欺!?」

 

 

「表情の動きが追加されてますます騒がしくなりましたねキャンさん!って、表情!?どういうことなんだ!?」

 

 

騒がしさ増し増しのキャンを見て、表情の追加に驚き声を上げるモモンガ。

 

ゲーム時の機能が何も使えず、混乱するモモンガに…。

 

 

「どうかなさいましたか?モモンガ様、キャン×2様?」

 

 

聞こえた澄んで綺麗な女性の声に、モモンガと騒いでいたキャンもポカンとして声の発生源を見る。

 

そこには、顔を上げたNPC。アルベドがオロオロとした様子でこちらを見ていた。

 

 

「何か問題がございましたか、モモンガ様、キャン×2様?」

 

 

「いや、何d「きゃぁぁぁアルちゃぁぁぁぁぁぁぁんん!!」」

 

 

「え、キャン×2さm、わぷっ!」

 

 

ガバァッ!!っと勢いよくアルベドに抱きつくキャン。

 

驚きながら抱きとめるがどうすればいいの慌てているアルベド。

 

 

「キャン×2なんて呼びにくいでしょう?キャンでいいよー☆マジアルちゃん可愛いぃぃぃッ!!おっぱいでけぇーえへ、えへへへへ」

 

 

「……龍雷(ドラゴン・ライトニング)

 

 

あまりの騒がしさに思わず魔法を唱えるモモンガ。

 

気づいたキャンの右腕が掻き消え。

 

 

「闇斬り」

 

 

モモンガの魔法は斬り裂かれた。

 

暗殺者(アサシン)専用スキル―闇斬り―

 

武器に特殊効果である非実体斬りが適用され、実体のないモンスターや魔法を斬り裂くスキルである。

 

一見便利スキルだが、プレイヤーの絶妙なタイミングが必要なスキルであり、暗殺者(アサシン)専用スキルの中でも難易度が高い曲者で、一時期は誰も使えず死にスキルと化していたものである。

 

それを平然とボスイベントで使うキャンは、暗殺者(アサシン)プレイヤーから「あいつは頭がおかしい」「第10位階魔法斬り裂くって化物か」「魔法特化のボスがキャンちゃんにフルボッコな件について」等など、お褒めの言葉?をいただいている。

 

 

「んもーいくら何でも魔法撃つことはないでしょー♪」

 

 

「余裕で対応しながら乳揉んでる人に言われたくないですよ…」

 

 

にゃはははっと笑っていたキャンは笑いを引っ込め真剣な顔つきになる。

 

 

「さてさて、冗談はここまでにして、一体全体どうなってのさー?アルちゃん、GMコールってわかる?」

 

 

「……お許しを。無知な私ではキャンかk、キャン様の問いであられる、GMコールというものに関してお答えすることができません」

 

 

「あーそんな硬くならなくてもいいよ。あと、GMはギガント・モモンガの略だから覚えといてね☆」

 

 

「コラコラ、さらっとウソを教えるな。アルベドも今のは気にしなくていいぞ」

 

 

「了解しました」

 

 

モモンガが下がれと手で合図を送り、アルベドが下がる。

 

そこから頭を下げている執事と六人のメイドに視線を移す。

 

 

「セバス!メイド達よ!」

 

 

『はっ!』

 

 

全員の声が重なり、すっと頭を上げる。

 

 

「玉座の下まで」

 

 

『畏まりました』

 

 

その様子におぉ~と声を上げている無視し、モモンガは次にどのような行動を起こすのが最善かを考え。

 

 

「―セバス」

 

 

頭を上げるセバスから垣間見える表情は真剣そのもの。一方キャンはインベントリでも漁っているのか空間に手を突っ込み「これじゃない、これでもない」とブツブツつぶやいている。

 

 

「大墳墓を出て、周辺地理を確認せよ。もし仮に知的生物がいた場合は交渉して友好的にここまで連れて来い。交渉の際は相手の条件をほぼ聞き入れても構わない。行動範囲は周辺一キロに限定。戦闘行為は極力避けろ」

 

 

「了解いたしました、モモンガ様。直ちに行動を開始します」

 

 

「モンちゃん。ついでに私も見て回ってくるよ」

 

 

「え?」

 

 

意外な言葉が出てきたキャンの方を見るとピタッと固まるモモンガ。

 

そこには先程とは全く違う装備を着込んだキャンがいた。

 

『漆黒の布』から作られた防御0の服装から全身から黒い靄が溢れ出し、目の部分だけが真っ赤に光る禍々しい装備にチェンジしていた。

 

「後これもっ、と!」

 

 

さらに取り出したのは3メートル近くある大鎌。

 

こちらは刃が薄赤色で、ドクンッドクンッと脈打つように点滅している。

 

 

「え、なんですかその装備」

 

 

素に戻りながら、思わず聞いてしまう装備にキャンは何でもないように説明する。

 

 

「えっとねー一時期暗殺者(アサシン)用のガチャで頭巾・手袋・服・靴・武器が出て来るってのがあってねー。各部位の0.002%の超低確率で、武器に至っては都市伝説レベルの0.000075%、後はハズレアイテムしか出て来ないっていうバッカみたいなガチャがあったのね。なんとか全部集めたのがこれなの。衣装のセット効果が『隠密効果10倍、移動速度上昇、隠密中のナイフ攻撃力20倍、毒効果20%UP、暗い場所ほど追加で隠密効果上昇、相手との接触時盲目状態にする』。で、この大鎌がこの衣装を着てる時のみの効果発動があってね。『一撃必殺の攻撃が可能。ただし、呪いにより、HPが10にまで減少』っていったぶっ壊れ装備。まぁ、紙装甲の私にHP10なんていつものようなもんだしぶっちゃけ呪い意味なくねって当時思ってたけど、ぶっ壊れすぎてつまらないから封印していた装備なのだ☆」

 

 

「うっわぁ…」

 

 

ドン引きである。

 

周りにいるメイドやアルベドまでもキャンの装備に顔が引きつっている。

 

セバスに至っては目を見開き固まっている。

 

 

「しかも、しかもだよ?期間半日限定とかふざけてるよね?コレクター魂っていうかなんなのかな…その時は『うぉーすげぇかっけぇ!』ってテンションで気が付いたら45万飛んでた……」

 

 

んじゃぁ、行ってきまーすっと元気にセバスを引き摺りながら駆けていく彼女をモモンガ達は何も言わずに天井を見上げた。

 

 

 





【深淵の暗殺者衣装】 セット効果

・隠密効果10倍
・移動速度上昇
・隠密中のナイフ攻撃力20倍
・毒効果20%UP
・暗い場所ほど追加で隠密効果上昇
・相手との接触時盲目状態にす

【呪われた深淵の大鎌】 衣装とのセット効果

・一撃必殺の攻撃が可能
・呪いにより、HPが10にまで減少


自分で書いておきながらやりすぎた感

どうでもいい話だが、
マビノギってゲームのイベントで出るトーテムがオプションの数が複数で、オプションの数値は同等の確率でランダム。全部MAX値が出る確率が、
確率:約0.0000000000000243%
期待値 無理
出したら事故る(確信)
ってのがあって当時は笑った。

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