ISってなに?   作:reレスト

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俺の日常が……

さて、もうこの子らの家が見えてるんだが……

 

 

待ち構えてるな、天災達が、

 

 

……よし!逃げよう。

幸いあいつらはこっちに気付いてねぇからな、

 

 

今ならまだなんとk「「姉ちゃん!(お姉ちゃん!)」」

 

 

……orz間に合わなかった、ちくせう、しょうがない気が進まないが、逝くかぁ、

 

 

「箒ちゃ〜ん!心配したよ〜、何処行ってたのぉ〜」

半泣きで篠ノ之がそう言い、

 

「何処に行ってたんだ一夏!心配させるんじゃない!」

 

と織斑が怒りつつも安堵した表情を見せて、

 

「「ごめんなさい」」

 

とちびっ子二人が謝っていた、

 

 

いやぁ〜、よかったよかった、じゃあ、俺は帰らして貰うか。

 

 

スタスタ、ガシッ×4

 

 

「「「「どこに行く(の)(んですか)」」」」

 

 

………くそぅ、もう少しだったのに、いや、まだいける!

 

「いや、もう遅いし帰って飯の準備しなきゃいけないんだよ、一人暮しだしな」

 

これなら帰れるだろう!

 

「なら今日は、家に泊まっていくといいよ!!」

 

 

 

……はぁ?何言ってんだよんなもん、嫌に決まってんだろ?

 

 

とうとうウサ耳に脳みそまで侵食されたか?

 

 

「本当?お兄ちゃん、泊まって行くの?」

 

「兄ちゃんが泊まるなら俺も泊まりたい!」

 

 

オイオイ、ちょっとまてやなんだこの流れは?このままだとまずいな、どうにかして逃げねぇとマジで泊まることになっちまう。

 

 

「ほら、急に押しかけたら親御さんに迷惑だろ?」

 

 

「今日はあの人達いないからモーマンタイだよ!」

 

 

……タイミングが悪すぎるだろ、いつか絶対に神をぶちのめす!

 

 

「……そうですね、せっかくなので泊まって行ってはどうですか?」

 

 

なっ、最後の砦の織斑まで裏切りやがった!

 

 

「それじゃあ、けって〜!!」

 

「「やったー!」」

 

 

クッ、もう無理だ、今更嫌だなんて言ったらマジで空気が読めないやつだ。

 

 

「オイ、どういうつもりだ?」ボソボソ

 

 

「箒が怪我をしてるのと一夏を連れて来た理由を聞かないとダメでしょう?」

ボソボソ

 

 

「事と次第によっては束が無茶苦茶してしまうので、なるべく早く話を聞きたかったんですよ。」ボソボソ

 

 

 

 

……チッ、利にかなってやがる、それなら説明だけさっさとして帰るか。

 

 

「それに、」

 

 

あん?

 

 

「普段、私達から逃げる水無月さんへの意趣返しにもなるでしょう?」

 

 

そう言って織斑は楽しそう笑って篠ノ之達のところに歩いて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………ふ、

 

「ふざけんじゃねぇ〜!!

 

その場で叫んだ俺は悪くないと思う、篠ノ之だけでも性質が悪いってのに織斑までこんなことしてきたら手に負えねぇよ!

 

 

はぁ、もはや振り回されるのが日常になってきてる、……多くは望みませんので俺に平穏を下さい。

 

 

何?お前に平穏なんか来ねぇよ?

 

 

………ダメだ、幻聴まで聞こえてきやがる、はぁ〜あ、諦めて逝くか。

 

字がおかしいが……もういいや疲れた。

 

 

とぼとぼ、

 

 

〜悠夜移動中〜

 

 

で、篠ノ之の家に着いたので……着いてしまったので、とりあえず、飯をどうするか聞いたんだが、

 

 

「束さんにまかせなさい!私が腕によりをかけてご馳走を創っちゃうよ!!」

 

とか言ってきた、……普通に作れよ、何を創るんだよ、恐怖しか湧いてこねぇよ。

 

 

「わたしも手伝う!」

 

「俺も!」おぉ、いい子達だなぁ、箒ちゃんはホントにあれの妹なのかわからないくらいいい子だなぁ、……あぁなるほど、姉があれだから妹がしっかり者になったのか、世の中バランスが取れてるねぇ〜

 

 

……俺の平穏以外だがな!

 

それよりもだ

 

 

「お前って料理出来たのか?以外過ぎるぞ」

 

 

「ぶぅ〜、ゆーくんひどーい!私だって料理できるよ〜それに篠ノ之家の女は料理上手なんだよ!」

 

 

なんだよ、料理上手な家系なんかあるのか?

もう金は払うから出前じゃダメなのか?

 

 

「それにいっくんも器用だからねっ!きっとおいしいご飯ができるよ!あっ、でもちーちゃんは料理できな」ガシッ、ギリギリギリ

 

「あっ、頭がわれる〜ちーちゃん放して〜」(泣)

 

ジタバタ、ジタバタ

 

「お前はいつも一言多いんだ!」

 

さて、あれは放って置いて案内してくれ、ん?お姉ちゃんが死んじゃうって?

 

大丈夫大丈夫、いつもあんな感じだからな、気にしちゃダメだ、

 

なに?腕がプラーンとなってて何か白いのが口から出てる?あれだ、マジックの練習してんだよ、ほらさっさと行くぞ。

 

 

顔が青ざめてる二人を連れて家の中を案内してもらった、………後ろから何かが潰れる音とウサ耳の悲鳴が聞こえてきたが関係のない事だ。はぁ〜、結局、きちまったよ、なんか蟻地獄に引き込まれたか、魔王の魔窟に放り込まれた気分だなぁ。

 

 

「どうぞ、」

 

コトッ、

 

 

ん、緑茶か、個人的には珈琲が好きなんだが文句は言えねぇな。

 

「サンキュ、」

 

ズズッ、

 

はぁ、落ち着くなぁ、たまには緑茶もありだな。

 

 

「すみません、珈琲を出せたらよかったのですが、あいにく切らしてまして」

 

 

そうだったのか、ならしょーがないか

 

 

 

 

 

……ん?

 

 

「俺、珈琲が好きだって、言ったことあったっけか?」

 

 

んなこと言った覚えないんだが……?

 

 

「……遠い目をして珈琲を飲む園児なんて水無月さんくらいでしたので」

 

 

 

 

 

 

……そんなインパクトの強過ぎる光景を見たらそら忘れられないわな、

 

 

で、だ

 

 

「織斑は手伝いに行かないのか?台所に出入り禁止を喰らった俺からしたら話し相手が居てくれてありがたいっちゃ、ありがたいんだが、」

 

 

 

 

別に俺が凄まじく不器用って訳じゃなくて、手伝おうとしたら、篠ノ之に

「ゆーくんはきちゃだめだよ!」と言われてしまったので、こうして居間で緑茶を啜ってるんだよ。

 

 

……なんか俯いちまったな

 

「………き…ない……」

 

 

あん?

 

 

「……出来ないんです、料理」

 

 

はっ?

 

 

「出来ないって、手伝いすらダメなのか?」

 

 

「……はい」

 

 

おぉう、マジかよ、篠ノ之が何回か言ってたのは知ってたけど、手伝いが出来ないレベルだったとは

 

 

ここまで、暗い織斑は初めて見たなぁ、

 

 

ん〜、

 

 

「また今度教えてやろうか?」卒業した時にプレゼント貰ってお返ししてねぇから、その程度なら軽いもんだ、

 

「いいんですか!」

 

 

うぉっ!……普段の織斑からは考えられないテンションだな、

 

 

「あぁ、それくらいならな」

 

 

「ありがとうございます、……これで束に馬鹿にされないで済む」

 

……あぁ〜なるほど、織斑らしからぬテンションの理由はあのウサ耳か、

 

 

基本、万能型天災の織斑は弱点が極端に少ないからなぁ、自分が出来るから調子にのって弄り倒したんだろ、

 

 

……その後にあるアイアンクローのことを忘れて。

 

 

まぁ、織斑の表情を崩せる奴はあいつと変態ストーカー君とか極少数だからなぁ

 

変態の方は表情を歪ませるって言った方が正しいけどな、基本的に人あたりのいい織斑が唯一露骨に嫌がる相手だからな、

 

 

 

……マジで何したのか気になるな、地雷っぽいから聞かないけどな、

 

 

「ち〜ちゃ〜ん!ゆ〜く〜ん!できたよ〜!束さんの愛がこもっ」スパパン、

 

「「うるさい!」」

 

 

「うぅ、呼びにきただけなのにぃ〜」(泣)

 

 

はぁ、疲れる

 

 

「おら、早くいくぞ、俺はもう疲れた」

 

 

「そうですね、行きましょうか」

 

 

「まって〜!」

 

 

 

うるせぇ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さぁ!ゆーくん!召し上がれ!」

 

 

……いや、旨そう何だけどよ

 

 

「何で、こんなに統一性がないんだよ、」

 

 

マジで和洋中揃い踏みだし、

 

 

「気にしない、気にしない、早く食べて!食べて!」

 

わかったよ、

 

 

ヒョイ、パクッ、

 

 

「…………すっげぇ釈だが、味はいいな」

 

 

凄まじく釈だがな、

 

 

「褒められてるのに嬉しくないよ〜」(泣)

 

 

本当のことを言っただけだ、文句を言われる筋合いはねぇ、

 

 

「あ、あの」

 

 

ん?

 

 

「どうしたよ?箒ちゃん?」

 

「えっと、これ、」

 

そう言って形が不揃いで少し焦げているから揚げを出してきた、

 

 

ふむ、ヒョイ、パクッ

 

 

かなり心配そうにこちらを見てきたので、笑いかけながら

 

 

「美味しいよ」

 

 

と言った、

 

 

そしたら笑顔で喜んでいた、かわいらしいもんだな、

 

「束さんの時と反応が全然ちがうぅ〜!」

 

 

当たり前だ、おまえと一緒にしたら失礼だろうが、

 

 

そんなことをしながら料理を平らげていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごちそうさま、味はよかったよ、味は」

 

 

「ぶぅ〜、ゆーくん素直じゃない!」

 

 

うっせ、

 

 

「料理も食べ終わったことですし、何故、箒と一夏と一緒に帰ってきたのか説明して貰えますか?」

 

 

……ごまかしてもしゃーないしそのまんま喋るか。

 

 

「りょ〜かい」

 

 

俺はその時のことをそのまま喋った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっと行ってくるよ。」

 

スタスタ、ガシッ×2

 

 

「放して!箒ちゃんを虐めた奴らを社会的に抹殺出来ない!」

 

 

やめろ、そいつらだけの被害じゃ収まらんだろうが!

 

「現場はこれに入ってるから、んなことするな!」

 

 

と言って俺がケータイをだすと織斑と篠ノ之の動きが止まった、

 

 

……なんか嫌な予感がするなぁ、

 

 

「水無月さん」

 

 

「何だよ?」

 

 

「その携帯は何時から持っていたんですか?」

 

 

織斑が静かにそう問い掛けてきた、

 

 

「中1からだが?それがどうかしたか?」

 

「この前、私と束が携帯を持っているか聞いた時にはたしか持っていないと言ってらしたはずですが?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………」ダラダラ

 

 

 

まずい、完全に忘れてた、

 

「ゆーくん……」

 

 

「水無月さん……」

 

 

駄目だ、詰んだわこれ、

 

 

「「アドレスを教えて(下さい)」」

 

 

「……ハイ」

 

 

ちきしょう、せめてプライベートでは静かに暮らしたかった………

 

 

「ちょっと待て、何俺のケータイにそのままの名前で登録しようとしてんだよ」

 

何言ってるんだコイツって顔してるな

 

 

「そんなことして誰かにケータイ見られたら俺がめんどくせぇことになんだよ」

 

 

「だからテキトーに名前を変えて登録しとけ、電話とかもそれで対応するから」

 

 

微妙な顔してるな、そりゃそうか、自分の名前を変えろって言われたらそうなるわな、

 

 

しばらく天災達は話しあってたみたいだが、急に篠ノ之がこっちに来て

 

 

「ゆーくんがつけて!」

 

 

とか言ってきやがった、

 

 

「理由は?」

 

 

「言い出したのはゆーくんだよね?」

 

 

チッ、珍しく正論言ってきやがる、めんどくせぇからテキトーでいいか

 

 

「テキ「適当に決めちゃダメだよ!」チッ」

 

 

くそぅ、読まれてたか、ん〜、これでいいか

 

 

「じゃ、雪と桜で」

 

 

割とましだろ?

 

 

「由来は?」

 

 

「千冬→冬→雪と束→たばね→ばね→スプリング→春→桜だ」

 

 

「「安直(だね)(ですね)」」

 

 

うっせぇ、自分でもそう思うよ……

 

 

「異論は認めん、決定だ。」

 

 

それなりに満足そうだからいいだろ。

 

 

「これから毎日電話「したら着信拒否するからな」うぅ、ゆーくんのいじわる〜」(泣)

 

 

当たり前だ、そう簡単に俺の平穏は潰させねぇ、

 

 

「いいなぁ姉ちゃん、コードネームみたいでカッコイイ!」

 

 

なんだ?

 

 

「一夏君も欲しいのか?」

 

「うん!」

「そうか、箒ちゃんもか?」

 

「できるなら欲しいです」

 

そんなにいいもんかねぇ?

 

「海(かい)と紅葉(もみじ)でどうだ?」

 

 

「一夏→夏→海と箒→落ち葉→秋→紅葉って少し苦しいけどな」

 

 

「「ありがとう!」」

 

 

まぁ喜んでるからいいかぁ

 

「そういえば、兄ちゃんの名前って何て言うの?」

 

 

言ってなかったか?

……言ってなかったな、

 

 

「水無月 悠夜だ、呼び方はなんでもいいぞ〜」

 

 

「じゃあ悠兄ちゃんで!」

 

「悠兄さん?」

 

 

「あぁ、よろしくな」

 

 

元気だねぇ〜

 

 

「じゃあ、説明もしたしそろそろ帰るわ。」

 

 

「えぇ〜!泊まっていかないの!」

 

 

「あほ、明日学校があるだろが、俺にも準備があるんだよ」

 

 

不満そうにすんな、飯は食っただろうが、

 

 

あぁ〜また来るから文句言わないでくれよ、ちびっ子達、約束するから、な

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……そこのウサ耳がいない時にでも来るわ、

 

 

うるせぇ黙れ、俺はもう帰る、

 

 

じゃーな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、篠ノ之の妹を虐めた奴らの親が顔を真っ青にして謝ってる姿があった。

 


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