ストライク・ザ・ブラッド〜獅子王機関の舞剣士〜   作:倉崎あるちゅ

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一ヶ月更新とかほざきながら先月に更新しなかった事をお詫び申し上げます。

ほんっとうに申し訳ありませんでしたぁぁぁぁ!!m(_ _)m

いやぁ、まさか自衛隊行って、喘息八角で帰されるとか思いませんでしたので戸惑っていました。おかげでバイト探しだよコノヤロー!
まぁ、自衛隊だったら作品書く時間無くて泣きそうだったんですけどね!!
GATEの伊丹はどうやってあの生活を耐え抜いたのだろう。それが気になる。

さて、どうでもいい事を書きましたが、本編へどうぞ!
今回は原作コピペ感が否めません。申し訳ないです。




 Ⅸ

 α

 

 

 時は遡り、数十分前。

 翔矢達が傷を負ったアスタルテを発見する前の出来事。それはつまり、雪菜達がガルドシュに連れ去られる前の事である。

 

「……あれ、ここどこ……?」

 

 眠たい目を擦り、藍羽浅葱はゆっくりと上体を起こした。

 すると、傍で看病していた凪沙が身を乗り出して浅葱に話しかける。

 

「あ、浅葱ちゃん目覚ました? 大丈夫? なんか衝撃的なもの見ちゃったんでしょ? どんなのだったの?」

 

 凪沙の問いに浅葱は首を傾げて、思い返す。

 彼女が最後に見た光景は水塊に閉じ込められた古城。その彼を閉じ込める漆黒の髪をし、同じく漆黒の片手剣を持つ少女。最後に壁際で体育座りをする色素の薄い栗色の髪をポニーテールにした少女。

 それを思い出した浅葱はハッ、となり、

 

「そうだ! 古城は!? 古城が剣持った女の子に──!」

 

「藍羽先輩、落ち着いてください。あの人達は私の友人です。暁先輩もご無事ですから安心してください。……あと、その人男性の方です」

 

 慌てる浅葱を、傍にいた雪菜が落ち着かせるように言う。

 すると、彼女は雪菜の言葉に呆気にとられた。

 

「お、男……? あの子が? あんなに可愛い顔してたのに……?」

 

(そっちですか。いえ、解りますよ? けど、暁先輩の事は触れないんですね……)

 

 驚きだわ、と信じられない顔をしている浅葱に対し、雪菜はそう思った。そして、凪沙の方はというと、何故かウキウキした様子だ。

 

「あたしも少し見ただけだけど、あんなに可愛いのに男の人なの? 女の子の服着たら皆勘違いしちゃうね! 雪菜ちゃんのお友達なんだよね? 面白そうだしお願いして女の子の服着てもらおうよっ!」

 

「え、えっと、凪沙……ちゃん?」

 

 あまりにも凪沙の剣幕が凄いため、雪菜はタジタジになる。

 ふと、雪菜の脳裏に昔の翔矢が映し出される。

 昔、潜入任務だからと、翔矢は師匠の(ゆかり)に女装させられた事があった。その時は紗矢華と体格も大体同じだったため、紗矢華の服を着る事となった。

 騒ぐ翔矢を気絶させた縁は紗矢華と協力して、彼を着替えさせた。目が覚めたら、翔矢は己の姿を見て泣きながら雪菜に抱きついた。

 

(あの時の翔矢さん、可愛かったですけど……可哀想だったなぁ)

 

 そう思い出し、感傷に浸っていると、

 

「──警告。校内に侵入者の気配を感知しました」

 

「侵入者?」

 

 まったく予想していなかったその言葉に、保健室にいた雪菜、浅葱、凪沙は呆然と固まった。

 

「総数は二名。移動速度、走破能力を参照。未登録魔族と推定します。経路から予想される目標地点は、現在地、彩海学園保健室です」

 

 淡々と告げられる警告を、雪菜は一瞬理解出来なかった。

 第四真祖である古城を狙うなら解る。しかし、保健室にいる自分を含め、これと言って狙う人などいないと彼女は思った。

 そんな雪菜の背中に、突然凪沙がしがみついた。

 

「嘘……」

 

 いつも見せる快活な笑みなど消え失せ、全身を震わせ、顔を真っ青にしている。

 普通とは言えない彼女の様子に、雪菜少々戸惑いながら凪沙に呼びかける。

 

「凪沙ちゃん?」

 

「雪菜ちゃん、どうしよう……あたし……恐い」

 

 消え入るような声で言う凪沙を雪菜は抱き支える。

 魔族特区に住む人々は魔族に対する恐怖は低い、と雪菜は翔矢や縁から聞いている。

 しかし、しがみついている凪沙には、その聞いていた事が適応されなく、過去に何かあったのでは、と思わされる。

 

「よく解らないけど、とにかく、ここから逃げた方が良さそうね」

 

 困惑気味の浅葱が、凪沙を気遣うような目で見て、立ち上がって保健室の出口に向かった。

 しかし、

 

「なっ……!」

 

 乱暴に開けられた扉から、大柄な、灰色の軍服を着た銀色の体毛を持つ獣人が現れたのだ。

 

「獣人……」

 

 浅葱のその呟きに、凪沙が小さく悲鳴をあげる。

 雪菜は侵入してきた獣人を睨みつけ、凪沙を強く抱く。

 雪霞狼があれば、そんな考えが雪菜の心を占める。

 

「見つけたか、グリゴーレ」

 

 銀色の獣人の後に続き、軍服の男がもう一人入ってきた。人間形態だが、凄まじい威圧感を放つ初老の男だ。

 

「この三人の誰かですな、少佐」

 

 そう言ってグリゴーレと呼ばれた獣人は手に持っていた小さな靴を投げ落とす。

 どうやら、この獣人達はその靴の主の臭いを辿ってここまで来たようだ。

 少佐と呼ばれた男は、ふむ、と面倒そうに鼻を慣らした。

 

「日本人の顔は見分けにくくていかん。……まぁいい。まとめて連れていく。交渉の道具として使えるだろうし、人質にもなる」

 

 無感情にそう吐き捨てる男に、雪菜と浅葱は強く睨みつける。

 すると、露出過多のメイド服の上に白衣を着たアスタルテが、無機質な声を室内に響かせて前に出た。

 

「人工生命体保護条例・特例第二項に基づき自衛権を発動。実行せよ(エクスキュート)、"薔薇の(ロドダク)──」

 

 彼女が、身に宿す人工眷獣を顕現させようとした瞬間、六発の銃声が連続で鳴り響いた。

 大口径だったのだろう。アスタルテの小柄な体は壁際まで吹き飛び、そのまま動かなくなった。

 そんな凄惨な光景を目の当たりにした雪菜達は絶句する。

 

「……あんた達、何者なの?」

 

 凪沙を抱く雪菜を庇うように、浅葱が前に進み出る。常人では恐怖で震えて当然なこの状況で、彼女の声は震えていなかった。

 その姿を見た少佐と呼ばれた男は、賛嘆の表情を浮かべた。

 

「これは失礼。戦場の作法しか知らぬ不調法な身の上故、レディへの名乗りが遅れた事を詫びよう」

 

 紳士的な物腰で言う男は被っていた帽子を脱ぎ、

 

「我が名はクリストフ・ガルドシュ。戦王領域の元軍人で、今は革命運動家だ。テロリストなどと呼ぶ者もいるがね」

 

 獰猛な笑みを称え、ガルドシュは浅葱の目を捉える。

 

「君がミス・アイバかな? 我々のためにちょっとした仕事をしてもらいたい。それが終われば、三人とも無事に解放しよう」

 

 

 β

 

 

 俺、紗矢華、暁の三人は雪菜達が連れ去られ、保健室に倒れる人工生命体(ホムンクルス)、アスタルテに応急処置を施していた。

 しかし、アスタルテの体液の流出が激しく、このままでは保たない。

 

「暁古城! 救急車の手配はまだ!?」

 

 なにやら考え事をしていた暁に、紗矢華は切羽詰った声をぶつける。彼女も必死に応急処置を施しているが、このままではまずい。

 

「救急車は回してもらってる。だけど、すぐには来られないみたいだ」

 

「どうしてよ!?」

 

「……紗矢華、落ち着いて。恐らくだけど、さっきのヘリの墜落や他の要因があるんだと思う。一番可能性があるのは道路が封鎖されている、のが高いと思う」

 

「俺も黒崎の意見と同じだ。……アスタルテはどうなんだ?」

 

 心配そうな表情で訊く暁に、紗矢華は苦悩するように唇を噛む。

 

「このままじゃこの子は保たない。せめて体液の流出だけでも止めないといけないわ」

 

「止血ってことか? でも──」

 

「──大丈夫だ。紗矢華はこれでも優秀だし、それに俺もいる。暁は消毒液と包帯を多く持ってきてくれ」

 

 出来るのか、恐らくそう言いかけたのであろう暁の言葉を遮って俺は彼に指示を出す。

 紗矢華が俺の顔を覗き込む。俺は頷き、黒翔麟を少し何もないところで振って、長さ十五センチ程の目に見えない程の金属針を何本か取り出して紗矢華に手渡す。

 

「神経構造マップはタイプⅠ準拠の人間型(ヒューマンタイプ)。これなら…………翔矢」

 

「うん、落ち着いてしっかりやれば大丈夫」

 

 不安そうに揺れる紗矢華の瞳を見つめ、紗矢華なら出来るよ、と意思を込めて頷く。

 

「お、おい煌坂、黒崎!?」

 

「心配しなくていいよ暁。(はり)治療みたいなもんだ。生命維持に必要な機能を最低限残し、仮死状態にすることで、失血による体組織や脳への損傷を最小限に抑えることが出来るんだ」

 

「そう、なのか」

 

 俺の説明で暁も納得してくれたのか、紗矢華の作業を見ている。

 そして、集中していた紗矢華はアスタルテが仮死状態になったのを確認し、ふぅ、と息をついて、俺に微笑みかけてくる。

 

「これで、この子はなんとか助かるかも。翔矢、側にいてくれてありがとう」

 

「お疲れ様、紗矢華。……さて、次は雪菜達を助けようか」

 

 ベッドに横たわるアスタルテを横目に見て、俺は紗矢華と暁を見てそう言った。

 

「助けるのは良いが、場所とか解るのか?」

 

 俺が黒翔麟を握って二人から距離をとっていると、暁が訊いてきた。

 俺は彼に黒翔麟を見せつけるように持って自慢げに言う。

 

「そういえば暁に言ってなかったね。俺の武器はこの剣。六式重装降魔剣(デア・ブリンシュッツ)、銘は(こく)(しょう)(りん)。空間を連結させる事が出来て、擬似的な空間転移が可能なんだよ」

 

 そう言って、俺は後ろを黒翔麟で切り裂き、空間の裂け目に入った。

 転移する座標を暁の後ろに固定して、俺は裂け目に入った瞬間に暁の後ろに転移した。

 

「こんな感じにね」

 

「うおっ!?」

 

 いきなり消えて、いきなり現れた俺に、暁は驚いて大いに戸惑っていた。

 やっぱり、初見の人は驚くよね。アルディギアの王女様なんて、これ見て口を開けてたし。まぁ……すぐに悪戯に利用されたんですが。

 昔を思い出して苦笑いを浮かべながら、俺は探索系に秀でている使い魔の力を少し使用する。

 真っ直ぐ雪菜の所へ転移しようと考えたが、雪菜の霊力を辿っていくと、途中で靄がかかって場所が特定出来なかった。

 

「ちっ、直接跳べない」

 

 眉を顰めて舌打ちをすると、紗矢華と暁が心配そうにこちらを見ていた。

 

「何があったの、翔矢?」

 

「もしかして姫柊達に何か……」

 

「雪菜達の所まで真っ直ぐ跳ぼうと思ったんだけど、結界が張られているのか、靄がかかってる」

 

 俺がそう言うと二人の表情が歪む。

 結界のギリギリ手前で跳ぶ事なら出来るが、如何せん範囲が広い。

 こうなったら、南宮さんにも協力してもらって雪菜達を助けた方が良いかもしれない。

 

「一度、南宮さんの所に跳ぼうか。あの人に協力してもらって雪菜達を助けれれば、って思うけど」

 

「那月ちゃんの所か……。確かに那月ちゃんならなんだかんだ協力してくれそうだしな」

 

 俺の提案に暁は頷き、紗矢華も小さく頷いてくれた。

 

「よし、じゃあ跳ぶよ。けど、戦闘のど真ん中に跳ぶ可能性があるから、ある程度離れた所にするね」

 

「おう」

 

「解ったわ」

 

 二人が頷くのを確認し、俺は黒翔麟に霊力を流し込む。

 リン、と鈴の音のような音を響かせ、そのまま黒銀の剣で空間を薙いだ。

 




あー、最後グダグダしてしまって申し訳ないです。(謝ってばっかですね)

そういえば、自衛隊で少し生活している間にFate/GrandOrderをやりはじめましてね。
それでガチャ引いたりしてたんですが……どうして最初の四鯖がすまないさんなの……? 私不思議でたまらないよ?
まぁ、この前のクラス別のガチャで四鯖二人来たからいいけどね。(なお、カーミラとベオウルフ)

ジャンヌが欲しかった…………(血涙)

Twitter見てたらジャンヌとジャック両方来てた人いて「いいなぁぁぁぁぁ!! こっちにも来てよぉぉぉ!!」と発狂しました。
皆様はFate/GrandOrderやっておりますか? そして目当てのサーヴァントは当たりました? 私はまだ始めたばかりなのでリセマラしようかと悩み中ですよww

それでは皆様! 失礼致します!

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