再臨せし神の子   作:銀紬

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第六話 明日の日は歩いてこない

第五使徒ラミエルとの決戦から一週間が経った。

 

レイは完全に記憶を取り戻し、ネルフや第壱中学校でもどことなくレイのことは噂になっていた。

 

が、どれも決して悪い噂というよりは、むしろ

 

『レイがジオフロントの花に水をやっていた』

『レイがにこやかに挨拶してくれた』

『レイがよく話すようになった』

 

などと「より人間らしい行動」が見られるようになった、というものであり、耳にするたびにシンジは安堵するのであった。

レイ自身も嫌な気はしない。 

かつて人形のように扱われていた過去を思い出せば、自分を人間扱いする周りの人間の反応はどれも嬉しい限りであった。

 

そんな、巷で噂の綾波レイはというと……

 

「ふー……よし、ここが綾波の部屋だよ」

「ありがとう」

 

シンジの家に居た。

かつての白く寂れたマンションからレイを連れ出すことに時間は掛からなかった。

色々と手は考えたが―――

 

----

プルルルルッ。プルルルルッ。

 

「もしもし」

「もしもし父さん?」

「シンジか……何の用だ」

「綾波の家。変えてあげることってできないの? あんなとこじゃ寂しそうなんだけど」

「……三日待っていろ。家はそちらで手配しておけ。葛城一尉に伝えておけ」

「え、うん」

「用はそれだけか? 切るぞ」

 

ガチャッ。

 

ツー、ツー、ツー。

 

----

 

意外なほどあっさりとシンジの希望は通ったのだった。

彼、碇ゲンドウのことだから何かと理屈を並べて許可しないと思っていただけに拍子抜けではある。が、これはこれで好都合だろう。

 

初めはシンジがレイのマンションに引っ越すことも考えていたのだが、シンジとしてもあのマンションは内心少し不安ではあったのでそこだけは父に感謝しておこうと思う。

 

「うーん、あそこから出られればどこでもいいかなって思ったけど、いざとなるとどこに住ませたものか……綾波はどこがいい?」

「碇君の家」

「へ?」

「碇君の家」

「へ?

「碇君の家」

「…………へっ?」

「そう……もう、ダメなのね」

「いや待ってまだ僕何も言ってないんだけど」

「じゃあ、構わないのね」

「……まぁ、いっか。カヲル君と二人だけじゃそろそろ暇だもん」

『酷いな、僕たちは一番の親友ではなかったのかい?』

「その親友に自分を殺させた口が何を言うのかしら、この銀髪天パホモ」

『言うじゃないか…………くぅ、欠点がなさ過ぎて何も言い返せない』

 

そんなこんなでシンジの現在の住居に向かう。

最近はセカンドインパクトの時の影響が少しずつ軽減されているらしく、旅路では太陽がさんさんと照り付けてこそいたがここ数年程の暑さではなかった。

 

「……それにしても、暇だねぇ……」

「……そうね」

『そうだねぇ』

 

レイの部屋はシンジの部屋の隣となった。

冷房設備は既に整っているので、毎日が真夏の第三新東京市でも快適に過ごすことが出来る。

 

余談ではあるが、シンジの家は結局コンフォート17、つまりミサトと同じマンションのある一部屋となった。

階層はだいぶ離れているが、第壱中学校にもネルフにもそれなりに近い立地にあるので便利であるし、何よりここにはほかにも多くの――末端職員も含めた――ネルフ職員が居る。

その為、木を隠すなら森という訳ではないが、シンジが今後ネルフ、もしくは国連、あるいはSEELEに造反したとしても、うかつに放火したりすることは出来ない。

そういう意味では、第三新東京市の中でもかなり安全な部屋でもあると判断したのである。

その上、実はミサトの部屋より一回り位大きい部屋だったりもする……が、これはミサトにはまだ内緒の話である。

 

しかし、本当に暇になったものだ。

ガギエルがやってくるのはラミエル戦から一月ほど先。アスカ来日のその日である。

勿論、シャムシエル戦の時期が変わったことを考えると全く同じ時期になると考えるのは少々早急ではあるが……

ともあれ、もう少し時間はあるだろう。

 

夏休みも少しまだあるし、時間は有り余るほど残されている。

 

なお、かつてのセカンドインパクト以前より少しばかり夏休みは長いらしい。そもそも暑いから学校を休ませるという理念を考えるとそれは理に適っていた。

もっとも、シンジたちパイロットにとっては休みの日はシンクロテスト等があるので、休みなんてあってないようなものだが。

そういう意味では、今日は完全な「休み」と言える日だったのだが……

 

「……綾波」

「……何?」

「……暇だね」

「……そうね」

「……」

「……」

 

冷房の効いた部屋の中、運び終えたベッドに倒れ込んでいる二人。

もう既に他の家具は運び終えているので、このまま眠ってしまうことも出来るし、遊びに行こうと思えば行ける。

 

「……碇君」

「……何?」

「……する?」

「……何を」

「……何を言わせるのよ」

 

ぽぽぽっとサクランボのように赤らむレイの頬。

 

「いや何をって綾波が言ったんだからね?」

「……ぷぅ」

「ぷぅって言葉で言う人初めて見たんだけど僕」

「私はヒトじゃないもの」

「いやそういう問題じゃなくてさぁ……」

「……あっ」

「へ? ってちょっと綾波、突然近づいてきてどうしたの――――」

 

レイは身を乗り出した。シンジはその突然の動作に咄嗟に動くこともままならなかった。

レイの顔が段々と大きくなっていく。

白い肌に目立つほんのり赤みを伴った頬、吸い込まれそうな瞳、少女特有の甘い匂い、確かに彼女が生きているとことを実感させる息遣い―――――

 

 

『…………ねえ、僕の存在、忘れられてはないよね?』

「(ねぇカヲル君、今はちょっと黙ってて? アヒルっぽいペット飼ってあげるから)」

『いや、ペットと言われてもねぇ……僕は本当に一緒に来るべきだったのだろうか』

「どうしたの碇君? 髪にゴミ、くっついてたから取ってあげようと思ったのだけど」

「あ、あ、ああそう……あははははは……」

 

----

 

「凄いですねシンジ君……もうかれこれ一週間目になりますか。強烈なハードトレーニングを積み重ねていますよ」

「そうね……あたしも手合せしてみちゃおうかしらあん」

「ああ見えて結構やり手みたいですよ」

「へぇ~……」

 

ミサトとマコトが談笑する先には、シンジがトレーナーを相手にして格闘訓練を行っていた。

スパー相手の方もかなりのベテランなのでシンジの攻撃の多くは見切られ、かわされる。

しかし、シンジはシンジで今のところ被弾は0。割と綺麗めなその顔には傷一つついていない。

 

そこはネルフのスーパートレーニングコーナー。

スーパーと銘打たれただけはあり、最新のあらゆるトレーニング器具や100mプール等、

また所謂「道場」のような部屋もところどころに散見されるし、弓道、クレー射撃、また長距離走用ジムカーナと一通りの施設は揃っていた。

ちなみにサンダルフォン戦でアスカたちと泳いでいたのはこことはまた別の遊戯用プールである。

 

そこの中の一角のボクシングのリングを彷彿とさせるそこで、訓練は行われている。

 

 

それは、遡ること六日前だった。

 

「(……僕は、強くならないといけない)」

 

シンジは決意していた。

もっともっと強くなって、どんな使徒が来ても圧倒できるようになろうと。

 

『そうだね。今のままでも君は強いけど、今回のようにイレギュラーな使徒はきっと今後も現れる。

いざという時は僕がATフィールドを張れるけど、その時は君そのものからパターン青が検出、きっとあの司令のことだからすぐさま君を殺しにかかるだろうね』

「(……仮に生き残っても、きっとたくさんの人が僕を異端視するだろうしね)」

 

強化された第五使徒ラミエルを相手に、レイを傷つけてしまったという後悔は大きかった。

どれ程の効果があるかはわからないが、人事を尽くして天命を待つという言葉もある。

まずはエヴァに頼らない、自分そのものを鍛え上げることから始めたのであった。

 

 

結果としては、御覧の通り。

 

「そ、そこまで!」

「……ふう。シンジ君、また腕を上げたじゃないか」

 

レフェリーが試合終了の旨を告げると、その手を放すシンジ。

その日の格闘訓練はネルフスタッフ対シンジ、結果は残念ながらまだ勝ちは取れていなかったものの、攻撃に当たることそのものは確実に減ってきており、最後に一本を取られるまではほぼ無傷であった。

元々は素人なので充分すぎる戦果ではないだろうか。

 

更に言えば、彼はこの訓練に臨む前に全速力で五百メートルを泳ぎ、三十キロ程度のペンチブレスを片手で上下させること四十分。

その他諸々、最新のスポーツ科学に精通したアドバイザーの元で最高効率の訓練を行っていたのだ。

流石は超法規的軍事機関というべきところなのだろうか、訓練についてはありとあらゆる施設が揃っている。

当然一般的中学生としてはかなりハードなものであるが、そこもまた計算されているのでそこまで大きな疲労にはなっていない。

 

ふと、横からスポーツドリンクが飛んできていることに気付く。

テケリ・スエットと書かれたラベルが照明に反射する。

その方向を見ると、微笑んでいるミサトが居た。

 

「お見事ねぇ~、シンちゃん」

「ミサトさん」

「精鋭揃いのこの男共を倒すなんて、あなた本当に何者?」

「うーん……ネルフからしたら、厄介者かもしれませんね」

「……」

 

苦笑するシンジ。が、ミサトはそれが笑えない冗談であることは分かっていた。

 

ネルフの大多数の人間はむしろシンジを支持しているくらいなのだが、上層部はそうでもない。

次々と現れる使徒の特徴を「予知夢」という便利な言葉で予言し完璧に当ててみせているのだ。

表向きに掲げている計画と裏で進む計画が正反対であるネルフの性質上、彼を厄介者扱いしている、あるいはそうだと考えるのも無理はなかった。

 

が、そんな上層部の一人でもあるミサトだけは例外である。シンジはそれをまだ知らないだろう。

純粋に目の前に居るこの少年に対し、「碇シンジ」という一人の少年として接そうと考えていた。

例えそれで無限に拒絶されたとしても、彼女は最期までそれを曲げる気はなかった。

 

 

「……シンジ君」

 

少し真剣な眼差しでシンジを見つめるミサト。

 

「どうしました?」

「貴方が何者かなんて、誰も知ったことではないけど……貴方が何者であっても、貴方は貴方。それは忘れないでね」

「……はあ」

 

意外な一言を言われ、少し戸惑う。

当たり障りない答えを返しはしたが、彼女の真意は見えない。

 

暫し続く静寂の末に口を開いたのも、ミサトであった。

 

「……よっし! それじゃー今からあたしと組手しよっか。本気で掛かってきなさ~い」

「え、ええ!?」

「葛城さん、応援してますよ。シンジ君も頑張ってくれ」

 

唐突にいつも羽織っている赤いベストを脱ぎ捨て、ミサトはシンジの立つリングに登った。

マコトもそれを止めようとはせず、むしろ面白がっている。

 

ちなみに結果はというと……善戦はしたものの、流石に一軍人であるミサトにはまだまだ及ぶものではない。

同様に五ラウンド

やったが、残念ながらどれも負けてしまう。

 

「いやはや……やっぱ僕じゃまだまだ勝てませんよ」

「でも、中学生にしては上々よ?」

「……お褒め頂きありがとうございます」

 

つい他人行儀になるシンジ。

が、それはミサトを少しでも拒絶しようとか、そういう考えではない。そんな考えはシャムシエル戦後のあの時にとっくに捨て去らざるを得なかった。

 

前回においては、ミサトの与える中途半端な優しさがシンジにとって何よりの苦痛であったが、シンジは今回強かった。

その為、先のバルディエル戦やアラエル戦、あるいはエヴァ量産機との戦いのあたりで見せられた「本当に助けてほしいとき」に助けてもらえない、という体験が無いと言うのもあるだろう。

もしかしたら、何か助けてくれるかもしれない。今や、そんな淡い期待すらあった。

やはり、一度やり直しているとはいえシンジはシンジ。根幹は変わらない優しい少年なのであった。

 

 

そんな優しい少年が異変に気付いたのはそれから更に二週間後のことである。

 

学校が始まり、シンジとレイの善戦もあってか疎開者も殆ど出ていないようで、前回より賑わっていることに胸を撫で下ろした始業式。

シンジは訓練ばかりで室内にずっといないので、他のクラスメイトと比べると如何せん白い。

が、3週間前からのハードトレーニングは早くも実を結び始めたようで、華奢な体つきは確実に引き締まっていた。

そんなことに気付きつつあった九月七日のことであった。

シンジは家で、ふとあることを思い出していた。

 

「……ねえ、カヲル君、綾波」

『なんだい?』

「何?」

 

自分の中と外から声が聞こえてくる妙な感覚にも既に慣れつつある。

 

「なんとかアローンっていうロボットはどうなったのかな?」

『何とかアローン?』

「……アローン。孤独を表す形容詞。そう、そのロボットは孤独なのね」

「ロボットだから、孤独という概念があるかどうかは分からないけど……前史だと昨日完成していて、僕やミサトさん、リツコさんと一緒に完成パーティーに行ってたんだ」

『それ程大がかりなら調べれば分かるんじゃないかい? 今の検索エンジンはなかなか高性能だから、アローンだけでも出てきそうだけど』

「そうかな? どれどれ……」

 

アローン、とキーボードに打ち付けるシンジ。

すると、その疑問はすぐに払拭された。[もしかして:ジェットアローン]という便利な推測検索機能が働いていたのだ。流石は科学万能の時代である。

 

ふと横を見ると、レイが興味津々で画面を見ている。

が、どちらかというとジェットアローンという検索結果よりは、つい最近公開された映画の方に興味があるようだった。

家で怪奇現象が色々と起こるホラー&ファニーな映画らしい。アローン繋がりで同時検索されたのだろうか。

そちらに気を回しても良いが、今はジェットアローンの方に集中した。

 

「そうだそうだ、ジェットアローンだ。へえ、完成はしているんだ。……でも、前史と変わらず暴走したのか」

「私はこれ、知らないわ」

「綾波はあの時いなかったからね。もしかしたら知らされすらしなかったんじゃないかな」

「……そうかもしれないわね」

 

赤い海に取り込まれても、望まないとその英知を得ることはままならない。

こちらの方面の知識を得ておこうとはシンジも特段考えてはいなかったようだ。

 

「うーん……まあ、招待されなかったって言うことは……どういうことなんだろ」

『きっとネルフ側、ひいてはエヴァにあまりにも過失が無さすぎた結果じゃないかな?』

「どういうこと?」

『前の時はとにかくエヴァが出撃する度に街が壊れたし、暴走もあった。

でも今回はシンジ君の初号機は一度も暴走していないし、街もラミエルの加粒子砲で少し溶けた以外は完全に無傷。

最大五分しか動かない、子供頼りになってしまうという点は共通だけど……逆に言えばそれ位しか叩く要素もないし、呼んだら却って痛い目を見ると踏んだのだろうね』

「そういや、加持さんが『大人は恥をかきたくないものさ』なんて言ってたしね」

『そういうことさ』

 

妙に納得したシンジはふと横見ると、レイが何が何だか分からない、という様子でこちらをぽかんと見ていることに気付いた。

しまった、すっかりほったらかしていた。

 

「あぁ、ごめんよ綾波。そうだな……映画、いつ行こうか?」

「……」

 

何も言わないが、それを聞いたとたんにぱぁっと表情が明るくなるレイ。

ここのところ更に人間らしさに磨きがかかっている。素直に良いことだと考えていた。

 

 

が、異変はコレだけにとどまらなかった。

 

恐らく、この異変はシンジにとってこれまででも最大の異変と言っても過言ではない。ラミエルなんて屁のツッパリに感じる位には。

 

----

 

九月二十日、史実通りシンジはミサトと共にオーバー・ザ・レインボーに搭乗していた。

目的はエヴァ弐号機の譲渡、及び使徒ガギエルとの戦闘……とシンジは考えていた。

前史通りにトウジやケンスケも乗っており、ミサトとのデート、と称された現在の状況に舞い上がっていた。特にケンスケについては、生の軍用機を間近で見られただけでなく搭乗も出来たことで感謝感激雨あられといった様子であった。

その喜びはヘリがオーバーザレインボーに近づいた時にもいかんなく発揮され、

 

「おおーっ! アレが噂の最新砲撃兵器、ネオサイクロンジェットアームストロングサイクロンジェット砲か! 完成度高けーなぁオイ」

「何でサイクロンジェット二回繰り返しとるねん」

「あいたっ」

 

とにかく大喜びで写真を撮りまくっていた。

 

 

だが、一方でシンジからしてみれば二つほど妙な点があった。

 

まず、オーバー・ザ・レインボーの位置が異常に第三新東京市に近いという事だ。前はヘリコプターでも一時間は掛かる距離だったが、今回は僅かに二十分程度。

これではそもそもオーバー・ザ・レインボーに自分たちで向かわなくてもよかったのではないかと思うが、ゲンドウはそれを確かに命じた。使徒との会敵を見越してミサトたちを送り出したのだろうか。

いや、そういえば前史ではアダムを加持が輸送していたのだった。だが、ここまで近いのならばもう既に輸送された後か、あるいはそもそもアダムを輸送していないかのどちらかになるだろう。

 

そしてもう一つ、最大の疑問点がある。

それは、

 

「えっ? この船弐号機が載っていないんですか?」

「えぇ。厳密には少し早目に輸送されたようだわ。しかし、そうなると何故私たちが派遣されたのやら……」

 

頭を抱えるミサト。

ネルフのメンバーが数人ヘリでやってくることは知らされていたので、船員に強制排除されるなどはなかった。

だが、それではこうしている意味などない筈なのだが、これは船員もシンジたちもさっぱり分からない。

 

結局、オーバー・ザ・レインボーは何事もなく新横須賀港に到着した……

そう思った矢先である。

 

『前方から接近中の敵を確認!』

「まさか……使徒!?」

 

一目散に甲板に駆け出すと、双眼鏡を覗くミサト。

が、双眼鏡を使うまでもなく肉眼でそれは確認できる。

確かに、そこに見慣れない生き物は居た。きっと使徒ではあるのだろう。

 

しかし、ガギエルのあの魚らしい見た目とはかけ離れている。

まず初めに、あの使徒は海を泳いでいないのだ。

海を移動しているのは確かなのだが、中を泳ぐのではなく上を悠然と歩いている。

一歩がそこそこ大きいので、陸地への接近を続けている。

 

更に見てくれも違う。

頭にはガギエルというよりはむしろサキエルの物に近い仮面のようなものが付いている。

言うなれば、水飲み鳥に近い外見である。他の部位も鉄塔のような見てくれであるし、生物としては若干無機的な印象も受ける。

 

「皆、車に急いで! 鈴原君と相田君はシェルターへ送るわ。シンジ君はその足で本部まで直行させます」

「ちょっ、うわぁ!?」

 

使徒襲来によってそのまま誰かによって港に放置された車を「借用」すると、ミサトは速攻でアクセルを全開にふかす。

唐突な加速でシンジたちは前に大きくつんのめる形となった。

 

道は暫く海沿いである。幸い使徒は先ほどまでの横須賀港沿いの迎撃施設に対してのみ攻撃を行っており、その様子はよく見えている。

ミサトはマコトと随時連絡を取り合っている。が、幾ら連絡を取り合っても零号機はまだ修復中、初号機は今こうしてパイロット輸送中である。つまり、いずれにせよ現段階で使徒に手は出せない。

初号機ならば無人でも勝手に暴走して使徒を倒してしまえるかもしれないが、そんな不確定要素をアテにすることは出来ない。何より危険すぎた。

 

「(……何が起こっているんだ?)」

『僕にもわからない……一応、感じられる波動からしてそこまで強い使徒ではないだろうけど』

 

使徒であるカヲルにも分からないのだ。シンジには分かるはずもなかった。

色々可能性は模索したが、これもまた一つの因果律の変化なのか。

 

「……ええ、ええ。こちらも肉眼で確認したわ。現在初号機パイロットを移送中。零号機優先のTASK-03を、直ちに発動させて」

「しかし、零号機はまだ修理中でして……え、なんだって!?」

「どうしたの日向君?」

「情報来ました、すでにTASK-02を実行中とのことです!」

「TASK-02……? まさか!」

 

その声を聴いたシンジ、そしてミサトが車を若干減速させて外に目をやると、そこにはかつて白い量産機を放ったエヴァ専用輸送機がある。

シンジはあの苦々しい光景を思い出したが、すぐにそれは払拭された。

 

 

そこには、ジェットパックと機銃を背にウインドキャリアーから自由落下していく……赤い巨影が見えたからだ。

 

 

「やはり、弐号機! ……成る程、あのウィングキャリアーを護衛させるためにあたし達を寄越したって腹積もりかしら?」

 

ミサトの声で確信した。

 

エヴァンゲリオン弐号機パイロット、かつては赤いプラグスーツを着た運命の子供の一人。

 

アスカだ。

 

あのアスカが戦っているのだ。

 

弐号機はパレットライフルを装備すると、弾丸を惜しみなく使徒へと撃ち付ける。

使徒もそれに負けじと弾幕を張り、その一部は確かに弐号機に被弾した。が、ほぼかすり傷も同然であり、その程度で弐号機が止まることはなかった。

 

やがて、数秒間の射撃戦の末ついにコアらしき部位を弐号機のパレットライフルが捉えた。

弾丸が貫通するや否や、崩壊していく使徒。倒せたのだろうか……

 

「凄い……」

「違う、デコイだわ!」

 

ミサトにそう言われて見直すと、

何と使徒は先ほどまでコアと思われていた部位と、先ほどまで下にしていた赤い球体と上下を入れ替えていた。

恐らくは、こちらが本物のコアなのだろう。

 

勿論、その程度の敵の変質に怯む弐号機ではない。

残された位置エネルギーと弐号機の踵に用意された鋭利な兵装をもって、使徒にそのまま飛び蹴りをお見舞いする。

その瞬間、巨大な黄色い正六角形が使徒の周りに展開された。明らかにATフィールドだ。その上どうも何層か重ねているらしい。弐号機が勝つか、使徒が勝つか。まさしく力勝負であった。

が、それは見るからに弐号機が優勢であった。徐々にATフィールドにその脚部が食い込み、何十層にも及ぶATフィールドをゆっくりと、しかし確実に破壊していく。

使徒のATフィールドの砕ける甲高い音が十回ほど聞こえただろうか、やがて完全に使徒と0距離になった。

 

その瞬間、ATフィールドを貫通する弐号機。それとほぼ同時にその脚部はきちんと球状のコアを打ち抜いていた。

 

コアは一度その形状を維持したまま膨れ上がると、たちまち破裂した。

それとほぼ同時に倒れ込む使徒。弐号機が少し離れた海に逆噴射を利用して静かに降り立つと同時に、コアに少し遅れる形で大爆発を起こす。こうして、完全に使徒は撃破されたのだった。

恐らく浅い場所なのだろう、弐号機はガギエルの時のように海深く沈むことなく、脚の一部を海に浸からせるにとどまっていた。

 

----

 

「ふー、一時はどうなるかと思ったわね~」

「そうですね……でも、何とかなって何よりですよ」

 

使徒が倒されたのを確認すると、一度新横須賀港にUターンした一行。

トウジ、ケンスケは共にミサトの荒々しい運転にすっかり酔わされたため、車の中で寝かされていた。

 

「でも、どうしてここに戻ったんですか? そのまま第三新東京に戻っても良かったのでは」

「うーん、そうも思ったんだけどね~。 折角シンちゃんもいることだしぃー、紹介はしておこうかなと思って」

「……弐号機パイロットですか?」

「そーよん。ちょっちじゃじゃ馬なトコはあるけど、仲良くしてあげてね?」

「ま、善処しますよ」

 

敢えて弐号機パイロットという表現をしておく。

今ここでアスカという名前を出したら絶対に怪しまれるだろうからだ。

 

しかし、ちょっちじゃじゃ馬、か。

 

ハッキリ言ってアスカはちょっちどころじゃないとんだじゃじゃ馬だった。

この印象は今でも変わらない。

でも、今はそのじゃじゃ馬である理由が分かっているのでそれもまた、一人の人としての姿であると受け入れることが出来ていた。

もちろん人間的にも性的にもとても魅力的な女であるし、余り争いが好きではないので言いたくはないが彼女は対使徒戦の戦力としても申し分ない。量産型九体を一度は単独で突破したのだから異存はない。

 

やがて、弐号機からひょいひょい、と降りてくる影が見える。

懐かしのご対面になるのだろうか。

 

「お~い、ミサトちゃ~ん?」

「はいはい、ちょっち待っててー」

 

……ん?

 

シンジは違和感を覚えた。

アスカはミサトのことを「ミサト」と呼び捨てにしていたはずだ。

しかし、聞こえてくる声はちゃん付けである。

 

それに、アスカの声にしては妙に……ハスキーな印象もある。記憶の中のアスカはこんな声だっただろうか?

 

「よっ、ほっ、すちゃっ」

 

いや、それはない。一年ほど共に歩んできた戦友にして、

そして一時は恋い焦がれすらした存在である。その声を聞き違えるほど薄情な付き合いをしていた覚えもない。

 

そんなことをシンジが考えている間にも、とん、その影はと軽く着地する。

日光で顔は見えないが、シルエットは浮かんでいる。

 

そのシルエットはアスカより若干背が高く、所謂ボンキュッボンというモノだろうか、体のラインも記憶にあるアスカのそれよりも一際目立っている。

またアスカには無いちょっと低めのツインテール。

 

そして、違和感はそれだけではない。

 

アスカのシンボルカラーである赤。だが、プラグスーツの色は、それとは違う桃色である。

更に眼鏡まで掛けているようだ。精々眼鏡が赤縁である、カラータイマーらしき胸部のボタン位しか赤と共通点が無い。

 

はてさて、これはいったい誰なのだろうか?

 

 

「紹介するわね、シンジ君。この子が弐号機パイロットの……」

「はいはーい! あたし、真希波マリ・イラストリアスだよん♪」

 

「……え?」

 

誰だ。

まず思ったのはそれだ。

アスカはどうしたのだろうか、という疑問もあるが、まずこの目の前に居る人物はいったい誰なのか。

 

真希波マリ・イラストリアス。

そんな人物はあの赤い海の記憶のどこにもなかったのだから。

 

「なーに口をパクパクさせてるの。金魚じゃないんだから」

「え、いや、あの、そのむぐっ!?」

 

無意識に口を開閉していたようだ。

ただただ唖然としていると、マリという少女に人差し指と親指でほっぺたをつままれた。

 

「ん~、さしずめ私のカワイサにイチコロ! ってとこかにゃ? かっわいぃ~」

「ほ、ほんなんひゃはいへふよ!」

「ふぅ~ん……ん?」

「……?」

 

唐突にシンジの両頬から手を放すマリ。

 

「じー……」

「?」

 

自分で「じー」だなんていう人は初めてだった。そういえばさっきも物音をわざわざ言葉で表現していた気がする。

が、そんなことを気にしている暇はすぐになくなった。突然、強襲するマリ。

唐突の出来事だったので、成すがままに地面に押し倒された。

同時に、少女特有の嫌いじゃない匂いが鼻腔を塞いだ。

 

「わわっ!?」

「くんくん……君、いい匂い……LCLの香りがする……それだけじゃない」

「……え?」

「……君、面白いね」

 

LCLの匂い。それは血の匂いにも近く、どちらかというと不快な匂いだ。

が、この少女はそれをいい匂いと表現した。

このことからも、彼女が少なくとも色々な面で普通の少女ではないのだという事は分かる。

それに「面白い」というのはどういうことだろうか?

 

「はい、マリ。そこまで。シンちゃんをからかわないの」

「はぁ~い」

 

ミサトに肩を掴まれると、猫なで声でシンジから離れるマリ。

立ち上がると、

 

「じゃ、宜しくね、ネルフのワンコくん♪」

 

そう言って、どこかへとてとてと走り去ってしまった。

ミサトもそれを追うことはしない。恐らく、この後ネルフへ行くことが決まっているのだろう。

 

シンジはゆっくりと起き上がると、彼女の走って行った方角をじっと見つめた。

ただ茫然として眺めていたつもりだったが、そこに居たミサトにとってはそうも見えなかったようである。

 

「あらシンちゃん、あーいう子が好みなの?」

「ち、違いますよっ」

「ま~気持ちは分かるわよ? 貴方と同い年の十四歳にしてボンキュッボン、うちのマヤちゃんより九歳年下なのにこっちの方が大人に見える位よ」

「だ、だからそういうつもりは……」

「まぁ~同い年の子だけで見てもレイとマリ、それから~……そうね、少なくとも三角関係になるのは待ったなしねぇ~。 シンジは誰とキッスをするぅ~?」

「からかわないで下さいよ、もう……」

 

またミサトのみぞ知るセカンドインパクト前の曲だろうか。

 

 

 

そんなシンジたちのやり取りを、遠巻きから眺めている二人が居る。

その目には一つのみが込められている。

殺気。その漢字二文字であった。

 

目で人を殺せるならシンジはとっくに死んでいるだろう。

 

その二人が、車の中で何かを口にしている。

 

 

ドアは閉じているので声は聞こえないが、どの声も恨みがましい声であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……いぃ~かぁ~りぃ~! アイツ、綾波というものがありながら他のオナゴにも手ぇだしよって!」

「イヤーンなカンジィ!」

 

勿論誤解ではあるのだが、車で第三新東京まで戻る数十分間、シンジはずっとこの二人からいじられ続けるのであった。




伊「はい、皆さんおはようございます。伊吹マヤでーす」
日「おはようございます、日向マコトです」
青「青葉シゲルです」


パーパラッパッパパーパパッパー♪
パーパラッパッパパーパパッパー♪

伊「いやー皆さん一ヶ月ぶりですね」
日「タイムスケジュール的には本来こんな感じになるはずなんだけどな、たまーに二話構成だと一気に放送したりするんだけど」
青「ゼルエルとかは二話構成になるだろうからその時は一気に更新されるって感じだな、でもこの分だと存在を忘れられねーかすげー不安だわ」
日「まぁ、それでも読んでくれる人は読んでくれる筈さ。
そういえば、最近ついにこのラジオの視聴者数が5000人を越えたらしいな。定期聴者数も100人を越えたとか」
伊「あー、そうらしいですね。始めてからはや二ヶ月、ありがたい話ですぅ」
青「聴者の皆さんありがとうございました、これからも宜しくお願いします」
伊「しかし今回も相変わらず出番少なかったですねー」
日「めでたい話題からいきなりそんな話題かよ落差激しすぎ! いやまぁ、出番? 俺はもう諦めたよ……」
青「なんかもう気にしたら負けって感じだよな。この後書きも最近ほぼ毎回になってるし」
伊「まぁ使徒が出てきちゃいましたしね、仕方ないですよ」
日「『使徒と言えば、此間コレの使徒も含めた大まかな設定が決まったらしいぞ』」
青「出た棒読み」
伊「というか、もう実質七話目まで作っておいてまだ設定がちゃんと決まってなかったんですか。見切り発車もいいとこですね」
日「でも話数がまだ大きくないお蔭で全く矛盾なく説明できる設定を組めた、だからセーフとかなんとか」
青「うわすっげー言い訳じみてる」
伊「あ、そうなんですか……ま、所詮創生者に踊らされる人形に過ぎない私たちには関係ありませんね。では質問行きましょうか。えーと……

『真希波マリ・イラストリアスって誰』とのことですが」
日「誰……って」
青「言われてもなあ」
伊「……まぁ、もしかしたら新劇は観てない人もいるかもしれませんし?」
日「レイちゃん、アスカちゃん、シンジ君、トウジ君、カヲル君と来ているから……シクスチルドレンなのかな
伊「でも鈴原君はその世界線ではチルドレンしてませんし、フィフスなんじゃないですか?」
青「うーん、でも渚君の方がフィフスってイメージもあるしな、こりゃどうしたもんか」
伊「この世界線では今のところ便宜上セカンドってことになりますし、もうこれ分かりませんね」
日「まぁ順番は置いとくとして……でも実際謎多くないか? 
碇ユイ博士の後輩説もあるけど、アレ実質別世界線じゃん。同じに扱っていいのか?」
青「なんで裏コード知ってたのかっていう話もあるけど碇博士の後輩さんだったらそれも説明つくしなー。
とりあえずQでフォースインパクト止めようとしてたし、過去はともかく現時点ではゼーレ側ではないだろ」
伊「インパクトといえば新劇だと結局「ニア」サードインパクト、が引き起こされたとされていますが、じゃあニアの無い本物のサードインパクトはどこに行ったんでしょうかね?」
青「あー、どうもニアサード=サードインパクトとして処理されてる感はあるよな。
俺も初めて観た時はえっいつ本物起きたの?ってなったし」
日「見る限りぶっ壊されたのは第3新東京の周りくらいだし、そんな破壊が起きてもなんやかんや俺たち生き残ってたしな……」
伊「やっぱり空白の14年間で本物が引き起こされたんでしょうかね?
実は渚君が槍を投げたCパートがサードインパクトを回避した平行世界でした、という説もありますが」
青「でもフォースインパクトも結局ほぼ未完のまま防がれて、そのままファイナルインパクトとか言われてるからやっぱりニアサード=サード、っていう扱いなのかなぁ」
日「新作の制作ほったらかして声優やってる監督の考えてることはよくわからないな」
伊「んー……だいぶ脱線してきたので、この話はここまでにしておきましょうか。
それじゃあ次ですね。えーと……

『タグ:パロディの意味がよく分からない』ということですが」
青「何言ってんだこの質問者」
日「何が何だか……分からない……」
伊「『次回以降にそこは期待ということで。今回も少しは入れましたけど』」
青「出た、また出たよ棒読み、というかパロネタなんていろんなところで寒いって言われる元凶なのに期待する奴居ねえだろうよ」
日「ああそうそう、パロディと言えば此間面白いアニメ見つけたんだよ」
青「へぇ? どんなんよ」
日「『這い食え!ゼル子さん』っていうんだけどさ」
青「おいなんかすげーどっかで聞いたことあるタイトルなんだけど」
伊「絶対どっかから訴えられますよねそれ」
日「中身がもう8割型パロディの塊でな~。
ある夜歯磨き粉を買いに行った少年が帰りに化け物に襲われたんだけど、そこにいつもニコニコ使徒を這い食う初号機が這い寄って来て」
青「タイトルがそもそももうアウトだよ、というかその流れだとゼル子さんヒロインじゃなくて化け物側になっちゃってるよね、食われてんじゃねえのそれ」
日「まぁ実は俺が作ったんだけどなこのアニメ」
青「は?」
日「は? も何も、俺実は最近アニメ制作にハマっててな。言わなかったっけ? にこtubeに同人作品UPしてみたら沢山オファーが来るようになったんだよ~。一週間ほど前もちょっと三日ほど旧東京の方でイベントがあったからそっちにも出張ってた」
伊「ああ、だから此間姿が見えなかったんですか。出番少ないからって仕事サボっちゃダメですぅ」
青「……まぁ、程々にしとけよ? 今そういうの色々うるさいんだからさ」
日「大丈夫、いざ訴えられても製作元は「第三新東京マシュマロキャッチ機構」にしてあるから。あ、ちなみにオープニングタイトルは『ナオコ曰く死ねよ碇』、エンディングタイトルは『ずっと I need you』ね。今度リリースされるから買ってくれ」
伊「OPで上司の不穏な関係をちらつかせたのちにEDで皆溶けるんですか。発禁ってレベルじゃねえですね」
日「あぁそれと、ゲストキャラとしてお前も声優として参加させるつもりだぞシゲル」
青「えっマジ?」
日「俺たちネルフにおける最前線に立つオペレータという、いわば地球の未来を担う同志だろ? 当然お前の枠も用意してあるさ」
伊「私にはないんですね」
日「ごめん、流石にヒロイン枠が多すぎた」
青「危ないアニメとはいえ気を持ってくれたのは少し照れるな。どんなキャラなんだ?」
日「お前の名前青葉シゲルじゃん? 青葉が茂るわけじゃん?」
青「まあ、そうだな」
日「つまり青葉がボーボボな訳じゃん、なんか神拳使えそうじゃん中の人的に」
青「伊吹せんせーここにACCSに対する反逆者がいまーす」
日「反逆と言えば叛逆の物語編もあるぞ同志よ」
青「もういい黙れ、二度と俺たちを同志なんて呼び方するんじゃねぇ」
日「おいその台詞お前が言うと妙に怪しいぞ長杉ロング毛」
青「ねえなにそのあだ名!? ゴロ悪い上になんかスッゲー危険な香りがプンプンするんだけど二重の意味で!」
伊「ま、まぁ、現状よく分かりません! ということで。これ以上続いてたら本気で後書きが本編乗っ取りかねませんよ……じゃあ最後の質問ですねー。

『創作にありがちな、「逆行キャラのシンクロ率が軒並み高い現象」はなんで起きるの?』ということですが」
日「あー、確かに」
青「所謂スパシンっていうのかな、これでも起きてたし」
伊「これはしっかり根拠を持って説明できそうですよね。シンクロって訓練も少しは関わりますけど、結局エヴァに対する慣れっていうんですかね。その部分が大きいですから。シンジ君も最初は43%位でしたが最後の方は多分80%位は行ってた気がします」
日「筋トレみたいなものかな? 全く同じ筋肉量、体質の人が3日だけハードトレーニングした場合と1年それなりのトレーニングをした場合とではほぼ明らかに後者の方が筋肉があるみたいな理屈で」
青「深層的にエヴァと親しめているというか、そんな感じだろうな」
伊「まぁ、余り意図的にいじれる数字ではないでしょうね。
一度平均が上がればどんなに訓練しなくなっても数値はその高い平均のまま維持されると思いますよ。アスカみたいなことが無い限り」
日「あー……アレ、どうにかして助けてやれないのかな……」
青「アラエルなぁ。でも今回出てくるのか? 意外と因果律の違いっていう便利な言葉で居なかったことにされそうだけど」
伊「とりあえず後ほど精神汚染系の敵が出ることまでは決まっているとか決まっていないとか、でも変わるかもしれないとかなんとか」
青「精神汚染系と言っても今後も色々いるしな」
日「会敵することで精神汚染、あるいは精神に何らかの負担がって考えると……イロウルまではともかくレリエルから先は全部そうなんじゃないか?
渚君も間接的ではあるけどシンジ君の精神を壊すトリガーの一つには間違いないわけだし」
伊「まあ、あるいはオリジナル使徒を登場させるなら……? と言ったところでしょうかね」
青「そうは言っても前史の時点で大分使徒のバリエーションが豊富だと思うんだけど」
日「どう消化していくか見ものっちゃ見ものかもな、俺たちは書く側ではないので高みの見物ということで」
伊「まぁそれも次回以降のお楽しみという事になるでしょうね。
それじゃあ葛城さん、後はお願いします」
葛「はいは~い♪
『意外な形で現れ倒された第6使徒』
『アスカとは違う未知なるセカンドチルドレン、真希波マリ・イラストリアス』
『そして現れる第○使徒。藪が出るか蛇が出るか果たして』
『次回、「真理を描く者」。さ~て、次回も』」
「「「「サービスサービスゥ!」」」」

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