血界戦線 -不良街道-   作:千地

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―不良始動―

ブレングリード流血闘術

 

エスメラルダ式血凍道

 

斗流血法・カグツチ

 

斗流血法・シナトベ

 

血弾格闘技

 

数年前までは、人界に住む怪物という存在を亡き者にする、人類唯一の技。必要なのは武と血。才能あるものしか、そのような技は身に着けられない

しかし、今ではその力は人界ではあまり使わなくなった。否、少々言い方が悪かったが使う場所を変えたのだ。人界よりも危険な、異界と混ざってしまった世界一危険で不思議で歪な新境地

 

ヘルサレムズ・ロット

 

 

数年前まではニューヨークでアメリカ最先端の街、流行の街、裏の街とまでいろいろ言われていたが、今ではそんな肩書などごみ屑としか思えない。

現在、その街は一瞬のひと時で異界と混じり合い完全なる半異界の都市となり果ててしまった。人界の常識は通じない、何もかもこの街では全てが真実とは限らない

ヘルサレムズ・ロットでは、必ず毎日死人がでるという超超超異常で普通の出来事なのだろう

先ほどのべた数々の流派は、今ではこの都市では欠かせない存在となっている。人類が異界に張り合うとかではない、金のためでもない

 

 

 

世界を救うためにだ――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

荒神血嘩真拳(あらがみけんかしんけん) 重度級の拳(ウォータン・ズ・ガルド)

 

 

 

一つ言い忘れたが、もう一つ厄介な流派が存在する。小さな島国での発端で、今ではその流派を使えるのは二人だけという………

数々の属性を操り、数々の武術を取り込んでいる。そのせいでもあり、技を覚えるのにも数百年はかかるといわれていたが……とうとう、現れてしまった

 

 

 

「荒神血嘩真拳 戦車級の突(タイラン・ド・ヴァーリ)

 

 

証明するなら、まずこの流派の特徴は攻撃に特化した武術であるために手数を多くするのがこの流派の真骨頂。一説によれば、肩から血をわざと噴出しながら腕のように形を整え、重くするために前腕の部分から膨らませる

 

 

 

「荒神血嘩真剣 殺人級の轟(サイコ・ガ・ルルドラ)

 

 

一か月まえにロンドンで確認された痕跡と、一年以上前に発見した痕跡が見事に一致しているという奇跡的な証明

ブレングリード流血闘術より力強く、エスメラルダ式血凍道より美しく、斗流血法より多才であり、血弾格闘技より正確さを誇る

その流派の名は―――――!

 

 

「荒神血嘩真剣継承者 荒神 龍童。秘密結社ライブラに属する、我らの天敵である」

 

 

薄暗い空間で唯一の光であった映像がそこで途切れ、野太い声がそう告げた瞬間にあたりに赤い翼を勢いよく広げる暗夜の住人達。

今から始まるのは、ただの変哲もない人類のお話。語り合おう、この瞬間から―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おいチェイン、なんでお前さんの部屋はいつもいつもいつもいつもいつも!! こんなキタねぇんだよ!! ちょっとぐらいは片してくれよ! いやお願い!! お兄さんと約束しろアバズレ!」

 

 

 

開口一番にとんでもない汚いセリフを吐いた男が、綺麗に手際よく掃除しながらベッドで寝ているアジア系の女性にむかってキレている

しかし女性はそんな言葉は耳に入らず、器用に携帯機器を弄りながら最近ダウンロードしたと思われるパズタイというインチキくさいアプリを楽しんでいる

 

 

 

「無視はよくないぞアバズレ。俺様そういう無視とかあとあと落ち込むから、よくない。あとで俺様の説明書でも渡すから、日々教訓するように」

 

 

 

器用に雑誌をズレもなく紐で崩れよないように結わき、同時に小さな箒と雑巾を使いあたりを綺麗にする。酒が入っていたと思われる瓶や缶はリサイクルセンターに送るためにそれぞれ分けながら外にだし、少々食べ物とかの異臭がするために換気をよくするために窓をあけたりと、言葉遣いは雑だが行動が綺麗だと思われる一面だ

そんな様子を見ていたかは知らないが、女性は勢いよく立ち上がり先ほど結わいた本の束に手をつけた

男性はその様子に少し驚いきながら軽口を叩きながら、隠しきれない笑みをしだした

 

 

 

『バサァ』

 

 

 

しかし、そんな男性の心情も知らずに女性も何を考えたのか紐を乱暴に解き、本を漁りだしたではないか

 

 

 

「おぉい!? なにやっちゃってんのこの娘は!? 軽くシンデレラショックだよ!」

 

「ねぇ、さっきベッドに近くに置いてあった『エブリ浮気週刊誌』どこやったの」

 

「んだよ、その毎週浮気現場調べる悪趣味な週刊誌は………とりあえず、お前さんが読みそうな雑誌はそこのテーブルの上に置いといたから……頼むから、おとなしくしてくれ」

 

 

 

指をさした場所には綺麗に並べられた雑誌などが置かれており、そこにはたしかに『エブリ浮気週刊誌』が大きく書かれている雑誌があった

女性は足取りが多少わるいが、欲しい雑誌を手に取り静かにベッドの上で読み始めた。取りに行く前に小さな舌打ちしたのは、たぶん僕の心が荒んでいるから幻聴が聞こえるんだと男性は自分に言い聞かせながらも黙々と掃除に取り掛かる

 

 

 

 

これは荒神 龍童の週に一度の習慣である




よろしくお願いします!

感想待ってます!笑

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