「きょ、今日からこちらに配属にな、なりました。 お、織斑マドカです! よ、よろしくお願いします!!」
緊張しているのか所々噛んでるところがあった
「え、えーと? 織斑マドカちゃん? だよね?」
「は、はい!!」
私とスコールは思わず手元にあった写真とその子を見比べてしまった。全然キャラ違うだろ!?
「ああ!! その写真!?」
私が持っていた写真をみるとマドカちゃんは顔を真っ赤にさせていた
「あ、あのさ、やっぱりこれ、マドカちゃん?」
「ううう、だから嫌だっていったのに……」
「うん? 写真撮るときに何か言われたの?」
スコールがそう尋ねると、はあ~と深いため息を吐くとマドカちゃんはその時のことを話してくれた
なんでも写真を撮るときにメガネを外すようにいわれたらしい。なんでも凄みがでるから、らしい……
「私メガネ外すとすごく視界がぼやけちゃって物を見ようとするとすごく目つきが悪くなっちゃって……」
あー、ホントは優しい人なのに凄く怖い人だと誤解されてしまう写真映りが悪くて損するタイプか
「只でさえ姉さんの妹ってだけで怖がられてるのに。ううう……」
……なんか色々苦労してるみたいだなこの子も
「と、とりあえず自己紹介しとこうか。 私はオータムでこっちにいるのがスコールね」
「よろしくね~」
「よ、よろしくお願いします!! オータム先輩! スコール先輩!」
「そういえばこの子の設定ってどういう感じなの? スコール」
「忙しくて設定見てなかったわ。 どれどれ」
二人で上から送られたファイルを開いて設定の項目を見てみるとそこには
平然と他人を殺害しようとする冷酷な性格で常に他人を見下す
「「え?」」
「?」
書かれていた設定に私達は思わずファイルとマドカちゃんを交互に見ていた
(こ、これはあかん設定じゃないの!? スコール)
(え、ええ。 これはさすがにないわ)
「あ、あの~、私の設定は一体どういう感じなんですか?」
どうしよう、なんて言えば良いんだろう……と悩んでいると
「マドカちゃんは……とりあえず悪ぶってればいいから」
逃げの一手に走ったなスコール
「ちょっと練習してみようか。設定は敵の布陣から撤退という場面で。 マドカちゃんは私に向かって「おい、撤退するぞオータム」って言ってみて」
「えええッ!? 出来ませんよ! 先輩に、そんな呼び捨てなんて」
「いいからいいから。言ってみて」
「わ、分かりました……。お、おい、撤退するぞ、お、お、おーたむぅぅ(棒)」
まるで音程設定失敗したボーカロイドみたいな棒読みになってる……
どうしたものかと頭を悩ませている所、隣ではスコールが何処かに電話をしていた
「―という訳でよろしく~。 じゃあまたね」
「何処に電話してたの?」
「束ちゃんとこ。 この子の専用機「サイレントゼフィルス」の製作ついでに追加機能つけて貰ってたの」
「せ、専用機!? 私、専用機なんかもらっちゃっていいんですか!? 只でさえ設定どおり上手く喋れるか不安なのに……」
確かに新人で専用機与えられるなんてよっぽど期待されてるんだろうな……。あ、ま、まさかそれであの設定なのか?
「大丈夫大丈夫。そのために音声自動変換システムつけてもらったから。 なんかどんな風にしゃべってもカッコイイ悪役風に変換してくれるらしいから心配ないとおもうよ」
それでいいのだろうか……
「あ、スコール。亡国機業として強奪したISってことにしといたほうがいいと思うけどどうする?」
「そうね~、うーん」
そう言いながらスコールはISを所有している国、代表候補生のデーターに目を通すと
「ここから強奪したってことでハッキングしてデーター改ざんして所有してたことにしようか。なんかチョロそうだし」
スコールに狙われたのはイギリスの代表候補生セシリアオルコットのところであった
後にウチこんなIS所有してたのん!? 全然知らないのん!? どういうことなのん!? と大混乱に陥るがそれはまた別のお話である
ちょっと悪戯心でとある漫画の訛り出してみました。姉の異名といい子すぎて悪ぶれないことに悩むマドカどうだったでしょうか?w 感想、評価お待ちしております