オータムさん。   作:秀吉組

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あけましておめでとう御座います。 お待たせしました(汗


スコールさんが一夏君の地元を攻めるようです Stay Alone編

気持ちのよい朝空の下、とある町の駅に一人の女性が降り立った

 

 

「結構慌てて出てきたけど、なんとかなるものね。 思ったより静かな町ね」

 

 

彼女の名はスコール。 一児の母であり、世界征服を目指す亡国機業の幹部の一人でもある

 

 

「いけない!? 時間押してるんだった!?」

 

 

慌てて駅を出て、目的地に向かおうとするとある看板に目がいった

 

 

「えーと、なになに? 世界で唯一ISを使える男、織斑一夏君の地元です、か。 ふ~ん………え!? ここ、一夏君の地元!?」

 

 

 

 

 

時間や社会に囚われず、幸福に空腹を満たすとき、束の間、彼女は自分勝手になり、自由になる。誰にも邪魔されず、気を遣わずものを食べるという孤高の行為。この行為こそが現代人に平等に与えられた、最高の癒しと言えるので、ある

 

 

 

『孤独のグルメ屋、スコールさん』

 

 

 

「ここ、よね?」

 

 

今、スコールさんがいるのはISのナビによって案内された雑居ビルの前だった

 

 

「ギャラクター、ギャラクター……っと。あ、あった。 三階か」

 

 

三階に向かい、インターホンを鳴らした。 すると中から「は~い、今出ます」と声が聞こえてきて中から組織の戦闘員らしき人が出てきた

 

 

「お忙しいところすいません。私、ベルクカッツェ様にお約束頂いてます、亡国機業のスコールと申します」

 

 

「ああ、お話は伺ってます。どうぞお入りください。カッツェ様~、亡国機業の方来られましたよ~」

 

 

「は~い。スコールさん、御免なさいね。わざわざ来てもらって」

 

 

「いえいえ、お気になさらず」

 

 

中に入るとまだ入居して間がないのかダンボールの空き箱があちこちにあった

 

 

「散らかってるでしょ、まだ整理できてなくてね」

 

 

「どうして雑居ビルに?」

 

 

「今ね、新しい基地を建てるんだけどまだ建設中で。ここは仮住まいなのよ」

 

 

「ああ、そうでしたか」

 

 

通されたのは個人の部屋だろうか、周りに良く知らないが確かEXILEとかいうグループのポスターが貼られているなかなか個性的な部屋だった

 

 

「こちら、ご注文の品です」

 

 

「これこれ、待ってたのよ~」

 

 

持ってきた品は我が社で開発した化粧品だ

 

 

「最近仕事のストレスでお肌の手入れが疎かになっちゃって。これの化粧品私の肌に合っていいのよ~」

 

 

「そんなにお忙しいんですか?」

 

 

私はうっかり周りのポスターを見ながらそう尋ねてしまった

 

 

「そうなのよ!! もうストレスでイライラしちゃうんだけど、それをEXILEのライブ見て解消するんだけどね。私、EXILEの中でもMAKIDAが大好きでね~、特にね、このライブの時の……」

 

 

「あ、あはは……。そうなんですか……」

 

 

ダメだ、どうやらスイッチを押してしまったみたいだ……

 

 

 

 

 

一時間後

 

 

 

「では、またのご利用お待ちしております。 では、失礼します」

 

 

そう言って私は雑居ビルを後にした。 ああ、話を聞いただけでこんなに疲れたのは初めてだ……

 

 

疲れた身体に鞭を打って動こうとした時だった。 ぐぅぅぅと腹の虫が抗議の声を上げた

 

 

そうだった。今朝あわてて飛び出して来たもんな……

 

 

 

 

―その日の朝―

 

 

「うわぁぁ、寝過ごした~!!!!」

 

 

その日、ちゃんとアラームを設定しておいたのだが時間を間違えて設定してしまい寝過ごしてしまった

 

 

「あれ? 食べていかないの?」

 

 

「ごめん!! 寝過ごしたから今日は無理~」

 

 

折角うちの人が朝食作ってくれたのに食べる余裕はなかった

 

 

「お母さん、はい」

 

 

「ありがと、セレーノ。 それじゃあいってきます!!」

 

 

その時、唯一食べることが出来たのは娘が渡してくれた小さいロールパン一個だけだった

 

 

 

「やっぱり小さいロールパン一個じゃあ腹持ち悪いか……。 ああ……」

 

 

駄目だ……。 とにかく何か胃袋に入れないと……。 限界だ……

 

 

あまりの空腹にガクッと体勢を崩れそうなのを必死に耐えた

 

 

「でも……。 どうせだったら……」

 

 

ぐるっと振り返り

 

 

「どうせだったら、美味いものが食べたい!!」

 

 

よし!! 店を探そう。 一夏君の地元攻めてみるか!!

 

 

さっきまでの様子とは打って変わってに足取りが軽いスコールさん

 

 

街中を進んでいく。しかし今の彼女はISのナビを見て歩いている訳でも、ガイドブックを見ている訳でもない。彼女はただ己の胃袋の意思に従って歩を進めているのだ

 

 

今の私の胃袋は何を求めている? 何を欲している?

 

 

そうやって歩いていると目の前にスーパーが現れた

 

 

スーパーのお惣菜か……。駄目だ、今の私の胃袋はスーパーのお惣菜はアウト・オブ・眼中だ。 何かほかにないか?

 

 

再び歩き出して十分くらい歩き、次の路地を右に曲がったときだった

 

 

「滝山!!!!」

 

 

中年のスーツ姿の男性が座り込んだかと思ったら怒りの形相で片手に持っていった用紙を握りつぶしていた。ビックリした……。何かあったのだろうか?

 

 

気を取り直して歩いているとある店の前で足を止めた

 

 

店の名は五反田食堂。レトロな雰囲気がいい感じの店だ。匂う、匂うぞ、何かあるぞこの店。 よし、ここでいい!! いや違う。ここがいいんだ!!

 

 

意を決し、店の中にはいると店の中もレトロな内装になっていた

 

 

「いらっしゃいま、えっ!?」

 

 

「外人のお客さんか?」

 

 

中にいた料理人らしい男性と若い女の子がこっちを見るなり驚いた顔をしていた。 どうやらあまり外国人は来店してないみたいだ

 

 

「あ、日本語話せますから大丈夫ですよ。ここ座っても大丈夫ですか?」

 

 

「え、あ、はいっ。どうぞ」

 

 

私はカウンター席に座ると店の壁にあるメニュに目を向けた

 

 

へえ~色んなのがあるな。うん?今日のお任せ定食? なんだろう? 気になるな

 

 

「あの、すいません。この今日のお任せ定食ってなんですか?」

 

 

「はい、今日のお任せ定食はアジフライ定食です」

 

 

アジ!? アジは大好物だ!! よし、決まりだな

 

 

「それじゃ、今日のお任せ定食お願いします」

 

 

「今日のお任せ定食ですね、ありがとうございます! おじいちゃん、今日のお任せ定食一つ入りま~す!」

 

 

「あいよ!!」

 

 

えっ!?えええ!? あの人、おじいちゃんって……。あんなにムキムキで浅黒なのに……

 

 

驚きながらもアジフライ定食を心待ちにするスコールさんだった




大晦日スペシャル見たかった(泣)今回はなんのネタかは分かる人は分かるはずw 中途半端な終わり方だったんですがこのまま書き続けるといつ投稿できるか分からなかった為こうなりました、すみません。次回はメシテロ編ですw あと感想で出ていたダリルとフォルテ、オータムさんに登場決定いたしました。もちろん、設定ブレイカー済みでw お楽しみにw

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